ハイスペックバカ、凸砂になる   作:ジルさん提督

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凸砂復讐を覚える

少年は激怒した

 

かの邪智暴虐の悪魔は取り除かねばならぬと決意した

 

 

少年は一介の 界境防衛機関(ボーダー) 隊員にすぎぬ

 

最近バッタが狙撃銃握り始めたーだとか、誰だ猿に文明の利器を与えた奴ーだとか言われてはいるがしかし、れっきとした人間なのだ

 

私にも人権というものが存在するはずなのだ、自由を謳歌する権利を主張したところで何も問題がないはずなのだ

 

確かに通販サイトで購入した物の届け先を 界境防衛機関(ボーダー) 施設にしたのは悪いのかもしれない

 

でも他の仕事やってる人だってやる事あるはずだ、1度バイトに言ったコンビニにそんな人はいたのだ。

特段悪いことはしていない筈なのだ

 

確かに受付の人にそちらに着くのに少し時間かかるからちょっとだけ預かってて欲しいと言いはした

 

でもそれだってほんの数分程度、誤差だ誤差

 

それをあの野郎、狙ったかのようにコケてぶっ壊した挙句書類置き場に直しやがって

 

勘違いしたのかもしれない、確か 界境防衛機関(ボーダー) のカウンターその少し奥にある事務室あたりにおいてあったから書類と勘違いしたのかもしれない

 

でもコケてやった時なんか紙じゃないもん入ってんなー位は分かるだろ……

 

おかげで1時間探したあとの絶望感は素晴らしいものだった

 

感激のあまり感情が抜け落ちたかのような顔で5分間は泣き続けた

 

ボーダーに入り、防衛任務をこなし、給料を全額貯めてようやく目標額に辿り着いた時には嬉しさのあまり発狂したほどだ

 

でも練習会 ―個人ランク戦と言うらしい、説明聞いてないから便利だなー程度にしか思ってなかった― をウニ頭くん、顎髭小学生等など錚々たるメンツ相手に連戦するのはさすがに頭が悪かったと思う

 

閑話休題(話が逸れた)

 

詰まるところそれを買うために何もかもを我慢したのだ

 

それが目の前で無惨な姿になっていたらそう言う反応になるのは当たり前だろう

 

すぐに犯人探しが始まるのはそこまで時間がかからなかった

 

何故こんなことになったのかはさておいて誰がやったのか、相手次第であれば弁償も視野に入れて後悔させてやろうと死ぬ気で探した

 

中年ドラえもんには事実を伝えた上で快く協力してもらいすぐに犯人を特定した

 

今その犯人のいるであろう居城に向かっている最中である

 

私は未だソロのB級隊員であるため特定の部屋などは用意されていないもののほかの部隊と合同防衛任務にあたることがある

 

そのため特定の部隊との確執が生まれぬよう任務の際はその人が好きと公言しているものを送り届けている

 

コミュニケーションでもってその中に入れれば苦労もないのだろうが残念ながら私にはそんなもの欠片もなかった

 

神は死んだのだ、もういない

 

故にこの隊はここに隊室がありこういうメンバー構成をしているなどとある程度は把握している

 

その中の一つ、鈴鳴第一の隊室が目的地だ

 

鈴鳴第一のメンバーは菩薩メンタル先輩、キレ者マシーン、そして大魔王としっかり系大和撫子さんの計4名の部隊になる

 

この部隊とはキレ物マシーンとの繋がりで仲良くさせてもらっており今までは何ら問題もなく良好な関係を築いていた

 

そう"今までは"

 

今回の件ばかりは到底許されるようなものではなかった

 

菩薩メンタル先輩は人生で1回も怒ったことがないと言われる程の聖人ではあるが今回ばかりはあの人が止めたとしても振り上げた拳は止まりはしないだろう

 

隊室の目の前までたどり着いた

 

一呼吸おきノックをした後返事も待たず作戦室に入室した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……済まない、大魔王はいるか」

 

その声の発生源を見た瞬間、鈴鳴第一の面々の背筋は凍りついた

 

その形相は阿修羅のごとく苛烈に、そして鬼のように悪辣に歪んでいたのだ

 

「す、すまない、あー大魔王というのは誰のことかな?」

 

「…来馬先輩、コイツの言う大魔王というのは太一のことです」

 

その姿に一瞬気圧されるものの建て直し対応するのは流石の一言に尽きた、流石人類の防衛の要となる組織の一員である

 

「あ、あのー…えーと…何か用っすかね」

 

「…貴様しらばっくれるつもりか?」

 

瞬間鈴鳴第一のメンバーは悟った

 

別役太一(コイツ) またなんかしやがった

 

