俺のナイメアでハンティング! 作:ヤーナムの影
暗い会議室で集まった教員達は例外なくある生徒の結果について思考を巡らせる。
「試験結果が出ました……が、コレは凄いですね」
「むぅ……」
雄英高校ヒーロー科入学試験。その中にあるヒーローとしての能力を図る為に導入したロボット相手の模擬演習、その結果は一言でいえば一部を除いて例年道理であった。しかしその例外は極端なモノである会場では単純な戦闘能力で一位の地位を捥ぎ取った受験者や撃破ポイントゼロでありながらレスキューポイントのみで勝ち残った受験者もいる。しかし今年はそんな例外であるもの数年に1人は出る異端とは違い、余りにも異常な者がいた。
「撃破100以上にレスキューゼロ……本来ならレスキューポイントも大量獲得出来ていたはずなのに酷い結果だ」
夢中 狩人。夢を現実へ出力する個性と情報にはあるが異質な個性である事に変わりない。わずか生後三か月で個性を覚醒から始まり。三年目にて公式記録にはないけれど本人からの情報で知らされた人間に余りにも近しい現代の科学力で考えてもオーバーテクノロジーな人形を作成、その後も地球には存在しない軟体生物や海洋生物の想や謎の精神汚染と行った個性社会の現代から考えても超常現象を起こし続けている。少し記録を探るだけでも大量に出て来る記録、そのどれもこれもが信じられないような事ばかりだ。
そしてその個性の影響から生後3か月の状態から体は16年間全く成長しておらず、現在彼は眠り続けている。彼曰く夢から目覚めると大変な事になると言うが詳細は不明。そんな一歩間違えれば13号のブラックホールの如く大惨事へ繋がりかねない危険な個性を扱う彼であるが意外な事にその精神が悪に染まる事無く、ヴィランとならなかった。彼の事を考えるにそれは不幸中の幸いだが……何故そのような個性を有していると認識していながら一番向いてないであろうヒーローに成ろうと思ったのか。
「明らかにヒーロー向きじゃない個性なのにねぇ」
彼が個性を使用した途端、何かを察知した一部の受験者達が恐怖に怯えて逃げ出す謎の現象。それに加えて救った受験者達あの様子、救われた受験者達は例外なく軽い錯乱状態に陥っていて端的に言うと軽く狂っていた。その結果がレスキューポイントゼロ。筆記試験も含めて合格基準的には満たしているが果たして合格させていい物か……
「ほ、ホント。彼のああああつかいはどうしししいしっししったものかかっかかね」
「……校長、鎮静剤をどうぞ」
「ひゃっははははは!」
彼と出会ってからこの調子の根津校長。目は血走り、何を見ているのか分からない瞳で狂ったように笑い続ける今の校長は明らかに異常だ。専門の獣医にも見てもらったらしいのだが、メンタルカウンセリングが必要なぐらいにおかしくなってるって噂話で広がっているか……本当に大丈夫だろうか。
そう教員達の心は一つになる中、相澤先生に渡された鎮静剤で校長は一時的に正気を取り戻す。
「はぁ……いやーごめんねぇ! 僕ってばあの子に出会ってからこの調子なんだぁーあはははははh!」
……正気ではないみたいだ。
「一先ず、この権は先送りだね!」
一瓶の鎮静剤を飲み切った根津校長は教員達の考え出した結果を踏まえ、そう結果を導き出した。
「あの子に付いてはとにかく個性も含めて謎が多い、情報を求めればちゃんと答えてくれるけど擬音がたっぷりで解読不可能だ。つまりは何も分からないって事だね!」
「しかし根津校長、それでは他の生徒に悪い影響が出るのでは……」
「その点は大丈夫、彼曰く個性を使いこなせてない結果らしいからそれを踏まえ、今日は彼に来てもらったよ。相澤君、頼むよ」
「……え?」
教員すべての視線がボサボサ頭の教員へと向けられる。その視線を一遍に受ける相澤教員は聞いてないと言わんばかりの驚いた表情をしていた。
「彼の個性は皆知っての抹消、だから彼に鍛えてもらうのさ!」
確かに、相澤先生に任せれば安心か。
誰かの口から零れてた、嘆きに近い呟き。それは相澤教員へ目を向ける教員達の心の声を代弁しているようだった。そしてその相澤教員はというと……
「……よし、オールマイトも巻き込もう。その方が合理的だ」
そうその頃他所で弟子と合格を喜びあっている筋肉ダルマを巻き込もうと各策するのであった。
※※※
雄英からの呼び出しなんてなんだろうねぇ~、合格祝いかなぁ?
