ハルウララさんじゅういっさい   作:デイジー亭

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うーん。話が。話が進まん……!
書きたい事が、多すぎる……!


ファル子さんじゅういっさい そのじゅうさん 見よ。この生き様を

~前回までのあらすじ~

 

 見事トレーナーを恋空したハルウララ。

 

 その頃、第四世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ファル子リヲン(早口)では。

 

 特に期待されていなかったオリキャラ。ユキオ―が、叛逆の狼煙を上げていた。

 

 スマートファルコンに対する、女子力マウント。

 

 突きつけるは、過大な要求。

 

 屈辱に猛禽類は、ロマネ・コンティと手作りのおつまみに舌鼓を打ち。

 

 ユキオーを快く送り出した。

 

 私の大望のため、超がんば。

 

 なでなでで気分を高揚させたユキオー。

 

 理想のナンバーツー生活のため。

 

 おじいちゃんたちをノせて、アゲアゲで。

 

 アコースティックギターをかき鳴らす。

 

 想起するは、前世の記憶。

 

 彼女こそ、ポンコツクソかわTS異世界転生褐色合法ロリメイド系オリジナルウマ娘力士(精神年齢還暦越え)(早口)と似て非なる者。

 

 敏腕従順ダメウマ全自動甘やかし異世界魂転生白髪合法JKロリ秘書系オリジナルウマ娘中間管理職(ギャル口調)(早口)である。

 

 褐色ロリと対を成す、ウマソウルとは異なる魂の持ち主。

 

 異世界の利根川先生の魂を宿す、前世の記憶持ちであった。

 

 アフちゃんは空に昇り。ユキオーは地に堕とす。

 

 まさに表裏一体のオリキャラである。

 

 さぁ、歌おう。小さな故意の唄。

 

 終わりへと続く、失脚のメロディーを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ウララさんっ! 第四世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ファル子リヲン(早口)に動きがっ!」

 

 「お前それ、よく噛まないよね……あと、なんで正式名称覚えてんの?」

 

 「ファル子さんの事ならなんでもわかります。そう……愛故に」

 

 「その愛、絶対マトモじゃないから。さっさとゴミ箱に捨てろ」

 

 「なんてひどい……ウマの心はないんですか?」

 

 「心は中山競バ場で死んだよ。さて、マックイーンちゃん。電化製品どもは?」

 

 

 

 重要人物のわりに、粗雑な扱いを受けていた、徹底管理系ウマ娘。

 

 エイシンフラッシュが宇宙戦艦の異常を叫ぶ。

 

 ハルウララは、適当に相手をしながらも、準備状況の確認をする。

 

 

 

 「ええ。もうじき到着しますわ。メジロタンク。走破性能はばつ牛ンですわ」

 

 「自力で走らせろよバ鹿」

 

 「せっかく作ったんだから、見せたくって……鈍ったウマ娘よりは速いですわ」

 

 「でも私の方が速いですよ?」

 

 「黙れ」

 

 

 

 遠くに見える土煙。

 

 その鋼の履帯をキュラキュラさせながら迫る。

 

 やたらパン工場を内包してそうな外見の。

 

 メジロの誇りが姿を現す。

 

 運転席にはパリピ。

 

 上部には、縛り付けられたウマ娘が二人。

 

 

 

 「なにっ!? なんなのっ!? いきなりクライマックスじゃんっ!」

 

 「腹筋が唸りますねえっ! ついに筋肉を見せるべき時がっ!」

 

 「ライアン。あんた湿ってるくせに、やたら元気だよね」

 

 「パーマーこそ。湿ったギャルとか、誰が得するんですか」

 

 「いいねぇっ! このずんだパンマンタンクッ! アゲアゲじゃんっ!? 

 あとパーマー。あとで説教すっから。ギャル道不覚悟だよ。

 ちょっとウチが、旦那とイチャイチャパリピしてる間にさ。

 じめじめじめじめしやがって。おけまる水産?」

 

 「10年はちょっとじゃねぇよ。死んだわこれ」

 

 

 

 

 「ほら、ウララさん。新しい加湿器ですわよ?」

 

 「まずは国民的アニメに謝れよ。このアンポンタンが」

 

 「パクパクですわっ!」

 

 

 

 顔を逸らす、言ってない定期。

 

 後でコンプライアンスの重要性を説くことを決め。

 

 ハルウララは、空を仰ぎ見る。

 

 

 

 空にはギターをかき鳴らしつつシャウトする。

 

 白髪の秘書系ウマ娘。

 

 その映像が、投影されていた。

 

 なんだこれ。

 

 

 

 『貴様に 伝えたいことがあるの

 

 ワシを玉座から 引きずり堕とした 貴様』 

 

 

 

 しかし相変わらず口調が安定していない。

 

 そのわりに、一人称が堂に入っている。

 

 相変わらずおかしなウマ娘だ。

 

 だが……何か聞き覚えがあるような……

 

 

 

 

 「これは……逃げられッ☆堕天恋……? 

