久しぶりの投稿がよもやこんな話になろうとは笑
可愛い女の子を書くつもりでいたのに出て来ない何故だ……。
「俺は思うんだよ。やっぱ男も堂々と入るべきだと」
「何言ってんだ変態」
アマンドの中心に位置するリッカ商会に来ていたリオ、海人、セリア、アイシア。女性二人から下着を選ぶから待っていてほしいと言われ、適当に時間を潰すかとなっていたところで海人は欲望を恥ずかしげもなく語りだした。
それをリオが窘めるといういつもの状態であった。
ランジェリーショップの入り口で一際目立つ背の高い二人組の美青年は周りの女性からの好意の目には気づいていない。
「お前は知らないかもしれないが昨今の日本ではパンツリクエストっていうイベントがあってだな」
「知るか」
「女性に身につけてほしい下着をリクエストするんだよ。自分の好みの下着を照れながら付けてくれるんだぞ?最高だろ」
「……それは一線を超えた間柄の男女のイベントじゃないのか?」
リオは海人の話をくだらないと思いながらも真面目に問いかけた。
「一線を超える前だからこそくるものがあるんだ。さあ、いくぞ」
「はあ?おい!」
つかつかと躊躇いもなくショップの中に入っていく海人を追いかけるためリオも次いで中に入る。
ショップの中は店前のポップから分かるように女の子らしい装飾が施されていた。マネキンのようなドールにはパステルカラーのカラフルな下着が身につけられ、ハンガーにはそれぞれ綺麗に並べられている。その一つ一つには花やリボンなどの柄があって中にいる女性たちは楽しそうに下着を選んでいるようだった。
かつて日本の女性が身につけていたような装飾だなとリオは思った。
あまりまじまじと下着を眺めるわけにもいかないので早々に海人を引っ張り出して場違いにも程があるこの乙女チックな空間から抜け出したかった。
「なあ春人!これ、良くないか!!」
無駄に睫毛の長い黒目の大きな目をきらきらと見開き子どものように手を振って声を掛けてくる大男に心底嫌そうな顔を向けながら声のする一角に進む。
「いい加減にしろよ、早く出るぞ……って何だそれ」
海人が意気揚々と手に下げていたのは紐だった。
いや、本当に紐なんだ。赤い紐。
「よく見てみろって。これ、ほら後ろにバタフライ」
「……」
海人はよく分からない紐を伸ばし裏返すと一体どこの部分に身につけるかは謎だがレースのアゲハ蝶が見えた。
「そんでな、横はこう……解けるんだぜ?」
へへっと得意げにまたよく分からないリボンの結び目を解いてみせる。本当によく分からないんだがな。全くいや全然
え、そこも?
そうそう
え、こんなところが?
お前手つきがいやらしいな
などと野郎2人が真紅のTバックのセットアップを眺めつつきゃっきゃしていたらそれはもう人目を引くであろう。
「あの……お客様」
後ろからの咳払いと控えめな声掛けに野郎2人は血圧が一気に下がるのを感じた。
「その……そちらは女性用の下着になりますので……」
海人とリオの手にはセクシーランジェリーの束。
「「いやどうしてもこいつが付けてみたいって聞かないものですから」」
「「は?!」」
2人同時にハモり、2人同時に青ざめた。
「ふざけんなよ、こら」
「お前こそなんだ」
ぎゃあぎゃあと男2人がいざ取っ組み合いを始めそうになっているところで真面目そうな女性店員がよく通る声で
「分かりました。上に掛け合ってきます。少々お待ちくださいませ。」
深々と一礼しすたすたと女性店員は中のフロアに入って行ってしまった。
「……さすが噂のリッカ商会だな。客の無理難題に真摯に向き合うとは」
「……どうすんだよ。本当に持ってくるぞこの店は」
リオはここの統括であるホスピタリティの高い美少女の顔を思い出す。
「逃げるか」
「御意」
紐パンの紐を解くのはですね、ロマンがあると思います。
履いてる側は結び直すのめんどくさいなーくらいですけれど。
月島くんはどうしたらシリアスになれるのか、問いただしたい。