パワフルC   作:Arica

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1年目
入部のために


 

 

「...もう、この学校に入学して2週間も経ったのか。早いなぁー。」

 

 

数ヶ月後。勉強のかいもあって、私は苦もなく高校に入学できた。

とはいえ、落ちることなんてまずないって分かりきってはいるんだけどね。なんだか少し嬉しく感じた。

 

 

「友達もできたしねっ。」

 

「...ん?なんだ?」

 

 

その友達が私の言葉に反応して語りかけてくる。

名前は六道聖(ろくどうひじり)...だったっけ。紫髪でクールな印象のある女の子。

 

最初はちょっととっつきづらい雰囲気もあったんだけど。

勇気を出して話しかけてみると意気投合して、すぐに仲良くなったのよね。

 

 

「いや、大した話じゃないよ。ところでさ、聖。一緒に野球部入らない?」

 

 

「野球か...嫌いじゃないが、申し訳な」

 

 

「おっ!ぜひ野球やりたい、か。威勢がいいわね!」

 

 

「そんなことは一言も言ってないぞ...?」

 

 

....?聖はボソボソと何かを喋っている。

ハッキリとは聞こえない。なんだろう...まあいっか。

 

 

「じゃあ、早速入部届けを出しにいきましょ!」

 

 

「待てみずき。....どこに行くつもりだ?」

 

 

「ああ。いきなり部室に行ってもアレだし。....とりあえず職員室に行ってみようかなって」

 

「それにしても変よね、この学校。仮入部の募集すらしてないなんて」

 

 

もう1つ気になる事と言えば。結局、さっきの聖は何を言いかけたのかしら?

....まぁいいか。気にしない気にしないっ。

気を取り直し、私は一目散に職員室の方へと駆け出していった。

 

 

 

 

そんなみずきの様子を見て、私は少し呆気に取られる。

人の話を聞かないというか、強引というか...

 

でも結局、なんだかんだいって断ることは出来ないのだが。

悪意がないからか、不思議と嫌には感じられない雰囲気にさせるのだった。

 

 

「全く...仕方ないな、行くか」

 

 

やや重い足取りで、彼女に続いていく。

 

 

 

 

「あの、野球部に入りたいんですけどっ!」

 

 

「ふーむ、なるほど...俺はOKだ。なんだが...」

 

 

顧問の先生はなぜか苦い表情をしていた。なんだろう?疑問に思って私は聞いてみる。

 

 

「...何か事情があるんですか?」

 

 

すると、隣にいた聖が先生に問いかけた。

 

 

「まさか...例の生徒会長の件で?」

 

 

思いつく事があったらしい。顧問の人は重い口を開いて言った。

 

 

「ああ、その通りだ。この学校は彼が権限を握ってる。先に許可を取ってもらわない事には」

 

 

聖はその言葉を聞くと、額に手を当てて何かを考え込む。

 

 

「やはりか...困ったな」

 

 

顧問の人も同じ様子みたいだった。

私は2人が何を話しているか分からずに、ふと疑問を口にする。

 

 

「えっ。聖、なんの話をしてるの?」

 

 

「...みずき。何も知らないで入ったのか?」

 

 

その瞬間、聖は信じられないといった表情を私に見せた。

もしかして...何かまずいこと言っちゃったかな?

 

 

「いや...も、もちろん知ってるに決まってるでしょっ!」

 

 

慌てて口を開いてはみたけど、上手く言葉が思いつかない。

 

 

「えーっと、その。誰かしらが権限を握ってる......みたいな?」

 

 

...なんとかごまかそうとしたけれど、結局しどろもどろになる。

もちろんその適当な言い訳は、聖の様子を見るに大失敗したみたいだった。

はぁ、とため息をつきながら聖は説明を始めた。

 

 

「...この学校で生徒会長になる方法は2つしかない」

 

「1つは、学校を経営しているパワフル財閥の社長に気に入られること。もう1つは、その子孫である事だ」

 

