~茜 視点~
どうも、皆様こんばんわ。
只今深夜に誰も居ない無人となった人里の他人の家の中で私とレミリアとフランで色々会話してるよ。
会話しているうちに、レミリアもフランも私の事を茜お姉ちゃんだなんて呼ばれたら、私が凄く困るので、レミリアには私の事を茜と呼んでもらうようにさせた。
そしてフランは急に人見知り(?)から解放されたかのように色々と話してくる。
「茜お姉ちゃんは人間なの?」
「ん?まあ、外見は人間よ?翼を出せば妖怪ね」
「…じゃあ、一回その翼を見せて、くれるかしら…?」
「フラン、茜お姉ちゃんの本当の姿見たい!」
レミリアの見たいと言う言葉に、フランも乗っかってきて、見せると言う事となってしまった。
「あはは…じゃあ、お披露目させようかな」
私は後ろの肩より下の所に少し力を入れる。
すると、私の背中には黒い両翼が生えて出来る。
翼は私の体の中から出てくる感じだが、別に痛みはない。
流石、鳥の妖怪、恐るべし…
「わー、すごーい!」
フランは私の翼に興味がそそられ、私に近付いて翼を触り始めた。
なんか少しくすぐったい感じがするけど…翼って皆そんな感じなのかな
「…茜は、天狗なの?」
「天狗、だけど…?」
「……そう」
「茜お姉ちゃんカッコイイ!」
何故かフランから唐突にカッコイイと言われた…
そ、そんな事言っても何も出さんぞ…!
だが頭を撫でるくらいなら良い。
…私がしたいだけなんだけど……
ワシャワシャ
「ぅ、ん…茜お姉ちゃんくすぐったいよ」
私はフランの頭を撫でていた。
あぁ、フランの顔が可愛くてやめられん!
「……あ、茜の能力は何なのかしら?」
「え?私??」
撫でていると、少し呆然としていたレミリアが聞いてくる。
「そう、私は『運命を操れる程度の能力』なのよ」
「フランは『ありとあらゆる物を壊す程度の能力』だよっ!」
「あははは…そうなんだ」
私はフランを撫でるのをやめて、考え始めた。
さて、能力か…いや、別に言っても良いけど……なんか好奇心で隠したいなー
「…何だと思うかしら?」
「えー、茜お姉ちゃんずるいよー!」
「分かるわけないじゃない…土を槍に変えた所くらいしか分かっていないのに…」
檻と手錠の事を忘れているレミリアは他に頭が回っていないのかもしれない…
そーだねー…まさか私が二つ能力があるだなんて思わないと思うし、言っとこうか…一つを、ね。
「よく覚えているわね!じゃあ言おうかしら、私の能力は『物質を操れる程度の能力』だよ」
「物質…?」
「そ、物質…つまり物を操れるんだよ」
「それで土を槍に変えれたんだね!良いなー、茜お姉ちゃん」
「あはは…そうでも、ないと思うけどね」
「どういう事なの?」
「いや、ねー…使い道小さい、と言えば良いのかしらね?それほど使い道ないのよ」
「それは残念ね…」
うん、本当に残念、けど真夏の能力は優秀過ぎて笑うしかない。
「ところで、何で檻の中に居たのか…聞いていなかったわね」
「そーいえば、話していなかったわね…」
何で檻の中に居たのか、そこが一番気になる。
レミリアとフランは普通は紅魔館に居るのにね…あ、ただフランに関しては地下なんだけども。
「…私とフランは、お父様に捨てられたのよ…」
「捨てられた?」
「えぇ、まあ捨てられたと言うよりは、売られたって感じだったかしら」
「子供を売る親ねー…呆れてしまうわ」
「私も、お父様を、いえ、あの爺には呆れて何もできなかったし、何も、言えなかった」
「御姉様…」
自分の子供を売る親ねー…あ、やばい私かなり苛立ってるかも
「そのお父様の家は何処なのかしら?」
「え、遠い北の方の、周りは木だらけの真ん中くらいの紅い館だけど…」
「そう、じゃあ行こうかしら」
