転生魔法女王、2度目の人生で魔王討伐を目指す。 作:”蒼龍”
今回は遂にタグの2つが機能し始めます。
そしてタイトルから…。
では、本編へどうぞ。
オリハルコンゴーレムを逆張りの結界で閉じ込め、双剣の魔族側に集中を始めるエミル達。
オリハルコンゴーレムは何度も結界を殴り破ろうと試みたり、双剣の魔族は絶技を使用し迫る。
それも、左右で違う属性の上位絶技で、である。
「『瀑水剣』、極雷剣‼︎」
「爆炎剣‼︎」
「絶氷剣‼︎」
魔族の水、雷の上位絶技に対してロマンは火、ルルは氷の上位絶技を使用し相殺し合いながら両者の威力はロマン達が弱かった為若干押され気味に距離が離れる。
「うぉりぁ‼︎
暴風斧‼︎」
「キッ‼︎
グググ…ッ‼︎」
その次にアルが飛び込み風の上位絶技を使用し、暴風を纏った斧で魔族を叩き割ろうとするが、魔族は双剣でガードし吹き飛ばされながらも態勢を崩さず地面に着地し、ロマンやアル達を睨み付ける。
そして距離が離れた瞬間を狙いサラとエミルが動き出す。
「『震撃弓』‼︎」
「
「っ、暴風剣、『震撃剣』‼︎」
地の上位絶技を使用した矢が地面に刺さり、その場所から魔族に対して突き進む地割れが発生し、更にエミルが風の最上級魔法を使用し、その動きを封じ込めようとしていた。
しかし魔族は風と土の上位絶技を使用し、先程の防御よりも相殺の道を選びサラの絶技とエミルの魔法、両者を相殺する。
「成る程、あの魔族は絶技を得意としている魔族の様ね。
私より強い攻撃魔法が使えるならさっさと使う筈なのに使わないのがその証拠…皆、奴に対して攻撃の手を緩めず戦って‼︎
傷の回復は私がしっかり果たすから‼︎」
エミルは先程から双剣の魔族が攻撃魔法を使わず、絶技を左右で違う属性の物に分けながら使う戦闘スタイルから敵は攻撃魔法は自身以下の威力しか無いと判断する。
それならばと攻撃の手を緩めず相手の攻撃数を上回れば単純に勝てるとしてロマン達前衛やサラに攻撃指示を出し、自身は回復魔法でダメージを抑えると全員に声を届かせた。
「分かった、エミル‼︎
それと、お前がさっきから見せてる物、使わせて貰う‼︎
光流波、暗黒破ぁ‼︎」
「猿真似が‼︎
我が技を下等な地上界のダークエルフ如きが使った事を後悔させてやる、暗黒破、光流波‼︎」
それを聞いたルルは目の前の双剣と言う戦闘スタイルが似た魔族が興味深い事………左右で違う属性の絶技を使い、此方に攻撃して来る事に思考をし、体内魔力を左右で持つミスリルダガーに送り込むと同時に別々の属性に変換、エミルが良くやる魔法連発の要領で魔族の技を盗み取り、光と闇の閃光が魔族に押し寄せる。
それに怒った魔族も同じ技で返し、暗黒破の方が押され気味になるが光流波は逆に押していた。
「何、何故光流波の方が押される⁉︎」
「そっか、魔族は闇属性が強くなる傾向があるってお父様が言ってたからミスリルダガーで使う属性を光と闇、完璧に相殺するなら対抗属性を使わなきゃいけないからルルはそれで絶技の選択をそれにしたんだ‼︎
なら私は相手の闇属性を押し返すのを手伝う、光流波‼︎」
魔族が自身の光属性の上位絶技がルルの闇属性の上位絶技に押されているのに驚く中、サラは賢王ロックから学んだ魔族の闇属性が強くなる傾向を口にし、ルルも少し後ろを向きながら頷いていた。
それ等を見聞きしたサラは魔族の闇属性絶技を押し返すべく光流波を使用、光の閃光を纏った矢がルルの光の閃光と重なり合い、其方も押し返し始めていた。
「チッ‼︎」
それを見た魔族は分が悪いと判断し技を中断、回避に専念し、2つの閃光を躱す。
その瞬間横からロマンとアルが飛び込み、既に極雷斧と絶氷剣を使用しており、既に振り被る寸前であった。
「絶氷剣、極雷剣‼︎」
しかし魔族は持ち前の反応速度から反属性の絶技を使い、2人を押し返し何とかダメージを受けない様に攻勢防御を行う。