 

パワフル財閥...?また変な名前が出てきた。

 

 

「なにそれ...?つまりは、出来レースみたいな感じで決まってるってこと?」

 

「そんな感じだな。息のかかった人が会長ならまだ良いのだが...」

 

 

......なんかめんどっちい話になってきたなぁ。

話がどんどん長くなりそうだったから、私は聖の言葉をさえぎった。

 

 

「まあ、とにかくさ。その生徒会長に許可を取ればいいのよね?」

 

「ざっくりと言えばそうなのだが...」

 

 

聖はまだ何かを言いたげな様子だった。でも、これ以上そんな長話には付き合ってられないわ。私はさっさと野球をしたいんだから。

...自分でも不思議な事に。中学の頃は正直どうでもいい気分だったのに。

高校に入学した途端、私は野球をもう1度やる気が出てきていた。

 

 

「....で。そいつは、どんな見た目をしてるの?」

 

 

「常に帽子を被っているから...すぐに分かるとは思う。今日は会議室に来ているはずだが」

 

 

「じゃあ、一緒に探しましょ。聖、私の後についてきて」

 

 

「待て。まだ重要な話が残って」

 

 

私は話を強引に打ち切って、駆け出していく。

 

 

 

 

「あっ...!全く、足が速いな...」

 

私は改めて、彼女の凄まじいスピードに驚く。

野球よりサッカーをやった方がいいんじゃないだろうか?

 

少し疑問に思いながら、顧問に一瞥してみずきを追いかけた。

 

 

 

 

「....」

 

 

勢いよく走り出したはいいものの...大事な友達を置いて話をしにいくのもあれだから。

ひとまず先に三階に上がって、会議室の前で聖を待つことにした。.....けれど。遅い。とにかく遅い。

私が待つのに痺れを切らした頃、ようやく聖がやって来る姿が見えてくる。

 

 

「ふぅ、はぁ...!」

 

 

「ちょっとー、遅くない?もっと急いでよ」

 

 

大した距離じゃないのに、聖はもう息を切らしている。

 

 

「先に行ってどうする...はぁ」

 

 

「だって、話が長過ぎるんだもん」

 

 

「いや、長いとかじゃなくてだなっ....む?」

 

 

肩で息をしていた聖は、急に廊下の奥の方を見始めた。

 

 

「どうしたの?」

 

 

「後ろにいる...例の生徒会長がな」

 

 

聖に促されるまま、私は後ろを振り返る。

 

 

「...あれが?」

 

 

「ごめん。そこの2人、ちょっとどいてくれないか?」

 

 

奥から少し子供っぽい雰囲気の男の子がやってきていた。

この人が生徒会長...?確かに特徴的な見た目ね。

 

髪型が見えないぐらい深く帽子を被ってる。

...それと、なんで学校の中なのにもうユニフォームなんか...?

 

 

「...って、そんなこと考えてる場合じゃなかった。ねえっ!」

 

 

すぐに用事を思い出し、男の子に問いかける。

 

 

「ん?どうしたの?」

 

 

「私、橘みずきって言うんだけど」

 

 

彼は私の言葉に反応し、返事を返した。

 

 

「ああ。オレはパワプロだよ、よろしく」

 

 

「パワプロくん。キミ、生徒会長...なんだよね」

 

「実は私、野球部に入りたくてさ...許可してくれない?」

 

 

「うーん...野球部、か」

 

 

どうするか迷っている、といった感じの様子だった。

よし、ここはちょっと媚びた感じの雰囲気を出してみるかな。

見た目からしてたぶん押しに弱そうだし、きっと上手くいくよね。

 

 

「...ねえ、お願い。いいでしょ?」

 

 

私は自分にできる精一杯の甘えた声をして言った。ふふん、たぶんこれでバッチリね。

......しかしそんな私の予想に反して、彼の反応は凄まじく悪かった。

 

 

