最後の転生   作:狼黒

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アセロ?アセロラじゃないの?

‥劣勢だねぇ

(そりゃ仮にも伝説の存在ですから)

まぁそれもあるやろうし、奴さんが持ってる盾のせいでもあるんじゃろ

(魔力を100%光に還元して周囲に拡散して魔力場を自身の周囲に形成する‥ですね)

改めて思うけどチートすぎひん?

(貴女が言っても何の説得力もありません、貴女の場合弱点すらないではありませんか)

まぁ確かに、あれは真銀さえ使えばダメージ通るしねぇ

私の場合そんなもの要らないんだけどさ

あ、とうとうハゲ‥ハーレイ教授と変態伯爵とセラだけになったね

(言い間違いに悪意がありませんか?)

キノセイダヨー

(まぁそれは良いんですが‥でどうします?)

どーせそのうちグレンが来るって‥と言ってるそばから

「《‥ーーー・いざ森羅万象は須く此所に散滅せよ・遥かな虚無の果てに》ーーーッ!!」

相変わらずあの呪文を噛まずに言えるのは凄いと思うよホントに

まぁラザールも反応してあの盾かざしたから効果ないけど‥

「まぁ取り敢えず‥馬鹿騒ぎはしまいにしようぜ?」

ひゅー、カッコいいねぇ

(茶々を入れない)

いーじゃん別に

 

その後、セリカとリィエルも合流して押しに押していた

というかリィエルよ、大怪我負いながら寝たら治るって‥

(まぁ回復力がアホみたいに違いますからね)

化け物みたいに言わない、あの娘は人間だよ

(‥失礼しました)

まぁそれは良いとして、セリカは大丈夫なのかね?

アール=カーンによって負わされる怪我は私が未然に防いだからどうにかなるとは思いたいねぇ‥ってあら?

「‥これから、こいつを解呪せずに起動する」

おーう、グレンよ‥大正解だね

(実際は別物ですからねあれ‥あのまま解呪してたら一大事でした)

ま、グレンが気づいたからヨシ!

「おのれぇぇ!グレン=レーダスゥゥゥゥゥゥ!!

うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!

(貴女も十分うるさいですよ)

 

綺麗なもんだねぇ、まるで前世のノアの方舟みたい

(前世はこの世界の住人でしたよ)

じゃーかしいわい

まぁあの後、グレンが起動してくれたラザールは不完全な状態で《鍵》を使わざるを得なくなり、その結果不完全な形で《鉄騎剛将》アセロ=イエロと融合した形になった

で、今頭上にある方舟はあの魔人が召喚したものだ

まぁ全員が唖然としてるけど当然だろうね

というか失禁だの失神だのしてるけどこりゃある意味で大惨事だな

ハゲ‥ハーレイよ、頭をかきむしるな、貴重な毛根が死滅するぞ

(何か恨みでもあるんですか?)

いや、別に‥ってお

(盾と槍を粉々にしましたね‥まぁ必要ないんでしょうけど)

確かに‥体が神鉄で出来てるからねぇ

あ、グレンが仕掛けた

(結果は見えてませんか?)

まぁ予想通り貫ける筈がなく、グレンは右手が大惨事になってしまったね

ルミアが治癒魔術掛けてるけど時間がかかるねぇ‥

じゃあそろそろ‥ってあら?

(イグナイト姉妹、アルベルト、変態ジジイ、クリストフ、システィーナが来ましたね)

いやこの国のトップクラスの戦力来とるやん

それに衝撃から立ち直った連中もあいつ囲んどるし‥

これ勝ったかな?

(フラグ建設乙です)

言わないのそういうことは

 

まぁこうなるか‥

(予想通りですね)

キャロリンとそう話ながら目の前の光景に目をやる

変態ジジイ、リィエルが呻きながら倒れ、イグナイト姉妹、クリストフ、システィーナ、セリカ、変態伯爵、ハーレイがマナ欠乏症で倒れ、アルベルトは立っているものの左手がお釈迦になっている

これ言っててあれだけど中々酷いな

(国の最高戦力がこうなってますからね‥)

さて、そろそろいきますか

 

 

