ヒカリちゃんはキングと遊びたい   作:SSKキング

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SSKの片鱗?

 

 

「ふははははは! よくぞここまで来たな侵入者! だが、ここまでだ!!」

「……やっべーぞ。アイツもアイツで夢中になってたら加減とか知ってて知らねー様なモンだし……、巻き込まれたら間違いなくめんどくせー」

「このグロリバースを倒す事など不可能なのだからな!!」

「一応、この船の後ろの方をやれ~とは言ったけど……、今俺の位置、どの辺だ??」

 

 

突然登場した幹部っぽい敵。

でも、その姿は全く目に入らない、と言わんばかりにサイタマは腕を組み、小首を傾げながら歩き続けた。

 

 

ただただメンドウなのは、ただただヤベーのは他の誰でもない、身内に居るから。

 

 

そして今のシチュエーションを考えたら、間違いなくテンションMAXだろう事は容易に想像がつく。

宇宙人襲来なんて、それこそテレビの中の世界が突然現実に現れた様なモノなのだ。燥ぎ回ってるあの見た目幼子の姿が目に浮かぶ。

浮かぶからこそ、目の前のグロ? は入る訳がない。

 

 

「きっさまーーー!! このグロリバースを無視すると―――――――は……?」

 

 

目の前に来て無視をする地球人に対し怒りを剥き出しに攻勢に打って出ようとしていたグロリバースだったが、サイタマが軽く放った腕に当たって上半身が消し飛んだ。

まるで、羽虫でも払うかの様に無造作に、圧倒的な戦力差で。

 

 

「うーーん、どうせならヒカリより早く壊してやろっ! っとか考えてたけど、アイツの攻撃以上に、下の町の事考えたら無茶な攻撃できねーし。取り合えず宇宙船の幹部っぽいヤツらは何匹か倒したよな? そろそろボス辺りが出てきても良いころだと思うんだけど………」

 

 

再びサイタマは、周囲の壁やら機械っぽいモノやらを破壊開始。

手あたり次第に壊していき……。

 

 

「……取り合えず、船の真ん中あたり目指そ」

 

 

後方部を狙うと言っていたヒカリを信じて、勘を頼りに宇宙船の中を進むのだった。……破壊しながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ば、ばかな……!」

 

 

サイタマの破壊活動? を間近で見ていた者は、ただただ戦々恐々としていた。

侵入者1人くらい、直ぐに殲滅出来る筈の戦力を携えていた筈なのに、それらがまるで塵の様に。この大規模宇宙船をまるで子供が玩具を崩す様に簡単に破壊していく。

 

更に今し方何かの次いで? の様な勢いで一蹴したグロリバースもそうだ。

 

 

「最上位戦闘員のグロリバースまで、ああも容易く……」

 

 

自信満々に宣言し、散っていたあの宇宙人だったが、その自信に見合うだけの力量は備わっていたのだ。無論、それはサイタマを相手にしなければ、の話にはなってくるが……。

 

気付かない間にワンパンされたその他大勢の怪人たちと最上位(笑)グロリバースの差がまるで解らない。

 

 

「なんて奴だ……! くそ、そもそも何でこんなバケモノがここにいる!? どうやって侵入したというんだ!?」

 

 

気付いた時にはそこに存在したハゲ。

そして次には船内のメンバーたちが粉砕されていき……監視カメラからその姿を捕らえた時には、もう船を破壊し始めていて、最早収集がつかなくなってしまっている。

 

 

「くそっ! 見張りのメルザルガルドは何をやっている!! 地上のバリアを確認しに行くといったっきり、帰ってこないじゃないか! もう、最上位戦闘員は俺とアイツしか残ってないというのに……!!」

 

 

グロリバースの姿を見ればメルザルガルドの末路も……と想像してしまうのは仕方がない事だろう。もう一蹴されて粉砕されて、粉微塵になってる可能性だって……。

 

 

その時だ。

 

 

