ハルウララさんじゅういっさい   作:デイジー亭

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ウマ娘小説とエロ小説をそれぞれ書いていると、ふとガイドラインに抵触しそうになります。
落ち着けわたし、脳内世界の区切りを強化。


ファル子さんじゅういっさい そのよんじゅうさん 間違いだらけの不退転

~前回までのあらすじ~

 

 傷つき倒れたちいさなビッグマム。

 

 トレーナーの脳裏に、存在しない記憶が溢れ出す。

 

 それは、ツバメの後悔。

 

 彼女に、背負わせたこと。

 

 幸せにしたかった彼女から、剥落していった尊いもの。

 

 彼の心は、己の罪に耐えきれず。

 

 ただただ、痛みに泣き叫ぶ。

 

 アフガンコウクウショーは、覚悟を決める。

 

 泣き叫ぶ2人の咎人。

 

 砂の巨人は、幼い少女のように。

 

 ただただ、愛を叫んで奪う。

 

 思い出す、在りし日の記憶。

 

 闘争に生きた記憶。

 

 愛らしき後輩に、問うは彼女の記憶。

 

 利根川幸雄の、闘争の記憶。

 

 彼女は確信する。似ている。

 

 運命などは信じない。そのようなものに縋るなど。

 

 弱者の発想である。だけど、きっと。

 

 自分がここに、居ること。

 

 きっと、彼らが出会ったことには意味がある。

 

 集いし三つのヒトソウル。

 

 女神が選んだ、最も愚かで。

 

 尊き闘争に生きた男たち。

 

 アブドゥルだけは、覚えている。

 

 勝者の義務を、今こそ果たそう。

 

 生きた証は、置いて行こう。

 

 彼女は寂しがり屋だから。

 

 愚かな夢を、また見よう。

 

 きっと、手を伸ばしたことに。

 

 間違いなんて、ありはしないから。

 

 花咲き開く、失墜した夢。

 

 雲竜が飛んだ証。不知火へ至る愚かなる挑戦。

 

 上昇し続ける熱き想い。

 

 どこまでも蒼い空。中天に輝く真なる太陽。

 

 生身にて、輝きを掴もうとした蝋の翼。

 

 溶け堕ちるそれは、愚かだけれども。

 

 夢見ぬ人は、もっと愚かだ。

 

 彼は妻子の顔を思い出し、そっと懺悔する。

 

 愛しい彼女から去ることに、後悔が無いはずはない。

 

 だって彼女を、愛してるから。けれども。

 

 娘に似た彼女が、泣いている姿は見過ごせない。

 

 だって彼は、父親だったから。

 

 さぁ燃え尽きよう、心の限り。

 

 明るい未来を、照らし出そう。

 

 

 

 

 

 

 

 「アフちゃん、先輩……?」

 

 『Aaaaaaaaaaaaaa……』

 

 呆然と呟く。

 

 既に、輝く太陽は堕ちた後。

 

 彼女が遺した成果は、地面に堕ちて呻く怪物。

 

 立ち上がろうとして、灼けた()を再生しようとする彼女。

 

 愛しいスマートファルコンは、未だ健在だった。

 

 

 

 「……なンでさ。なンでそんなことしたの」

 

 意味がわからない。だって意味がない。

 

 ハルウララは、起き上がる素振りを見せない。

 

 トレーナーは、彼女を抱えてただただ涙を零している。

 

 戦える者はいない。時間を稼いでも意味がない。

 

 自分は、戦う意志など無いのだから。

 

 道理に反している。自分を守る意味など無かった。

 

 がりがりと、爪を齧る。

 

 脳の冷静な部分が告げる。

 

 彼女は、愚かで無駄な行為に、己を消費した。

 

 理外の発想。彼の記憶も告げている。

 

 ベットしたチップに、リターンが釣り合わない。

 

 

 

 「でも」

 

 脳の愚かな部分が告げる。

 

 彼女は、尊き闘争に身を委ねた。

 

 戦わぬ者に、戦った者を嘲笑う権利はない。

 

 彼女は必死に生きて、必死に戦い。

 

 笑って空に消えていった。

 

 それは、世界で最も尊い行為。

 

 この世界に生きる、ウマ娘の理想。

 

 見る者の心に残れば、それは勝者だ。

 

 蹄跡は、深く深く刻まれた。

 

 それが例え、たった一人の心の中にしか無くとも。

 

 

 

 「……ン。トレーナーは……まだ駄目だね」

 

 胸の中で、暴れ続ける始まりのシグナル。

 

 想いは、引き継がれた。

 

 デビューしていない彼女は、知らないが。

 

 ウマ娘は意志を繋いで走って来た。

 

