この小説も、ついに10万UAを突破致しました。
感謝の念に堪えません。
感謝の印にッ!このデイジー!
コンプライアンスを遵守しつつ!
引き続き、好き勝手に書き散らす事を誓いますッ!
これがオレの、書きたい物だッ!
~前回までのあらすじ~
ついに宇宙戦艦への不法侵入を。
優雅に華麗に美しく。
しかして大胆にキメる、ハルウララ。
ウマ娘小説として、どうかしている状況。
本作に於いては、通常運転でございます。
まずは戦艦内部の確認。
酔っぱらいのリークした、幼児性イカ踊り。
なるほどわからぬ。だがいける。
今回の目的たる、海賊行為には十分。
正義の私掠を見るが良い。
桜色の暴帝は、イカした陣形を固め。
従う配下は少数精鋭。
格ゲ名優。
奉仕駄犬。
愛隷桃尻。
飛翔桜雛の、四天王。
群鶏一ぴよの、性癖無双。
敵する者がいようとも。
鎧袖一触に蹴散らしてくれよう。
進むにつれ明らかとなる、限界集落の実態。
現れるは、呆け気味のファンを名乗る。
歌舞伎剣士・市川五右衛門。
こんにゃくは、切れなさそうである。
トレーナーは、先達への敬意を払い。
彼の後頭部を、思う様に痛打した。
ひよこで。
このあらすじだけ読んだ状態で。
前話の展開を当ててみよう! (配点:10点)
「くくく、五右衛門がやられたか……」
一の字を戴く、艦内の最長老。
「ヤツは6Gの中でも、燦三郎に次ぐ若さ……」
登山が趣味の、高峯 灰二。
「ぶっちゃけあやつ以外は、戦闘がきつい……」
酒と博打が止められぬ、甘草 四朗。
「オレは武闘派じゃねぇからなぁ」
六の字を冠する、在りし日の暴君を支えた者。
燦三郎と、五右衛門。
2人ほど、ベッドでダウンしているが。
艦内主要幹部。誇り高き翁。
彼らは今、作戦会議を開いていた。
「ワシ、腰が痛い」
「ワシはどうも、老人性の手の震えが」
「おじいちゃんたち。無理はしなくていいンだよ?」
6G会議。それが会議の名前。
次々世代型の、高速通信をしそうな名称。
そこで。旧世代型の彼らは、悩んでいた。
気遣わしげに、お茶を配り。
肩を揉んでくれる、ユキオー。
可愛い担当バのためには、我らが踏ん張らねば。
だが、現状は少々厳しい。
ネタが尽きたためだ。
サインはもう、全員分。
書いてもらってしまった。
五右衛門を回収した、清掃のお姉ちゃん。
そう呼ばぬと、マジギレされるのだ。
己らと同年代の癖に。
でも怖いから、素直に従う。
ちゃっかり自分も書いてもらったという。
彼女から先ほど、負け犬とサインを受け取った。
孫が喜ぶことだろう。
「隔壁閉鎖の効果は?」
「先程から、艦内を左周りに。
爆走しとる栗毛と、背中の荷物。
ヤツらのせいで、デカい穴が。
そこかしこに空きまくっとる。
侵攻の妨げには、なるまい」
「あやつら、どこを目指しておるんじゃ?」
「左手の法則で、いつかはゴールに辿り着くと。
考えているのではあるまいか」
「壁ブチ抜いておいて。迷路の必勝法が通じると。
よく思えるもんじゃのう。
賢さトレーニングが足りないようですね」
「おお、たづなちゃんに似とる!