「ゲリュガンシュプ。何をしている」

「!!!」

 

 

 

とうとう―――この宇宙船のボス、大ボスが姿を現したのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「殺そう」

「うん、殺そう」

「早く早く殺そう」

 

「……ッ」

 

 

イアイアンにとっての必殺。一撃斬殺の居合。それを何太刀浴びせても全く倒れる気配がないバケモノ。

過去に遭遇した最強の怪人を天秤に合わせても、まるで足りない程、途方もない力の差。それを嫌でも感じていた。

 

 

「死ね」

「―――!!!」

 

 

一瞬にも満たない時間で、その凶悪な腕が変形すると一直線に迫ってくる。

受け流す事が出来るか、と迎撃(カウンター)の姿勢を取るが。

 

 

「受けるな!! イアイ!!」

「ッッ!!?」

 

 

それは聞き覚えのある声によって寸断され、全神経を回避へと向かわせる結果となった。

 

 

 

 

 

 

 

それは、サイタマが頭を抱え、ヒカリがテンションMAXまで上がるほんの数十秒前。

たった1人、地上に降り立った最上位戦闘員メルザルガルドとA級2位ヒーローイアイアンの一騎打ちが始まっていた。

 

丁度、そこに割って入ったのはイアイアンの師匠アトミック侍だ。

 

メルザルガルドの一撃を、その刀で受けようとした矢先の出来事。

アトミック侍の鬼気迫る怒号がイアイアンの耳に届いていなかったら、受け流す事は疎か、かすり傷1つ付ける事が出来ず、身体を粉砕させられていただろう。

 

その未来がハッキリ見える。

イアイアンの背後を見てみれば尚更だ。

 

直ぐ後ろにあった筈の建物が粉砕させられた。

市民が逃げてなかったら、と考えたらぞっとするが、それ以上にアレを受け止めてれば自分がどうなっていたのか、簡単に想像できる。

全身の毛が総毛だつ程の破壊威力だった。

 

 

「なんだ? もう1匹湧いてでた」

「こいつはどうみても弱小だけど、あれはマシなヤツ?」

「そろそろバリア張ってるヤツ出てきてくれないと侵攻速度に影響が出る」

「そろそろ分かれるのも良くない?」

「うん、いいと思うよ」

「船の方も気になる」

 

 

1つだったメルザルガルドはみるみる内に分裂を始めた………が、その分裂を悠長に観戦し続ける訳がない。

 

 

「うるせぇ」

 

 

横一文字に切り裂かれるメルザルガルド。

分裂した身体は夫々が胴体から切断されて、更に二分割されて地に伏した。

 

 

「イアイ。敵の力量を察し、斬る往なす受ける流す、時には退く。……状況に応じて戦術を変えるのも基本中の基本だ。俺の剣の道を目指すならば、基本を疎かにするな」

「は、はい……師匠……ッッ!! 師匠!!」

 

 

アトミック侍とイアイアンは師弟関係。

その力量はまだまだ天地と離れている、と自負し精進を続けるのがイアイアンだ。だが、そのアトミック侍より勝っている部分があるとするなら、情報力。

 

この目の前のバケモノに数号ではあるが打ち合ったという実績。

普段の怪人であれば、この一刀で間違いなく終わっていたが、それで終わりではない事を知っている事。

 

 

「この怪人には剣撃の効果が薄い!! 俺に構わず一旦退避してください!!」

 

 

アトミック侍に迫る脅威。

だが、それがかの者に届く事はない。

 

 

「邪魔だ!!」

 

 

何故なら、それを一喝せんばかり斬撃が、粉微塵に変えん勢いの斬撃が飛んだから。

たった一振りだと思った。その筈だった。

 

だが、メルザルガルドのその五体に刻まれた斬撃の数は最早数えきれない……が、数える必要もない。

 

 

「ヴフフフフフ」

 

 