しかし視線を少し外したのが魔族にとってのミスだった。
その視界を外した一瞬の隙にルルが死角から懐に潜り込み、攻撃準備を行なっていた。
「な、しま」
「爆炎剣‼︎」
【グサッ‼︎
ジュゥゥゥゥ‼︎】
そしてルルは鎧の隙間に爆炎剣を突き立て、その突き刺さられた部分から肉が焦げる音と臭いがし、明らかに直撃したと言う感触がルルのダガーに伝わる。
「ぐぁ、このぉ‼︎」
しかし魔族はその痛みに耐えながらルルを蹴り上げ、無理矢理ダガーを引き抜かせると直ぐに
エミルは矢張りこの魔族の男は絶技を得意とし、魔法は支援以外は苦手なのだと判別し早速魔法を使う用意が出来ていた。
「先ず皆に
そして
「なっ、
エミルは回復と強化を全員に掛けた後、エンシェントドラゴンを単独で沈めた時の様な最上級魔法連射を行い、魔族もそれに驚き強化と結界の魔法を張るが、2つの魔法の時点で魔族の結界は破られていた為それが4つになった時点で完全にダメージを防ぎ切れず防御態勢になりやり過ごすしか出来なかった。
そうして魔法連射が収まった直後、魔族は
「行かせねぇぜ、震撃斧‼︎」
「エミル達は、僕達が守る‼︎
爆炎剣‼︎」
「はぁぁぁぁ、瀑水剣、暴風剣‼︎」
「邪魔だ貴様等、絶氷剣、極雷剣‼︎」
その突撃はエミル達が狙いだとロマン達は判断し、3人で別々の絶技を使用し相手が属性による相殺を防ぎに掛かる。
すると魔族も属性相殺を諦め、双剣に氷と雷の上位絶技を使い、威力自体による相殺をするべく3人の武器と衝突し合う。
その結果は………拮抗だった。
「何ぃ、レベル200の我が双剣が、たかが180程度の連中に止められただとぉ…⁉︎」
魔族はレベル差がありながら止められた事を理解出来ずにいた。
しかし対するロマン達は3人で協力し合い、1人の魔族の双剣に挑み掛かる事で1人では止められずともこの
「ぐぅぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」
「はぁぁぁぁぁぁ‼︎」
「ふぅぅぅ、やぁ‼︎」
そしてアル、ルル、ロマンが力を込めて武器で押し返すと、魔族は驚愕の表情を見せながら吹き飛ばされ、地面に着時して改めて認識する。
この地上界の者達は将来的に、否、自分が負ければその
「くそ、ならば尚更負けられん、魔族の将来の不安要素排除の為に、我が剣は折れる訳にはいかんのだぁぁぁぁ‼︎」
「負けられないのは僕達もだ‼︎
此処で負けたら僕達に期待を敷してくれた皆さんや、この仲間の皆を裏切る事になる…!
だから、僕は、僕達は負けられないんだ‼︎
少なくてもこの仲間の皆を守る為にも‼︎」
「そう言うこった、だからてめぇが此処で負けやがれ‼︎」
魔族は地上界の侵略完遂の障害となり得る
しかしロマン達もまた自分達に期待を寄せた者達やこの場に居る仲間達の為に負けられないと吠え、先ずロマンが盾と
「オリハルコンゴーレムの結界がそろそろ壊れそうね。
なら張り直す、
そして
其処にエミルが体内魔力回復用ポーションを飲みながらオリハルコンゴーレムの束縛、全員への支援、更に光と闇の最上級魔法と氷と雷の上級魔法を使い魔族の足を止めさせながら攻撃を加えて行く。
ロマンの吠えた事に自身も自身のやり方で応えようと思いながらも。
「其処よ、光波弓、爆炎弓、『絶氷弓』‼︎」
更に其処にサラが絶技の矢を連発しながら足が止まった魔族を射抜き、ダメージを蓄積させて行く。
1人1人が与えるダメージ少なくとも全員で与えれば魔族の回復量を上回る。
そして横に居る仲間達を信じ戦いを続けた。
この魔族が張った罠を完全に突破する為に。
「あの魔族はもうダメでしょうね。
魔法使いエミルと勇者ロマン達に確実に敗北する。
そして彼女達はレベル210まで一気にレベルアップするでしょうね」
「全く面白く無い………それで、どうやって私に彼女達がレベル250を超える可能性は無いと如何に証明する気なんだい?