おぬし、やるのう!」
「ふふふ。わしもまだまだいけるのう」
「わたしたづなさん苦手……
だって怖いもン。目が」
よしよしと、かわいい彼女の頭を。
ジジイ総出で撫で回しつつ、小遣いを与える。
やはり無条件降伏などできぬ。
最低でも、彼女の身の安全。
それだけは保証させねば。
会長も。命だけは、助けてあげて欲しい。
我らが恩ウマであるのだ。
あの桜色。現役時代が被っておらぬ者も。
被っている者も、知っている。
敵対して、無事に済んだ者は居らぬ。
必ず、えらい目に遭わされるのだ。
喧嘩を売られてすぐキレる。
落とし前を、着けずには。
黙って居られぬ、その精神。
正直、レースなど出走せず。
任侠の道に進んでいれば、裏社会を。
その手腕で、今頃は。
天下統一していただろう、逸材。
「わしら総出で土下座したら。
なんとか許してもらえんかな」
「土下座程度で止まるなら。
暴帝などとは。呼ばれておらんじゃろ」
「あやつ、マジなんなの?
おい六の字。おぬしの怠慢では?
ちゃんと、お淑やかに育てておけ」
「オレに言うない。もう人格なんざ。
既に完成し尽くしてたよ。それに。
お前らの愛バ、お淑やかに育ちましたか?」
「「「わしらが悪かった」」」
夢物語を囀ずった、不明を詫びつつ。
彼女と関係性の深い、一人のジジイに視線が集中する。
「ちなみに。おぬしが謝罪するならどうする?」
「謝っても無駄だ。腹ァ括って待っておく。
いいか。防ごうと考える方が無駄だ。
ファル子リヲンなら、いけるかと思ったが……」
「隕石か何かか?」
「おいおいお前ら。勘違いしてねぇか?
隕石よりもタチが悪いぞ。なんたって。
絶対に相手に、一直線に容赦なく。
遠慮呵責ゼロで、カッ飛んで行くんだ。
天災と違って、運の良さなんて関係ねぇ」
「「「「…………」」」」
静寂が、場を包む。
「わ、わたし。なんてことを……」
「ゆ、ユキオーちゃんのせいじゃないぞい!」
「六の字ッ! なんでそれを先に言わぬッ!」
「ユキオーちゃんのウマ生に! 支障が出るではないか!」
非難の声にも、怯む事はない。
どこ吹く風、レベルマックス。
伊達に彼女を育てた一人では、ないのだ。
帽子の庇を下げ。
サングラスを煌めかせ、告げる。
「安心しろ。死にはしねぇ。
むしろ、いい経験になるさ」
「……なぜ、そう言える?」
「ウララにやられたヤツはな。
必ず、また立ち上がるんだよ。
アイツは、そういうやり方をする」
「良い事言ったみたいな顔はやめい。
ジジイのドヤ顔はムカつく」
「アレに喧嘩を売るような。
ガッツとバイタリティがありゃ。
そりゃあ立ち直るのは、当然じゃろ」
「違いねぇ! そりゃそうだ!」
ツッコミを受けても、呵呵大笑する彼。
やはりこやつ、暴帝に影響を与えたのでは。
そう思う周囲を他所に、彼は続けた。
「オレたちに出来る事は、ただ一つ。
全力で迎え撃ち、アイツのストレスを。
発散させて、ユキオーへの着弾時の威力。
そいつを抑える事だけだな」
「つまり?」
「一緒にシバかれようぜ。
なァに、無駄に長く生きてんだ。
屈辱なんぞ、慣れっこだろうがよ。
泥水の味、忘れてねぇか?
久し振りに、思い切り啜りてぇだろ?」
にやけて告げる、彼に。
嘆息しつつ。覚悟を決める、老雄たち。
「おぬし。最初から、それが目的か」
「思えば、ユキオーちゃんへのアドバイス。
ピントが外れておった。
こうなることを、予期しておったな?」
「わしら、そんなに腑抜けて見えてたかのう?」
「ああ、最悪だね。オレァお前らを。
心の底から。尊敬してたんだぜ?
偉大なる、先達どもをよぉ」
「言葉遣いから、敬意が感じられんのう」
「なのにお前らと来たら。
ただの孫バ鹿と化してやがる。
ユキオーを甘やかしすぎじゃねぇか?
ロートルに、活躍のバ場。
さらには育て甲斐のあるウマ娘。
そいつを与えてくれた、会長。
ファル子の嬢ちゃんに、申し訳ねぇと。
ちったぁ思わねぇのかい」
「話聞かんのも、愛バに似てるなこやつ」
そして告げられる、真の目的。
「ユキオーはこのままじゃ駄目だ。
この世界じゃ生きていけねぇ。
だから、アイツを呼び込んだ。
可愛い子ウマは、千尋の谷に投げ落とせ。
昔から言うだろ?
