ポケットモンスター 遥かなる高みへ   作:色即是空

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アコマシティ編
いざ、マホロバ地方へ


「もうすぐ、マホロバ地方か……」

 

 頬杖をつき、ぼんやりと窓から機外を見下ろす少年。彼自身はゆったりと飛行機のシートに身体を預けているものの、その心は既に目的地へと飛んでいた。

(さて、次はどんな冒険が待ち受けているのやら……)

 少年──カグヤは、未知なる地に思いを馳せていた。

 この間まで居たカロス地方では、リーグ優勝は出来ず、ベスト8で敗退してしまった。もっと強くなりたいという思いと、色々な土地を見てみたいという我が儘から、武者修行の舞台をマホロバ地方へと移す事にしたのだ。

 カグヤにとって、旅をするのはそれほど苦ではない。しかし、今回誤算だったのが、手持ちのポケモンを二体しか連れていけない事であった。

 

 当然ながら、ポケモンの生態系は地方ごとに変わってくる。カロスでは当たり前に見られるポケモンも、マホロバ地方では全く見られない種が居ても不思議ではない。

 共にカロスリーグを戦ってきたカグヤの手持ちのポケモンたちの内、マホロバ地方にも生息しているのは、たった二体(厳密には一体だが……)である。生態系を崩してはならないという観点から、大会などで短期間滞在するだけならともかく、長期滞在での旅となると、その二体以外はマホロバ政府から入国許可が下りなかったのだ。その為、カグヤは泣く泣くそれらの手持ちを両親の元に預け置いてくる事となったのだ。

 

(その辺、融通聞かせてくれたらいいのに……)

 他の地方であれば、ここまで排他的ではなく、ある程度は出入りも自由である。カグヤは内心で不満を漏らすものの、生態系を理由にされたのでは、反論のしようも無い。

(これで、他のポケモンも連れてこられたら良かったんだけどな……)

 その方が、より一層リーグが盛り上がるのに、とカグヤは思う。

 しかし、不幸中の幸いだったのは、残った二体が両方ともカグヤがトレーナーになった初期から共に戦ってきた戦友、いわばダブルエースとも言うべき存在であった事である。その二体は歴戦の戦士だけあって、手持ちの中でも群を抜いて強い。カグヤとしても、特に思い入れの強い二体であり、今回の旅でも助けになるであろう事は間違いなかった。

 

 今回、色々と制約があるものの、マホロバ地方での旅そのものは、カグヤにとって楽しみな部分もある。他の地方であれば、ポケモンリーグは年一回であり、場合によっては二・三年に一回という地方もある。そもそも、アローラのようにリーグそのものが存在しない地方だってあるのだ。

 それに比べると、マホロバ地方はリーグが充実しており、一年の間に様々な大会が開かれている。必然的に、トレーナーのバトルの腕は、他の地方よりも高い傾向にあり、武者修行にはうってつけの土地である。

(一体、どんな強い奴が居るのだろう)

 まだ見ぬマホロバ地方での武者修行に思いを馳せ続けるカグヤ。そんな彼を載せた飛行機が、マホロバ地方の中心地、アコマシティへと降り立つのであった。

 




カグヤの手持ちポケモン

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