転生したこの男、龍で、剣士で、仮面ライダー   作:ナハト02

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明けまして、おめでとう御座いますます。

スパロボ30が一段落したので、こっちに集中できました。

ULTRAMANがスパロボに参戦とか、良いんでしょうか?
ロボットじゃないですよね? あれはパワードスーツですよね。
まぁ、過去作にはGガンダムのドモンや東方不敗が参戦していたり、オリジェネではファイター・ロアが出ていたりするし、有りですかね?

基本的に、オリ主視点で物語は進行します。

タグ付けで入り切らなかったので、ここで思い付く限りで追加しておきます。
・VenusBlood系キャラ名使用
・原作死亡キャラ一部生存
・オリキャラ有り
・ハーレム要素有り


外へ、そして出会い

 なんて事のない、ごく普通の人生を生きていた本屋の店員であるこの俺、嵐山 龍深(アラシヤマ タツミ)

 不運なことからガス爆発に巻き込まれ、その時に死に、なんと異世界で『龍』に転生する。

 

 そこで出会ったのは、俺と同じ異世界の転生者のスライムこと『三上 悟(ミカミ サトル)』。

 そして、一匹の竜『暴風竜 ヴェルドラ』との出会いが待っていた。

 俺達三人? は友達になるのだった。

 

スライム

「それで、どうする?」

 

ヴェルドラ

「うん?」

 

龍深

「勇者がかけた『無限牢獄』だよ。」

「友達が300年も封印されたままなんて、可哀想だ。」

 

スライム

「そうだな、なんとかして出してあげたいんだけど?」

 

ヴェルドラ

「・・・・・・お前達!」

 

スライム・龍深

(そんなウルウルした目で見られても?!)

 

 可愛い女の子ならまだしも、ドラゴンになんて。

 まぁ、助けてあげたいのも事実なので、なんとかしてあげたい。

 

ヴェルドラ

「脱出する方法があるのなら、有難いのだが・・・」

 

スライム

「う〜ん・・・試してみるか。」

 

 そう言って、スライム君は無限牢獄に近づき、体の一部で触れてみる。

 何をしているのだろう?

 

相棒

《解 対象のスライムの持つUQスキル・『捕食者(クラウモノ)』の発動を確認しました。》

《『捕食者』の能力で『無限牢獄』の捕食を試みたと思われます。》

 

龍深

「『捕食者』?」

 

 相棒(アユムモノ)の話だと、スライム君にはUQスキル・『捕食者』と言うスキルを持っているらしい。

 それは対象が有機物・無機物問わず、体内に取り込む。

 ただし、捕食対象に意識が存在する場合、抵抗されると成功率が下がってしまうらしい。

 

 取り込んだ対象を解析鑑定をする。

 これにより、制作可能なアイテムの創造が可能になる。

 素材があればそれを使ってコピーを作ることができる。

 捕食対象がスキル及び魔法なら、術式の解析に成功すると対象のスキル及び魔法を習得可能。

 

 さらに捕食対象が生物だった場合、取り込んだ対象に『擬態』し同等の能力が使用可能になる。

 ただし、対象の解析が成功したときに初めて『擬態』が可能になる。

 

 『胃袋』と言うものがあり、捕食対象を収納することができる。

 解析鑑定で制作された物質も保存可能で、『胃袋』の中は隔離された空間になり、時間が経過しない。

 

龍深

(・・・・・・なんだそれ! スライムが持っていていいスキルなのか?)

 

 相棒の言っていることが正しければ、かなり強力なスキルだと思う。

 しかし、そんなスキルでも『無限牢獄』の捕食はできないと言うことか。

 

ヴェルドラ

「・・・無理であろう。」

 

スライム

「ダメか。」

 

龍深

「・・・」

(なぁ、相棒さん。 俺にも何かできないか?)

