「な~んでこんなことに‥」
「こら!リズムを乱さない!」
やぁ皆、面倒くさいことはやらない主義のクレーヌだよ
私は今、『社交舞踏会』で踊るダンスの練習をさせられてるよ
(まぁ私が居ますから大抵の事はどうにかなりますけどね)
私としては面倒くさいからやりたくないんだがね‥
(私も同感ですが今の彼女に言えます?)
‥無理やな
(でしょう?)
「ほら!キリキリ動いて!」
そう言ってくるシスティーナ、何処ぞのコーチかな?
まぁ何でこうなっているのかと言うと、どうもグレンがルミアを誘ったことに嫉妬したシスティーナが、対抗しようとしてリィエルと私に出場するように言ってきたのが原因
断りたかったけどシスティーナの勢いが強くて断れなかったんじゃ‥面倒くさい‥
(まぁまぁ、美味しい飯が食えるようですし‥それにあの姉妹を手伝うのなら参加した方が動きやすいかと)
そう言うもんかね‥ま、大人しく参加するとしますか
というかドレスどうしよっか‥セリカにでも借りるか
さて、当日なんだが‥
(中々派手ですね、これ)
まぁセリカのもんだから予想はしてたけどさぁ‥
すげえ悪い笑顔だったのはこれが原因か‥
(お陰さまで周囲もこちらに夢中ですよ)
「よう、似合ってるじゃねぇか」
その言葉に振り向くと、そこには正装したグレンが
「‥似合わないねぇ」
「お前ドストレートに言ってくるな‥」
だってしゃーないやん、これでもかってレベルで似合ってないんだからさ
「そういや奥さ‥ゲフンゲフン、セラ先生は?」
「今何を言い掛けたのかはこの際置いておくが‥セラならあそこだ」
そう言って指差した方向を見ると、お偉いさん方と話しているセラの姿が
「すげぇ、先生の一億倍は似合ってるわ」
「うっせぇわ」
まぁ元々お姫様らしいしな‥似合ってるのは当然かね
「取り敢えずだが‥勝ちを譲ってくれるってのは?」
「そうしたいのは山々だけどさ‥出来ると思う?」
その視線の先には滅茶苦茶張り切っているシスティーナ
「‥だよな、すまん」
「ま、精々勝てるように頑張りなよ」
「ザイードに殺されないようにさ?(小声)」
「っ!?」
「じゃーねー」
グレンの耳元で小さい声でそう言ったあと、ペアであるリィエルの元へ向かった
(良かったんですか?あんなこと言って)
まぁ良いじゃん、頑張って貰うのもさ
(そうですけども‥)
ま、それは良いとして出来る限りの事はやりますか
グレンside
「‥何で知ってる?」
この件は俺とセラ、そしてアルベルト達特務分室の面子しか知らない筈なんだが‥
「‥一応あいつらにも伝えておくか」
そう言って俺はリディアから貰った通信魔導器を起動した
「いやぁ、負けちゃったねぇ」
あれから時は経ち、決勝が終わったところだ
まぁ結論から言うと何事もなく決勝に進んで、何事もなくグレンとルミアに負けましたとさ
まぁ昔セラと踊ってて経験豊富なグレンと、元々王女のルミア相手に付け焼き刃で勝てるわけがないんだけどね
それにしても夜空は綺麗だねぇ
(貴女そんなにロマンチストでしたか?)
‥気分だよ、気分
リィエルはあの後どこか行っちゃったけど‥ま、大方外にいるアルベルト達と合流したんでしょ
因みに外にいる連中との交戦だけど、遠隔操作したソードビットで僅かながら援護したよ
(魔術を切り裂いたり、フィールドを張ったりしたのが僅かですか?)
‥細かいことは良いんじゃ!
(開き直らないで下さい)
ま、それは良いとして
(そろそろですね)
ですか‥ん?
「きゃー、不審者ー」
「ちょ、違うよ!?」
「姉さん、静かに!」
適当に言った言葉に慌てるイグナイト姉妹
いやぁ、相変わらずリディアの反応は可愛いねぇ
イヴもからかったら可愛いんだけど‥
(まずはからかうのをやめては?)
