ハルウララさんじゅういっさい   作:デイジー亭

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さてさて。領域の考察。
ウマ娘小説には欠かせますまい。
我が考察、存分に見るがいい……!


ファル子さんじゅういっさい そのじゅうよん 華咲く生は、誰のため

~前回までのあらすじ~

 

 勝利の余韻に浸る間もなく。

 

 ゲルマン陰陽師の声に。宇宙戦艦の異常に気付く、ハルウララ。

 

 愛について講釈を垂れながらも、紅茶中毒に準備状況を問う。

 

 勇気の履帯が ギュイギュイギュイン。

 

 不思議なアホが ルンルン気分。

 

 パリピ 見習い 筋肉ン。

 

 メジロ一家のカチコミだ。

 

 一人は特にメジロと関係ないが。

 

 メジロパリピ。意外に居そう。

 

 そして、宇宙戦艦に動き。

 

 ステージの上でジジイに崇められる。

 

 ウマサ―の姫。

 

 敏腕従順ダメウマ全自動甘やかし異世界魂転生白髪合法JKロリ秘書系オリジナルウマ娘中間管理職(ギャル口調)(早口)。

 

 ユキオ―の単独ミニライブだ。

 

 アコースティックギターをかき鳴らし、歌い奏でるパクリ歌。

 

 パロディの濫用は厳禁。

 

 わかっておらぬと憤慨するも、その身に感じる重圧。

 

 ユキオ―とやらの領域である。

 

 来たぜぬるりと。失脚の香り。

 

 そして弱者どもは跪き。

 

 産まれながらの強者たる、ハルウララ。

 

 膝を屈さぬ、覇王の威風を見せつける。

 

 夢と希望など。そのようなものは必要ない。

 

 ウマ娘は結果でのみ語る。

 

 頼るべきは、己の脚と拳のみ。あと愛嬌。

 

 そのように生きて来た。

 

 さぁ、始めよう。

 

 劇場版呪物開戦。

 

 領域展開である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「まさか。わたしの領域を生き様のみで破るなんて。

 想定できるわけないじゃン? 六おじいちゃん。

 ハルウララって、昔っからあンな感じなん? 

 ズゾゾゾゾッ。ガフッ! 当たり再びィッ!」

 

 「ああ。アイツを送り出してすぐ。

 縁側でぼうっとしてたら、いきなり現れてな。

 いきなりズタ袋に詰め込まれて、気づいたらトレセンよ。

 まったく。年寄りは敬えっての。

 まぁ、育て甲斐は死ぬほどあったから。いいけどな。

 お陰で10年は若返ったぜ」

 

 「水ぅっ! んっくんっく……ふう。

 一おじいちゃん。ありがとう。

 トレーナー契約ってそれでいいの……? 

 わたし。誰も契約してくれなかったから、黄昏てたら。

 会長に無理やり潜水艦に連れ込まれて。

 あれよあれよという間に、中間管理職になってたんだけど。

 まぁ、今は満足してるからいいけどさ。

 会長かわいいからね。当然だね」

 

 「似たようなもんだな。

 人生もウマ生も変わらん。

 大事なのは、笑って死ねるかどうか。

 それだけだろ。

 まぁ……アイツほどウマ生を楽しんでるヤツも。

 なかなか居ない気がするがな。

 さて、どうするんだアイツ。

 領域はもう使えんはずだが……

 何か隠し玉でもあるのかねぇ」

 

 

 

 

 ユキオーは、ファンサービスを終え。

 

 汗を拭きつつ、信頼するアドバイザーと駄弁っていた。

 

 タピオカうめぇ。たまに痛い目に遭うが。

 

 まぁスパイスというやつだ。

 

 会長の使ったストロー。値千金の価値がある。

 

 というか、これ。やたら多いなぁ……

 

 

 

 

 『マックイーンちゃん。飛べ』

 

 『端的すぎませんこと……? 

 カツアゲするヤンキーかなんかですか。

 というか、あのバリアっぽいの。

 どうにかしてからにしてくれませんこと? 