 

相棒

《解 マスターの持つ『無銘剣虚無(むめいけんきょむ)』であれば・『無限牢獄』を消滅させることが可能です。》

 

龍深

「マジか?!」

 

スライム・ヴェルドラ

「?!」

 

相棒

《ただし・『無銘剣虚無』の『全てを無にする』力により・『無限牢獄』だけでなく・暴風竜ヴェルドラも消滅してしまいます。》

《実行しますか?》

 

龍深

「て! アホかい!! できるかー!!」

 

スライム

「ど!? どうしたんだ?」

 

龍深

「いや、実は・・・」

 

 二人に事情を説明すると、解除か可能だと言った時は喜んでいたが、もろとも消滅すると言った時「やめてくれ!!」、と言われた。

 まぁ、当たり前だな。

 

龍深

(もう少し穏便に済ませる方法はないか?)

 

相棒

《解 可能性としましては・『闇黒剣月闇(あんこくけんくらやみ)』の『空間切断』能力を使えば・可能かと思われます。》

 

龍深

「お! じゃあ、そっちでいくか。」

 

 俺は、『無限収納』から『闇黒剣月闇』を取り出した。

 ノコギリのような形状の刃と顔のようなエンブレムがついた、紫と金とガンメタという配色の剣である。

 

スライム

「おぉー! そんな剣を持ってたのか?」

 

龍深

「あぁ、名前は『闇黒剣月闇』だ。」

 

スライム

「・・・なんか悪役が使うような名前の剣だな?」

 

 実際仮面ライダーセイバーでは、登場当初はダークライダーとして登場したから、間違いではないかもしれない。

 

ヴェルドラ

「ふむ、それでどうするのだ?」

 

龍深

「この剣で『無限牢獄』を斬ってみるよ。」

 

ヴェルドラ

「何?! できるのか?」

 

龍深

「やってみないと分からないけどな。」

 

 そう言って俺は、月闇を必冊ホルダーに納刀して、グリップについているトリガーを引いた。

 

 『月闇居合!』『読後一閃!』

 

 パイプオルガンのような音が鳴り響き、抜刀すると同時に頭身に紫のオーラが発生し、俺は剣を上から下へ振り下ろした。

 すると、『無限牢獄』に縦に亀裂ができた。

 

ヴェルドラ

「おぉ!!」

 

スライム

「『無限牢獄』を斬った!」

 

 確かに、月闇は『無限牢獄』の一部を斬り裂いた。

 しかし、次の瞬間には修復されていた。

 そう上手くは行かない、と言う事か。

 

スライム

「一瞬だけか。」

 

ヴェルドラ

「流石の我でも、あの一瞬で外に出るのは難しいな。」

 

 だが何か方法があるはずだと、三人揃って頭を捻る。

 暫くすると、スライム君がこう切り出した。

 

スライム

「・・・俺の胃袋に入る気はないか?」

 

龍深・ヴェルドラ

「・・・・・・・・・・」

 

スライム

「・・・・・・・・・・」

 

 暫く沈黙が続いた。

 

龍深

「いや、それだと説明不足だ。」

「詳しく頼む。」

 

スライム

「お、おう。」

 

 スライム君の話だと、「『無限牢獄』の内側と外側、両方から解析すれば解除できるかも知れない。」と言っている。

 

 スライム君には、俺のUQスキル・『相棒』と似たスキル、『大賢者(エイチアルモノ)』というスキルがあり外側からはこのスキルが解析を試みる。

 そしてヴェルドラも、『龍瞳』の解析鑑定の結果、彼にはUQスキル・『究明者(シリタガリ)』というスキルがあり、内部からはこのスキルで解析を試みる。

 スライム君の『胃袋』の中は隔離された空間になるので、魔素が漏れ出て消滅する心配もない。

 

 これを聞いたヴェルドラは・・・

 

ヴェルドラ

「・・・ククク・・・クハハハ・・・クハハハハハハハハハハ!!!」

 

龍深・スライム

「ーーーーーー!!!」

 

ヴェルドラ

「それは面白い! 是非やってくれ!!」

「お前に、我の全てを委ねる!」

 

 提案したのはスライム君なのだが、こうも簡単に快諾してくれるとは思っていなかった様で、少し戸惑っていた。

 ヴェルドラはこう言った。

 

