ピッチの王様とエリアの騎士   作:現魅 永純

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 前回は感想にて色々とサッカー漫画を紹介して頂きありがとうございました。
 時間に余裕がある時に幾つか読ませて頂こうかと思います。

 暫く影の地へと出掛けて来るのであまり時間は出来ませんが……月一以上投稿には差し支えない様にしますので。


 今回はサブタイ回収の為にかなり文字数嵩張ったので普段より長め。鎌学対江ノ島の決着は次回になります(予定では)
 あと、前回投稿して直ぐに1回だけ閲覧して頂いた方は把握していないと思うので一応。41話『メンタリティ』の前書きにて、鎌学と江ノ島の両校フォーメーションとスターティングメンバーを載せています。具体的なポジションを知りたい方は其方をご覧下さい。



42話『課題』

 

 

 

 ───ォオオオオオ!!

 

 

 会場が揺れる様な盛り上がり。興奮と歓声、視線が集まるのは()()()()()

 

 

『し、信じられない! これが中学生ながらU-17世界大会得点王に輝き、日本の怪物と言われた選手の実力か!』

 

 

 実況をしている江ノ島高校の放送部は、その光景に目をかっぴらいていた。

 日本の怪物、つまりは逢沢 駆を指す言葉。江ノ島陣地のペナルティエリア左側、ゴールライン際に位置する彼を賞賛するその言葉は、即ち得点を意味していた。

 

 

『今年の総体(インターハイ)優勝校である鎌倉学館から奪った値千金の先制点から僅か4分! ゴールライン際で李の弾いたボールをコーナーにせず拾った逢沢 駆が殆ど角度のない場所から狙い決める、衝撃的なゴール!』

 

 

 リスタートから一切江ノ島選手にボールに触れさせず、ゴール前へと運んだ鎌学。空いたコースへと蹴り込まれた佐伯のエリア外からのミドルシュートは、惜しくも李により弾かれる。

 しかし弾く強さを調節する事が出来ず、ボールは枠外のゴールラインを弱く転がっていた。そのままでもラインを割ってコーナーキックにする事が出来ただろうが、駆はこれを敢えてピッチ内に収める。そして、殆ど角度のないその位置からポストを叩きつつネットを揺らしたのが得点までの流れ。

 

 

「くっ……」

「ドンマイっす李さん! 深い反省は試合後に! 今はインプットして切り替えましょう!」

 

 

 どんな状況であれ、エリア内にいる限り駆がゴールを狙う事は荒木からの助言もあって把握はしていた。

 だが。

 

 

(コーナーへと流れる思考の隙と……継続を咄嗟に理解したが故のクロスに対する中への警戒。その瞬間を迷いなく狙われた。あの角度から狙える技量はもちろんだが、キーパーの心理を読んでくる駆け引き。恐らく俺が(やつ)のシュート()()を警戒していれば、把握出来ていないフリーの選手を狙われた可能性が高い)

 

 

 自陣へと向かいながら、寄ってくる味方にハイタッチを交わして笑顔を見せる駆を視界に捉えつつ、先ほどの失点でインプットすべき点を浮かべていく。

 

 

(動きを読むだけだった練習試合の時とは違う、心理状態まで含めた駆け引き。制限を設けていたという岩城監督の言葉は正しかったか……一瞬の安堵すら許されないな、これは)

 

 

 深めの深呼吸を一息。ゴールの中にあるボールを投げ渡し、リスタートの準備を進めていく。

 そんな中でふと気まぐれに───或いは直感的に、江ノ島への岩城の関与を感じ取った駆が自陣へと戻る途中に荒木へと近付き、審判に注意されない程度の声量で話し掛ける。

 

 

「荒木さん、僕は今日の試合で『課題』を持ってきています」

「あん? 課題……?」

「はい」

 

 

 後ろ歩きで自陣に戻りつつ、荒木と視線を交わらせながらその内容を告げた。

 

 

「『魅せるプレーと合理性の両立』です」

「……」

 

 

 魅せるプレーと合理性の両立。その言葉から先程のゴール───だけでなく、今まで駆が決めてきたスーパーゴラッソと呼ぶべき数多のゴールを思い返し、荒木は納得の表情を溢した。

 

 

(舐めてる、とかじゃねぇ。確か岩城(いわ)ちゃんが言ってたな。自分の能力を見極めた目標を設定する事で集中力を上げる……意図的に夢中を引き起こす事もできるって)

 

 

 元より駆の集中力は並外れている。天性のそれは、あらゆる面に於いて彼を上回る能力を持つ傑でさえ「自分には無い」と言うほどのもの。

 目標設定と、それに対する挑戦意欲。天性の集中力を底上げするには最適だ。

 

 

