サンは町に戻るとすぐに鍛冶屋を見つけた。数時間かかることを覚悟していたのにすぐに見つかったので少し拍子抜けしながらもサンは鍛冶屋に入る。
「いらっしゃい。何をお探しで?」
店に入ると女の人がいてカウンターにいるので店の人だろう、とサンは推測した。
「えっと、サッカーボールぐらいの大きさの鉄球が欲しいです」
サンは初めてのプレイヤーとの会話ということもあり、少し緊張しながらなるべく丁寧な言葉遣いで言った。
女の人は少し驚く。それはそうだろう、このゲームでサン以外にボールを欲しがる人なんていないのだから。
「鉄球ね。予算はどのくらい?」
「3000Gです」
サンがそういうと女の人はカウンターの奥からサッカーボールサイズの鉄球を持ってきた。
「となるとこれね。これは経験値稼ぎで作ったのだけど買い手がいなくて困ってたの。だから少しおまけして3000Gでいいわよ」
「ありがとうございます」
サンはお礼を言い鉄球を買う。そこでサンはあることに気づく。
「買取ってやってますか?」
「物によるけどやってるよ」
「だったらこれ買取できますか?」
サンはそう言いレッサーサラマンダーの鱗を出す。すると女の人は驚いた顔をする。
「これってレア素材!しかも属性付与の。これを売ってくれるの?」
女の人は本当に売ってくれるのかとサンに問う。
「はい。これってどのくらいになりますか?」
「う~ん、まだ属性付与の素材はあまり出回っていないから。そうね、鱗1枚で3000Gかしら」
「本当ですか!それなら3枚売却で」
サンは鱗がそんなに高値で売れるとは思っていなかったため驚き声を荒げ売ることを即決する。
「じゃ、はい9000G」
女の人はそう言い9000Gをサンに渡す。サンは買い物も売却も終わったので店を出ようとする。
「ちょっと待って。フレンドにならない?私としてはレアな素材を持ってくる人とは仲良くしておきたいし。私の名前はイズ。見ての通り生産職で、その中でも鍛冶を専門にしているわ。それ以外だと調合とかね」
サンは少し考えてフレンドになることに決めた。生産職の知り合いがいた方がサッカーボールやらシューズやらを入手しやすいと考えたからだ。
「いいですよ。俺の名前はサンで職はたぶん戦闘職になります」
サンは自己紹介をする。そしてイズからフレンド申請がたので了承する。
「では、俺はこれで失礼します。よさそうな素材が手に入ったらまた来ます」
サンはそう言い店を出て草原に向かう。ファイアトルネードを撃ちたいのだがさすがに森で撃って火災でも起きたら大変だ、と考えたからだ。
サンは草原につくと辺り一面をグルっと見渡しウサギを探すとすぐに見つかった。
サンは鉄球を地面に置いた後、上に蹴り上げ跳躍し足を火魔法で燃やしながら体を回転させウサギに向かって鉄球を蹴りながら「ファイアトルネード」と叫ぶ。鉄球は燃えながら凄いスピードでウサギに当たる。鉄球が当たるとウサギはすぐに消えた。サンはやりたかった必殺技が出来て満足している。
『スキル【必殺技:シュート】を取得しました』
サンは必殺技と聞き大急ぎでスキルを確認する。
【必殺技:シュート】
球状の物と魔法を使った技のダメージが(STR+INT)×1になる。
魔法の属性により追加効果中。
失敗したらMPを10消費。
取得条件
何でもいいからシュート技を使う
サンは運営に同類がいることを知った。
ステータスボードを見て唸っているサン。ステータスポイントが10ありどれに振るか迷っているようだ。技をたくさん使うならMP、威力を上げるならSTRとINT、と1時間悩み最終的にはMP多めでSTRとINTを同じくらい上げることにサンは決めMPに4、STRとINTにそれぞれ3振った。その後サンはレベル上げに勤しむのだった。