「分かりません、しかしこの時期に妙な話です。まだ入学式も迎えていないと言うのに……」
桜満開……とはいかず、桜が咲くかなぁ? 咲かないかなぁ? ってな感じの中途半端な3月。俺達は合格通知をもらい、4月から通う予定の雄英高校から呼び出しを食らっていた。最初は何かやらかしたかなぁ~? なんて考えてみたけど何も思いつかなかった俺は人形ちゃんの乳母車に押されながら雄英へ向かっていた。ってか電車に乗ってから周りからの視線を妙に感じるな、どうしてだろ?
「……あんな歳で子供を……」
「可哀そうに……」
「綺麗な子だなぁ」
アレかな? 満員電車の中、乳母車って言う大荷物で来た事を迷惑がら迷惑がられてるのかな?
「狩人様、お気にになられるのなら次の駅で降りて徒歩で向かいますか?」
いや、大丈夫。それに徒歩で行くならここから一時間以上歩く事になるよ。人形ちゃんにそんな迷惑かけられねぇ!
「何故です? 確か雄英高校からの時間指定は無かったと記憶していますが……」
だって人形ちゃん疲れちゃうじゃん。人形ちゃん忘れてない? その体は時計塔のマリア、つまりは生きてるって事を。前の無機物で構成された体とは違い今の体は疲労も感じるし痛みも感じる。今まで長距離を歩いた事のない人形ちゃんはへばるに決まってるからね。体を大事に、体を大事に。これから先雄英に向かうんならこれぐらいの鮨詰め満員電車、熟れとかないといけないからちょうどいいからね。
「……分かりました」
俺の説明に何か思う事があるのかそう返事をするとそのまま、壁へと寄りかかる。お、流石に13年もこっちで生活してれば人間らしい行動もするか────すごくナイスです! そしてその後も二人で電車に揺られゆ~らゆらと揺られ、電車で雄英へと向かうのであった。
「狩人様が過去に話してくれましたカインハーストの城のように大きい建物ですね」
あれ? 前に来た時一緒に見なかったっけ?
二人で雄英へと再度足を踏み入れる。建物は大きく、門も広い。道の両サイドには恐らくこれまで校長を務めた人達なんだろう銅像が並んでいて彼女の言った通りまるでカインハーストのよう……あそこ銅像だらけだもんなぁ、一部変なの混ざってる時あるけど。あ、今度女王様に穢れ捧げとかないと。
ってか人形ちゃん、毎日のように見ているけど改めて見るに制服姿も似合ってるよなぁ……ホントこの子は何でも似合う似合う。
「? どうかしましたか?」
いいや何でもないよぉ、早く中に入ろうか。
乳母車を押しながら進む彼女。所定の場所にたどり着き、人形ちゃんに到着したとメールを打ってもらう。それはすぐ返信され、迎が来るとの事なので人形ちゃんと二人でメンシスの悪夢にあった上位者についての本に付いて議論してると何処かから悲鳴が聞こえて来た。
「なんでしょうか?」
夢の中でなら悲鳴の一つや二つ、聞きなれた現象だけど此処は現実だぞ。そんなをのを聞く事なんてそうそう────ってか何だか近づいて来てね?
声は広がり続けその音量は上がり、それと共にドンドンと大きな足音が一緒に聞こえそれは共にこちらへ近づいて来ていると告げていた。
「赤の準備を……」
ん~、今ストックしてある赤は何だったかなぁ。前に使った奴は管理が大変だからって即全部意志に変えたちゃったから後に残ってるのは黒獣パールに死体の巨人、血に乾いた獣と……アメンドーズぐらい? いや、アメンドーズは眷属だから選択権に無いや。となるとやべぇな、今使える奴が居ねぇ!
「狩人様ッ」
人形ちゃん青に変更! 赤ストック切れてた!
焦る人形ちゃんに指示するがもう遅く、足音はすぐ目の前までに迫っている。その為か自己判断何だろう、赤が使えない事を使えていた為にソレを仕舞い、落葉を取り出す人形ちゃん……だが──―
「わ・た・し・が────―」
────その心配はなかったようだ。
「夢中ベイビーを迎えに、キタッ!」
その正体、それはルドウイークのような意志の強い大男。正義の象徴にしてナンバーワンヒーローであるオールマイトだった。そしてまぁそんな風に派手に登場した結果──―
「────お静かにしてくださいオールマイト様、狩人様が目覚めてしまいます」
「し、しっと、それについては謝る。だからその首に当ててる物を下ろしてもらえるとう、嬉しいのだが────」
────人形ちゃんが、キレた。
・基本情報
名前:夢中
年齢:16歳(13歳)
個性:時計塔の狩人
ツインブレードである落葉を何処からともなく取り出し、その刃に血の強化を施して体を瞬間移動させられるぞ!