最後の転生   作:狼黒

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テロリスト?うざいから死ねや

「聞いてない聞いてないッ!僕こんなの聞いてないッ!」

そう叫びながら逃げるグレン

腕の中には悲鳴を上げているシスティーナを抱えている

そして彼等の後ろからは、大量のゴーレムが追いかけてきている

グレンが【愚者の世界】という切り札によって、テロリストの一人はボコボコに出来た

だが、最悪なのは、今まさに追ってきているゴーレムが天井を突き破って来た事である

しかも悪いことに、そのゴーレムは只のゴーレムではなく、竜の牙という厄介極まりない材料で作られている事であった

物理攻撃は勿論、基本三属性の攻性呪文もまるで効かない為、【ウェポン・エンチャント】による直接的な魔力干渉による攻撃しか効かない

そのため、急遽システィーナから【ウェポン・エンチャント】を受け取り、逃げながらゴーレムを粉砕していく

だが、破壊しても破壊しても沸いてくる為、埒が明かない

ましてや、今はシスティーナというハンデまで抱えているため、状況は確実にグレンに不利になりつつあった

(‥そういやあいつは無事か?)

ゴーレムを粉砕しながら脳裏に浮かぶのは、自分が受け持つクラスの一人で、授業にまともに参加していない女子生徒の事である

先程テロリストを尋問した時も、「知らない」ということだったので少なくとも教室には居なかったのだろう

無事でいるといいが‥

「先生っ!左っ!」

そんなことを考えていると、システィーナの叫び声が聞こえた

その方向を見ると、ゴーレムの一体が今にも武器をグレンに振り下ろそうとしているのが見えた

(ちっ!しくった!)

そんなことを考えつつも、防御姿勢を取るグレン

もはや避けられない、なら最悪でも致命傷は避けようと覚悟を決めたその時

 

『ふぁいやー』

 

そんな声が聞こえたかと思うと、目の前のゴーレムが青い光に飲まれた

あまりの眩しさに目を閉じたグレンとシスティーナ

やがて目を開けると、目の前のゴーレムだけでなく、追ってきていたゴーレム達とその後ろにあった学校の壁が吹き飛んでいた

「な、何が‥」

システィーナが唖然としているが、グレンも何が起きたのか全く把握できていない

いや、正確には何が起きたのかということは把握できている

かつて所属していた職場に同じ魔術を使う同僚が一人居たが、その同僚は既に死亡している筈だった

「無事なようでなによりなにより」

そんなことを考えていると、グレン達に話しかけてくる声が聞こえた

その方向を向くと、そこに居たのはつ

「え、クレーヌ!?」

「そうじゃぞい」

安否が分からなくなっていたラクネート・クレーヌだった

 

いやー、間に合って良かったわ

(余裕だったの間違いでは?)

気にしちゃ駄目よ

「お、お前‥」

「聞きたいことは山程あるのは理解できるけど後でねー」

グレンが色々と聞いてきそうだったけど、それは後回しじゃ

「居るんでしょ?出てきなよ」

私がそう言うと、廊下の陰からダークコートを纏った男が出てきた

いや普通出てくるかね?

(貴女が出てこいと言ったのでしょう‥)

「貴様‥一体何者だ?」

「何って‥ただの学生だけど?」

「ただの学生があれだけの規模の魔術を使って立っていられる筈がない」

(確かに)

いやキャロリンまで同意しちゃ駄目でしょ

「だが貴様が何者だろうと関係ない、計画を邪魔するならば消すまで」

そう言って5本の浮遊する剣をこちらに向けてくるテロリスト

「あっそ、そんなら消されても文句言うなよ?」

キャロリン、あれ

(何時でも射出可能です)

「ほざけ、その余裕も『行けよファング』っ!」

ほー、勘だけは鋭いね

(まぁ一応凄腕のようですから)