 わたくしの領域、攻撃性能は無いんですけど。

 さすがに昇竜じゃあ厳しいですわよ。あれ』

 

 『チッ。じゃあいいよ。プランBで行こうか。

 トレーナー。準備』

 

 

 『ウララ。何をするのか、教えてくれないか。

 オレに何か役割が? ヒト息子には厳しい世界だぞ。

 ウマ外バトルに参入するには、一か月ほど修行期間が欲しい』

 

 『一か月あればどうにかできますの……?』

 

 

 

 

 集音マイクから聞こえる音に。

 

 耳をぴこぴこさせる。

 

 このファル子リヲン。

 

 ライヴ中はさすがにうるせーから無理だが。

 

 古代ウマソセス王国の遺産は、伊達ではない。

 

 下の会話も、余裕で拾える。

 

 

 

 バ鹿どもめ。作戦が筒抜けになっているとも知らず。

 

 好き勝手にぴーちくぱーちくと。

 

 わたしも駄弁りに参加したいなぁ。

 

 

 

 艦内に居るのは、会長と、おじいちゃんたち。

 

 あとゴクウ。

 

 下の彼女たちも、同年代というには。

 

 ちょっとばかり、離れているが。

 

 このユキオ―。女子トークには常に飢えているのだ。

 

 

 

 この戦いが終わったら。お友達になってもらうんだ。

 

 心に決めつつ、ハルウララたちの動向を見守る。

 

 何が好きかな。山吹色のお菓子でいいかなぁ。

 

 おっ。動き出すみたいだぞ……? 

 

 

 

 

 

 「さて。始めようか。まずはトレーナー。ケツ文字を」

 

 『盗聴の危険性アリ。話を合わせろ』

 

 

 

 言いつつ、ハンドサインを出す。

 

 バ鹿め。盗聴対策など。

 

 基本中の基本である。

 

 ウマ特殊作戦部隊にスカウトされたこともある。

 

 このハルウララを舐めてはいけない。

 

 

 

  

 「ううむ。ウララ以外にケツを出すなど。

 紳士として耐えがたいが……

 お尻を出した子は一等賞だ。致し方あるまい」

 

 「あなた方の関係。羨ましく思いますわ。

 ドバイのあの方は、お元気でしょうか……」

 

 「そろそろ諦めろ。新しい恋を探せ。

 上だけ向いて生きていこう。

 下を向いても、小銭ぐらいしか落ちてないよ。

 トレーナー。もっと淫らに振れ」

 

 『タンクへ。陽動する。説得が終わったら栗毛とゲルマンに準備させろ』

 

 

 

 「いいケツしてますわね……じゅるり。

 おっと。そうさせてもらいますわ……

 どれ。ライアンとパーマーと。奪還作戦でも練るとします」

 

 「話聞いてた? 未練の塊じゃねーか。

 もういいわ。40年後にドバイ行けよ。

 そしたらババコンのストライクゾーンでしょ」

 

 「華の命は短いんですのよ? 今を精一杯生きなくては」

 

 

 

 

 我が物であるケツを、名残惜し気に眺めながら。

 

 ずんだ餅のパン。

 

 そのような形ということになっている、戦車に向かう彼女。

 

 よし。通じたようだな。

 

 でもどう見ても緑色じゃねーぞ、あれ。

 

 

 

 ずんだパンマンタンクに駆け寄り、ハッチを覗き込む彼女。

 

 加湿器どもは、例の領域により。

 

 縄が死ぬほど食いこんだため、処置のため。

 

 パン工場内部に引っ込んでいた。

 

 

 

 

 「オラッ! いつまで手当してるんですのっ! 

 ……Oh……修羅場ってますわね……」

 

 「だいたいさ。あンたらほんとありえんじゃン? 

 パーマー。ウチ、言ったよね? 一度のウマ生。ハジけたもん勝ち。

 なのに何さ。ギャル修行もせずに。ムキムキムキムキと」

 

 「あの……私はライアン……」

 

 「は? 口答えすンの? 電化製品の見分けとかつかンし。

 悔しかったら、ギャル道場にかしこまりっ! 

