~茜 視点~
昼、人里近くの森
「居たぞ!あそこだー!!」
「放て放てー!」
「………………」
無言で見ているだけの私って、シュールなのかも…
遡る事30分前
どうもー皆様方こんにちはー…
紅魔館から旅に出て1年が経ちました。
この1年間で何が有ったか?
何もない。
暇すぎて暇すぎて半月前くらいに人里で住むことにしてみました。
そんなに広くもない所で、家買って、ぐーたらしてました。
引き篭りだなんて言わないで?
因みに、家を買うお金なんて有る。
いくらでもある。
って言うか一生使え切れないほどある。
何処にあるか?
紅魔館のとある倉庫に保管させている。
レミリアにお願いして置かせて貰ったのだ、今まではとある山の自分が作った地下に保管していたけど、何時盗まれるか分からなかったのでそうした。
…ん、どう稼いだか?
簡単だ、作ったのだ。
いや、まじだ…銀とかそんなの色々物質能力でまず私の近くまで来るようにさせて、その銀をお金に変えればはい出来上がり。
で、紅魔館から今現在の場所からどう取っているのかだが、切断能力で紅魔館の倉庫に繋がる空間を作り、取っている。
その後は切断能力でその空間を切れば消える。
このやり方は旅をしている最中に紫のスキマを思い出し、ちょっとやってみたら出来たと言う……
けどこの能力はあまり使わないかもしれない…
飛ぶの楽しいしry
毎日暇なそんな時に、外が何だか騒がしかったので、私は家から出てみた。
「あそこの山に妖怪鷹を見たんだ!」
「あの妖怪鷹をか!?」
「よし、殺してしまおうじゃねえか!」
「「「おぉぉおおおおおお!!!」」」
村人達が、何やら一致団結したようになっていた。
妖怪鷹…知らないなー、ちょっと私も付いて行ってみよう。
少女移動中…
そして、妖怪鷹を飛んでいるのを見付けた村人達は、その妖怪鷹に目掛けて弓矢を放っていた。
妖怪鷹…全体が白いだけの鷹だ。
何故あの白い鷹が妖怪なのか、私には分からなかった。
何かやらかしたとか?
たぶんそうだとは思うのだけど…
ん、弓矢が白い鷹の腹に刺さった。
「よし、仕留めたぞ!」
「いやまだだ!妖怪ってのはしぶといからな」
「あぁ、そうだな、生きているなら捕まえて村の入り口に吊るしてしまおう」
そう言って、村人達は白い鷹が落ちた場所へと歩み始めた。
私は気になったので、また付いて行く事にした。
んー、確か此処らへんで落ちてたような…
「居たぞ、あそこだ!」
「へへ、生きてはいるが弱っているな」
「捕まえてしまえ!」
そう言うや否や、村人達が血塗れの白い鷹を捕まえに行った。
一人が白い鷹の首を、一人は体を、二人で両翼を、一人が足を持った。
うわー、あれはキツイわー…
同じく鳥なので、気持ちが分かる。
白い鷹が少し暴れていた。
すると…
『くそ、離し、やがれ…人間共が……』
私の頭の中で、響くように聞こえた声…
村人達は、それに気にもせず、もしくは聞こえていないかのように答えない。
…妖怪鷹、興味深いわね……
村人達は村へと歩いて行き、私も村へと歩いて行った。
少女移動中…
村の入り口まで来ると、村人達が白い鷹を吊るす準備をしていた。
足に頑丈な糸を括って、逆さに吊るすのであろう
そして、入り口上に糸を繋げて吊るされた。
「ははは!ざまあねーな!」
「思い知ったか妖怪鷹め!」
「人間の勝利だー!!」
喜んでいる村人達、あの白い鷹は、そこまでの罪を犯したのであろうか?