「貴様‥何だそれは」

「教えてやるとでも?」

そう言う私の回りにはテロリストと同じような浮遊物が取り巻いている

まぁあれより高性能だけどね

「ふん‥だが次は通じんぞ」

「そうかい、グレン先生だっけ?」

目線はそのままでグレンに話しかける

「あ、あぁ」

「こいつは私がやるから、今のうちにもう一人のところに行って、学園の塔にいるからさ」

「お、おう‥任せていいんだな?」

グレンが確認のようにそう聞いてくる

「もちのろん、そこのシスティーナも連れってね」

「‥分かった、行くぞ、白猫」

「は、はい‥気を付けてね?」

そう言ってグレンとシスティーナが去っていく

「行かせて良いの?」

「貴様に隙があったらの話だがな」

「あっそ、まぁどうでもいいわな」

じゃあキャロリン、殺ろうか

(了解いたしました)

 

結果的に、その勝負は一瞬にして終わった

あらましを説明するならば、私のファングが五本の剣を叩き落とし、それと同時に2基のファングで前と後ろから串刺しにしたからね

いやぁそれにしても一瞬で叩き落とした時の顔が面白かったね

「貴様‥まさか‥成る程な‥」

「一人で納得すんなや」

串刺しにしているテロリストに話しかける

まぁまもなく絶命するだろうけど、情報は搾っておきたい

だってこいつが所属している組織色々と謎だらけだしな

「まぁいい‥いずれまた会うことになるだろう」

「お断りじゃ、くそったれ」

その言葉を最後に、そいつは絶命した

まぁ情報は搾れたらいいやっていうような感じだからいっか

さてと、じゃあ寝ますか

(後の事は?)

グレンが何とかするから問題なーし

(‥どうやら出来ないようです)

‥みたいだねぇ

「素晴らしいですね」

その言葉の方を向くと、そこには全身黒ずくめの奴が拍手をしながら歩いてきていた

声は女、そしてこいつらの関係者‥

となれば

「見てたのかい、天の智恵研究会のお偉いさんよ」

「あら、そこまで分かりますか」

そりゃそんだけ怪しさ満載じゃあねぇ‥

「何しに来たの?殺る?」

そう言ってファングをその人物に向けるも

「やめておきましょう、今回は見物に来ただけですから」

そう言ったかと思うと、姿が消えていく

「いつかまたお会いしましょう、輪廻転生者様、では‥」

「二度と来んな変態」

「ふふふ‥///」

うわぁ、少なくとも顔を赤らめて悶えてるのは分かったわ

(生粋の変態ですね)

言われんでもわかる

そんなことを考えていると、その人物は完全に姿を消していた

多分‥あの変態メイドだよね?

(恐らく)

‥厄介な奴に目ぇつけられたもんだ

というか何で知ってるのかね?

(さぁ‥あの組織は色々と謎が多いですから気にするだけ無駄ですね)

確かに、来たら返り討ちにすりゃええか

 

その後の話だが、結果的に事件は解決した

まぁ分かってはいたことだが、黒幕は前任のヒューイ先生だったそうだ

何でも計画通りに行けば、自分もろとも学院を吹き飛ばすつもりだったらしい

怖いねぇ‥

(一人で星ごと殲滅出来る貴女がそれを言いますか‥)

ただまぁ後悔している部分もあるらしいから、死刑は免れると思うがね

で、グレン達はお偉いさん達に呼び出されて、そこでルミアが元王女だということを教えてもらったらしい

そして絶対に漏らすなということも

まぁ死んだ筈の王女が生きてたら色々と面倒だよね

え?私はどうなのかって?

それより問題が起きてんだよくそったれ

「お待ちしておりました、どうぞ」

「へいへい‥」

何でか知らないが、私は今王宮の廊下を歩いている

何でこうなったんだっけな?

(昨日自宅に王宮からの手紙が来て、是非とも会いたいと女王が言ってきたからですね、そこから女王親衛隊の面々が来て馬車で王宮まで運ばれて今目の前の執事の後をついていっているというわけです)

‥嫌な予感しかしないねぇ

(奇遇ですね、私もですよ)

しゃーねぇ、覚悟決めるか

「失礼しまーす‥わーお」

扉を開いて部屋に入ると、そこに居たのは

「どうも初めまして、ご機嫌いかがですか?」

「よう、遅かったな」

この国、アルザーノ帝国の女王であるアリシア7世と、大陸最高峰の魔術師であるセリカ=アルフォネアが二人仲良くお茶を飲みながら、こちらに顔を向けていた




オリ主がゴーレムと学校の壁を吹き飛ばした魔術の正体、分かった方は何がとは言いませんが正解です
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