「な、なんだよそのヘンな顔。....なんか気持ち悪いぞ」

 

 

き。気持ち悪い...?私の存在を否定するような、

信じられない言葉が聞こえた。空耳...じゃないはずだけど。

 

 

「そ...そう?...で、私の入部はどうなの?」

 

 

「...うーん。ちょっとすぐには許可できないかな」

 

 

「えーっ...ど、どうしてよっ。」

 

 

ダメだったみたいだ。ワケがわからない。

 

 

「橘...だっけ。キミ、本気で野球部に入りたいの?」

 

 

「もちろん、そうだけど...」

 

 

「うーん。....なんかさ。あんまり気合が感じられないんだよ」

 

 

「....気合?そんなの、あるに決まってるでしょ!」

 

 

....少しイライラした気分になってくる。やる気もなしに野球部に入るわけないじゃん。

私は彼に向かってそう言い放つと、パワプロくんは諭すように言った。

 

 

「他の部活ならそれぐらいでいいけど。うちの野球部は...特別でさ」

 

「名誉がかかってるから、中途半端な気持ちの人は入れたくないんだ」

 

 

名誉?何の話かさっぱりなんだけど....

 

 

「つまりはさ。それこそ、四六時中野球の事を考えてる人じゃないと...」

 

 

「四六時、中...」

 

 

「そこまでの気持ちはないだろ?」

 

 

そう言われて私は少しハッとする。それはほんの少し図星だった。

確かに私は、ここにいる彼ほど野球のために生きたわけじゃないかもしれない。

 

...重苦しい空気がその場に少しずつ流れてきた。

もちろんここで引き下がってはいられないと、私はすぐに思い直す。

 

 

「で、でもさっ。私、野球が好きだし。中学でも...」

 

 

女の子だから軽く見られるのはしょうがないとはいえ...

私は私なりに、野球のために頑張ってきたつもりなんだから。

 

するとパワプロくんはやれやれといった仕草をして、とんでもない事を言い始めた。

 

 

「それだけじゃ足りないよ。もっと...そう、常にユニフォームを着てるぐらいじゃないとね」

 

 

....?一瞬言葉の意味が分からず、私は呆気に取られた。えっ、何言ってんの?

つまり毎日...学校も、寝る時もユニフォームで生活しろってこと?

いくらなんでも野球のためだからって、そんなふざけたことできるわけないでしょ。

大体どこを見たって、そんな事してるのキミぐらいしか...

 

 

「いや。さすがにそれは...」

 

 

思わず、少し苦笑いになる。もしかして冗談を言ってるのかな?

しかしパワプロくんは私の言葉を聞くやいなや、心底がっかりといった表情をした。

 

 

「じゃあ認められないよ。それじゃ」

 

 

彼はそのまま私たちを素通りし、会議室の中へと入っていく。

 

 

「あ....」

 

 

え...あれ、まさか本気で言ってたの?

はっとして、慌てて会議室のドアを開けようとする。けれど....

 

 

「....」

 

 

気合いが足りない。常にユニフォームを着ろ。顔が気持ち悪い。

...そんな、あまりにも衝撃的な言葉を次々とぶつけられてしまったせいか。

私はすぐに追いかける気力を失って、すっかり意気消沈していた。そんな私の姿を見かねたのか、聖が声をかける。

 

 

「みずき...あまり気を落とすな」

 

 

「な...なんなのよー、あいつっ。ムチャクチャな事ばっかり....」

 

 

冷静になって言葉を思い返すと、どんどん苛立ってくる。

特に最後の部分は悲しさもあった。いくらなんでも、女の子の私に気持ち悪いなんて....