痛くなけりゃあ、覚えねぇんだよ。
お前らが一番、解ってる筈だ」
「痛い事を言うてくれるのう。
背中を見せる。痛みを教える。
両方やらにゃいかんと。
そういうことか。
……やれやれ、相変わらず。
業の深い生き方よ」
「六おじいちゃん……?」
可愛い愛バの、不安げな顔。
彼女に裾を、ぐいと引かれ。
彼は不敵に微笑んだ。
「見てろよユキオー。
オレたちはジジイだが。
ただの老いぼれじゃあ、無い。
いつくもの綺羅星たちを送り出した。
最高のトレーナーだって。
最後の担当ウマ娘。お前に。
お前だけに、教えてやる。
おい、燦三郎! 五右衛門!
寝てる場合じゃねぇぞ!」
「やれやれ。年寄り遣いが荒いのぅ」
「もう少し、現実から。逃げていたかったんだがなァ」
再度立ち上がる、戦士たち。
負けジジイの復活に、満足げに微笑み。
彼は出陣を告げる。
「行くぞお前ら! 年寄りの意地!
かわいい愛バと、アイツらに!
思う存分ひけらかし! 笑ってくたばれ!」
「ろっぺいおじいちゃん! みんな!
ユキオーを、置いて行かないで!」
「六平だっつってんだろ。
最後までわかんねぇやつだな。
いいかユキオー。お前は、一人で走ること。
これを覚えなきゃいけねぇ。
オレたちは、お前より早く死ぬ。
こいつは、三女神様でも動かせねぇ。
純然たる、事実だ」
「おじいちゃん……」
「なぁに、安心しろ! 死にはしねぇよ!
ちょっとばかし、再起不能になるだけだ!
最後に闘うのは、お前。オレたちの集大成。
我らの煌めく一等星。ユキオー。頑張れよ」
「さらっと。恐ろしいことを言いよったぞこやつ」
「わしら、生きて帰れるかのう」
「心臓発作には、気をつけねばな」
「オレ、生きて帰ったら百合に挟まるんだ……」
「お前は一度、死んでおけ」
彼らは、愛する担当ウマ娘に。
萎れた大きな背中を見せ。
威風堂々。よぼよぼと歩き出した。
「待って!」
「ユキオー。あまり覚悟を決めた男を。
引き留めるもんじゃあないぞ」
「ううん、違うよ。おじいちゃんたちの覚悟。
わたしにも伝わったよ。
おじさんも、笑って送り出せって言ってる。
でも。せめて、これを。自信作なんだよ?」
涙を必死に堪える、愛らしき瞳。
彼女が皿を取り出し、渡してきたそれ。
今日のお茶請けにと。用意していたのだろう。
円筒形の、ニクイやつ。
ほかほかと、おいしそうに。
その姿を、晒している。
その名を告げて、頂くこととする。
冥途の土産には、上等すぎる。
「今川焼きじゃねぇか。ありがとよ、ユキオー」
「は? 大判焼きじゃろ。カスが」
「何を言うとる。蜂楽饅頭じゃろう。ボケ」
「回転焼きに決まっておろうが! バ鹿どもめ!」
「太鼓焼きだろうが! これだからジジイどもは」
「もはやこれは許せぬで、御座候!」
飛び散る火花。充満する殺気。
前哨戦には、相応しい。
己が正しさを。証明する……!
「「「「「「やるかゴラァッ!」」」」」」
突如勃発した、第一次ジジイ大戦。
骨肉の争いに、残り僅かの寿命。
どんどん無駄に、消費されていく。
げに、地域のこだわりとは。
恐ろしきものである。
ユキオーはおろおろと、争いの火種。
残り一つをぱくりと咥え。
ひとりごちた。
「ベイクドモチョチョでしょ」
それだけはない。
心の中の利根川先生だけが。
優しくツッコミを入れていた。
つづかない