『例の場所』すらライラが500年もの間、門を封印したが為に調査が遅れ破壊が出来ていないんだけど?
奴等が『深淵』を覗いたら如何する?」
その戦闘の様子を見ていたシエル、アギラ達は双剣の魔族は最早これまでと口にし、アギラはそれ等を面白く無いとまで口にし、その上でシエルに250を超える事は無いのは如何に証明するかを問い始める。
アギラが脳裏に浮かべる破壊したい場所も口にしながら不満を隠さずに話していた。
この不満は自らの策が上手く行かない事への苛立ちである。
「…そんな事は簡単だ。
あの5人の心を折る、圧倒的な実力の下に。
それで再起不能にする」
「へぇ…弱い奴は殺さない、但し戦場に出る価値無しで心は折るお優しいシエル様のやり方が見れる訳ですねぇ。
OK、それじゃあ奴等の心を存分にへし折って下さいな」
其処にシエルはエミル達の心を折りに行くと宣言し、それを聞いたアギラは魔界でも同じ様にこの4人に心を折られては戦意喪失した魔族は数知れずと言われており、それを生で見れる事に興味が湧き観察する事とした。
アギラは内心シエルを甘いと見下している。
彼女が甘いのか否かを此処で見極める為に早く双剣の魔族には死んで貰わないとすら考え、部下は消耗品と言う彼の身内にも冷酷な考えがその笑みから透けて見えるのであった。
「うおぉぉ、我が剣に貴様等を殺せと命じたアギラ様の為にも早く死ねぇ‼︎」
「何度だって言うよ、負けてたまるかぁ‼︎」
双剣の魔族は初めは絶技を以て互角以上に
「く、くそ、アギラ様の為に負けられん、負けられんのに…貴様等は‼︎
下等な地上界の者共め、我が剣の前に斃れ伏せろ、爆炎剣‼︎
暴風剣‼︎」
「爆炎剣、震撃剣‼︎
ぐっ…ロマンもアル達も言ってる、こんな所で負けていられないと‼︎
なら私も、仲間の為にこの武器を手放さない‼︎」
魔族は焦り始めながら技の繊細さを欠いて行き力任せに絶技を振い始めた。
其処にルルが反属性の絶技で割り込み、力では負けながらもエミルの
其処にアル、ロマンが再び来るのを察知した魔族は距離を置き態勢を立て直そうとする。
「
「な、ぐあ⁉︎」
【ドォォォン‼︎】
其処にエミルが隙を逃さないとして、足止め用に全属性の上級魔法を連射し爆炎が上がる。
しかし最上級では無いとは言え、足止め用とは思えぬ威力に魔族は
更に防御態勢と爆煙で魔族の視界は0になり、急いで
「光波流‼︎」
「グホッ‼︎」
其処にサラの光を纏った矢が放たれ、魔族の鎧毎腹を貫き青い血を吐血する。
更にそれを合図にルルが爆煙の中に飛び込み、左には風、右には炎の上位絶技を纏わせ鎧の間に刃を通した。
「がぁぁぁぁ‼︎」
体内に風が吹き荒れ、その風が炎を強め体内を焼き始めながらルルは刃を滑らせ、腹を斬り裂き鎧の間を縫って身体を斬り裂くと身軽な身体を直ぐに後退させる。
其処に詰めのアルとロマンが突撃し剣と斧を振りかぶっていた。
「極雷剣‼︎」
「震撃斧‼︎」
ロマンの極雷を纏った剣と土の絶技により大地を割る斧がそれぞれ魔族を一閃し、双剣の魔族は魔法等で傷付いた鎧を肉体毎完全に斬られてしまう。
そして青い鮮血を噴き出しながら額の
「アギラ…様…」
最期にアギラの名を呼ぶと双剣の魔族は青い炎が噴き上がり、倒れながらその身を焼き尽くされ地面に倒れる頃には灰になり残ったのは破壊された鎧と傷つき始めていた双剣であった。
そして残るはオリハルコンゴーレムだけとなり、エミルは
「へっ、俺様でも分かるぜ。
今の魔族を斃したお陰で今も結界をぶっ壊そうと暴れてるオリハルコンゴーレムを倒せるってな‼︎」
「ええ、皆レベル210を突破したからね。
さあ、残りはあのゴーレムを皆で倒してセレンに帰るわよ‼︎」
アルも自らの力が先程と比べ物にならない事を自覚し、それをエミルが全員のレベルが210オーバーを果たしたからだと説明する。
そして残るオリハルコンゴーレムを倒し、依頼を果たして帰るだけとなり全員で気合を入れ直しターゲットを見据えた。
…そう、此処まではただ依頼を達成するだけであった。
イレギュラーが発生するまでは。
「…『
【ドォォォォォォッ】
『うあぁっ‼︎』
突如としてオリハルコンゴーレムの足下からエミル達の目の前までの間を