「え!?茜お姉ちゃん行くの!!?」
「そのお父様を懲らしめるのよー」
「軽く言ってくれるわね、茜…まあ、良いわ、私も行く」
「御姉様も!?」
「うんうん、そうこなくっちゃね!フランはどうする?」
「え、えっと…」
フランが考え始めた。
無理もない、お父様に会いに行くのだ。
それも、最低なお父様にね。
まあ最低だけならまだしも、お父様だからためらっているのであろう。
「フラン、も…行く」
「よし、そうと決まれば今すぐ行くわよっ!」
「「えっ!?」」
「ほらほら、準備して」
今すぐに行って鬼退治じゃい。
いや、吸血鬼退治か…
しかし、二人は驚いていた。
何故…
「いや、流石に遠すぎて1日は掛かると思うわよ?」
「んにゅ?…あ、そっか、日光駄目だもんね」
「えぇ…」
レミリアとフランが吸血鬼なの忘れてた。
うーん、今は深夜…月の位置的にあと2、3時間で太陽が出るわね……
「じゃ、明日まで寝ちゃおうかしら」
「茜お姉ちゃんと寝れるんだ!わーい!」
「フラン、喜ぶのも良いけど、警戒も必要よ…この人里に誰か来たら」
フランが可愛らしくも幼く両手を上げて喜ぶ反面、レミリアは少し警戒をして言う。
「大丈夫だよ、レミリア…自慢ではないけど、私は寝ていても敏感だから安心して寝てなさい」
本当に自慢ではないが、私は敏感なのだ。
敵が近くに近付くと「誰か居る…」とそんな感じで分かる。
真夏は、戦場の時でも睡眠を取り、敵が近付いて来るのを感じたら、直ぐに起きていた。
おかげで、今の私でもそれが出来る。
真夏には色々と感謝しないとなー…うん。
「そう…じゃあ、御言葉に甘えさせてもらうわね、茜」
「うん、良いよ良いよ」
「フランアタークッ!」
ドシッ!
フランが私の腹に突撃してきた。
フランアタックで勢いに負け、私は仰向きになり、フランはガッチリと私の腹を掴んで、私の胸を枕がわりのようにした。
フランが男なら、私は速攻ソイツを殴るか何かする状況だ。
しかしフランは女の子で幼いから良い。
…だが問題は私だ、元とは言え昔は男…この状況は、たまらんわな。
私は顔を横に向けると、近くに布があったので、それをフランの上に乗せる。
「茜お姉ちゃんの体あったかーい」
「それはありがとう、フラン…ほら、レミリアもおいでおいで」
「へっ!?いや、その…はずかしいし、そもそももう場所ないじゃない」
確かに、言われてみれば…
残ってるの両腕と顔くらいだもん…あ、そーいえば翼無くすの忘れてた。
私は翼を出すのとほぼ同じような感覚でしまう。
思えば、翼があるのに仰向けとか痛そうだなー…してたんだけどね。
あんま痛くありませんでした。
「じゃあ私の肘に首を置いてごらん」
「え、…う、うん」
レミリアカリスマブレイクッ!!
物凄くもじもじしてる所、可愛くて良い…
可愛いは罪、全くだな!
レミリアは言われた通りに私の肘に首を挟ませて私に顔を見せない様に右を向いて寝転ぶ、因みにレミリアは右肘に居る…
私は右肘に居るレミリアを左腕で無理やりこちらに向けさせて、レミリアの頬と私の頬をくっつかせた。
「あ、茜…ッ!?///」
「んふふ、レミリアも一緒だよ」
これ、他人視点見られたらシュールなんだろうな…まあ誰も居ないから気にはしない。
…気付けば、フランはもう寝ていた。
「レミリアも寝ても大丈夫だよ」
「ね、寝づらいわよ…」
「ふふふ、気にしない気にしない」
あー…もし私が男の体だったら、こんなハーレムな事出来ないわなー……
まあただ、真夏の女心もあるので、ハーレムと言う気持ちもあるが、なんだか普通という気持ちがある。
真夏の記憶を少し遡(さかのぼ)って見るが、どうやら昔は友達の女とよく一緒に寝ていたらしい。
だから…普通なのかな?