(別に駆ほどの集中力が無くても出来るとは思うが、問題は試合毎に目標設定を考える必要があるって点だ。相手の能力を考えた上で適切なものを立てる必要がある。つまり裏を返せば、駆は江ノ島(俺たち)に対してそれだけ考えてきてるって事だ)

 

 

 U-17世界大会、そして直近のU-16アジア大会。チームメイトとしてプレーしたのはそれほど多い訳ではないが、十二分にその脅威は理解している。

 

 

(ちっきしょう、油断してくれりゃ少しは楽だったのによ……いや余裕持たれんのもムカつくが)

 

 

 悪態つく様な思考とは裏腹に、荒木はその脅威が本気である事に嬉しさを隠さず笑みを浮かべていた。

 

 前半25分。点を奪われた江ノ島からのリスタート。

 一度最後方まで戻してビルドアップ。江ノ島の先制点までと同じ流れでボールは繋がれる。とはいえ、鎌学も同じ手を喰らうつもりはない。

 先制点を奪われたのは江ノ島DF陣まで戻された際に「ただのビルドアップ」と認識して読みをリセットした事が原因だ。故に、駆の前線守備を要に徐々に全体的にラインを上げる。より正確に言えば───

 

 

(やっぱきたな、マンツーマン。俺や薫にはゾーンでの対応気味っぽいが……)

 

 

 後ろで回す数が多いと認識すると同時に、一人に対して一人がマークに付くマンツーマンディフェンスへと切り替えた。

 リスタートと同時に仕掛けなかったのは、ハイプレスを想定されて完璧な形でロングパスが通ってしまうのを避ける為だ。江ノ島には長身FW選手がいる。焦って“予知”が間に合わないタイミングで渡るリスクを考えれば、当然の判断だろう。

 

 マンツーマンも剥がされた際のリスクはあるが、徐々に整えた故のディフェンスであれば“予知”の介入が可能。ワンタッチで剥がされるリスクを可能な限り減らす為、ドリブル能力の優れた選手には密着マークを避けパスコースを阻害する位置に身を置いている。

 例え偶発的なモノで渡ったとしても、時間さえ作ればフォローが可能だ。

 

 

(けど、その予知を介入させる為の“間”が、鎌学(おまえら)の隙でもある。オールコートマンツーマンじゃなくて助かったぜ)

 

 

 荒木は不敵に笑みを溢し、自身より前に出てボールを受けた織田にパスを要求。下げる形で荒木へとボールが渡る。

 それと同時に佐伯がプレッシャーを掛けにいく。

 

 

(ラン・ウィズ・ザ・ボールで剥がそうとすれば鎌学のDFがカットし易い位置に誘導する寄せ方。つまりはワンタッチパスが通りにくいって事でもあるし、ドリブル突破の推進に乗りにくいタイミング。流石の修正力だな)

 

 

 先制点とは同じ轍を踏まない様に、ドリブラーが最も嫌がるタイミングで最も能力の高い選手を消しに掛かる。

 

 

「別に、元々ドリブル突破する気なんざねぇよ」

 

 

 荒木はトラップせずに、ダイレクトで蹴り込む体勢。パスコースのないこの場面でワンタッチで渡そうとする動作を確認し、佐伯は背後に手を回してDFにハンドサインを伝える。

 確かにパスコースは一見ない。だがそれは直線上の話で、立体的に捉えれば完全に無くすなんて芸当は不可能だ。

 

 

「───っ」

 

 

 荒木は佐伯が塞ぐ真正面に向かってボールを蹴る。ループよりも強く、だが反動を利用したボールキックよりは僅かに緩く。咄嗟の反応では触る事の出来ない佐伯のギリギリ頭上を抜けていく浮き球(ロブ)パスで、彼の後ろにいた沢村に渡る様に。

 

 

(やっぱりキックセンスは俺より上か、だがこの人なら通す可能性は考えていた。5番(沢村さん)に単独突破出来る能力はないのも分かってる)

 

 

 パスを通してくると判断するや否や、即座に荒木の直線上ではなく沢村のパスコースを塞ぐ様にDFへと指示を出した。自身も荒木に戻させないポジショニングをし、シュートまでは持って行かせない。

 

 

「くっ……」

 

 

 沢村はサイドに逃げる形でドリブル。サイドライン付近でボールキープを図るも、激しいDFにボールへと触れられ、奪われこそしなかったがラインを割り江ノ島のスローインとなる。

 

 

「すまん荒木、良い形で虚を突けたと思ったんだが……」

「や、俺が出そうとした直前に気付かれてましたんで。打てるとこまで行けりゃラッキー、元々今ので決めるつもりはないっす」

「ああ、ここからは事前に決めていた回し方で行くぞ」

「うっす」

 

 

