東方茜日誌   作:ミユメ

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【第26話】 速攻で紅魔館へと向かう

~茜 視点~

 

 

 

 

妖怪の山 上空

 

 

 

 えーと…槍…槍ぃ……あった。

 

 あ、どうも皆様こんばんわ。

 

 先程まで私は行く準備をしてたよ…何を?

 んーと、空間の中から右翼と左翼に火縄銃を7つ付けたマントを取り出してから付けて、槍を探していました。

 槍はまあ普通の槍。

 本当に、普通の槍…だけど切断能力で折れるのを切断させているからもーめんたい!!

 

 因みに今、丁度太陽が沈んで夜です。

 しかも紅い霧がもう妖怪の山付近まで来てる。

 月は紅い霧のおかげで紅い満月へと化している…さて、もうちゃちゃっと紅魔館に…あ、ルーミアだ。

 

 

 

 

 

~ルーミア視点~

 

 

 

 

 

「ルーミア久々じゃない」

「あ、茜!?」

 

 

 その辺をぶらぶらと飛んでいると、下から茜が、目の前に来た。

 もう何年出会って居なかったであろう。

 久々に茜に会えてとても嬉しい。

 

 

「あれ、その赤いリボンは誰に付けられたの?」

「前の巫女に付けられたのだー、お陰で全然力が出ないのだー…」

「あら、まぁ…」

 

 

 そう、今私の左の髪には赤いリボンが付けられている。

 取る事は全然出来ないし、力が出ない。

 

 

「感動の再会は嬉しいのだけれど、今忙しいのよ」

「なんでなのだー?」

「…ほら、後ろの紅い霧、あれに行くのよ」

 

 

 茜は私の後ろに指を差して言う。

 それに釣られて後ろを見てみると、不気味な紅い霧があった。

 

 

「わわっ!あれは何なのだー!?」

「気付かなかったのね…」

「そこまで周りは見ないのだー」

「あー、そう…で、もう行ってもいい?」

「あ、待つのだ茜」

「んー?」

 

 

 先に行こうとする茜を、私は引き留めた。

 何故なら…

 

 

「此処を通りたかったら、私を倒すのだー!」

「…やっぱし、そうなるのね」

 

 

 この幻想郷で、一週間前くらいに告知された戦い方、弾幕ごっこ…

 

 昔は格闘で負けたけど、弾幕なら勝てるのだー!

 

 

「弾幕ごっこ、開始なのだー!」

 

 

茜符「アサルトバスターズ」

 

 

ズドォン!!

 

 

 開始から早々、茜がスペルカードを使ってきて、私は気付いたら腹に何かが突き付けられて吹き飛ばされていた。

 

 

 

 

~茜視点~

 

 

 

 

「…よし」

 

 

 何がよしかはさておき、ルーミアは森の中へと落ちて行った。

 あ、因みに槍は尖っている方じゃなくお尻の棒を使った。

 言わば峰打ち…

 

 えぇと…ごめん、ルーミア!

 私は心の中で謝り、先へと進んだ。

 

 

 

 

 

 

少女移動中…

 

 

 

 

 

湖 上空

 

 

 

 

「………」

 

 

 …わーお、白い霧と紅い霧が混ざって前が見えずらい…

 原作通り過ぎてワロタ。

 霧だけで見えないとかどんなんやねん。っと、現実を見ずにあの東方ゲームをしていたが…いやはや、本当に何も見えない。

 …あれ、何か今緑の妖精が居たような…あ、大妖精か、まあ気のせいでいっか。

 私は猛スピードで飛んでいるので一瞬見えて消える。

 

 中ボス飛ばしって楽しいよね。

 

 それにしても、何だか肌寒くなってきた。

 まあ、此処は湖…あの妖精が居るからそうなんだけども…そして倒さないと白い霧は消えない。

 

 

「そこのヤツ!アタイの縄張りに近付いて来るだなんて良い度胸ね!!」

「ん、やっと見付けた」

 

 

 右の奥らへんから少女の声が聞こえた。

 私は止まり、そちらへとゆっくり近付いて行く。

 

 チルノだ。

 

 チルノ…髪は水色で後ろには青いリボンを付けており、白と青のワンピースを着ている少女、湖に住む氷の妖精で、妖精の中では一番強いが、脳が駄目なのだ。

 

 1+1=

 

 っと言う問題を出しても答えが出せない、もしくは間違えると言った正真正銘のバカである。

 

 

「アタイを捜してたの?さすが、アタイったら最強ね!」

「あー…うん……そう、だね」

「どうした?アタイの強さにきょうふしたの?さすがアタイったら最強ね!」

「……………」

 

 

 …ヤバイ

 やばいやばいやばい、どうしよう。テンションに追い付けないっていうか、もう私には認識不可能です。

 真面目な話、誰か通訳人欲しい。あ、大妖精連れてこれば良かった。

 クッソ!何故私は中ボス飛ばした!!