「スゥー…スゥー……」
あら、レミリアも寝てしまったようだ。
私も寝ないとね…
私はフランに掛けていた布を伸ばしてレミリアの体の上にも乗せる。
…明日は、どうしようか……
そんな事を考えながら、私は意識を手離した。
~フラン 視点~
朝
「ん、ぅーん……」
私は、眠りから覚めた。
体を起こす。
見知らぬ部屋に、昨日会った茜お姉ちゃんと、御姉様が頬をくっつかせて寝ていた。
昨日は…ううん、思い出したくないや。
あんなの思い出しても、なにも意味ないよね…
私は今日と言う今日に気持ちを切り替えた。
そーいえば、この部屋は外からの日射しは少ない…
窓が少なかったのは運が良かったのかもしれない。
窓がある場所と言えば、料理をするキッチン?だけだ、あとの所も窓はあるが、木の板で塞がっている。
私は立ち上がると…
「ん、んー…?あら、フラン、おはよう…」
「あ、茜お姉ちゃん、おはよう…」
忘れていた。
茜お姉ちゃんは寝ていても敏感だったんだ。
私が立ち上がっただけで起きるだなんて、凄い敏感…
「ごめんなさい、茜お姉ちゃん…起こしちゃって」
「ふふ、良いのよ、私が悪いだけだし」
茜お姉ちゃんは申し訳なさそうに御姉様が寝ていた肘から退かして、布をかけ直す。
「さて、んー……なにかあるかしら」
「何かって?」
「食材よ、朝御飯作らないといけないでしょ?」
「茜お姉ちゃんって料理出来るんだね!」
「ふふふ、長生きだけじゃないのよ?」
「え?茜お姉ちゃんって…歳はいくつなの??」
そーいえば歳なんて気にもしていなかったや。
茜お姉ちゃんはとても綺麗な肌で、それでいて顔も美人。
歳はそう行ってないんじゃないのかな?
そう思った。
…が
「んーと…1万と381年くらいかしらね、確か」
「10381歳!!?」
私は驚き、少しの間唖然としていた。
いくらなんでも、そんだけ生きていて肌の綺麗さとか顔とかも綺麗に保てる訳がない。
「ど、どーしてそんなに歳行ってるのに綺麗なの!?」
「綺麗、ね…ふふ、ありがとう。けど言えないわねー…ごめんね?フラン」
「ぅー……」
教えてくれなかった。
なんでそんなに若々しいのかな…羨ましいよー、フランも茜お姉ちゃんみたいに綺麗なままが良いよ!
~茜 視点~
朝、私は誰かが目の前で動いたのを感じて起きた。
そこには、フランが やってしまった っと、そんな顔で私を見ていた。
どうやら起こしてしまったことに、罪悪感を感じたそうだ。
別に気にはしない、私が悪いだけだ…それにしても、日射しが来なくて良かったわ。
って言うか、吸血鬼って朝起きるんだ…意外……
けどそれはフランの体質だっただけなのかも知れないので、私の肘で寝ていたレミリアを起こさないように退かした。
…さて、料理を作るんだけど…材料あるかしら?
私は料理を作ろうと材料を探そうとしたが、フランが歳はいくつ?っと質問された。
そうだね、真夏の体だし…真夏の記憶を漁った所、最初で最後の消えた日までが…真夏は10281才
そこから100年経ったから
「1万と381年くらいかな?」
「10381歳!!?」
めっちゃ驚いていた。
まあ内心私も驚いてはいる。
まさか真夏がここまでの大妖怪とは思いませんでしたわ。
いや本当に…
「…ぅ…ん………?」
どうやらレミリアが起きてしまったようだ。
「おはよう、レミリア」
「え?あ、おはよう…茜」
「うん、朝の挨拶は大事よ!」
「御姉様御姉様!大変だよっ!!」
挨拶は大事だと、言った後、フランがレミリアに大変だと言った。
どうしたのかな?
「茜お姉ちゃんの歳聞いたらさ!10381歳なんだってさ!!」
「……え!?」
レミリアが驚いて私の顔を見る。
正直恥ずかしいです。はい
っていうかそこまで驚く事?妖怪なら普通じゃ…あ、そうか、私は能力で……
「その歳でその綺麗な顔立ちだなんて…良いわね」
「でしょ!?御姉様!」
「えぇ…」
「いや、まあ…私はちょっと食材求めて外出るから、レミリアとフランはそこで待っていてね?」
「え?う、うん!行ってらっしゃい茜お姉ちゃん!」
「行ってらっしゃい、茜」
「うん」
そして私は、フランとレミリアが居る家を後にした。
さて、求めに行くと言ったものの、決して人里の外に行くわけではない。
じゃあ何処に行くか、私が居た世界で言うと店だ。
つまり掻っ払う。
……っていうか
「死体くさいわねぇ…」
ゴミの臭いよりも酷いかもしれない。
なのでここは物質能力を使う。
"私の周りの悪臭を遠ざける"
効果は直ぐに出る。
死体からの臭い匂いが消えた。
まあ、私の周りだけだけどね…ははは
ムシャ、グチュ…
…ん?
今なんかを食っているような音が…
私は気になって、その音が聞こえる方へと、足を進めた。