おおう……ちょっと日にちが空いてしまった……。
相変わらず本文の方はあまり進展がありません。もうちょいサクサク進められたらいいんですけどね、書きたいこと書いてたらいつの間にか二千字超えてます。……はい、もうちょい頑張ります!
という話はさておき、ってやつですね。ではではバカおと第三問、どうぞー。
「っあー……。英語が特に苦手だってのは自覚してたんだけど……」
新校舎の廊下をとぼとぼ歩く。Fクラスがあるのは旧校舎なんだけど、生徒指導室は新校舎のほうだからそこから行かないといけない。一旦外に出ても行けるっちゃいけるけど、もうなんだか外に出るのすらダルい。
「ややこしいから間違えるんだよな。何より、先生のテスト方法がいきなり変わったのが悪い、うん。きっとそうだ! ……お?」
なんて勝手な理由をこじつけて顔を上げると、ちょうど最上級クラスであるAクラスの教室が見えた。
「おぉ……」
最高級ホテルのロビーのような教室を見て、思わずため息が出る。
本来あったはずの教室をいくつかぶち抜いてあるのか、広さは普通の教室の数倍ある。開かれたドアの隙間から覗いてみると、リクライニングソファやシステムデスクを始め、個人パソコンや埋め込みタイプのエアコン、黒板がわりに大型ディスプレイ、更にはドリンクバーまで完備と、とても高校の教室とは思えない設備が多々設けられていた。
その時。
「きゃっ」
「うわっ」
廊下の向こう側から走ってきた誰かとぶつかり前のめりに倒れる。「あっ、すみません!」相手はよほど急いでいるのか、一言だけ謝って去っていってしまった。
「おっ」ドサァ、とちょっと痛そうな音を立ててAクラスの教室にダイブ。「おっ?」ばっと上半身だけ起こすと、Aクラスの人たちが驚いたような顔をして一斉にこちらを見てきた。
『『『…………』』』
『『『…………』』』
『『『…………』』』
「…………あ、あはは……」
天才たちの威圧感というものなのだろうか、冷や汗がだらだらと流れる。
と、こちらに向かってスタスタと歩いてくる強気そうな感じの女性が一人。――あ、
「ちょっと」明らかに怒りの感情を含んだ声。な、なんか涙出てきそう……。
溢れてきそうな涙をこらえ、若干涙目になりながら今できる最高の笑顔を相手に向ける。多分相当ひきつってるだろうなぁ。
「今こっちはHR中なんだけど。勝手に入って来られてもら――――っ!?」
『秀吉に顔がそっくりな』女性は注意するのを途中でやめ、息を呑んで目を見開く。そういえば前秀吉が学校内に双子のお姉さんがいるとかなんとか言ってたような……なるほど。この人が秀吉の、
「――――お姉さん?」
ボフッ、と音が聞こえてきそうなほど顔を真っ赤にし、指先をこちらに向けてワナワナと震える秀吉のお姉さん。ま、まずいこと言っちゃったか!? そうだよな、初対面の相手にいきなり『お姉さん』だなんて……。
「て」
「……て?」
「天は二物を与えたわ!!!!」
「はい? ……はぁ」
突然の叫びにびっくりして涙も冷や汗も引っ込む。秀吉のお姉さんは一体何を言ってるんだろう? 天は二物を……ってそれなら『与えず』になるはずだし、そもそもなんだか使い方が間違ってるような? でもまぁ怒ってるわけじゃなくなったみたいだし、さっきの威圧感もなくなった。良かったよかった。
「……はっ。ご、ごめんなさい、アタシとしたことが……。ところで、あなたの名前は?」
「はい? え、えっと。冊原、鈴音です」
「りんねく……いや、冊原君ね。さっきはいきなり怒ったりして悪かったわね。同い年なんだから敬語を使わなくていいわ。で、立てる?」
差し伸べてくれた手を借りて立ち上がり、ぱっぱと制服をはらって正す。ちょっと変わった人だけど、どうやら根は優しい人みたいだ。