 サイドラインを割って試合は一時的に流れが止まる。中塚がスローインの準備を整えている間に、荒木と沢村は言葉を交わし、2人同時に織田へと視線を向けた。それを受けた当人は頷き、意図を理解する。

 試合は再開。中塚のスローインは沢村を経由し、荒木に向かってバックパス。それに対して佐伯がプレスを仕掛けた。

 

 荒木からの浮き球(ロブ)でのパスコースを一部潰す立ち位置。またドリブル突破の方向を限定させる様にし、DFとの連動で荒木が起点となる動きを徹底的に排除する。

 

 

(ドリブルは警戒しつつ、浮き球(ロブ)含め俺からのチャンスメイクを徹底的に潰しに掛かる。さっきの今で流石の対応、だが───)

 

 

 荒木は体の向きを反転。ボディブロックで佐伯の動きを止めて、ボールを一切触らずに見送る。

 

 

「……!」

(事前に見えた鎌学DFのポジショニングとテメェの動きから滲み出てるぜ? 浮き球(ロブ)でのパス、俺しか警戒してねぇだろ)

 

 

 荒木のボディブロックで動きを止められた佐伯は、スルーされたボールの行き先を見て短く息を吐く。思考を高速で回し、自身の建てた“予知”を瞬時に更新させる。

 荒木のスルーから織田のチャンスメイク、までは想定内。故に裏抜けを警戒してディフェンスラインを上げる指示は事前に出しており、付近のパスコースは自分や付近のDFで塞げる様にしていた。

 

 だが、織田の迷いのないキック体勢。身体の向きから読み取れるパス相手の存在を把握して、咄嗟に声を上げた。

 

 

「大越さんマーク詰めて!」

 

 

 ハンドサインでは指示出来ない咄嗟の修正。彼がマークに付く兵藤(8番)へのDFコンタクトの変更を口に出しながら、“予知”を立て直す。

 織田のパスは浮き球。荒木ほどギリギリを突く精密なコントロールでは無いが、それでも技術的には非常に優れたパス。指示を受けた大越が即座にプレスバックする形で詰め寄るが、兵藤は視線はボールに向きながらも身体を前にしつつトラップし、後ろから詰め寄る形でのディフェンスでは奪えない様にコントロール。

 

 

(しくった、ここまで前線に運ばれて背負う形で前を向かれるとオールコートマンツーマンに切り替えられない。確実に狙い目の穴が出来る。それに予想が正しければあのパスは───)

 

 

 大越が追いついてプレスを仕掛けるも、横へ逃げる事で距離を取られる。それと同時にキック体勢。

 これもまた、浮き球でのパス。

 

 

(やっぱり浮き球、一度失敗を見せたのは布石か……! 恐らく江ノ島のほぼ全員がこれを熟せる、これだと“予知”するのは厳しい)

 

 

 極めて冷静だった佐伯の表情が微かに歪み、判断ミスを理解。それを見た荒木は「狙い通りだ」と口角を釣り上げて意地の悪そうな笑みを溢した。

 

 

(一度失敗する事で俺からのチャンスメイクのバリエーションの一つだと思ったろ。そんで次に織田がやったのも意図的、ここまでだったら技術的に優れた奴のプレーだと認識出来る。全員が出来るわけではないと少しでも思っちまえば、対応は遅れるよなぁ?)

 

 

 兵藤からのパスは的場へ。これまた綺麗な動作でボールコントロールをし、中にダイア・ゴナル・ランをしてきた沢村へと浮き球のパス。

 

 

(立体的パスコースなんて最初から組み込んでなきゃ対応はグズグズだろ。お前が今出来るのは後追いの予測だ。“予知”になる前に決め切る───!)

 

 

 浮き球により、本来防げている筈のパスコースを無理矢理使われれば、“予知”する為に把握すべき未来は一気に増える。選手の立ち位置と距離感だけに止まらない空中を含めた空間把握は、今までの感覚を塗り替える事になるだろう。

 この瞬間の佐伯は後手に回る。そう確信し、荒木は動き始めた。

 

 沢村はサイドを駆け上がる中塚へと渡す。今度は浮き球ではない直線的な鋭いパスで、彼の速さを活かす。

 もちろん中塚の速さは承知済み。彼に対してはマンツーマンではなくDFがフォローに入る形で前を塞いだ。

 

 だが1人の選手に対して2人で対応すれば確実に穴は出来る。中塚が後方に向けてパスを出せば、そこには織田。

 鎌学の中盤選手である麻生が咄嗟に浮き球を警戒して接近するが、シンプルに横へと叩かれパスを通される。その先には兵藤が待っていた。

 

 

「よし……!」

 

 

 マークの付いていない状態でパスを受けた為、周囲を確認する余裕が出来た。そして()()()()()()()()()()()()()、彼の視線を受けた直後に前線へと高めのパス。

