ソードアート・オンライン ~The Chosen Stars~   作:ASNE

3 / 7
桐ヶ谷和人<The day before Aincrad>②

前世で俺が得意だったのはスターファイターの操縦と、機械工作。スターファイターはこの世界にはないので論外だが、機械工作ならば出来る。技術水準こそ前の世界と比べて低いものの、前にはなかった目を見張るような技術が沢山あった。

―VR。ヴァーチャルリアリティ(仮想現実)。俺がまだ幼い時からその研究は進んでおり、ある人物の名前が世に知れ渡っていた。

―茅場晶彦。重村徹大教授という東都工業大学の教授のゼミに所属している、若き天才。

 

小学校高学年になった頃、俺はせめて自分の知識を役立てたいとホログラムの技術を応用したVRのアバター設計の基礎理論をまとめ、母の力を借りて文書にして重村教授宛てに投函した。母に『文書の書き方が分からないので手伝ってほしい』と頼んだ所、驚いた顔をされたものの頭を撫でて笑ってくれたのだ。

「和人がやりたいことなら……私は全力で応援するわ。だって、私はあなたの母親だもの」

……嬉しかった。無条件で普通じゃない俺のことを信じ、背中を押してくれたから。

俺は何とか重村教授にコンタクトを取り、とある週末に重村教授に母の付き添いの元に会いに行った。

「これを、君が書いたのかね?」

重村教授のオフィスで、俺は重村教授と向かい合って座っていた。教授は興味深げに俺が送った資料を眺めている。彼と向かい合っている俺と母はいつになく緊張していた。

「は、はい。そうですが……」

「……素晴らしい。これ程までのものを、君のような子供が作るとは……」

「そ、そんなことはないです。素人の思い付きを纏めただけですから……」

「謙遜することはない、桐ヶ谷君」

重村教授は俺の目をじっと見つめた。……俺を見定めるかのように。

「君がここに書いてくれたものは、今後のVRの未来に大いに役立つはずだ。茅場君も、珍しく素晴らしいと褒めていたよ」

そう言って笑顔を浮かべた重村教授の言葉に、俺は少し嬉しさを感じていた。あの茅場晶彦にも、俺の知る知識が役立つと認められたのだから。

 

 

 

そこから俺は、暇を見つけては重村教授の下に足を運び、特例ではあるが教授の参加可能な研究の手伝いをさせてもらうようになった。

まだ子供のためか正式な形でゼミの人に会うことはなかったが、一度だけ茅場晶彦に会ってお礼を言われたことがある。彼は透明な気配を纏い、何処か遠くを見ているような不思議な感じがしたのを覚えている。

 

ある日、俺は茅場さんが研究協力している医療機器を見に行かないか、と誘われ重村教授と共に横浜港北病院を訪れ、俺はそこで運命の出会いを果たす。

―紺野藍・紺野木綿季というAIDSに侵された()()の少女だった。




遅くなってしまい申し訳ございません。先週入手した裏攻略本でストーリー展開が固まりましたので、投稿再開します。
今回は重村教授と、紺野姉妹との出会いです。この出会いが、今後の展開に大きく関わってきます。
本作品では、キリト・アスナ・ミト・レイン・ユウキ・ランの六人を中心に進めようと思っており、キリトは兎も角ヒロイン五人にも見せ場を用意する予定です。取り合えず現在刊行されている第七層までやった後、飛ばし飛ばしではありますがアインクラッドを『百層』まで攻略していきます。
大まかな流れとしては、
SAOP→SAOアインクラッド編→SAOHF→帰還者学校編→ALOLS/ALOMR→GGOSG→Alicization→ALOvsAW、という流れになっております。
わかりやすく説明いたしますと、原作+ゲームという混ざり合った流れです。特にアインクラッド、SAOの中で原作では起きなかった出来事が起き、本来のGGO・デスガン編とオーディナル・スケール編は消滅しております。
今後をお楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。