ふむ…
村人達は、吊るされている白い鷹を見て、満足したかのように去って行った。
そうして、私だけが残っていた。
私は白い鷹の近くまで近付いた。
『…………………』
「ねえ、貴方何かしたの?」
『…人間め、俺に、話し掛けて来やがって……許さん、許さん…!』
「残念だけど、私は人間でもあって妖怪でもあるわ」
『!?…貴様、俺の声が……』
「えぇ、聞こえるわよ」
『……まさか、俺の声が聞こえる奴が、居るとは、な』
「…とりあえず、降ろさないと貴方危ないわよねー」
本当に危ない、だって弓矢まだ刺さっているし、出血して逆さに吊るされたら結構死ぬの速くなるよ。
"糸を切る"
私は切断能力で、白い鷹の足に付けられた糸を切った。
すると白い鷹は力なく落ちてきて、私はそれを優しく捕まえる。
『何故、俺を助けた…』
「はいはい、そう言うのは後、とりあえず家まで行くわよー」
私は家へと繋がる空間を作って入って行った。
昼、家の中
さて、とりあえず矢を抜かないとねー…矢先には返しがあったので、私は矢を切断能力で半分に切って、スーっと簡単で、たぶん痛くない方法で抜いた。
そのあとは妖力で治療をした。
『…妖力とは、本当に人間では無いのだな……』
「…人間でもあって妖怪でもあるって言ってるじゃない」
『どう言う意味だ…?』
「つまりハーフ、人間の血が半分あって、妖怪の血も半分有るのよ」
『…なるほど』
ふー、何とか傷は防げた。
あとはちょっと水で血を取らないといけないかしら
…けど外には出れないし、仕方ないから能力しかないわね
私は白い鷹を少し持ち上げて、下に布を置き、物質能力で血の原子を落とす。
すると血は下へと落ちてい、本当に白い鷹になった。
『能力か…?』
「そうよ、私の能力…物質を操る程度の能力でね」
『ほう……』
んー、っと…もうすることはないし、会話を少ししようかな
「で、助けた理由は特には無いわ、興味本意かしらね」
『そんな奴は、そうそう居らんぞ』
「ふふ、私はそう言う人なのよ」
『変わった奴だなー…』
「私でもたまに思うわ、で…貴方はどうして妖怪鷹って呼ばれて要るのかしら?」
『見て分からんのか、俺は白いからそう呼ばれてんだよ』
「へー…中々理不尽に付けられたものね」
それだけで妖怪鷹ねー…まあ、確かにそうかもしれないけどさー?
あ、そーいえば
「ねえ、貴方名前は何て言うの?」
『…ない』
「あら、困ったね…」
『今まで誰とも喋らなかったしな…喋っても、逃げて行く』
「ふーん……じゃあ、私が付けようかなー」
『勝手にしろ…』
んー、名前かー…難しいなー……
他人に名前だなんて付けたことない。
い、いず……イズニ…イズア……イズナ
「イズナはどう?」
『…まあ、それで良いんじゃないか?』
「よし、えーと…私は紅夜 茜、人間と妖怪の者よ、よろしくね」
『イズナだ、よろしく…』
自己紹介も済んだし、どうしようかしら…外はもう夜だし、寝るしかなさそうね
「イズナ、外は出れないし、寝ない?」
『はぁ?、俺は雄だぞ、初めて会った女と寝るってどう言う事だ』
「まあまあ私は気にしないからさー」
『こっちが気になるんだよ!』
そんな紳士的にならなくても良いのに…
とりあえず私は少し大きい布を取り出して折り畳み、イズナの前に置いて上げた。
私は布団を敷いて、寝転がる。
「じゃ、おやすみーイズナ」
『…はぁ、おやすみ』
そして私は、眠りについた。
朝、家の中
「ん、んみゅー………」
眩しい太陽が、窓から私の顔へと着ていた。
朝、か…んー
『起きるの遅いな』
ん?…あ
「イズナおはよー」
『はいはい、おはよう』
「何時起きたのさ」
『太陽が登ってくる前だ』
「…睡眠不足とかならないの?」
『人間でもあるまいし』
「ふーん……」
妖怪って皆睡眠不足にならないの?