 偉大なる先達の、走り続けた記憶。

 

 蹄跡は繋がっていき、道となり。

 

 彼女たちは、どこまでも挑戦し続ける。

 

 走るために産まれた生き物。

 

 レミングのように、愚かな暴走。

 

 死ぬために走る彼らと、何も変わりはしない。

 

 違うのは、ただひとつ。

 

 

 

 「わたしたちは、何のために走るンだろうね」

 

 彼女が走った理由。

 

 死出の旅を、笑顔で駆け抜けた褐色の君。

 

 君は何を、想っていたのだろう。

 

 わからない。わかったふりなどしてはいけない。

 

 彼女の走った理由を、想像するだけで烏滸がましい。

 

 だって走っていない者に、走る者の気持ちはわからない。

 

 だから自分には、永遠にわからない。わかってはいけない。

 

 

 

 『Aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa……』

 

 ずんずんと近づく、歩みよる絶望。

 

 彼女を見て、ユキオーは笑った。

 

 

 

 「会長、わたし自分で頭が良いと思ってたけど。勘違いしてたみたいだよ」

 

 愛しい彼女に叩き潰されるのは、とても痛いだろう。

 

 でも、それでもいい。

 

 だって愛してるから。

 

 でも、それじゃダメだ。

 

 彼女が見せた、覚悟にとても追いつかない。

 

 とっても愚かで、かっこいい先輩。

 

 見せた背中は、輝かしかった。

 

 

 

 「だからね、バ鹿なことをしてみようと思うの」

 

 『Aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa……?』

 

 ぴたりと、彼女が脚を止める。

 

 じゅうじゅうと、焼き焦がされる足の裏。

 

 気づいたのだろう。もう遅い。

 

 

 

 「フォーリンダウン」

 

 彼の人生は、人を蹴落としてきた。

 

 指差し告げるは、目覚めの力。

 

 掛かる重圧は、怪物の逃亡を封じる。

 

 

 

 「失墜へのカウントダウン(Eカード)

 

 いつも通りの、日常。

 

 牙を剥いた奴隷に、やれやれと道理を教える皇帝。

 

 眺める市民の、嘲笑は遠く。

 

 加えて告げるは、カウントダウン。

 

 終わりへ向かい数えていく、彼の最後の記憶。

 

 怪物の膝が、みしりと音を立てる。

 

 動揺せずとも、問題ない。

 

 少しでも止まれば、大丈夫。

 

 

 

 「会長。わたし、()()()()ことにしたよ」

 

 『領域』。ウマ娘の夢を掴むための力。

 

 ソウルが見た夢を、現世に具現化する力。

 

 ヒトソウルは、ウマソウルよりも。

 

 多彩な夢を、選びうる。馬よりも長く生き。

 

 馬よりも、生き方を選べる生き物。その魂。

 

 でも、選べる夢はただ一つ。

 

 間違った夢を選び取ったならば。次に魂を震わせるまで。

 

 その誤った夢での戦いを強いられる。

 

 そして、この魂が震えるのはこれで最後。

 

 完全展開より先は、存在しない。

 

 だから、自分はもう走れない。

 

 彼女の蹄跡は、ここで途絶える。

 

 想いなど、引き継いでやらない。

 

 あの輝かしい背中は、自分だけが知っていれば良い。

 

 

 

 「ほら、会長もわたしも、企業人じゃン? わたしデビューしてないし。

 走るための力とか、要らンよね絶対」

 

 破却していく、栄光の記憶。

 

 チームトネガワ。成長した彼らの姿を見れなかった。

 

 栄光への(きざはし)。途中で途切れたそれ。

 

 クロサキだけは、絶対に許さん。何が相撲だ、ちゃんこ食え。

 

 深く深く沈んでいく、己の心象風景。

 

 奥底に沈んでいたそれを、おっかなびっくり掴み取る。

 

 求めたのは、前に進むための力ではなく。

 

 脚を止めるための力。

 

 正解である筈がない。これは敗北の記憶なのだから。

 

 

 

 「だってさ。わたしたち、フラスプネズミ商事のトップじゃン? 

 トップには、責任が伴う。一番大事なお仕事なんて、決まりきってるよね」

 

 本当に怖い。だって前世でこれをして。

 

 おじさんは、廃人と化した。

 

 

 

 「じゃ、ハルウララとトレーナーさン。ごめンね、巻き込んで。

 この無様な姿を見て、手打ちとして頂きたい」

 

 そっと、ぎしぎしと重圧に抗しようとする彼女に近づく。

 

 どろどろと、垂れ落ちて。

 

 じゅうじゅうと、()()の上で焦げるそれ。

 

 受け止めて、うっとりと濡れる彼女の愛。

 

 

 

 「さ、会長。会長は、わたしの上司だし。ママみたいなもンだよね? 