「あ、ありがとう」
「(冊原鈴音って、きっと秀吉が『
オレをジッと見ながらブツブツと何かつぶやく秀吉のお姉さん。時々『問題』やら『停学』なんていう言葉が出てくるから、少し不安になる。しかも、手を握られっぱなしで抜け出すにも抜け出せないし。
「あの、お姉さ……木下さん?」
「え? な、何かしら」
「手を……」
「!!??」
再び顔を赤くして、慌てて手を離す木下さん。恥ずかしがってるみたいだけど、もしかしてオレを男だと思ってるんだろうか。『冊原鈴音はおとこのこ』なんて言われてるらしいし、こんな見てくれだからオレのことを知らない人がそう勘違いするのなんて当たり前なのかもしれないけど、男子と手を握っただけで恥ずかしがるなんて木下さんも女の子らし――あ、年頃の女子だったら当たり前か。そうかそうか、オレがおかしいのか……うぅ。
「……優子」
と、木下さんの後ろの方から大人しそうな印象を受ける声が。
「あ、代表」
声のした方に目をやると、成績優秀、容姿端麗、スポーツ万能と、才色兼備のミスクールビューティーと学校でもっぱら噂の霧島さんが声をかけてきた。やっぱAクラスの代表は霧島さんだったか。頭いいもんなぁ、この人。
「……そろそろ、HRを再開したい。冊原も、自分の教室に行かなきゃだと思う」
「そうね、HRを伸ばして悪かったわ。それじゃ冊原君、今度は気をつけて自分の教室に行くのよ?」
「あ、うん。Aクラスの皆さん、邪魔しちゃってすみませんでした。じゃあ……またね、優子さん」
ぺこりと一度お辞儀をして、Fクラスへ向かって走る。いやぁ、優子さんの名前が知れてよかった。木下さん木下さんって言ってるとなんだか秀吉を苗字で呼んでるみたいでムズ痒かったんだよ。
……それにしても、オレにぶつかってきた人は一体誰だったんだろう。あの声、聞いたことある気がするんだけど。
バカおと第三問でした。優子ちゃんはどうやら鈴音を男の子だと勘違いしてしまったようですね。しかも『いつもの本』って……。
今回のあとがきでは、前回に予告していた鈴音のプロフィール? をネタバレはしない程度に公開してみようと思います。
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冊原 鈴音(さくはら りんね) 女 3/9生 O型 身長148cm
髪色及び瞳の色:つやつやした黒/こげ茶(ちょっぴりツリ目気味) 髪型:落ち着いたショートカット
・文月学園2‐F所属。現国と古典はそこそこの点数を取れているが、他(英語は除く)は一桁~良くても二桁前半をさまよっている。
・見た目は完全に男(の子)。本人も直感的で男らしい性格をしていて、更には動きやすさから男子用制服を着用しているため学校内で鈴音と面識があまりない人のほとんどに男だと勘違いされている。本人は全く気にしていない様子。
・頭が悪い代わりに運動神経がほかの人よりだいぶ良く、喧嘩では雄二と互角程度。小柄な体格をカバーするのに体のバネを全力で利用している。
・一年の終わりの方で他校の生徒をボコボコにし、停学処分&観察処分者認定を食らっている。
・明久とは家族ぐるみの付き合いで双子の兄弟のような関係、もはや阿吽の呼吸。もちろん玲さんとも仲が良い。ふたりの両親の勤め先が同じで海外勤務をしているため、現在は『生活費節約』の名の下二人で暮らしている(明久の食事がちゃんとしているのも食事を作る相手である鈴音がいるため)。
とりあえずいまはこんなものですかね? バカおとの土台が整い次第、これから登場するキャラクターやオリジナルの制度などをまとめたものをあげようと思っています。
ご意見やご感想、アドバイスなど、どっしり構えてお待ちしております!