 江ノ島の長身FW、高瀬に対するハイボール。フィジカルも優れている彼はペナルティエリア手前でポストプレーをしてボールを受け、柔らかく落とす。そこに走り込んできたのは荒木。

 

 

(このまま───)

 

 

 フリーの状態で運んで打てるならミドル、無理ならパス。そう判断しようとする思考を遮る様に、鋭い目つきで自身を射抜く佐伯の姿が荒木の視界の端に映り込む。

 

 

(なんて、上手くはいかねぇよな。くそっ、マコの()()()()は良い判断だと思ったんだがな)

 

 

 先程の兵藤が行った佐伯の視界に入り込むドリブルを浮かべながら荒木は苦い笑みを溢す。

 1対1ではまず勝てないだろうが、奪取までは不可能な範囲まで近付いて意識を向けさせる。“予測”の段階であれば間違いなくノイズになり余計な思考を持たせる事は出来た筈。

 

 しかし佐伯は兵藤へと一度視線を向けはしたものの、最終地点に迷いなく進み、荒木の行動に制限を掛け続けている。

 この人に調子を上げさせるのはダメだと理解しているからこそ、徹底的に。

 

 

(……っ、仕方ねえ! 使える手札は使える時に切る!)

 

 

 ここのチャンスを不意にすれば、今後良い形でチャンスを作れることは無いと割り切る。浮き球を利用したパス戦術が通用し続けるならば3点目の為の切り札として用意した手段を使用する事を決意。ボールに触れる直前に背に手を回してハンドサインを送る。

 荒木は右脚のトラップで左側に流しつつ、三歩の踏み込みで助走を終わらせキック体勢。まだゴールから30メートルは離れている距離からのシュート準備に、佐伯は目を剥いた。

 

 

(ダイレクトならまだしもワンタッチ置いて!? フェイク───いや移動ルートは限られて───流れるなら追いつけ───この局面で賭け───確信が多少なりともある───この人の可能性、は!)

「五条さん無回転だッ!」

「……!?」

 

 

 ダイレクトで打たれるならまだ分かる。荒木のキックセンスを考えれば反動を利用した威力と精度の高い狙いが出来たはずだろう。もちろん佐伯がコースを可能な限り消しているのでキーパーの読みやすいシュートになる訳だが、可能性としては充分にあり得た。

 そこまで把握した上でトラップを入れたのならばギリギリまで持ち運ぶ。それが佐伯の“予測”だった訳だが、コースの限られた現状で威力が低めのシュートを選択するのは予想外。

 

 荒木の判断ミスと言われればそれまでだが、アジア大会での共闘により彼が仕掛けるべきタイミングを分かっている選手だというのは理解している。賭けにしても分の悪い賭けに流される様な人間では無い。

 つまり何かしらの確信があるということ。現状と荒木の潜在能力を擦り合わせ、起こり得る可能性を直感してキーパーへ言葉として出力する。

 

 ボールが蹴られた瞬間、或いは僅かに後。助走の段階で思考に入り浸ったとしてもあまりに早過ぎる判断に、荒木も驚愕を隠せなかった。

 

 

(マジでどんな頭してんだコイツ!? まだ一度も見せたことのないシュートだぞ……っ、けど通った、通るだけで良い! 読めただけで対策は出来てねぇ! 出所を直接潰しに来なかったのがその証拠!)

 

 

 佐伯の直感は正しく、荒木のシュートは限定されたコースを辿りながらも微かにブレている。アジア大会でも見せた事のない無回転シュート。その答えに行き着いた佐伯に目を見開き、顔を引き攣らせながらも笑みを浮かべる。

 答えは分かった。だが“予知”には至っていない。無回転は足の捻りに無茶が効かないから急な変更が難しく、“予知”に至っていれば直接塞ぎに来るのが最も止めやすい。

 

 何せブレる球だ。その軌道の予測は打った本人にすら難しく、手元でブレれば当たり損ねる。

 キーパーが反応可能なタイミングで指示は出せたが───

 

 

「ぐっ……」

 

 

 際どいコースとまでは言わないが、飛ばなければ届かない位置。それもクロスバーを僅かに超える高さから落ちてくるボール。

 パンチングで上手く当てるには余裕が無い。手のひらで大きな面を作り、ボールに触れた瞬間弾き出そうと判断。しかし、“運”は江ノ島に味方した。

 

 手元で急激に落ちてくるボール。広げた面により当てることこそ出来たが、手の小指球に当たり弾き出す事は叶わない。

 反動によりボールは転がっていく。不十分な体勢で空中に身を投げた影響により当然上手い着地にはならず、横に倒れ込みながらも即座に立ち上がって溢れ玉を取りに向かったものの、先にボールを拾ったのは江ノ島選手───高瀬だ。