最早戦力となる者が殆ど無効化されたその状況を見て、ルミアは自分の命と引き換えに皆を助けるよう懇願した

が、アセロ=イエロはそんなことをしてもこのフェジテ自体を贄として滅ぼすため意味がないと一蹴した

当然そんなことを許すグレン達ではなく、この中でまともに動くことが出来るグレンとアルベルトがルミアを守るためにアセロ=イエロと向き合う

そして激突するかと思われたその時だった

「意味がないと思うならやめるこったね」

突如そんな声が聞こえたかと思うと次の瞬間

『ファイナルアタックライド』

という音声が聞こえてきたと思うと、頭上に幾つもの魔方陣が展開され、誰かがその魔方陣を次々と通過してきたかと思うと、アセロ=イエロに蹴りを放った

すると、どれだけ強力な攻撃を加えてもびくともしなかったアセロ=イエロが吹き飛び、学校の壁に激突した

その蹴りを放った人物とは

「な、クレーヌ!?」

「やっほー」

最近何かと目立っていたラクネート・クレーヌだった

 

 

おーおー、驚いてるねぇ

(自分達が歯が立たなかった相手を吹っ飛ばしたんですからそれはそうでしょう、ましてや学生が)

学生といえる年でもないんだけどね‥まぁそれはさておき

『愚者の民がここまでやるとはな』

吹き飛ばされた時についた埃を払いながら立ち上がってくる魔人さん

(再現とはいえ破壊力をあげる魔術に波動防壁も加えて蹴りを放った筈なんですがね)

ま、仮にも魔人ということかい

『まぁいい、さっさと貴様もーーっ!?』

「隙がありすぎなんじゃボケぇ」

偉そうに話している魔人に急接近して、今度は波動防壁を纏った拳を放つ

まぁ仮にも伝説の一人なのか、直ぐ様反応して防がれたけど、勢いは殺しきれず10メトラぐらいは後ろに下がったね

(今の攻撃で波動防壁50%消失)

わぉ、固いから消費が半端ないねぇ

まぁ消えたら消えたで重ね直せば良いんだけども

『貴様ァ!』

「おーおー怖い怖い」

激おこぷんぷん丸だねぇ、別に怖くないけど

その激昂のまま私を殺そうと拳だのを繰り出してくるけど見えてるから避けるのなんざ簡単なり

「ほい」

『ぐっ!?』

隙があったので鳩尾?当たりに一発叩き込むと、また吹き飛ぶアセロ何たら

おいこれ本当に伝説の魔人か?

(本人というわけではないので)

「殺してやるぞ貴様‥」

「威勢が良いこって」

そうしてまたアセロ何たらが私に襲いかかってこようとすると、突然

『待ちなさい』

そう言って現れたのはいつぞやの遺跡で見た妖精ちゃん

相変わらずそっくりだねぇ、ルミアに

(後はどうにかしてくれるのでは?)

だねぇ、後は任せるとしようか

 

その後、あの妖精ちゃん‥じゃなかったルミナスちゃんとやらがアセロ何たらに何か訳がわからん事を言うと、何を承諾したのかアセロ何たらは、頭上にあるノアの方舟擬き‥じゃなかった、《炎の舟》とやらに帰っていった

帰る途中何か偉そうな事ほざいてたから

「一介の学生に圧倒されてた奴が言っても説得力ないよー」

と言ってやったら

『‥貴様だけは必ず殺してやる』

とドスの効いた声でそう言いながら帰っていった

まぁそのドスの効いた声でちょっと空気が重くなったけどどーでもいい

(ちょっとではありません、並大抵の人間なら失神してます)

あ、そういうもん? 

まぁあの魔人はグレンが倒せないとおかしいらしくてね

あいつまさか伝説の存在‥?

(なわけないでしょう)

いやまぁ私も倒せるけどすげぇ真面目な雰囲気だったから茶々を挟むのは慎んでおいたんだけど

『あと貴女もよ、ラクネート・クレーヌ』

とルミナスちゃんが言って来たから(あ、そうなんだ)みたいな感覚だったね

その後ルミナスちゃんはルミアの取った行動‥まぁ自分を犠牲にしようとした事に激怒してルミアに何か言ってたけど、グレンに止められて消えていった

まぁ何処にでも現れるみたいだしそのうち出てくるでしょ

それはさておき、グレン達はこれからクラスメートに全てを明かすつもりらしい

大変だねぇ、まぁ頑張れーや

(貴女も明かさないといけませんよ、クラスメートだけでなく全員に)

‥そやなぁ、まぁ魔人相手に一方的に攻撃してたんだからただの学生じゃ誤魔化せんなぁ

(どうするんです?)

どうするもこうするもないよ、正直に話すしかないし

まぁもしそれで避けられるなら大人しくこの世界から去るとするさ


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