 立派なギャルにしてやるし。

 オラッ! ポージングしなっ! 

 あんたらの魂のギャルを呼び覚ましてやんよっ! 

 ヘイヘイ! 肩にロードローラー! ブッ潰れよォッ!」

 

 「なんて素敵なコール! 燃えてきましたよー! ねぇパーマー!」

 

 「腹筋に私の名前つけるのやめて?」

 

 「あの……お話をですね……ヘリオスさん?」

 

 「マックイーン。あンたは働いてるからまだマシだけど……

 丁度いいからギャル道場に拉致ピッピだし」

 

 「あら。わたくしのギャル力。

 舐めてはいけませんわ。

 メジロを舐めた者には死を。家訓ですわ。

 まぁパーマーがお世話になっておりますから。

 料理でわからせて差し上げますわ。

 わたくしのスターゲイジーパイの完成度。

 魅せて差し上げますわ。パイあそばせ?」

 

 「私、あのパイ嫌いなのよね……」

 

 「黙れパーマー。うなぎゼリー食わせますわよ?」

 

 

  

 

 なるほど。よくわからんことになっている。

 

 ゲーミング葦毛なら、パリピも説得できないかもしれないが。

 

 強く生きて欲しい。

 

 

 

 

 「さて。ナッちゃん。出番だよ」

 

 「ぴよっ!」

 

 

 

 飛び去るナッちゃん。

 

 ひよこが空を飛べぬなどと。

 

 誰が決めたというのか。

 

 ハルウララは、溶鉱炉に沈み込みながら。

 

 ガッツポーズをキメる、ミホノブルボンを幻視した。

 

 常識は、敵だ。

 

 

 

 さぁ。魅せてやろう。

 

 暴帝と呼ばれた所以。

 

 

 

 領域。

 

 ウマ娘にのみ許された。

 

 速く走るために三女神から与えられた、奇跡。

 

 まぁ、用途外使用をキメ込む、バ鹿どももいるが。

 

 このハルウララに限って、そのような。

 

 道理に反したことなどはせぬ。

 

 

 

 通常、レースで使われる『領域』とは。

 

 固有スキルとも呼ばれる発動形式だ。

 

 銃刀法に違反したり、セルフダーリンお仕置きだっちゃしたりするが。

 

 それらは、全て、『領域』そのものではなく。

 

 そこから漏れ出した、力の片鱗である。

 

 

 

 固有スキルだけを見ると、千差万別であり。

 

 共通点など無いようにも見える。

 

 だが、根本は同じ。

 

 

 

 ウマ娘の心象風景。

 

 ウマソウルが見た夢の続き。

 

 それを現出させ。

 

 この世界というキャンバスを、塗り潰す奇跡である。 

 

 

 

 レースにおいては。

 

 ルーティーン化した、発動条件を満たした際の。

 

 ごく一部の現出に留まり。

 

 領域そのものを、完全に展開することは無い。

 

 全てを引き出すには、極度の集中が必要であるためだ。

 

 

 

 目を瞑り、胸に手を当てる。

 

 ウマソウルが絶叫する。

 

 勝ちたい。それしか叫ぶ事の無い、彼女。

 

 彼女の願い。それは。

 

 レースに勝つ事。

 

 

 

 では、ない。

 

 

 

 走って、走って、とにかく走って。

 

 一勝もできなかった。

 

 なんど走ったところで、その身に栄誉は無く。

 

 本来ならば、この世界に流れ着くのに足る功績など。

 

 このウマソウルには無かった。

 

 

 

 でも、愛してくれた人たちがいた。

 

 応援してくれる人たちがいた。

 

 彼らの願いにより、この身は。

 

 第二の生を受けたのだ。

 

 彼らに、恩返しを。

 

 

 

 懸命に生きて、生きて、生き抜いて。

 

 彼らが与えてくれた、二回目のウマ生。

 

 それに意味があったということを。

 

 

 

 証明しなければならない。

 

 ならばどうするか。

 

 

 

 笑って死んだ姿を。

 

 現世ではもう会う事のできぬ、彼らに。

 