 わたしを育ててくれた。わたしを愛してくれた。

 だからさ、一緒に粗相の責任を取って? シンデレラになんてなれなかったけど。

 鉄板の上で、一緒に踊ることぐらいはできるよ、わたし」

 

 ()()()グリム童話。

 

 シンデレラのラストシーン。

 

 継母は、孤独に踊り狂い死んだ。

 

 道理に反している。家族とは、運命を共にするもの。

 

 これが、自然な形だ。共に踊ろう、愛しいウマ。

 

 

 

 「フォーリンダウン、完全展開」

 

 魂は、十分に震えた。

 

 トレーナーとウマ娘よりも、ずっと深い関係。

 

 上司と部下。それ以上に自分たちは繋がっている。

 

 花開く、利根川幸雄の記憶。

 

 デビューしていない自分に、走る権利はない。

 

 当然の道理だ。だから、走るための力なんて要らない。

 

 必要なのは、管理職としての資質。

 

 囁くように絶叫しよう。己が失態の詫びを。

 

 五体を投地して告げるは、誠心誠意のまごころ。

 

 

 

 「『焼き土下座(謝罪会見)』ッ! ぬぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅああああああッ!」

 

 『Ooooooooooooooooooooooooooooッ!?』

 

 責任者は、謝るのが仕事である。

 

 大人は、責任を取らなければいけない。

 

 己が失態を、顧客に謝罪しなければ。

 

 本当に申し訳ないという気持ちがあれば、どこでだって土下座が出来る。

 

 例えそれが。肉焼き、骨焦がす鉄板の上であっても。

 

 じゅうじゅうと、焦げていく感覚。

 

 だが、これは。

 

 

 

 「……なァるほどねェ! 希望が見えてきたアッツゥイ!!」

 

 わかる。これは違う。

 

 ()()は、まだ終わっていない。

 

 熱いは熱いが、まだいける。

 

 会長に課せられた、飛べない鳥倶楽部熱湯チャレンジ。

 

 それに比べれば、このぐらい。

 

 

 

 「会長ッ! もっと頭を下げ尽くせッ!」

 

 『Aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaッ!』

 

 ばしゃばしゃと、撒き散らす泥はじゅうじゅうと溶けて。

 

 フォーリンダウン完全展開、『焼き土下座(謝罪会見)

 

 過ちを、認める力。

 

 栄光の階から転げ落ちた、おじさんの暗いユメ(欲望)

 

 彼には叶わなかった、浅ましき欲望。

 

 自分より立場の高い者に、己と共に頭を下げさせる。

 

 最低最悪の、ほの暗い欲望の具現。

 

 己と共に、全てを焼き焦がす領域である。

 

 

 

 『Oaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaッ!?』

 

 がくりと膝を着く怪物。灼けた鉄板は、彼女の虚飾を燃やし尽くす。

 

 この領域に、謝罪の意志など関係ない。

 

 トネガワユキオーが、己と関連して非があると認めれば。

 

 土下座謝罪を強要できる。代償さえ支払えば。

 

 全ての罪人は、鉄板の上で踊り狂う。

 

 

 

 「わたしが悪いッ! 会長も悪いッ! だから一緒に焼け焦げようッ!」

 

 『Nuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuッ!?』

 

 代償は、ただひとつ。

 

 自分自身の、灼けつく痛み。

 

 おじさんが廃人と化すほどの、痛みにさえ堪えられれば。

 

 ぼちゃりとひとつ、堕ちる音。

 

 こそげ堕ちた虚飾は、取り込んだ物を溢した。

 

 

 

 「うおおっ!? なんでいきなり鉄板焼きッ!?」

 

 「六おじいちゃん、そんなとこに居たのッ!? ちょうどいいから焼け焦げろッ!」

 

 「何でッ!?」

 

 「わたしと会長を、育てた責任ッ! トレーナーでしょ? 反省しろッ!」

 

 「納得いかねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 泥に取り込まれていた、六平 銀次郎。

 

 急遽の土下座に、喚くが無駄。

 

 バ鹿なウマ娘たちを、育てた。

 

 非があるため、土下座させる。

 

 納得など、必要ない。

 

 火力が上がるが、元気に喚く。

 

 当然だ。この世界のヒトは、とても頑丈。

 

 幼児でも無ければ、頭部へのデリンジャーのゼロ距離発砲にも耐えうる。

 

 そして、燃料はまだまだある。

 

 獲物がもひとつ、おっこちた。

 

 ぼたりと黒より出でる黒。

 

 