 戻りたい。物凄く戻りたい。

 しかしサルノ…じゃなくてチルノがそんな事を許してくれる訳もなく…戦うしかない。

 

 

「はぁ…取り敢えず、気絶させてすぐ終わらせようかしらね…」

「アタイに戦いをのぞんだ事をこうかいするのね!」

 

 

氷符「アイシクルフォール」

 

茜符「アサルトバスターズ」

 

 

ズドォン!!

 

 そして、勝負は見るも無惨な形で呆気なく終わる。

 ……安心しろ、峰打ちだ。

 だなんて演技でもない台詞を心の中で言った。

 

バシャァアア!

 

 そうして、チルノが湖に落ちて、すぐに白い霧が少しずつ晴れて行った。

 

 

「…ん、見えた」

 

 

 紅魔館はどうやら東北にあった。

 私はそちらに体を向けて飛んで行くのであった。

 

 

「はわわわわ!チルノちゃーん!!」

 

 

 後ろの方で誰かの声が聞こえたが、気にもせずに私は先へと進む。

 

 

 

 

 

 

少女移動中…

 

 

 

 

 

 

~美鈴視点~

 

 

 

紅魔館 門前

 

 

 今日、お嬢様が異変を起こした。

 そして、この紅魔館には誰も入らせるなと言われたので、私は休まず(居眠りせず)に門の前で立ち続ける。

 しかしそれは何時もの事でもある。別にあまり仕事は変わってはない。

 

 …上空から誰かが飛んできた。

 それを見ると、緑のコートに中には白の天狗服、槍を持って両翼にはマントを覆い隠している鳥類の妖怪。

 そして長い焦げ茶色髪で綺麗な顔立ち。

 ……え

 

 

「やほー美鈴、元気してた?」

「…あ、茜さん!?」

 

 

 そう、茜さんが居た。

 降りてきて、私に元気かを訪ねてくる。

 

 

「そんな、茜さんが居なくなってから、あまり元気だなんて出ませんよ…」

「あらら、それは申し訳ないことしたわね」

「今まで何処に居たんですか」

「いちお、この幻想郷に居たわよ?」

「…そう、ですか」

 

 

 どうやら、今までこの幻想郷に居たらしい。

 

 

「それより、中に入りたいのだけど…?」

「え、それは…」

 

 

 茜さんが中に入りたいと言ってきた。

 どうしよう、お嬢様からは誰も入らせるなと言われたし…

 

 

「あら、駄目なんだ…ふふふっ、じゃあ強引に入ろうかしら」

 

 

 少し笑いながら言うと、茜さんは槍を左手から右手に持ち替えて尖っている方を後ろにさせ横にさせて構える。

 

 

「弾幕ごっこ、ですか?」

「弾幕使えるならそれで良いよ?」

「…弾幕ごっこ以外の戦いは禁止されていますので、弾幕ごっこで行きましょう」

「そうね」

 

 

 私は昔に茜さんと戦った同じ構えを取った。

 

 

「…じゃ、スペルカードは3枚までで、弾幕ごっこの始まりよ♪」

 

 

 茜さんが勝敗を言うと共に開始の合図をすると共に、スペルカードを懐から一枚取り出した。

 

 

茜符「アサルトバスターズ」

 

 

 発動させるとすぐ、視界から消えた。

 私は少し緊迫気味になったが、すぐに冷静にさせる。

 落ち着け、こう言う場合は静かに、ただじっとするのみ……

 

……ヒュ

 

 後ろから少し風を切るかのような小さな音がした。

 私は咄嗟に屈んだ。

 すると、上からは槍のお尻部分が見える。

 驚きながらも私は後ろに回し蹴りを放つが、当たらずに、そこには誰も居なかった。

 

 

「あぁ、まさか避けられるとは思わなんだ」

「…スペルカードブレイクで、良いんですよね?」

「えぇ、そうね」

 

 

 気付くと、茜さんが元の所に居た。

 私は少し冷や汗をかきながらも、茜さんを見た。

 

 スペルカードブレイク…それは、スペルカードを避けきった、もしくは相手に私の弾を被弾させればなる。

 

 茜さんの場合は、たぶん制限時間が切れたか避けられたからスペルカードブレイクとなった。

 

 

「じゃあこれならどうかな」

 

 

銃符「拡散レボルバー」

 

 

 気付くとまた、懐から一枚のスペルカードを取り出して発動された。

 茜さんは、右翼のマントに手を入れて火縄銃を取り出し、私に向けて撃ってきた。

 

ドォン!