 

 

「いけ……っ!」

「───ッ」

 

 

 ダイレクトで蹴り込むには難しい位置に転がってきた為、ワンタッチで打ちやすい位置にボールを置く。五条(キーパー)に詰められてコースが狭まるが、空いている所に蹴り込む。

 しかしそこには、セカンドボールが拾えないと判断するや即座にシュートコースへと走り込んだ国松の姿。

 反射的に伸ばした足が高瀬のシュートをブロックし、ゴールラインを割ることなく弾く。

 

 

「オオオオ───ッ!」

 

 

 少し、弱い弾き方になった。

 ペナルティエリア内の空中で彷徨うボール。弾かれた先には、兵藤が詰めていた。

 脚を振り上げるには前のめり過ぎる。意地でボールに反応したからだ。無理に蹴ろうとすれば怪我する恐れ。

 とはいえ体勢を戻してのボールコントロールは難しく、出来てもすぐ近くにいるキーパーと国松でコースは塞がれるだろう。現状を即座に理解し、地に着いた片脚を強く踏み込む。

 

 宙に舞うボールを、ダイビングヘッドで押し込んだ。

 それを止められる鎌学の選手は残っておらず、ネットを揺らした。

 

 

「……っ、よっしゃああ!!」

 

 

 飛び込み転がる事で身体への衝撃を弱めていた為、兵藤自身のゴールへの認識が僅かに遅れる。視界を動かしてボールがゴールラインを割っている事を認識し、強くガッツポーズ。

 

 

「よく飛び込んだっ、最高だぜマコ!」

「お前もよく無回転打ったな!? アドリブ効かなくて正直焦ったぜ俺!」

「ああ、咄嗟の判断だったがちゃんとミートして良かったわ」

 

 

 荒木は彼を讃えながら、肩に手を回して歓喜を露わにする。

 言葉を交わし、江ノ島を応援している観客へと手を振りながら、荒木は先程のシーンを振り返る。

 

 

(欲を言えば俺の無回転の段階で決まって欲しかったが……)

 

 

 荒木自身の得点が欲しいという意味ではない。それも微かにあるが、明確な理由が一つ。

 こぼれ球はチャンスではあるが相手に拾われる可能性も充分にある。確実性を求めるなら自由なシュートコースがあるタイミングで打ち、キーパーに止めさせずそのまま決まるのが理想だった。

 

 

(鎌学には駆がいるしな。アイツが最終ラインまで戻ってたらほぼ確実に拾われてた。1点目の影響か分かんねぇが、駆が前線で止まってくれてたのはラッキーだったな)

 

 

 江ノ島の1点目をDFである日比野が決めたからか、駆は下がらずにFWのポジショニング、カウンターに備えて動いていた。

 こうなると江ノ島は迂闊に手数を増やす事は叶わないが、こと2点目のタイミングに限って言えば僥倖であったと言える。

 

 

「だが荒木……」

「ああ、分かってるよ織田。準備した手札はこれで使い切っちまってる。キツイのはこっからだ。さっきの祐介の動きから察するに、浮き球(ロブ)込みでの“予知”も直ぐにやってくるだろうしな」

 

 

 声をひそめ、鎌学の選手には聞こえないようにしながら言葉を交わす。

 駆の“嗅覚”と佐伯の“予知”を考えて建てられる対策は非常に少ない。江ノ島とて鎌学だけを相手にする訳ではないので、限られた時間の中ではこれが限界だった。

 

 

「試合中に突けそうな所があればどんどんやってくれ。“予知”と“嗅覚”への前提は忘れずにな」

「ああ」

 

 

 その言葉を最後にリスタート時のポジションに戻ろうとする最中、駆とすれ違うタイミングで言葉を溢す。

 

 

「無回転、お前の蹴り方を参考にさせて貰ったぜ。覚え易くて助かった」

「あー……はは」

 

 

 会話は交わさない。だが荒木の言葉に、駆は思わず苦笑を溢した。

 荒木が覚えやすいのは当然だろう。何せ駆の無回転キックは“記憶”での彼に教わった技術だ。

 駆なりの改良は重ねているものの、撃つ瞬間のステップやリズムは殆ど変えていない。それを参考に自分のやり易い形へと変化させているとなれば、覚えが早いのも納得出来る。

 

 面白い因果があるものだと、駆は笑う。

 

 

 

♢♦︎♢

 

 

 

『止めた、またも止めた! 【日本の怪物】逢沢 駆のシュートを李が連続でスーパーセーブ!』

 

 

 前半も終わりが近い。ゴール時以外での試合停止が短かった影響でアディショナルも殆どないだろう。

 江ノ島の2点目以降、前半の終盤に入り、鎌学がボールを持つ時間が長くなる。

 