どれ程斬られようと、刻まれようと、それは意に介さず、意味を成さないからだ。

バラバラにした筈のその身体があっと言う間に再生した。

 

 

「成る程成る程。戦い方から察するに、このバリアの術者ではない……が、この俺と戦えるこの星の生命体である事は認識した。大事の前だ。とっとと終わらせてやろう。侵攻に抵抗をしてみろ」

「あ? キングが一瞬、片手間で練り上げた障壁に傷ひとつ付けれねぇ弱小がほざいてんじゃねぇぞ。宇宙から来たっつー空のおもちゃの連中に伝えとけ。お前らは1人残らず灰燼に帰す」

 

 

アトミック侍は刀を構え直した。

メルザルガルドも完全に再生させ、臨戦態勢になる。

 

その時だ。

 

 

「アトミック侍。手伝うぜ」

「おーおーおー、テメーか。地球に侵攻しようっつー輩は。コラ」

 

 

シルバーファング、金属バッド。

S級ヒーロー2名が到着。

 

 

「フフ。また湧いて出た。……成る程キングと言うのか、この星を守護している存在は。そいつもとっとと消すとしよう」

「キングきゅんに手を出そうなどとは笑止」

「!?」

 

 

そしてもう1人。

背後より迫る巨躯がそこに居た。

 

 

 

「―――相手を確実に仕留めるよう、一発一発殺意を持って打つ」

 

 

 

それは嘗て、敗北を喫した怪人が言っていた言葉。

負けはした。キングが片付け、自分は何も出来なかった。

だからこそ、糧とする。

 

あの敗北を、あの屈辱を、あのキングの偉大さを、全て妄想へと変えて、己が力へと昇華させる。

 

 

 

「ダーク★エンジェル☆ラッシュ」

 

 

 

現れたのはS級ヒーロープリプリプリズナー。

ヒーローVS宇宙侵略者

 

今、戦いの火ぶたが切って落とされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――――――」

 

 

そして、場面は戻りヒーロー協会天井部。

腕を組み、少しだけ顎を上げて空を見つめるのはキング。その目は通常通り、死んだ魚の目の様だが、他のメンバーにはそうは映らない。

 

 

「……いつの間にか、エンジンが消えてる」

 

 

あの大気を震わすキングエンジン音が一切聞こえない。

先ほどまで、茶々を入れていたタツマキが静かになった一番の理由はここに有ったのだ、と理解する者が殆どだ。

 

 

「大見得きった以上、ハンパな事したら私が1人で片付けるからね」

 

 

静かになったタツマキだったが、それはキングを邪魔しない、と言うだけの様で、これから行う事に対して不服があれば直ぐにでも飛び出す勢いだった。

 

 

「―――――――」

 

 

キングは、ただただ周囲の声が届いていない、まるで別次元にでもいるかの様に佇んでいた。

 

 

「(ひょっとして、これがキングさんの形態(モード)……? 何か、溜めてる……!?)」

 

 

童帝は、キングの一挙一動を見逃すまい、と目を輝かせている。

どうにか、彼の戦闘力を自身の科学力に活かせないか、も同時に画策しており、常に貪欲な姿勢だ。

 

 

「(………あの隕石よりも遥かに巨大で、強大な相手だ。それを一体どうする……? それにあそこには先生が乗り込んでいる。それでも尚、攻撃をしようと言うのか……?)」

 

 

ジェノスは少々違う意味で目が離せない。

サイタマが突入した事は知っている。

そしてキングの力に関してもあの隕石騒動の際には間近で見ているのだ。知らない訳がない。サイタマがどうにかなるとは思っていないが、やはり師匠であるのはサイタマ。その師匠もろとも攻撃する~と言うのは心情的には納得しがたい面があるのだ。

 

だからと言って、止めたり口を挟んだりはしないが。

 

 

 

『ほらほら、キングっ! サイタマには、ちゃあんと言ってあるからさ? だいじょびだいじょび! いっくよ~~!』

 

 