 

 

 最少単位の最大幸福。

 

 このハルウララの、完膚なきまでのハッピーエンドを。

 

 この手で掴み取り。

 

 ヴァルハラにて待つ、彼らに捧げる事こそが。

 

 

 

 それこそが。

 

 今生における、勝利であるのだ。

 

 そのためには、こんな所で躓いてはおられぬ。

 

 領域よ。ここに。

 

 世界が塗り替わる感覚。

 

 

 

 

 

 

 

 目を開ける。

 

 桜色が舞っている。

 

 花弁がひらひらと落ちる、庭園の中央には。

 

 雄大なる桜の木。

 

 

 

 己の『力』の象徴。

 

 この風景を目にするのも久しぶりだ。

 

 

 

 

 「ウララ。これは……?」

 

 「領域。わたしのウマソウルの見た夢。

 聞いたことはあるでしょう?」

 

 「ウララの領域を見るのは、初めてだな。

 これが噂に聞く、完全展開か……

 ラストランでも、片鱗すら。目にすることはできなかった。

 オレが未熟であるためか?」

 

 

 

 展開時取り込んだ、彼。

 

 トレーナーが、花弁を手のひらに載せ。

 

 尋ねてくる。

 

 何をバ鹿な。

 

 

 

 「うん」

 

 「うんっ!? 今うんって言ったっ!? 

 そこはそんなことないよって! 

 オレ、言って欲しかったなぁ!?」

 

 「わたし、自分に正直に生きるって決めたんだぁ」

 

 「愛バがオレの心を積極的に破砕してくる……」

 

 「まぁ、先程の戦いで。トレーナーの成長はわかったよ。

 合格点をあげる。わたしの領域。魅せてあげるよ」

 

 「アフちゃんとかは勝手気ままに使ってるのに……

 領域って、トレーナー必要なのか……?」

 

 「わたしに限ってはそうだよ。この領域、ちょっと特殊なんだよ。

 固有スキルだけでもきつい。しかも完全展開。

 わたしだけだと、自爆するだけだよ」

 

 「ふむ。まぁそういうことなら……

 それで。オレは何をすればいい?」

 

 「見てればわかるよ。さぁ、殺るよ」

 

 「領域って。走るための物じゃなかったっけ」

 

 「走るためにも使える。当たり前でしょ。

 でも走るためだけの領域だと。

 わたしのウマソウルは満足できないんだ。

 そんで、走るために使わない時は、条件を満たせば。

 わりと自由に使えるんだよ」

 

 「三女神、ガバガバすぎだろ……」

 

 「やつらレース脳だから。さて、宇宙戦艦の様子はっと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「冬に桜ァッ!? まさか領域ッ!? 六おじいちゃん!? 

 ハルウララ、領域使えなかったんじゃないの!?」

 

 「予想外だッ! あの若造! まさか、オレと同等の能力を……!? 

 ウララの領域は、熟練のトレーナーが居れば発動できる! 

 だが、完全展開だとっ!? 

 部分展開だけでも厳しいというのに! 

 アレを支えられるほどのテクなど! 

 20やそこらの若造に、できることではないっ! 

 自爆するだけだ! ハッタリだっ!」

 

 「……領域発動にトレーナーなんて。

 必要ないんじゃないの? 

 そりゃあ心が繋がったトレーナーが居れば。

 心象風景は広がっていくっていうけど。

 でも、必要なのは成長する時だけでしょ? 

 発動時はいらないでしょ。

 アイツの領域、あのデカさ。育ち切ってるじゃん。

 なンだよあの桜の木。世界樹かよ」

 

 「まぁすぐに閉じるだろ。目くらましだ。

 ぼうっと見てる隙を突かれちゃたまらん。

 メジロのパン屋戦車の動向を見ておこう」

 

 

 

 

 

 

 

 「うん。動きはないみたいだね。油断したな。ド阿呆め」

 

 「ウララ。よくわからんが頑張れ……!」

 

 「んふ。いいね。トレーナー。自己催眠始めて。

 職業はマッサージ師。ドスケベ抜き」

 

