バーチャル世界で斯くありたい   作:じょんらーふ

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二期生お披露目配信・二期生全員集合編・上

「フィーネリアさんの配信終了十分前でーす!

 公式チャンネル組は本番準備お願いしまーす!」

 

スタッフさんの報告で私をはじめ、フィーネリアを除いた二期生のメンバーがフィーネリアの配信が映るモニターから離れ、所定の席へと移動する。

アバターとのリンク、音声のチェック、画面上での立ち位置調整等々のチェックを済ませ、配信を開始するのを待つことになる。

フィーネリアの分はマネージャーのミック―春夏冬美空がチェックを担当する。

 

「チェック完了の声出し確認!

 師匠から順に!」

 

「無色よーし!」

 

「アイよーし!」

 

「ゆきをよーし!」

 

「メロディアよーし!」

 

「フィーネリアよーし!」

 

「生子よーし!」

 

ライバー全員分のチェック完了を確認し、スタッフさんの方を視線を移すと、グッと右手の親指を上げている。

画面演出や音響の方も問題ないようだ。

 

「まもなくフィーネリアさんの配信終わりまーす!」

 

報告のスタッフさん以外の皆が静かになり、スタジオに静寂が訪れる。

 

「…フィーネリアさんの配信終わりました!

 こちら側に配信画面が移ります!

 5、4、3…」

残りの秒数を指でカウントダウンし、ゼロの合図で公式チャンネルに配信画面が移る。

それから数秒遅れて配信が開始された。

 

「はいはーい、フィーネリア・リュツィフェールちゃんの…ちゃんでいいのか?

 うーん、まぁ、いっか

 フィーネリア・リュツィフェールちゃん長いからフィーちゃんの配信から公式チャンネルに画面が戻ってきましたよー!

 リビングライブ二期生お披露目配信もこの枠が最後となります!

 司会は継続してこの私、リビングライブの『歌以外は完璧な女』でお馴染みの屍生子ちゃんが担当しまーっす!」

 

コメント欄

 

【コメント】:キター!

【コメント】:ちゃんでいいです

【コメント】:最後までがんばってー!

【コメント】:自分で言うなww

 

コメント欄と共に、後輩達が歓声や拍手をして場を盛り上げてくれる。

同期やゲーマーズだとこうはいかないだろう。

あいつら好き勝手やるし話聞かないし。

それを考えると、なんて素敵な後輩なんだろう、と嬉しみで涙がこぼれそうになる。

 

「そしてそしてー、このスタジオには配信を終えたフィーネリア以外の二期生が合流してくれていまーす!

 メロちゃーん、お疲れー!」

 

「生子ちゃん先輩、お疲れ様でーす!」

 

ブォンッ!っと風切り音がなるぐらい勢いよくお辞儀するメロちゃんに少々びっくりしたが、私は先輩、情けない姿は見せられない。

 

「メロちゃんは二期生で唯一の未成年なんだけど、この時間帯っていつも起きてるの?」

 

時刻は11時15分を過ぎたところだ。

まだ15歳の少女ならもう寝ている時間なのかもしれない。

 

「この時間帯は結構起きてますね

 いつもは日が代わるぐらいの時間に布団に入るので、この配信が終わるぐらいにはちょっと眠くなってるかもです」

 

えへへと可愛らしく笑うメロちゃんについ頬が緩む。

これがスクナだったらぶん殴ってるまであるよ。

 

「メロちゃんは育ちざかりなんだからちゃんと睡眠時間を取らないとダメだよ

 って言いたいんだけど、私より成長してるから何とも言えないんだよなぁ」

 

メロちゃんは背も胸も私よりでかい。

早熟なんだろうが、ここからさらに成長する可能性だってある。

成人するまでは規則正しい生活をしてほしいと思う。

 

「うちは堕天使ですからね

 お昼寝の時間もあるので問題ナッシングですよ」

 

ビッと右手の親指をあげるメロちゃん。

可愛いけど2Dのアバターには手の動きは反映されてないからね。

まぁ、可愛いからいっか。

 

「それは問題ナッシングだね!

 メロちゃんは今日のお披露目配信で唯一歌を歌ったけど、緊張とかは問題ナッシングだった?」

 

「確かに緊張はしましたけど、今日の為に頑張って練習してきましたからね

 失敗は気にせずにただ全力で歌えばいいってアンちゃんにも言われたので、その通りに全力で歌いました!

 今回は尺の都合で一曲だけだったんですけど、凄い楽しかったのでまたこういう場でいっぱい歌いたいですね」

 

「私もメロちゃんの歌もっと聞きたいなー

 フィーちゃんが来るまでちょっと歌う?」

 

そう言った時にスタジオの扉が開き、フィーちゃんが静かに入ってきた。

タイミングが悪かったな…。

 

「あー、音源とか用意してないんでー、またの機会にってことで何とか」

 

同じくフィーの姿に気づいたであろうメロちゃんが言葉を選びながら申し訳なさそうにそう答えた。

ナイスフォロー、助かるネキだよほんと。

 

「それじゃあしょうがないなぁ

 じゃあ、フィーちゃんの面白い登場に期待してもう少し話を続けようか」

 

にやりと微笑みながら準備中のフィーちゃんに視線を送ると、彼は困ったような顔をしながらどうするかを考えているようだった。

フィーちゃんの準備を手伝っていたスタッフさんが右手の親指を立て、フィーちゃんも私の方を見て小さく頷いた。

準備が完了したようだ。

 

 

ついにリビングライブ二期生が画面内に全員揃った。

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