聖は彼をフォローするように言葉を返した。

 

 

「言い忘れてた事だが...この学校を経営しているパワフル財閥は」

 

 

「野球用品を製造している大手メーカーでもあるのだ。彼はその御曹司らしい。」

 

 

「え...あいつが?」

 

 

「うむ。小波有秀(こなみありひで)という社長がいて、彼はその息子なのだ。ちなみに、その方はこの聖パワフル学園の理事長でもある。」

 

 

「この学校の野球部はその恩恵を受けている。だからこそ、中途半端な活躍はできないという事だな。」

 

 

「だからって...あんなに言うことなんかないじゃない。」

 

 

「それだけ彼にはプレッシャーがあるんだろう。仕方ないことだ」

 

 

全く理由になってない。特に私の顔をバカにしていい理由には。

正直、自分の容姿には結構自信を持っていたのに...

 

....まぁ、ああいう変わり者もいるって事よね。

私は心の中で、なんとかそう自分に言い聞かせる。

 

 

「...はぁ。もしかして、とんでもないとこに入学してきちゃったかな?」

 

 

あまり大した考えもなしにこの学校に来てしまった事に、

今更ながら少し後悔の感情が芽生えた。

 

 

「ところで、さっきから気になっていたのだが...」

 

 

聖が軽く疑問を私にぶつけてくる。

 

 

「そもそもみずきはなぜこの学校に入ったのだ?野球の強い所ならもっと他にあったはずだが。」

 

 

聖の言葉を聞いた途端。思わず私の体の動きが止まる。

 

 

「それは...えっと。お姉ちゃん...が....」

 

 

「....今なんて言ったのだ、みずき?もう1度ハッキリ言ってくれないか?」

 

 

「い....いや、別に。そんなこと、今はどうでもいいでしょっ。」

 

 

今はあまりその話をしたいとは思わなかった。

絶対に、というわけじゃないんだけど....とりあえず、本題に話を戻そうとする。

 

 

「まず、どうやって入部するのか考えないと...」

 

 

「...まだ諦めていなかったのか?」

 

 

聖が呆れた顔をしながら口を挟んできた。

 

 

「あったりまえでしょ!こんなことで簡単に諦めるわけ」

 

 

...ここで諦めたら私じゃない。私はそんな気持ちで、自分を奮い立たせるように聖に啖呵を切る。

すると聖は腕組みをして何かを考え込んだ様子で、ぼそりと言った。

 

 

「...そうか。そうなると、次に許可を取ってもらうとするなら」

 

「ご要望会議というのがあるらしいから、その時だろうな...」

 

 

少し気になって私は言葉を返す。

 

 

「そんなのやらなくたって、普通に話しかければいいんじゃないの?」

 

 

すると聖は何を言っている、と釘を刺してきた。

 

 

「忘れたのか?彼がこの学校の権限を握っている事を」

 

「さっきは何とか許してもらえたが...」

 

「あまり邪魔をしてると、最悪...退学になるかもしれないぞ?」

 

 

...そうだった。その事をすっかり忘れてた。パワプロくんが全くそうは見えない見た目だったせいで。

彼が生徒会長であり、学校の権限を握っている...そんな事実は私の頭の中からすっぽりと抜け落ちていた。

 

 

「ああ、そっか...うーん、結局その会議のタイミングしかないってこと?」

 

 

「その時ならなんでも提案できるはずだ」

 

 

とりあえずまだ取り返しはつくかな。とはいえ...

あの様子だと、簡単には許可してくれないのは明白だった。

 

 

「じゃあ...準備が必要ね。」

 

 

私は考えた秘策を話した。これは正直、少し勇気がいるんだけど...

...ま、パワプロくんの性格はさっきの会話で充分に分かったし。

後はそれに合わせていくだけでいいから、簡単なはず。

 

 

「む、そんな方法で良いのか?しかし...」

 

 

「うん、これで大丈夫。きっと上手くいく」

 

 

....さぁ、見てなさいパワプロくん。私は絶対に、野球部に入部してみせるんだから!