「な、何が起きたの今⁉︎」
「まるで
おいエミル、今のは何なのか知らないか⁉︎」
「今のは…『複合属性魔法』………2つの属性を掛け合わせて発動する超高等魔法…。
でも、あれはコントロールが難しいから使える者が限られる物の筈…なのに何故…⁉︎」
サラが狼狽え、アルがエミルに何かを知らないかと問う中、本人は複合属性魔法と呟き、独り言をブツブツと口にしながら状況を飲み込もうと必死だった。
何故なら複合属性魔法は、
それを使ったのは何者かと思い周りを見渡す。
すると視線が自然と自分達の頭上付近の上空に向き、それを見つけてしまった。
「エミル、何を見て………なっ…」
「…魔族、それも4人も…⁉︎」
ルルやロマン、サラとアルもその視線の先を見ると上空に魔族の男女が4人其処に居り、そして自分達に気が付いたエミル達を見て
「流石オリハルコン、アザフィールの旦那の魔法を受けても尚も原型を止めてるか」
「そうじゃ無いとミスリルを超えるとは言わないよ、ティターン」
「ま、だよなティターニア」
ティターンと呼ばれた魔族はオリハルコンの硬さに太鼓判を出し視線を明らかにエミル達から外し隙だらけの様子を見せ、ティターニアと言う少女魔族もまたティターンに話し掛けていた。
この隙だらけの様子に本来ならアルが真っ先に突撃する筈であった。
しかし………
「(ち、畜生が!
このアル様が…震えてるだと⁉︎
何だ、この魔族共は⁉︎
名ありの魔族だからレベル220は突破してる筈だが、これはそんなレベルじゃねぇぞ⁉︎)」
「(やだ…怖い…何なの、この魔族達…⁉︎)」
先ずアルとサラが頭の中で危険信号が鳴り響き、動けない所か恐怖すら感じ取り視線を外さずとも防御と逃亡を出来る姿勢を自然と、無意識に取ってしまい完全に飲まれてしまっていた。
「(名あり魔族…しかもあのティターンとティターニアもそうだけど、他の2人私達より遥か上に居る魔族だ…⁉︎
こんな化物が存在するなんて…‼︎)」
「(こ、攻撃したら駄目だ‼︎
盾を、盾を使って皆を守らないと…‼︎)」
次にルルがティターン達が今の自分達より強く、他の2人…恐らく屈強で傷有りの魔族がアザフィールであり、彼等の中心に居る銀髪の魔族の少女が明らかに別格であり、ルルも化物と感じてしまう者が目の前に存在し、予知が引っ切り無しに発動し、迂闊に戦えば死ぬしか無い未来が脳裏に焼き付けられる。
そしてロマンも攻撃したら駄目だと本能的に察し、盾を身構えながら全員の1番前に出ていた。
「ほう、攻撃してはならぬと感じ盾を身構えながら仲間を守ろうとするその心意気、流石は勇者と言えよう。
このアザフィール、貴殿の勇気に免じてこの1撃を防げば見逃してやると約束しよう…防げれば、の話だがな」
「アザフィール、勝手に話を進めるな。
お前の武人としての心意気は関心するが、私の許可無く決めるな。
…だが、心を折るなら1撃で全てを決するのも有りだな」
「ではシエル様、私は行きますぞ」
そしてアザフィールはロマンの剣では無く盾を身構える行動に分を弁えてる事や仲間を見捨てず守る心意気を感じ取り背中に背負った大剣を身構え、絶技の構えを取る。
其処にシエルと呼ばれた4人組の魔族のリーダー格はアザフィールの行動について様々な考えを持ったが、最終的に1撃で全てを決する事で相手を折るのも有りだとしてエミル達を見ながらアザフィールを前に出した。
「お、おいエミル、奴等のレベルは⁉︎
奴等のレベルは何なんだ⁉︎」
其処にアルがエミル対して
だが…エミルはシエル達と対面してから常に視線を外せず、異常な量の汗や呼吸を繰り返し、
「はぁ、はぁ…ティターニアが1番低くて280、ティターンが290。
あの大剣の持ち主、アザフィールが…350………そしてあのシエルって魔族は………450よ………‼︎」
「…何ぃ…⁉︎」
アルはエミルから語られた1番レベルが低いティターニアの時点で280、今攻撃してこようとして来るアザフィールがレベルが350、そしてシエルが450だと聞かされ、アルもただ一言、絶望が支配するレベル差を全員が耳にしてしまい攻撃してはならない、逃げなければ死ぬと確信してしまう。
「では参る、死なぬ様に防げよ?