 前半終了が近くなってから既に三度、鎌学はシュートチャンスを迎えていた。いずれもキーパーとの1対1になれるようなビッグチャンスではないものの、エリア付近まで運べた上でのシュート。充分にゴールの可能性は存在する。

 三回の内の二回は駆のシュートだ。前半序盤、及び鎌学の一点目を含めて駆は4度のシュートを放っている訳だが、決まっているのは一点。

 全て枠内に収まっている事を考えれば、李が連続でスーパーセーブしてピンチを救っているという言葉にも納得がいくだろう。

 

 

(……前半のシュート数で言えば前回の方が多かった筈だが、今回の試合の方が疲労が蓄積している。海王寺達が必死に詰めていなければ既に追加点を奪われていても不思議ではないな)

 

 

 しかし李本人は、個人でピンチを凌いでいる訳ではないと内心で否定する。

 

 

(これが同世代最高峰のストライカーと対峙する感覚か。精神的な疲弊が半端じゃない。……フィールドで動く範囲の少ないGK(オレ)でこれなんだ。マークしてる日比野の疲れはオレとは比にならないほど高いはず。それでも役割を果たしている。なら、オレはもう(ヤツ)に決められる訳にはいかない)

 

 

 睨み付けるような視線。それを受けた駆はポジショニングを整えつつ、どう打開するかを考える。

 

 

(やっぱり相手にすると厄介だな、李さん。真っ白な空間(エンプティ・ゾーン)が視えてないとはいえ、打てた時の感覚は悪く無かった。でも反応してくるし、“嗅覚”を警戒してかキャッチング出来ない時の判断が早い。無回転を蹴る余裕は日比野が作らせてくれないし……)

 

 

 上手く守備をされている。それが駆の素直な感想だ。

 

 

(でも、()()()()()

 

 

 視界の端で李を───江ノ島の選手の多くを捉えながら、駆は己に対して上手い守備が故の穴を見つけたと判断。目を細め、ボールがサイドラインを割ったのと同時に佐伯へと声を掛ける。

 

 

「祐介!」

「……オーケー」

 

 

 具体的な行動はハンドサインで伝え、佐伯はそれを了承。鎌学のスローインで再開すると、佐伯は逆サイドである右サイドに走り込んでボールを要求。

 パスを受けるとゆったり間合いを測りながらキープを続け、沢村との対峙を続ける。既にアディショナルタイムに突入しており、前半終了まで1分を切っていた。

 

 鎌学の右WB(ウィングバック)のポジションに居る早瀬がサイドから中へと入り込み佐伯のパスコースを確保。

 佐伯は右脚でコントロールして軸裏を通し、インサイドキックで押し出してパスの仕草。その瞬間を見逃さずに沢村は早瀬へのパスコースを断ちに行くが、押し出す途中でアウトサイドキックに切り替え軸裏で逆エラシコして股抜き。

 すぐに中塚のフォローが入るがダブルタッチで躱し、直後にパス体勢。前には広大なスペースがあるが中塚の脚を相手に悠々自適なドリブルは不可能だ。何より“予知”で、下手にキープを続けるのは嵌めに誘導されると判断した。

 

 右サイドライン付近から体勢低めのキック体勢。沢村が追い縋るも、間に合わずにそれを送り出す事になる。

 シュート性の強い中央へのパス。並の選手ではコントロールで精一杯だろうが、そこにいるのは同世代最高峰のFWである逢沢 駆。

 比較対象が桁外れの才能を有する兄だから自己評価は低めになりがちだが、本人が自称してるよりも遥かにボールコントロール能力は優れている。当然の様に打ちやすい位置へとトラップするだろう。

 

 迂闊に近寄ればラン・ウィズ・ザ・ボールでキーパーとの1対1に持ち込まれる。間を空けすぎてもミドルのコースを作るだけ。

 左に流されて速い振りによるシュートだけは阻止する為にトラップ時の最大の警戒はそちらに。コントロール出来る方向を限定させ、トラップと同時に詰め寄る───それが日比野の想定であり、駆の能力を考えれば完璧とまで言える守備だった。

 

 

「は……?」

 

 

 だがその想定を、トラップ一つで壊した。

 自身に迫るボールへと身体を向けながら、駆は脚を地面から離す。()()()だ。

 空中で右脚を左の軸裏に回しながら、インサイドでトラップ。脚をクロスさせてコントロールするネイマールトラップと呼ばれる技術。

 これを行うメリットはない。遊びの技術、魅せプと呼ばれる行動。相手からすれば舐めているとしか思えない技だ。

 

 

(っ、舐め───)

 

 