別役太一、彼は勉学の面ではほかより劣るもののそれに勝るとも劣らない元気ハツラツとした性格の持ち主である

 

なのだが彼は1歩歩けば大事なものを踏み壊し、何か触れば落として壊すとかいうふざけた特技がある

 

それが本人の悪気がないというのが手に負えない

 

どこの誰がいったか"本物の悪""人類悪"とはまさに彼のためにあるようなものである

 

「何をやられた」

 

「……月〇【初版】、値段はTwitt〇rあたりで調べればすぐに出てくる」

 

村上鋼は言われた通り、検索をかけた

 

……… 有罪(ギルティ)

 

「今回は太一が済まなかった、これで許して貰えるとは思えないが俺からも頭を下げさせてくれ」

 

「…分かってくれたのならいい、大魔王を借りるぞ」

 

首根っこを捕まれ連行される太一、来馬はオロオロとするものの周りからの制止もあり止めることは出来なかった

 

 

 

 

「…幻影先輩、2枚目仏先輩遅くなってしまった」

 

太一が連れられたのは加古隊の隊室

 

そこには加古隊隊長の加古望と諏訪隊戦闘員の堤大地の姿があった

 

「遅かったじゃない、珍しいお客様もつれてきてるけどどうしたの?」

 

「…大魔王が幻影先輩の炒飯を食べたいと言ってきて連れてきた」

 

別役太一、処刑の内容を知る

 

加古望という人物を一言で表すのであればパーフェクトビューティという言葉がピッタリだろう

 

容姿端麗で頭脳明晰、マイペースであることが玉に瑕だが彼女の美貌であれば魅力に早変わりする

 

そして何より才能を見出す目が確かであるということ

 

現に加古隊に所属しているメンバーは彼女が勧誘している

その上でA級6位という成績を残しているのだからその目は確かであると言わざるを得ない

 

だがそんな彼女にも弱点がある

 

それがその炒飯である

 

来馬曰く「八割美味しい、自分は美味しい炒飯しか食べたことがないが周りのふたりは気を失っていた」とのこと

 

彼女の炒飯は死と隣り合わせルーレット、こちらには誘いが来ないから安心してその話を聞いていたが実体験の可能性があるとなれば話は別だ

 

「えーと、すんません自分これから「…殺すぞ」イヤナンデモナイッス」

 

本気の殺意には勝てなかった

 

まぁ元はと言えば自分が悪いのだ……何したのか分からないが多分なにか壊したのだろう

 

これが贖罪になるのなら謹んで受けよう

 

「…それと済まない幻影先輩、実は本日期限の2人用半額クーポンがあって2枚目仏先輩と行くことを約束していたのを忘れていた」

 

流れが変わった?

 

「あらそうなの?でも2人分用意してるわよ?」

 

「…大魔王は今腹を空かせているみたいでな、2人分どころか3人分くらいまで余裕で食べられるそうだ」

 

「あら?そうなの??」

 

自分のいない所で断頭台が建設され始めていた

 

「いやいやいや「………」お腹減ったなー!?炒飯食べたいなー!?」

 

神は死んだ

 

「…本当に済まない埋め合わせは必ず」

「太一君…これも俺たちが生き残るためなんだ…!許してくれ」

 

数時間後気を失った状態で鈴鳴第一の隊室に運び込まれた別役太一は死んだように眠っていた

 

意識を取り戻した彼は本日の1件を丸ごと全て忘れているかのようだった

 

その後来馬がこっそり弁償したとかしてないとか




因みにですが物語の初めが割と有名な小説に似ているのは頭が良さそうだから
主人公が名前を呼ばずあだ名で読んでいるのはバカっぽいからです

ここにあだ名の解説置いときます

スーパーロン毛先輩→東春秋 名付け理由 見た目と狙撃の腕

ウニ頭→影浦雅人 名付け理由 見た目

顎髭小学生→太刀川慶 名付け理由 見た目と馬鹿さから

菩薩メンタル先輩→来馬辰也 名付け理由 優しすぎるから

キレ物マシーン→村上鋼 名付け理由 強さとポーカーフェイスから

大魔王→別役太一 名付け理由 本編参照

しっかり系大和撫子→今結花 名付け理由 性格と好きなものから

幻影先輩→加古望 名付け理由 影浦の渾名から

2枚目仏先輩→堤大地 名付け理由 優しさと目を開けた時のイケメンさから

中年ドラえもん→鬼怒田本吉 名付け理由 見た目


なおこのあだ名は作者がワールドトリガーを気になって調べた際に覚えやすいように着けたあだ名の流用のため主人公のネーミングセンス=僕のネーミングセンスと思ってもらって構いません
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