『オフ会?』
私がかおるん達とやっているゲーム内で、そんな話題が上がった。
曰く、全員福岡に住んでるのだから親睦を深めるためにオフ会を開こうという話だ。
とは言うものの、私以外の3人はどうやら既に面識があるようで、これは3度目のオフ会となるらしい。
『そ、リオンと知り合ったのも何かの縁だろうし、どうせならもっと仲良くなろうぜ』
そう言ったのはかおるん。
私達がやっているオンラインゲームのギルド、『クズの集い』のリーダーであり、私をこのメンバーに引き込んだ張本人だ。
かくして、私達4人は、後日オフ会という名のお遊び会をする事になったのだった。
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福岡県内でもそこそこ、というより、恐らくは1番大きな駅に、私はいた。
オフ会の約束は13時、現在は12時半。
…すこし早く来すぎた、かな。
「お姉さん1人?」
「良かったら俺たちと遊ばない?」
どう時間を過ごそうか迷っていたら、そんな風に声をかけられた。
漫画やアニメではよく見る光景だけど、実際にいるんだな、こういうの…。
実を言えば突拍子も無いことに私は弱くて、つまりいきなり声をかけられたことによって私は固まってしまった。
そんな私を他所に、男達は声をかけてくる。
どう処理したものか…そんな風に思っていた直後だった。
「お前ら、人の女になにしてんの?」
男達の後ろから、そんな声がした。
黒髪で、男の子にしてはちょっとだけ長いストレート。
右耳にはピアス、極めつけは学生服。
…我らがリーダーかおるんのご登場だ。
男達は彼を見るなりなにかボヤいてから去っていった。
あんな見た目してて去っていくのか…根性ないな。
「…リオンさん?」
「え、あ、はい、かおるん…だよね?」
「っす、はじめまして」
と、会釈するかおるん。
その顔は若干引きつっていた。
…怖いなら見て見ぬふりすればいいのに。
「ありがとね、助けてくれて」
「いやいや、大丈夫でした?」
「うん」
そこからはなんとなく一言二言会話を交わして、残りの2人を待つことにしたのだけれど…。
この子ぜんっぜん喋らない!
え、気まずいんだけど?
人見知りなの!?
ゲームじゃめっちゃ下ネタ言ったり率先して戦闘してたくせに!?
なんというか、人は見かけによらないというか。
見かけも何も不良とか、そういった類には全く見えないけれど。
どちらかと言えばイキリオタクっぽい。
「おまたせー」
そんなことを考えていたら、ふと女の子の声がした。
声の方を見ると、すこしガタイのいい男性と、私とあまり歳が変わらないくらいの女の子が居た。
「もりー、よーたん!」
いぇーいと、3人でハイタッチする様を見ながら私は思う。
…かおるんお前さっきまでの人見知りどこいった!?
なんだろう…ちょっと面白い子なのかなこの子は。
そんなこんなで、4人揃ったので目的地へ向かうかと、私たちは歩みを進め始めた。
余談よだんだけど、道中こんな会話が行われた。
「ねぇねぇリオンさん」
ふと、かおるんが私に話しかけてくる。
「なに?」
「リオンさんのそのおっぱ…ごふっ」
かおるんが言いきる前に、もりーと呼ばれる女の子からのボディブローが炸裂。
かおるんはその場に崩れ落ちた。
…返事がない、ただの屍しかばねのようだ、である。
「いや死んでないから!」
「地の文を読むな」
「この世界って小説だったの!?」
私のツッコミに対してさらにツッコミを入れてくるかおるん。
よかった、どうやら私に慣れてくれたようだ。
「それで、リオンさんのそのおっぱい何カップ?」
おっと?今度はボディブローが発動しなかったぞ?
と思ったらもりーちゃんはよーたんくんとお喋りしていた。
おいこのセクハラ小僧ちゃんと見張っとけよ。
「…Fカップだけど」
「は?その身長でぶっは!?」
今度は私からのボディブローが炸裂。
私の胸の事をどうしようが別に構わない。
だが身長を弄るのは許さん。
さて、このセクハラ小僧、どうしてくれようか。
私はそんなことを密かに考えながら、3人と共に歩みを進めるのだった。