 

 「熱いッ!? なんですかもう! ファル子さんに取り込まれて、幸せを感じていたのですがッ!」

 

 「あンたが一番、気に入らないッ!」

 

 「熱湯チャレンジよりもアッツゥイッ!」

 

 G1バ。もちろん自分よりも上。

 

 エイシンフラッシュも、土下座させる。

 

 会長の心を、最も揺るがせた女。

 

 いくら頭を下げさせても、飽き足る筈もなし。

 

 失態を犯した者が多いほど、その非が重いものであるほど。

 

 火力は天井知らずに上がる。

 

 

 

 「トレーナーさんッ! ハルウララを起こしてッ!」

 

 「……今起こしても、剥げ落ちた者は戻らん。ウララをこれ以上傷つけたくない」

 

 ハルウララを胸に抱き。呆然とこちらを見る彼。

 

 負け犬の顔だ。許せない。

 

 

 

 「まだ終わってないッ! まだ何も、剥がれ落ちてないッ!」

 

 「アフちゃんは、もう……」

 

 鈍い男だ。これを見て気づかないとは。

 

 

 

 「具現化系の領域は、物理ダメージ無いよバ鹿ッ! 

 これが本物の焼き土下座だったら、とっくにわたし焼け死ンでるよッ!」

 

 「……ッ!?」

 

 そう。やってみて気づいたが。

 

 12秒は、とうに超えた。

 

 ハルウララの、強化系。

 

 領域で己を強化し、やべー膂力でブッ叩く。

 

 物理ダメージは、もちろんある。

 

 それに対し、事象を具現化する自分の領域。

 

 己の暗い欲望を具現化し、想いをそのまま叩きつける。

 

 物理ダメージなど、有りはしない。

 

 領域そのもので、他者を傷つけることはできない。

 

 自分の力は変質したが、三女神の祝福は。

 

 走るための力であり、他者を害するための力ではないし。

 

 妄想だけで、敵を倒せるなら苦労はない。この世界のルールに反している。

 

 ウマ娘はいつだって、己の脚で語るのだ。

 

 ならば、彼女の領域も。

 

  

 

 「ふぬおおおおおおおお……」

 

 『Oooooooooooo……?』

 

 ひゅるるるぽちゃんと、軽い音。

 

 今の今まで、気絶していたのだろう。

 

 軽い彼女は、上昇気流に乗り。

 

 怪物よりも、高く上がってふわふわと落ちてきた。

 

 

 

 「心配かけさせおって、この先輩……!」

 

 「アッツゥイッ!? なにっ!? なんであるっ!?」

 

 「反省してないね? よし灼けろ」

 

 「何がなんだか、わからないのであるぅぅぅぅッ!! 

 私、かっこよく退場したはずなのにィッ!」

 

 G3バ。己より上。年も上。

 

 勝手にかっこよくこの世を去ろうとした。許せない。

 

 非がある。己を心配させただけでなく。

 

 尊敬する彼女のトレーナーを、負け犬顔にさせた。

 

 だからコイツも、焼き土下座。

 

 

 

 「さぁさぁさぁッ! バ鹿どもここに勢ぞろいッ! 

 何がもう無いのッ!? 何がもう手遅れなのッ!? 

 さっさと起こして、乱痴気騒ぎを続けようッ! 

 というか謝罪対象に許してもらえないと、この領域とまらンからッ! 

 お願い助けてトレーナーッ!」

 

 「……ウララ」

 

 眠り続けるお姫様。

 

 愛しい愛しい、彼女の顔。

 

 鼻に詰まった白い布を、きゅぽんと外して微笑み告げる。

 

 血は、もう止まっている。噂に聞く、鼻血が出タンホイザよりも余程出ていたため。

 

 相当我らは焦ったが。よくよく考えると、彼女はいつも高血圧。

 

 いつもイラついており、血の気が死ぬほど多い彼女。

 

 気合を入れすぎて、余った分が溢れ出しただけだろう。

 

 健康診断も、今回はなんとかパスできるかもしれない。

 

 血圧を下げるため、トマトを死ぬほど食わさねば。

 

 嫌がる彼女の顔が見たい。でもそれよりも。

 

 

 

 「起きてくれ。お前の笑顔が見たい」

 

 お姫様を起こすのは、いつだって。

 

 初めてのそれは。

 

 

 

 「我が子の悲鳴ッ! どいつが泣かせたブッ殺すッ!」

 

 「ウボァ」

 

 火花が散るような、意識を失う味がした。

 

 いつかきっと、ちゃんと唇奪っちゃる。

 

 彼は薄れゆく意識の中で、そう堅く決意した。

 

 

 

 

 つづかない


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