ポケットモンスター 遥かなる高みへ   作:色即是空

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古の凶獣の牙、そして継がれる意志

 

 リザードンを撃破したジュカインだったが、相性不利の中で負った激闘のダメージはすでに限界を超えていた。

 その満身創痍の緑の戦士の前に立ち塞がったのは、ワタルの繰り出した超高速アタッカー――プテラだった。

 

「行け、プテラ! 『いわなだれ』で一網打尽にしろ!」

 ワタルの鋭い号令と同時に、プテラが上空へと舞い上がり、凄まじい質量を誇る無数の巨大な岩塊を頭上から容赦なく雨霰と降り注がせる。

「させない……! 回避して、ジュカイン!」

 カグヤが必死の指示を飛ばす。ジュカインも最後の力を振り絞って跳躍しようとしたが、蓄積したダメージがその足を引っ張る。避けた岩の余波を受け、ジュカインはついに力尽きて地面に崩れ落ちた。

「ジュカイン、戦闘不能!」

 審判のフラッグが翻り、観客席からどよめきの声が漏れる。

 ナオが「くそっ、さすがにダメージの影響が大きかったか……!」と歯を食いしばり、シオンも「これは、かなり拙いわね……」と腕組みしたまま黙り込む。マリアンヌも「がんばって、カグヤはん……!」と祈るように手を組んだ。

 

 カグヤは静かにジュカインをボールに戻し、その労苦をねぎらう。これでカグヤの手持ちは残り3体、対するワタルもサイドンを含めてまだ4体を残している。互いに消耗戦の極みに達していたが、ここからの削り合いが勝負の分かれ目となる。

「よくやった、ジュカイン。あとは任せて……!」

 カグヤが力強くボールを握りしめ、次に選んだのは4つ目の手持ちだった。

「プテラのその圧倒的なスピード、お前なら完全に捉えられる。――行け、ルカリオ!」

シュウッ!

 青い気高き闘気を纏ったルカリオが、鋭い気合と共にフィールドへと降り立つ。プテラの上空からの急降下攻撃に対し、ルカリオは微動だにせず、その瞳で相手の気流の動きを完全に看破していた。

「見えた……! 『しんそく』!」

 ルカリオの身体が光の軌跡と化し、音速を超えるプテラの速度にすら完全に追いつく。放たれた掌底の一撃が、プテラの腹部を強烈に捉えた。

 ガツン、と凄まじい衝撃音が響き渡り、プテラが大きくバランスを崩して地面に叩きつけられる。

「追撃だ、ルカリオ! 『はどうだん』!」

 ルカリオの両手の間に高密度な波動のエネルギーが圧縮され、ゼロ距離でプテラへと叩き込まれる。轟音と共に爆風が巻き起こり、煙が晴れた時、プテラはすでに戦闘不能となっていた。

 

「プテラ、戦闘不能!」

 これでワタルの手持ちは残り3体(サイドン、キングドラ、そして切り札のカイリュー)。

 しかし、ワタルはその表情を微塵も曇らせず、むしろ満足げな笑みを浮かべながら次のボールを構えた。

「見事だルカリオ……だが、休む暇など与えん!」

 ワタルが投げ放ったボールから再び現れたのは、先ほど引っ込めていた頑強な重戦車――サイドンだった。

 鋼のルカリオにとって、圧倒的な物理を誇るサイドンとの正面戦闘は一筋縄ではいかない。

 互いの残された手持ちが少しずつ削られていく中、いよいよ戦いは終盤のヤマ場へと突入する――!

 




【カグヤ】      【ワタル】
ゲッコウガ ✕――◯ ギャラドス
ハッサム  ◯――✕ ギャラドス
ハッサム  ✕――◯ サイドン
ジュカイン ◯――✕ リザードン
ジュカイン ✕――◯ プテラ
ルカリオ  ◯――✕ プテラ
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