少なくとも私は睡眠不足になるのだけど…まあ良いや、とりあえず朝食作らないと。
「ねえイズナー」
『…何だ?』
「イズナって何食べれる?」
『肉が好物で他は魚とかだな』
「そっかー…」
魚はちょっと論外として、肉料理になるのかなー。
簡単にう焼肉作ろう。
私はキッチンへと向かい、倉庫から一ヶ月前の肉を取った。
普通は腐るが、そこは私の切断能力で腐らないようにさせている。
『何だそれ、美味そうだな…』
「これを焼くのだけど…イズナは生でも食べれるの?」
『前から生だが?』
「だよねー…」
じゃあ速い話、この肉を切断能力で程良く切って皿に乗せてイズナの前に置いた。
すると、すぐに一枚を喰らう。
『うむ、美味いな…牛か』
「当たりよ」
よく分かるわね…さて、私は魚と大根と…
少女食事中…
「んー、久々に誰かと食べたわー」
『俺は初めてだがな…』
「あら、そうなの」
軽い食事を終えて、軽く会話をするとイズナは今まで一人で食事をしていたそうだ…まあ、鳥って誰かと食事だなんてあまりないしね
「イズナは何年生きてるの?」
『ん?…100年くらいなんじゃないかね』
「妖怪じゃん…」
『いちおの、妖怪だ』
「認めたく無かったとか?」
『そうだろうな…』
「ふーん…」
認めたくなかった、か…
そんなものなのかな、私にはあまり分からないのだけれどもね
っと、考えていると
ドンドン
家の玄関の扉が叩かれた。
誰だろう…
「イズナ、いちお隠れてて?」
『へいへい…』
イズナは大きな布の中に潜って固まった。
まあ、物を被せているって感じでバレないよね。
私は玄関へと向かった。
「はいはいー、どちら様ですかー?」
「あ、村の者ですがー、少し聞きたい事がありますー!」
聞きたい事…?
まあ十中八九イズナの行方かな…
ガラガラ
私は扉を横に引いて、その村人を見た。
「何でしょう?」
「いやですねー、昨日に捕まえて吊るしていた妖怪鷹が居なくなっていたんですよ!だからその妖怪鷹を知っていたりとかしませんか」
「はー…逃げ出した、とかそんなのでしょうか…すみませんが、私は知らないですねー…」
「そうですか、分かりました。他の所で聞いてみます」
「ご苦労様です」
村人が向こうの家へと向かって行くのを見て、私は扉を閉めた。
『本当にご苦労なこった』
イズナが扉を閉めたと共に布から這い出て来た。
「まあ、そうなるわよ……ねえイズナ」
『ん?』
「私と旅に出ない?」
『旅ぃ?』
「そう、旅…色々な所に行くのよ」
『ふーん……まあ、悪くはないかもな』
「ふふふ、楽しくなりそうねー、誰かと旅だなんて」
此処にずっと住むだなんて考えていなかったし、そろそろ旅ね…
イズナは別に良いらしい。
そうと決まれば早速出発ね!
私は切断能力で人里近くの森へと繋がる空間を作った。
「イズナ、行くわよー」
『荷物は良いのか?』
「それら要らない物だし?」
『あー、そうかい…』
イズナは少し回りを見てから、空間へと入って行き、私もその後に続いた。
朝、人里近くの森
空間から出て、地面に足を付けた後私は空間を切断能力で消した。
『なあ、茜…本当にお前さん、物質を操る程度の能力なのか?』
「…そうねー、まあイズナに言っても誰も喋れないよね」
『うっせー、つまり秘密にしろって事か?』
「そう言う事ー、私の能力は2つあるのよ…物質を操る程度の能力と切断させる程度の能力 よ」
『…何でもありだな』
「そうかもね?」
2つの能力…使い道はたくさんある。
本当に…たくさん。
「じゃあ、行くわよーイズナ」
私は黒い両翼を出した。
『よもや、天狗か』
「当たりー、イズナって物知りなのね」
肉でも食べたら分かるし、翼も見たら分かるし…私には分からないなー…
そんな事を色々と考えながら、私は空へと飛んだ。
『待て!はえーよ!!』
「あ、ごめん…同じスピードに合わせるよ」
私は天狗で、しかも誰よりも速いので遅くしないとね…
そして、私とイズナは同じスピードで前へと飛ぶ。
次は何処に行こう。