 ですが、歌詞が違います。粗悪なパロディですね」

 

  

 

 ぽつりと、エイシンフラッシュが呟く。

 

 そうか。この曲。

 

 猛禽類の持ち歌だ。

 

 

 

 『とても充実していた 重役としての日々

 

  会長の元で どこまでも利益を追求できる 欲に塗れた金を広げ』 

 

 

 

 なんだ。これは。

 

 何を歌っている……? 

 

 

 

 『出世したら 何をしよう 退職後は 何をしよう

 

  夢は広がり あの空へ どこまでも飛翔んでいく この想い』

 

 

 

 テンションは最高潮に達し、彼女が顔を伏せてバックステップ。

 

 

 

 そして溜め。能楽や歌舞伎に見られる、間の美学である。

 

 

 

 ジジイの一人が、総身をのけ反らせ、そして。

 

 

 

 『そこでまさかの、焼き土下座……!』

 

 

 

 

 プオオオオオオオオオオオオッ! 

 

 法螺貝が鳴り響く。やたら古い表現を使いおって。 

 

 

 

 

 ここで。サイリウムを握るジジイの一人が、彼女に何かをシュートする。

 

 ん……? 何かあのジジイ、見覚えがあるような……? 

 

 

 

 彼女が顔を上げ、それを掴み取る。

 

 

 

 それはカードの束。皇帝と、市民と奴隷が描かれている。

 

 常識外の握力により、容易く握り潰される。

 

 

 

 そして彼女は顔を上げ、感情を解放した。 

 

 

 

 『クゥゥゥゥゥゥゥゥワァァァァァァァイイイイイイジィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

 

 

 上げた顔には、血の涙。

 

 莫大な音圧により、地面に押し付けられる感覚。

 

 なんと。あの娘。

 

 クワィジィと言うのが誰かは知らぬが。

 

 全盛期の猛禽類と同質同量の、怨念を発しおった。

 

 

 

 「ぬぅっ……! ウララ先輩ッ! 感心している場合ではないぞ! 

 あやつ、やりおった! 領域だッ! 地面に押し付けられる感覚ッ! 

 レースでは、地面に軽く押し付けられるだけだから、役には立たんが! 

 空を飛んでいる者には特攻作用があるッ! 

 なんか空を飛びたくなった私が、急に墜落させられた時と同じッ! 

 下方向への、重圧を生み出す領域であるっ! 

 しかも、あの宇宙戦艦により。増幅されているようであるッ!」

 

 「鳥かよ。気分で空を飛ぶな」

 

 「ああん! 冷静ッ!」

 

 

 

 アフガンコウクウショーが、三つ指を突きながら叫ぶ。

 

 もはや、身に沁みついているのだろう。

 

 この重圧下で、一番楽な姿勢を自然に取っているようだ。

 

 つーか、腰痛いなあ。

 

 

 

 「う、ウララさんっ!? なんで平気で立ってますのっ!?」

 

 「短距離選手舐めんな。筋力が重要だよ」

 

 「ダート短距離恐るべし……いやいや。納得いきませんわっ!」 

 

 

 

 地面に押し付けられている、ヤクザ一家当主の疑問。

 

 やはり長距離選手はいけない。

 

 スピードを長時間持続させるための、長くていい足。

 

 それを確保するため、筋力トレーニングを疎かにしていたのだろう。

 

 重すぎると、体力の消耗が激しいためだ。

 

 

 

 「そんなこと言われてもなぁ。実際平気だし。

 やっぱり日頃の行いじゃない?」

 

 「なんてことっ……! ウララさんに、日頃の行いで負けるなんてっ……!」

 

 「どういう意味だよ。踏むぞ」

 

 「踏んでから言わないでくださいましっ……!」

 

 

 

 紅茶党を葦毛にしていると、空から聞こえる声。

 

 

 

 『ハルウララ……! 何故立っている……!? 

 私の領域では、誰もが重圧に跪くはずっ……! 

 例外は無いッ! 煌く夢は失墜するッ! 

 夢! 希望! 未来への願い! 

 輝かしい想いを抱いている限りッ! 