嫌だ、ってそうじゃなくて
何で上からイグナイト姉妹を初めとした特務分室のメンバーが‥って成る程
(室内で異変、いち早く気づいたシスティーナがアルベルトと共に阻止しようとしてますね)
‥はぁ‥まぁ良いか
「え、えっと、君は?」
「監視してたから知ってるでしょうに‥じゃない、そんなこと言ってる場合じゃないと思うよ?中にザイードが居るんでしょ?」
「‥何で知ってるんじゃ?」
スケベ爺‥ゲフンゲフン、バーナードが疑いの目でこっちを見てくる
しつこくナンパしてきたことは忘れとらんぞ
「まぁどうでも良いじゃん、着いてきなよ」
そう言ってザイードが居るであろう部屋に進み始めると、一定距離を開けながら特務分室のメンバーが着いてきた
警戒されてるねぇ
(そりゃ一学生が自分達しか知らない筈の事を話したら警戒しますよ)
まぁそうだけども‥っと、着いたか
(精神防御しなくても良いレベルですが‥一応掛けておきます)
ありがと
さて、始めよっか
‥グレンは後ろでセラが嫉妬してるのに気づいてないのか?
(まぁスーパー鈍感マンですし‥)
はい、あの後無事?と言って良いのかどうか分からんけどルミアとグレンとセラを何とか連れ出すことが出来ました
そしてルミアがグレンの胸を借りて泣いているんですけどね、バーナード、血涙を流すな
「はい、というわけで今後の動きなんだけど」
ナイスリディア、このままここにおっても色々面倒くさいことにしかならんからな
因みに二人を連れ出す時にザイードの弁慶の泣き所殴ってきた、泣きながら踞ってて笑った
(特務分室のメンバードン引きしてましたけどね)
「で、クレーヌさん」
「ん?」
そんなことを考えていると、リディアが声をかけてくる
「ごめんね、こんなことに巻き込んじゃって‥」
「気にしてないから問題なーい」
相変わらず責任感が強いねぇ、こいつは
「そう言って貰えると助かるけど‥一つお願いがあるんだ」
「この人達の援護?承知した」
「‥ノリが軽いね」
「まぁ良いじゃないの」
リディアが呆れてたけど、まぁいっか
(ターゲットロック完了、出力調整OK)
『ふぁいやー』
そうしてまた生徒が数十人単位で沈んでいく
あ、出力は死なないレベルに抑えてあるから心配なく
「滅茶苦茶ですね、貴女‥」
「余裕だねぇ」
「貴女があの二人以外を一人で抑えてくれていますし、なおかつ僕達の援護もしてくれていますから」
そう、私は操られている生徒だのを一人で抑えている
まぁ殺しちゃいけないっていう面倒くさい縛りはあるけどそれ以外は余裕
初めこの提案した時は反対されたけども
因みにグレンとセラがルミアを連れて逃げ、アルベルトはシスティーナとイヴを連れて何処かに行った
まぁ多分狙撃でもするんでしょ
イカれ野郎共は、あの脳筋みたいな奴をリィエルとバーナード、変態‥ゲフンゲフンビッチはクリストフとリディアが抑えてる
(どちらも同じ意味でしょう‥左、速射魚雷)
『撃てー』
左から襲ってきた生徒達を魚雷の爆発で眠らせる
「あっちは‥大丈夫っぽいね」
だってリィエルとバーナードは一方的にあの脳筋をぼこぼこにしてるし、ビッチはクリストフとリディアが完全に押さえ込んでるしねぇ
というかリィエルとバーナードは片腕しかない相手に容赦がないねぇ‥本当に
‥と、あら?
(生徒全員が気絶しましたね‥恐らくザイードに何かがあったのかと)
お、あの二人も撤退したね
煙幕撒いての撤退か‥別に追いかけても良いんだけどね
(面倒くさいからやらない、でしょう?)
おう、分かってるじゃん
さてと、グレン達と合流しますかね
あの後の展開を話すとするかね
まぁあの後は特に何事もなく『社交舞踏会』は再開された
まぁ全員記憶が無いならしょうがないね
それにしても優勝したルミアが着たドレス姿は全員が見とれてたね‥
ま、元王女だからしょうがないね
因みにあの後は特務分室のメンバーに何者って問いただされたけど只の学生で押し通した
世の中勢いがあればどうにかなるもんよ
(まぁグレンとセラ、リィエルと意外な事にアルベルトまでが擁護してれたからですね)
まぁ翌日からさらに監視の目が強くなったけどね