ふぅぅぅぅ…『爆震剣』‼︎」
【ズガァァァァァ‼︎】
アザフィールは絶技、それも先程の複合属性魔法と同じく『複合属性絶技』を使用し、魔力が異常に収束した大剣を荒野に振り下ろす。
その大剣から発生した爆炎が地を揺らし、割りながらエミル達の下に迫っていた。
『っ、
それを見たエミル、ロマンは
そして先ずはエミルの結界にアザフィールの1撃が接触し………結界はあっさりと破られてしまいロマンの結界も当然破壊され、そしてミスリルシールドに爆震剣が接触した。
【ドガァァァァァァ‼︎】
『うわぁぁぁぁぁぁ‼︎』
その瞬間、余りの威力と余波により全員が吹き飛ばされ、地面に全員が転がりながら倒れ、特にこの中で体力があるアルも気絶し、ミスリルシールドを持ったロマンは更に大きく飛ばされてしまい宙を舞ってしまっていた。
「っ、ロマン…君…‼︎」
そして1番後列に居たエミルはロマンが地面に叩き付けられない様に風の魔法で落下速度を緩和し、ゆっくりと地面に降り立たせる。
そのロマンの状態は盾は二重の結界が功を奏したのか破壊されていないが、1番前で攻撃を受けた為特にボロボロになっており、誰が見ても瀕死の状態だった。
「くっ…
エミルは直ぐ様全員に
『ゴホッ、ゴホッ!』
すると全員息を吹き返し、呼吸が安定しこれ以上余計な攻撃を受けなければ何とか生き延びる事が可能だとエミルは思っていた。
だが、それと同時にある事さえ感じていた。
「(…か、勝てない…
エミルはハッキリと勝てないと確信し、例え前世の最高レベル250に達してもこの4人には勝てない。
魔王討伐、その前に立ちはだかった大きな壁………その大きさにエミルは500年後の世界で初めて、前世で散々味わい2度としたく無いと思っていた挫折をしてしまう。
「ふむ………死なない様に打った技だから別段気にもしないのだが、まさか魔法使いだけが意識を保つとは情け無い。
うん、いや、これは………。
…ふむ、ではこのアザフィールの剣を受けて生き延びた事を素直に喜ぶが良い。
約束通り見逃してやる」
「………」
更にアザフィールは当然ながら手加減していた事を知り、エミルは無言で杖を置き後は成り行きに任せるしか出来なかった。
しかし、エミルは転んでもただでは起きない質の為
[アギラ、全員に我々魔族の真の力と言う物を見せ、骨の髄まで染み込ませたわ。
そして私から言える事は1つ、矢張り彼女達はレベル250より上に行く事は無いわ。
と言う事で例の場所をさっさと探しなさい、その為に10年以上前から潜んで活動したのだろう?]
[ふぅ〜ん…まぁ、君が言うなら私が臆し過ぎただけかも知れないな。
ならばお言葉に甘えて『楔の泉』を探させて貰うよ。
そのついでに、地上界も混乱に陥れるとしよう]
シエルは如何やらエミル達に自分達の力を見せ付ける為に態々出向き、そしてアザフィールが1撃を加えた事をアギラとの念話を傍受しているエミルは知る。
更にアギラ側は『楔の泉』なる場所を探しており、其処を破壊する事を目的とエミルは理解するが、それが何を意味するか分からずにいた。
[…アギラは行った様だ。
お前達、我々も戻るぞ。
…ああそうだ、魔法使いエミル。
我々の念話を傍受しているのは分かっているぞ?