 舐めやがって、と。硬直しそうな身体を動かし、ボールを奪いに行く。魅せプでしかないとしても動きを止めれば明確な隙を生むから、思考は追いつかずとも身体は反応する。

 しかし、日比野がボールを奪いに脚を進めた直後。駆は空中に身を置いたまま、浮いたボールに脚を振っていた。

 

 ───ネイマールトラップは魅せるプレーに過ぎない。だが駆は、両脚を地面から離す事でそこに実用性を齎した。シュート性のパスを佐伯に要求したのもその為だ。

 強いボールをトラップした際の反動をそのままスイングに変換。着地で体幹を整えると同時に衝撃(インパクト)をボールに与える。

 空中という人間には不自由で強い慣性に流されやすい場所。それを有効活用し、トラップとスイングをほぼ同時に完了させた。

 

 トラップ→何歩かの助走→スイング→シュートという当たり前の工程(プロセス)を想定していた日比野では、ボール奪取にもシュートブロックにも間に合わない。

 ましてや左脚での速い振りを初手で警戒していた分、これだけ早く右脚で整えられるとシュートコースの限定さえもままならないだろう。

 

 そう───日比野では。

 

 

(『魅せるプレーと合理性の両立』ならそうくるわな)

 

 

 駆の【課題】を聴いて、荒木の考えつく限りの彼の可能性を模索した。

 裏抜けは効果的ではない、キープしてからのミドルは限定される、左脚のコースは完全に塞がれている。

 ともすれば、右脚で間に合わないタイミングのシュートをしにくる。佐伯のパスが柔めであればダイレクトの可能性もあったが、シュート性のパスが選ばれた時点で荒木はボールの置き所に一直線に向かった。

 

 後ろからのタックルだ。直接奪おうとすればボールへと振りかぶる脚にぶつかりカード級のファウルになるリスクが高い。少し回り込む形で脚を差し出し、シュートブロックへと割り込んだ。

 ジャストミートなら荒木の脚にブロックされて弾かれる。少しでもズレれば精度は乱れて容易に奪える。ここからフェイクを入れて突破に切り替えても日比野が直ぐにフォロー出来るだろう。

 

 

(テメェに打たせてたまるかよ───ッ!)

 

 

 エリア内ギリギリ、完全に入り込めば駆は高確率でゴールを奪えるだけの能力がある。キーパーとの1対1ともなれば確実に決めてくるだろう。

 故にこそ、試合終盤にこのシチュエーションで防ぐ事には大きな意味がある。純粋な得点力を発揮させず、天性の集中力を発揮させて披露した特異な発想によるシュートさえも防げば、相手にはネガティブな意識を、味方には大きな士気を齎すことが出来るから。

 

 無理やりコースを切り替えて柔いシュートになる瞬間を逃さないという李、突破に切り替えれば確実にボールを奪おうと体勢を整えている日比野、読み切ったぞと笑みを浮かべる荒木。

 そして、ブロックされれば即座にセカンドボールに反応出来る様に動いている佐伯。

 敵・味方含めて()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「え───」

 

 

 彼らの視線を集中させた駆は、着地させた軸となる左脚を深く曲げる。

 駆の身体は深く沈む。それこそ倒れ込んだと思ってしまうほどに。体勢が崩れた訳ではない。尻が地面に着きそうになるも、左脚裏はしっかりと接地させて軸を作り上げている。

 異次元なまでの集中力は依然としてボールに向けられており、ミスではない事をその表情が何よりも物語っていた。

 

 衝撃(インパクト)を強める為にボールへ向けて寝かせていた足の甲を仰向けにする。インステップキックからインサイドキックへの切り替え。弾く意識を押し出す意識に変更し。

 フィールドに立つ選手、ベンチメンバー、そして観客。そのほぼ全てがシュートを意識する中で、駆はパスを選択した。

 

 

「……っ」

 

 

 ボールを足から離すと同時に駆は倒れ込みつつ、視線は行き先を辿る。

 ピッチ上に立つ誰もがシュートを意識していた。普通に考えれば反応出来る選手などいない。佐伯ですら駆のシュートを前提に動き出していたのだから。

 だが、たった1人。駆のゴールへの信頼を寄せながら、同時に自分が最も決めやすいポジショニングを常に意識する、ストライカーという人種が鎌学には存在していた。

 

 駆がプロとしての意識を宿して約2年。それを間近で見続けてきた事で、ストライカーとして必要な動きを学んできた───西島が、そのパスの先で待っていた。

 

 

「完璧な動き出しだよ、西島」

「へっ……ごっつぁん、駆」

 

 

 完全フリー。ただ当たるだけ。

 駆へと視線を集めていた江ノ島の誰一人として、西島を止める事の出来る選手はいない。柔く脚に当てただけのボールは、優しくネットを揺らす。

 前半終了間際に鎌学が追いつき、2-2で後半を迎える事になった。

 