因みに、丁度キングは絶賛自分の中のひと? と会話中。

 

 

「――――――(………前に、見たヤツ、だよね? サイタマ氏と一緒になって、()に向かってやったヤツ)」

『そだよ~~!』

 

 

音や時間とかを遮断している訳ではないが、それでもヒカリとのやり取りがキングにとって何よりも優先させられるものだから、完全に周囲を無として自然体でいる様にしている。

 

それが、それこそが回りには異常に感じてしまうという結果に繋がっている。

自然体に、ゆったりゆっくりと精神を落ち着かせるが故に、そのキングエンジンの高鳴りも沈み、軈て聞こえなくなるまでになる。

 

 

それこそが異常なのだ。

 

 

だが、キングにとっての異常はヒカリがこれからする事であって、それ以上の異常は存在しない。だから、キングエンジンが消えて、明かに動揺の色が見え始めてる周りに、気を遣う余裕なんて皆無だ。

 

 

「…………………(ここ、大丈夫なの? 余波とか大丈夫?? ……地球が侵攻、侵略される前に滅んだりしない……? その、普通に、いつもやってる感じの方が、よくない?)」

『もーーー、何言ってんのさ、キングっ! キングは最強ヒーローが1人なんだよ! ヒーローは皆を、地球を守ってこそなんだよ! そんな事する訳ないじゃん! おじちゃんやおばちゃんたちのお店、大好きなお店狙うような宇宙人なんだからさ! 久しぶりに、私もマジでヤっちゃおうって! サイタマもOKだって(※OKとは言ってない)。あ、でもキングはちゃんと必殺技名言ってね? ほら、はいスタート!』

「……………」

 

 

 

ヒカリに半ば押し切られる形で、キングは構えをゆっくりと解いた。

すると、キングの全身に淡い光が集中し始める。

 

 

「こ、これは………」

「ふんっ……」

 

 

ヒカリの、光の粒子たちが、キングの元へと集っていく。

砲撃が今は収まり、ある程度町の皆の避難も完了し、建物は心配だが少しの間解除しても問題なし、と判断した様で、防護壁の役割を担っていた光たちが集まってくる。

 

 

「す、すーぱーすぱーきんぐ………っ」

 

 

童帝はぎゅっっと拳を握りしめた。

 

 

 

『じゃあ、必殺マジシリーズっ!!』

 

 

 

「――――『轟キ渡ル破滅ノ輝キ(マジ・レーザーぁぁぁ!!)』」

 

 

 

両の腕から放たれる超高密度の光粒子たちが、一斉に宇宙船に向かって放たれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当然、一瞬昼よりも明るい恒星の如き輝きを発した事に気付かない訳がない。

 

 

「「「「「!!!!」」」」」

 

 

その途方もない莫大なエネルギー波を感知できない訳がない。

 

 

「……俺たちを煽っておいて、守りに徹するだけじゃないとは解っていた。……が、時間はそれなりに掛かったなキング」

「やれやれ。味方でほんと助かるわい」

「何するつもりかしんねーけど、まぁ、あのキングだ。きっちり仕事するだろ」

「キングきゅんに負けられない! 抱きしめて貰うまでは!!」

 

 

 

メルザルガルドの全ての首がねじ切れん勢いで振り返っている。

他のS級ヒーローたちはただ談笑している。

 

信じられない程の密度のエネルギーの塊を前に、唖然とする事しか出来ない。

言葉が出てこない。

 

 

 

【な、ななな、地上で何が起こっている!! メルザルガルド!!】

 

 

そして、それは無論宇宙船側も例外ではなく―――――。

 






必殺マジシリーズ。マジ・レーザー(^○^)爆誕


まぁ、イメージ的には、最近終わっちゃった某大冒険!

ドルオーラ( ´艸`)を、船にぶっぱなす! って感じにしてますm(__)m

モロ、某煉獄~~~~略 の前身となった必殺技ですな(*´▽`*)
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