だから黙って聞いていると良い、一言でも話せば命は無いぞ、全員]
「(な、バレてる…⁉︎)」
シエルはアギラが何処かに転移したのを確認すると他の3人と共にその場を去ろうとした…が、再びエミルに顔を向け、念話を傍受しているのを把握しながらアザフィール達と念話を続けエミルを驚愕させながら更に念話を続ける。
[何故念話を傍受してるのが分かったか?
単純だ、我々魔族は魂の色が視える、故に貴様があのライラの転生体だと把握し、我々魔族の念話に何の対策をしていないと私は思ってるからだ。
まぁそんな事より、楔の泉について話そう。
楔の泉は門の機能を制限し、『魔王』様が地上界に来れぬ様にする為の正に楔だ。
神が魔界と地上界の争いを一方的な虐殺にせね様講じた安全策と言える。
全部で3箇所ある]
シエルはエミルがライラの転生体である事すら見抜き、その理由を明かしながら楔の泉について説明を始め、その性質は魔王が地上界に来られぬ様にする安全策と呼んでいた。
しかし、その説明の仕方にエミルは違和感を持った。
まるで『神が魔界と地上界の争いを望む』かの様な物言いであった。
[魔族はそれを探していた、500年前も。
しかし神の隠し方は上手く、結果お前達地上界に反撃を許され500年も門を封じられてしまった。
故に魔界側は今度こそ楔の泉を破壊すべく地上界の限界レベルである250より上の魔族を派兵したのだ。
我々4人はその内の者だ]
シエルはこの場を支配する語り部として500年前の戦いも同じく楔の泉を破壊する為に魔界は地上界を攻めていたと話すが、500年前にはレベル250を上回る敵など存在しなかった。
つまりは、
[だからこそ言おう、此度の戦いは地上界に勝ち目は無い。
…そう、貴様達地上界の者達の『限界レベルが250である』限り。
そうはなりたくなければ『壁を破れ』、でなければアギラの様な小悪党が跋扈する事になるぞ]
「(…レベル250の…壁…?)」
シエルは3人の部下と念話をしている内に地上界に勝ち目は無いと話す。
しかしその内容は敵に塩を送る様な物言いで地上界の者には限界レベルがあり、それが
しかしエミルはダメージで深く考える事が出来ず徐々に意識を失い始めていた。
[では我等は行く。
…壁の破り方のヒントは魔力一体論にあり、アレスターはそれを察したから消された。
ならばお前達も魔力を辿りその深淵を覗くと良い。
尤も、悠長なレベリングをしている時間は無いから直ぐにでも壁を破る事が出来なければ地上界は終わりだ]
更にシエルは壁の破り方のヒントとして魔力一体論を口にし、アレスターの名すら出して魔力の深淵を覗く様にと話す。
更に悠長な時間は無く、それが出来なければ地上界は終わると一方的な勝利宣言をエミルに投げ掛ける。
「(この魔族、何を言って…駄目…意識が…)」
[其処のアザフィールの剣を受けて未だ生きている勇気ある勇者や仲間達にも伝えると良い、神剣探しは中止して目の前の魔族共を如何にかする方が先だとな]
そうしてシエルはエミルが気絶する直前、アザフィールの1撃を受けて死ななかったロマンやサラ達にも神剣探しは中止、魔族の方を如何にかしろとまるで警告の様な物言いで
それと同時に、エミルもまた意識を失い後に残ったのはアザフィールが1撃で屠ったオリハルコンゴーレムの残骸と魔族の双剣と鎧の一部、そしてエミル達
此処までの閲覧ありがとうございました。
半チート主人公エミルやその仲間達を超えるライバル組である魔族シエル組が動きました。
それによりエミル達は初敗北となりました、それも念話傍受すら見切られての。
それから今回登場した複合属性の魔法と絶技について説明を。
複合属性は反属性では無く組み合わせられる属性同士を組み合わせ使う単体の魔法や絶技を上回る威力を持つ物です。
しかしコントロールが難しく、ライラやリリアナ位しか使えなかった為現代では忘れ去られた物になります。
因みに雷は光、氷は闇としか組み合わせが出来ません、そして複合属性魔法&絶技は1つの組み合わせに1個ずつ存在します。
此処までの閲覧ありがとうございました。