心の中で私はそう決意をするのだった。

 

 

 

 

そして...ついに会議の日がやって来た。私たちは会議室に向かい、

ドアの前に立つ。すると...中から小さく声が聞こえる。

 

 

「ふう...要望をいちいち聞くのは疲れてくるな」

 

 

パワプロくんが溜息を漏らしてそうこぼしていた。

当たり前だけど、生徒会長って大変そうだなぁ...ならなくて良かった。私は心の中でそう思った。

 

そうは言ってももちろん、ここで引き返してるわけにはいかないし。

彼には少し悪いけどちゃんと要望を伝えなくっちゃね。

ドンドン、ガチャッ。ノックをしてドアを開ける。

 

 

「さて、次は...ん?」

 

 

「やっほー、パワプロくん。野球部に入れさせてくれない?」

 

 

「え。あぁ...橘だっけ。ちゃんとユニフォームを着てきたんだな。」

 

「....って。な、なんでボールを肩に付けてるんだ?」

 

 

「あれ...変だった?」

 

 

「変っていうか...異常だね。完全に」

 

 

パワプロくんはかなり引いている様子だった。

 

 

「そ...そうかな?あはは...」

 

 

...まずいな。これじゃ前と同じじゃない。私は少し冷や汗をかく。

 

 

「...だからやめておけと言ったのだが」

 

 

聖の冷たい言葉が少し胸に刺さる。やっぱり、ちょっとやり過ぎたかな...?

いくらなんでもこれは大げさだったかもしれない。

 

 

「あれ、おかしいな。これでいけるはずだったんだけどなぁ...」

 

 

パワプロくんは呆れた顔で言う。

 

 

「あのさ。冷やかしなら、帰ってもらえると...」

 

 

な...なんとかしなくちゃ。

 

 

「ちょ、ちょっと待ってよ。今からこの...」

 

 

ブチッ。肩に付けていたボールを外す。

 

 

「...ボールをそっちに投げるから」

 

 

....隣は見ていないけど、聖がすごく冷めた顔で

私の方を見ているのはなんとなく分かる。

 

 

「き、気が乗らないんだけどなぁ...まあいいか。グローブもここにあるし」

 

 

「...なんで用意してあるんだ?」

 

 

すると、聖が軽く突っ込んだ。ぱっと見違和感がなかったけど確かに。

まさか会議室でキャッチボールをする訳じゃあるまいし...

 

やっぱりパワプロくんって、なんか変わってる人ね。

....そんな彼は聖の問いには答えず、私の方を見て言った。

 

 

「よし。いつでも来い」

 

 

まぁ、いいや。どっちにせよ好都合ってところだし。

私はそう考えつつ....ボールを勢いよく投げる。

 

 

「...えいっ!」

 

 

ブン、と風を切る音がした。...バシッ!パワプロくんがボールを取る。

彼は取ったボールをまじまじと見ながら、驚いた顔で言う。

 

 

「...コントロールは...なかなか良いみたいだね。それにスピードも悪くない」

 

 

そりゃまぁ、もっちろん。一度野球をやめたとはいえ、毎日の特訓は欠かしてなかったし。

ようやく私の真の実力をちゃんと分かってくれたみたいね。

 

 

「でしょー?だから、私を野球部に...」

 

 

...ガチャッ。突然、ドアが開く音がした。

えっ...誰が入ってきたの?そう思ってドアの方を見ると...

 

 

「ちょっと、待った」

 

 

そこに立っていたのは茶髪の男の子だった。

長く伸びた髪をかき上げ、私を見つめている。...なんかイヤな雰囲気。

 

 

「猪狩...どうしたんだ」

 

 

パワプロくんが彼のことをそう呼ぶ。

猪狩と呼ばれた人は、私に向かって挨拶してきた。

 

 

「自己紹介するよ。ボクの名前は猪狩守さ。」

 

 

「...え?あ、うん。私は橘みずきって言って...」

 

 

すると、猪狩守は急に私を睨みつけてくる。

 

 

「そうか。さて、早速だが...キミを部活に入れるわけにはいかないな。」

 

 

 

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