 

 その弾は一発の赤色の弾で、遅くこちらに向かってくる。

 

 

「こんなの、簡単に避けれますよ!」

「あら、そう?じゃあ追加注文で良いのね」

 

 

 そう言うと、茜さんは右手に持っていた火縄銃を落として、空間の中に消えた。

 消えたのを見ているうちに、茜さんは両手に火縄銃一本づつ持っていて、私に向けてドドンッ!っと同時に撃つ。

 その弾も赤色の遅い弾…しかし、急に最初の一発の弾に変化が起きた。

 

 別れたのだ、2発に…

 

 そうしてから、茜さんは火縄銃を持って撃っては手放して下の空間に火縄銃が消え、上の空間から同じ火縄銃が落ちてきてそれを持って撃っては手放すの繰り返しで弾が増えていく。

 2個の弾が4個に…4個の弾が8個に…っと徐々に増えていき、増えていくごとに弾の向きが変わって行く。

 気付くと、もう目の前は弾幕の嵐のような壁となっていた。

 

 

「ちょ!これは無理ですって!!」

 

 

 私は必死に右やら左やらと避ける。

 …が、そう長くも持たず、私は一発、二発…と被弾していった。

 痛い、一発一発が本物の弾のように痛い。

 しかし体に貫通はしていない妖力を固めた妖力弾。

 殺傷力こそは無いが、威力が強い。

 

 

「ぐっ!…ぅう……」

 

 

 そうして、私は次々に被弾していく体の痛みに堪えられず、気を失ってしまった。

 

 

 

 

~茜視点~

 

 

 

 ん、妖力が弱まった…気絶したかな?

 

パチンッ

 

 私は撃つのをやめて右手で指を鳴らす。

 すると弾幕は全て消え、倒れている美鈴を発見する。

 

 

「…うーん、やり過ぎた、かなー?」

 

 

 たぶん、やり過ぎた…うん。

 ごめんね、美鈴!

 またもや心の中で言って、取り敢えず私は門を開けずに飛んで入り、紅魔館の正面玄関を開けた。

 

ギィィィ…バタン!

 

 重い音が鳴り響き、閉めるとホールに響き渡った。

 …相変わらず、変わらないわね……此処も

 私は久々の紅魔館に、周りを見ていた。

 妖精メイドは居ない、普通なら居るとは思うのだけども、今は異変を起こしているから居ないのか、はたまた忙しいから居ないのか…

 

 少し考えて、私は足を止めて眺めていた事に気付く。

 取り敢えず歩きながらでも考えられるであろうと思い、右脚を前に一歩出した時だ。

 

ガッ!

 

 

「ん…ナイフ、か」

 

 

 地面に、ナイフが刺さった。

 それは使い古されている感じの銀色に輝く刃に、青色の取手部分。

 普通は何処から降ってきたのかも分からないこのナイフだが、私は分かる。

 別に、この紅魔館の中ではナイフや槍とかが降ってくるような完全初見殺しな設定でもない。もしそんな設定があるとしたら、私は絶対に此処には来ない。来たくもない。

 

 

「門番の美鈴はどうしたのかしら?」

 

 

 そこで、声が聞こえた。その声は幼い声でもなく、老いた声でもない成人な声。

 私は声がした左の方を見る。

 ナイフを投げたご本人様が立って居た。

 

 彼女、十六夜咲夜…白いショートヘアの髪でスカートが短いメイドの服を着ている。

 彼女の能力は「時間を操れる程度の能力」で、時を止めたり遅くしたりするのが可能、しかし時間を速めたり戻すのは不可能である。

 

 さて、侵入したからには、戦闘は避けられまい。そうなる前にやっておかないといけない事が…っと。

 よし、これで良い。

 で、門番なのだが…

 

 

「倒して入ったわ、良かったら見に行く?」

 

 

 少し笑って言うと、咲夜は黙って目を瞑る。

 何をしているのか分からず、私はただジッと見ていると、目を開けてこう言う。

 

 

「…その必要もない、もう見に行ったわ」

「あら、お早い事で…」

 

 

 たぶん、あの目を瞑った時に時を止めて見に行ったのであろう。

 

 

「それで、貴女は何?侵入者よね?」

「あらあら、見てもいないのに侵入者呼ばわりは酷い話ねぇ」

「…どの道、貴女は門番を倒している事に変わりはない。それはつまり、強引に入ってきたと言うこと…違うかしら?」

 

 

 咲夜は目を細め、太股の所から一本のナイフを右手で静かに取り、顔の近くに寄せると、手に持った数枚のトランプを片手で広げる様にする。

 すると一本だったナイフが、五本のナイフとなった。まるでマジックである。

 

 

「…ふふっ、まあ当然な結論ね。それにしても貴女、手品出来るんでしょ?私に見せてよ」

「では、貴女を消す手品をお見せしましょう。もっとも、貴女は手品の道具ですので、ちゃんと見れるかどうかは保証できませんけどもね!」

 

 

 その言葉を最後に、持っていたナイフの四本を一斉に私の方へ投げる。

 

 なんだ、こんなんじゃ簡単に避けれる。

 

 私は飽きれ気味で居た。

 しかし、私のその飽きれ気持ちは、すぐに変わる事となる。

 喉に何かヒヤッとする金属のような物が当てられたのだ。

 目の前に咲夜は、居なかった。後ろから感じ取られる霊力。

 後ろを取られたのだ。

 そして体を軽く拘束され、四本のナイフが私を的に突き刺さる。

 両手首に二本。両足の腱に二本当たり、足のバランスが崩れる瞬間。後ろに居る者が冷たい感じに私の耳元で言う。

 

 

「これにて私の手品は――」

 

 

ザシュッ!

 

 喉を切られる音がする。

 

 

「おしまいです」

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