 「お? おう……。オレは愛バ専門マッサージ師……

 オレは愛バ専門マッサージ師……」

 

 

 

 トレーナーの応援。

 

 応援は大好きだ。

 

 ウマソウルがときめく。

 

 やはり、このハルウララには。

 

 声援が無ければ始まらぬ。

 

 

 

 トレーナーに準備をさせ。

 

 桜の幹に手を当てる。

 

 流れ込む、力。

 

 

 

 みしみしみしみし……

 

 

 

 領域に響く、骨が軋む音。

 

 異音にトレーナーが眉を寄せる。

 

 だが、五円玉の動きに淀みはない。

 

 自己催眠は順調なようだ。

 

 

 

 このハルウララ。

 

 適性はダート短距離。

 

 短距離選手に必要なもの。

 

 それは何か。

 

 レースに必要な要素はいくつかあるが……

 

 

 

 駆け引き。圧倒的な実力で、蹂躙すれば良い。

 

 持久力。短距離を駆け抜けるためには、必要ない。

 

 デバフ。弱者の発想である。

 

 必要なのは、ただ一つだ。

 

 

 

 めきめきめきめき……

 

 

 

 軋み続ける不協和音。

 

 固有スキルの、レースにおける発動条件。

 

 

 

 最終コーナーで、後方に位置し。

 

 前を征くウマ娘どもを見て。

 

 敗北の予感に、腹を立てること。

 

 今の自分は、大層立腹している。

 

 

 

 バ鹿に舐められたためだ。

 

 舐められたままで済ませては。

 

 このウマ生に、後悔が残る。

 

 それでは胸を張って、彼らに会えぬ。

 

 

 

 この領域の効果は、単純明快。

 

 怒りを引き金に、瞬発的な推進力を得て。

 

 己を甘く見たバ鹿共を抜き去り。

 

 そのまま全てを置き去りに、駆け抜けるため。

 

 

 

 圧倒的な筋力を、この身に宿すことである。

 

 レースを走り終わり、引退した後も。

 

 幸せを掴み取るために、最大限に活用できる。

 

 一石二鳥というものである。

 

 

 

 固有スキルを展開せずとも、その副作用により。

 

 己は他のウマ娘よりも怒りっぽく。

 

 この矮躯には過剰な筋力のため。

 

 身長が伸びなかった。

 

 やはりウマ。代償までは、考えが及ばなかったようだ。 

 

 

 

 そして。腰が痛い。

 

 若い頃は良かったが、バ鹿げた筋力に背骨が締め付けられ。

 

 ラストランでは、固有スキルの発動すら覚束なかった。

 

 完全展開して、『これ』を使おうものなら。

 

 椎間板が一瞬でパァッンする。

 

 だが。マッサージ師さえいれば……! 

 

 

 

 「トレーナー! 腰を揉めッ!」

 

 「おうっ! ヒャッホウ!! 役得ッ!!!」

 

 

 

 いやらしい手つきで、腰を揉まれる。

 

 うむ。とても心地良い。

 

 こやつ。元々の腕に加え、思い込みだけで。

 

 

 

 現役時代を支えた、2人のトレーナーよりも。

 

 マッサージの腕が上になっている。

 

 さすがは己が認めた最後のトレーナー。

 

 我が覇道を支えるに、相応しい……! 

 

 

 

 めきめきめきめき……ずぼっ! 

 

 

 

 構える。

 

 拳銃? 薙刀? 

 

 スケールが小さい。

 

 

 

 丸太? 

 

 ふざけているのか。

 

 そのようなもので、生は誇れぬ。

 

 

 

 この領域の名を聞け。

 

 そして、この生を称えよ。

 

 断末魔の悲鳴で以て。

 

 

 

 見ていてみんな。

 

 愛してくれた、全ての人たち。

 

 この世界に、わたしは立派に咲いている……! 

 

 

 

 ウマは黙って。

 

 大樹で殴る……! 

 

 

 

 

 

 

 「後悔無き生をッ! 怒りがッ! 『沸く沸く! 喰らえマックス!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

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