 殆ど時間が余っていないので主審判断で鳴る笛を耳にしながら、荒木は思考を回す。

 

 

(魅せるプレー……)

 

 

 駆が口にした【課題】を振り返り、彼に視線を向けながら思考を続ける。

 

 

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 滞空状態でのネイマールトラップから即キック。実行できる能力があれば、魅せるプレーながら非常に実用的な技術と言える。

 だが重要なのはそこじゃない。それだけならば荒木は止める事が出来た。

 

 あの瞬間、ピッチ上の誰しもが駆のシュートを確信していた。駆ならば打つ、決めかねないという、今までの積み重ねがそう思わせるだけのものだったからだ。

 「駆は必ずシュートを打ってくる」という意識の定着がされていた時点で、荒木は読み負けている。本来なら幾つかの選択を警戒しなければならない場面でシュートだけを意識したのだ。その瞬間にパスという手段が最も合理的で、非常に刺さる事になる。

 

 

(舐めてたつもりはこれっぽっちもねぇ……けどこいつ、今まで魅せてきた得点力という実績そのものを囮にするなんて事までやってくるのか)

 

 

 深呼吸を繰り返して息を整え、先程の駆の一連の流れを思い返す。

 

 

(滞空ネイマールトラップ……だけなら俺も出来る。あの場面で自分に出来るプレーを当て嵌めたからこそ、そこまでは読めた訳だしな。でも出来るだけじゃただの魅せプだ。実用的ではあっても合理的じゃない。手段は他にもあったはず)

 

 

 止めに掛かった瞬間は『魅せるプレーと合理性の両立』ならばこうしてくるだろうと思っていた。確かに打つまでの間を短くするという点に置いては合理的だろうが───

 

 

(今になって振り返れば、あの体勢でシュートを打ったところで大して威力も出ねぇ筈だ。軸を整えてから振りかぶるバイシクルやオーバーヘッドとは違って、インパクトの瞬間だけ軸が出来るあの蹴り方だと、インパクトの力の溜めが圧倒的に不足する)

 

 

 あの場面での駆にシュートという選択は最初から無かっただろう、と。荒木は振り返る事で確信を得る。直接決められる可能性も決してゼロではないが、『魅せるプレーと合理性の両立』という課題を頭に置けばパスという選択が予定調和だったというのは確定だろう。

 限界ギリギリまでシュートという可能性を魅せる事で捨てさせず、相手の視線が自分に集まっている事を理解した上で合理的にパスをした。

 

 

(魅せるプレーを合理的に使うんじゃねぇ。自身の技量、積み上げた実績を魅せる事で合理的な選択肢を増やす。それがあの課題の真意。……集中力も増す訳だ。他人からどう観られ、どう考えられているかを理解する必要があるんだからな)

 

 

 『魅せるプレーと合理性の両立』という言葉を表面的に捉えてしまった。強いて言えば、それが荒木のミス。

 だが褒めるべきは、「エリア内なら高確率で決めてくる、確実に打ってくる」とさえ思わせ、自身に対して過剰なまでの集中を向けさせた駆だろう。

 

 

「……すっげぇな」

 

 

 ポツリ、と。無意識に口から小さくこぼれ落ちた言葉は誰の耳に届くこともない。

 ベンチへと足を運んでいく駆の背中を、荒木は畏敬の念を込めた視線で見つめ続ける。普段の王様気質な態度からは想像もつかない程に、リスペクトが溢れていた。

 

 

「……〜〜〜っ?」

「ん、どうした駆? 急な体調不良とかは勘弁してくれよ?」

「ああいや、体調は頗る好調だけど……なんだろ。むず痒い視線を感じる様な。……?」

「鳥肌凄いな。……一応身体は冷やさない様にしとけ。まだそこまで寒いわけじゃないが」

「うん、そうしておく」

 

 

 ゾゾゾ、と。途轍もない悪寒を感じたかの様に鳥肌を立たせながら身体を震わせる駆に、佐伯は心配して声を掛ける。

 そんな彼の言葉に素直に従い、駆はベンチに置いてある自分のジャージをユニフォームの上に羽織った。

 

 

 スコアは2-2。一見振り出しに戻ったようにも思えるが、江ノ島は打てる手段を既に使い切った状態。対して鎌学は江ノ島の手段を把握して対応可能な状態、且つ前半終了間際に追いついた形となるので、非常に鎌学が有利な形で後半を迎える事になる。

 

 

 

 

 

 





駆「王様節せずに僕へ尊敬の眼差しを向けてくる荒木さんとか荒木さんじゃない……」

 視線の正体を認識してる訳じゃないけど、自分が荒木から尊敬されるというのが解釈不一致すぎて身体が拒否反応を覚えてる感じです。
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