 それを失う重みに耐えかね、人バはその膝を折るはずだ!』

 

 

 

 なるほど。そういうことか。バ鹿め。

 

 

 

 「そりゃ私には効かないわ。

 だって夢とか希望とかねーもん」

 

 

 

 『えっ』

 

 

 

 「う、ウララ! オレとの結婚は!? それは希望とか夢とか! 

 そういうものではないのか!?」

 

 

 

 地面に土下寝するトレーナーが叫ぶ。

 

 まったく。だらしのないトレーナーだ。

 

 

 

 「それは確定事項でしょ。お前は私の物だよ。

 夢とか希望とかとは違うかなぁ」

 

 「やったっ! 勝利だッ! 幸せにしてねっ!」

 

 

 

 土下寝したままにガッツポーズを取る、我がトレーナー。

 

 器用なやつだ。だが自分の立場を分かっているのは高得点。

 

 あとで褒美をやろう。なでなでして。

 

 

 

 『いやいやいやいやっ! 目が濁ってるとは思ったが! 

 そンなわけないっしょっ!? 子供に夢と希望を与える! 

 ウマのお姉さんが、それを持ってないなんて! 

 幼児教育番組に、居てはいけないウマ材じゃんっ!? 

 そこンとこ、どうですかスーパークリークさんっ!?』

 

 

 

 混乱した様子の白髪JKロリが、クリークママに尋ねる。

 

 おや。クリークママも平気なようだ。

 

 さすがは、マ魔王と言ったところか。

 

 

 

 「えっ? そうねぇ♡

 ウララちゃんはかわいいし……♡

 いいんじゃないかしら♡

 濁った瞳もチャーミングよね♡

 あと、この重圧。多分だけども……

 産まれついての王者には、効かないと思うわ♡」

 

 

 

 なるほど。このハルウララ。

 

 常に自分が、最も至高の存在だと思っている。

 

 世界で一番、お姫様。

 

 これは我が家のプリンセスとは、また別の事。

 

 効かぬのも道理ということだ。

 

 

 

 『ああ……そういやこれ、会長にも効かなかった……

 まさか、自分が一番偉いと思ってる、唯我独尊なウマには効かないの……? 

 ナンバーツー志望が仇となったということか……! 

 だが。他の者には効果覿面のようだな……!』

 

 

  

 言われ、周囲を見回す。

 

 

 

 ゲルマン陰陽師。潰れている。

 

 見せ筋。潰れている。

 

 褐色ロリ。潰れている。

 

 パリピ見習い。潰れている。

 

 ゲーミング葦毛。潰れている。

 

 パリピ。化粧直しに余念がない。

 

 クリークママ。あらあらしてる。

 

 手の中の赤子も、もちろん無事。

 

 恐らくマ魔王力場の力だろう。

 

 太鼓。潰れている。

 

 ポンコツ栗毛。ぼんやり立ってる。

 

 トレーナー。潰れている。

 

 プリンセス。わんことひよこに餌を与えている。

 

 なるほど。

 

 

 

 「意外と平気なヤツが多いみたいだけど」

 

 『お前ら、自分大好きなヤツ多すぎン……? 

 わたし、領域に自信なくなってきたンだけど……』

 

 「さて。じゃあどうしてくれようか……」

 

 『ええい。ファル子リヲン! 増幅停止! 

 無駄な体力は使わない主義だよ、わたし! 

 

 でも、ここにたどり着ける? 

 アフガンコウクウショー先輩が飛んだ瞬間! 

 また起動すれば問題ない! 

 メジロマックイーンも、短時間しか飛べない! 

 

 依然、こっちの有利は動かない! 

 高所を取った方が有利! 

 ヘリオス師匠も言ってたし!』

 

 

 

 化粧直しを終えたパリピを見る。

 

 こやつも謎が多い。

 

 まぁいずれ、詳細に描写されることもあるだろう。

 

 

 

 領域が解除されたため、立ち上がる弱者ども。

 

 明らかな失策だ。

 

 このハルウララの前で、油断など。

 

 殺してくれと言っているようなもの。

 

 

 

 さぁ。始めようか。

 

 宇宙戦艦攻略作戦。

 

 周囲を見回す。

 

 

 

 ツバメから、我が所有物に。進化を遂げたトレーナー。

 

 ぼんやりと、アップを続けるポンコツ栗毛。

 

 空を飛びたそうにしてる、褐色ロリ。

 

 パリピ見習い、見せ筋、連コ葦毛の3人衆。

 

 ぴよぴよしてる、愛する我が子。

 

 

 

 手駒は十分。お釣りが来る。

 

 さぁ、久しぶりだが。

 

 勇者から、暴帝に戻るとしよう。

 

 我が領域。その力を刮目して見るがいい。 

 

  

 

 

 

 つづかない

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