ミサトはシンジの大好きなお姉さん ~碇シンジ養育計画~ 作:朝陽晴空
コンフォート17の姉弟と脱走少女
「ミサトさん、今日はビンと缶のゴミの日だから、学校に行く時に出してしまいますね」
「いつもありがとう、シンちゃん」
ミサトはそう言ってシンジの頭を胸元の抱き寄せて、おでこにキスをした。
これはいつものスキンシップだとミサトは言うが、シンジは照れくさそうだ。
第三新東京市のマンション、コンフォート17の一区画にある碇家では碇シンジと言う中学二年生の少年と、葛城ミサトと言う29歳の女性が二人で暮らしていた。
なぜ妙齢の美しい女性と思春期真っ盛りの少年が二人だけで同居生活を送っているのかと言うと、それにはとても深い事情があるのだ。
2000年に南極で起きたとされる大災害、『セカンドインパクト』は南極の氷を融解させ、地球の地軸の傾きを変えて世界中に気候変動や異常気象をもたらすほどの大混乱を巻き起こした。
セカンドインパクトの直後から世界中に難民が溢れかえり、難民の受け入れに難色を示した世界の日本政府への怒りは、当時の東京に爆弾を投下され、死者50万人と最悪の形となって表れた。
東京に住んでいた14歳のミサトも父親である葛城博士を失い、戦災孤児として『施設』に入れられそうになった。
大混乱の極みにあった東京の『施設』は収容所とほぼ変わらない状況であり、劣悪とも呼ばれる環境だった。
ミサトの元彼の加持リョウジの話によれば、弟や他の子供たちとつるんで脱走を図るほどだったらしい。
そんなミサトを救い出して引き取ってくれたのが、葛城博士を恩師と仰いでいた碇ゲンドウ・ユイ夫妻だった。
碇家に引き取られてからミサトはゲンドウとユイを親あるいは姉のように慕い、実子であるシンジが生まれた後もミサトはシンジの姉のような存在として暮らして来た。
ミサトは碇夫妻に拾われた恩に答えようとする期待や、実子のシンジに対する対抗心のようなものも影にもあったのかもしれない、猛勉強をして新東京大学に合格した。
しかしミサトが大学に通い始めて一年ほど過ぎた頃、碇夫妻の運転する車が急カーブを曲がり切れず崖から落ち、非業の死を遂げてしまう。
「シンジ君は私の手で、立派に育て上げてみせます」
20歳のミサトは6歳にも満たないシンジを『施設』に入れる事を頑なに拒否し、自分の手でシンジを成人するまで育てる事を決意するのだった。
大学時代に知り合ったリョウジの話の地獄のような時代から少しは改善されているとは言え、未だに『施設』にはたくさんの子供が押し込められ、暮らしにくい場所であるとは聞いていた。
ミサトはシンジを養うために大学を中退し、『ネルフ』と言う企業に勤めた。
ネルフは表向きは天気予報や災害情報をスマホのアプリを通じて報せる民間企業だ。
しかし、裏ではセカンドインパクトの原因を探っている特務機関だと都市伝説のような噂が流れている。
ミサトのようなD級勤務者と呼ばれる末端の社員には表向きの情報しか耳に入って来ないが。
「ミサトさん、大変です!」
「どうしたの、シンちゃん?」
登校したはずの制服姿のシンジが血相を変えて戻って来た。
このあわてぶりはただ事ではない。
「ごみを捨てに行ったら、植え込みに女の子の死体が!」
「何ですって!?」
このマンションのゴミ捨て場にあろうことか死体が捨てられているなんて! とミサトは驚愕した。
「シンちゃんは、その女の子の身体には触ったの?」
「いえ、怖くてとても触る事なんて……」
とりあえずシンジが容疑者として疑われる可能性は低くなったとミサトは安心した。
だが一刻も早く警察に通報しなければならない。
ミサトはシンジと一緒にその死体発見現場へと向かった。
果たしてミサトがたどり着くと、植え込みの中から少女と思われる手が伸びている。
少女の身体の大部分は植え込みの中に隠れていて、ゴミ出しに集中していた他の住民たちは気が付かなかったのだろう。
現場保存が第一、このまま触らずに警察に通報しようとしたミサトは少女の白い手が少し動いた事に気が付いた。
「この子、死体じゃない。生きているわよ!」
「えっ!?」
ミサトが腕をつかんで少女を引っ張り出すと、栗色の髪の少女は裸足で何も着ていなかった。
「うわっ!」
シンジが顔を真っ赤にして自分の両手で視界を遮った。
「シンちゃん、恥ずかしがっている場合じゃないわ。この娘をとりあえず家に匿うわよ」
そう言ってミサトは、背中にその生まれたままの姿の栗色の少女を背負った。
ミサトは直感した、『施設』から脱走しようとする子供は後を絶たない。
逃げた後に捕まって連れ戻された子供は、職員に体罰を受ける事になる。
この娘をそんな目に遭わせるわけにはいかないと、ミサトは正義感が働いてしまったのだ。
自分が身元引受人になればこの娘は施設に戻らずに済む。
シンジに自分の家のドアを開けるように頼んで先に行かせたミサトは、気絶した振りをしている少女に小声で尋ねた。
「あなた、名前は?」
「……アスカ」
少女は薄く開いた青い瞳を覗かせてそう答えた。
「……どうやって『施設』の追っ手を撒いたの?」
「靴と着ていた服を橋に置いて、飛び込んだように見せかけたの。施設の連中、アタシの死体は昨日の激しい雨で増水した川に流されたと思い込んでいるわよ」
このアスカと言う少女、なかなか機転が利くところがあるようだとミサトは思った。
多分、シンジの前では本性をさらけ出すような事はしない、出来ればシンジには近づけたくない娘だと、ミサトは姉としての立場でそう思った。
アスカもミサトが自分の演技を見抜けない人の善い大人であったなら、猫を被って同情を引くつもりだった。
それだけに、こうして本音をさらけ出すことが出来るのは気兼ねがしない。
「シンちゃんも、そろそろ姉離れをしてくれないと困るもんね……」
ミサトはアスカを見て、複雑な顔でポツリとつぶやいた。
こうして三人の家族としての生活が、始まる事となる……。
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シンジとミサトの関係について
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R15(?)の現状でいい
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姉弟の関係に徹するべきだ
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アスカやリツコとの三角関係が来い!
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より激しく!もっと激しく!さらに激しく!