ヴェルドラ

「ここでお前達の帰りを待つより。」

「共に『無限牢獄』を破った方が面白そうだ!」

 

スライム

「・・・そうか。」

 

龍深

「一人じゃなく、皆んなでか・・・いいね。」

 

スライム

「あぁ、そうだな。」

 

 俺達にもこの世界に同郷の者が居るかどうか探したいし、いちいちこの洞窟?に戻ってくるのは大変だし、ヴェルドラが快諾してくれてよかった。

 そして、スライム君が『捕食者』を発動しようとした時に、ヴェルドラが待ったをかけた。

 何かと思って聞いてみると。

 

ヴェルドラ

「お前達に名を与えよう。」

「そして、お前達も我らの共通の名を考えよ。」

 

スライム

「? どういう事だ?」

 

 ヴェルドラ曰く、自分達が同格だと言う事を魂に刻むためらしい。

 それに、俺とスライム君は前世の名前はあっても、この世界での名前がないから、名を与えられる事で『名持ちの魔物(ネームドモンスター)』の仲間入りができるらしい。

 確かに、名前がないと不便だもんな。

 

 それにしても、共通の名か?

 これは中々責任重大だな。

 

龍深

(暴風竜・・・暴風・・・嵐。)

(嵐は他の言葉で・・・なんだっけ?)

 

 ストーム、サイクロン、ツイスター、トルネード?

 色々あるがいまいちシックリ来ない。

 暫く考えていると。

 

龍深

(! テンペスト・・・これが良いんじゃないか。)

 

スライム

「なぁ、思いついたか?」

 

龍深

「おぅ、一応な。」

 

スライム

「・・・それって『テ』から始まる五文字の言葉か?」

 

龍深

「・・・どうやら同じみたいだな。」

 

 俺とスライム君は、タイミングを合わせて。

 

龍深・スライム

「テンペストはどうだ?」

 

 これを聞いたヴェルドラの反応は?

 

ヴェルドラ

「何いいいいい!!! テンペストだとおおおおおおお!!!」

 

 突然叫び出した。

 駄目だったのだろうか?

 

ヴェルドラ

「素晴らしい響きだあああああ!!!」

「今日から我は、ヴェルドラ=テンペストだああああああああ!!!」

 

龍深・スライム

「気に入ってたのかよ!!」

 

 全く、人さわがせな竜だ。

 

ヴェルドラ

「そして、まずスライムのお前には、『リムル』名を与えよう。」

「今日から、リムル=テンペストを名乗るが良い。」

 

リムル

「リムル=テンペスト!」

 

ヴェルドラ

「そして、龍のお前には、『リーアル』の名を与えよう。」

「今日から、リーアル=テンペストを名乗るが良い。」

 

リーアル

「リーアル=テンペスト!」

 

 その時、俺の中で何かが変化した。

 『リーアル=テンペスト』という名が、俺の魂に刻まれたのだ。

 だが、それだけで終わることが無かった。

 

相棒

《告 EXスキル・『絆の架け橋』の発動条件が整いました。》

《個体名・ヴェルドラ=テンペストと・リムル=テンペストとの間に・魂の回廊が確立しました。》

《告 個体名・リムル=テンペストの『捕食者』の情報をもとに・UQスキル・『闇吸収』を獲得しました。》

《告 個体名・ヴェルドラ=テンペストの『究明者』の情報を元に・UQスキル・『龍瞳』の解析鑑定の性能が上昇しました。》

 

 なんと新たに、UQスキル一つと、『龍瞳』の効果が上昇した。

 これが俺のEXスキル・『絆の架け橋』の能力なのだろうか?

 『絆の架け橋』の効果は曖昧な者だったが、『絆や縁を結ぶ』とは名前を付け合うことも含まれるのだろうか?

 

リムル

「うん?」

 

ヴェルドラ

「? なんだ?」

 

リーアル

「? どうした?」

 

リムル

「いや、今スキルを獲得した。」

 

ヴェルドラ

「我もだ。」

 

 どうやら二人も新たにスキルを獲得したようだ。

 聞いてみたところ、リムルはUQスキル・『水勢』、ヴェルドラはUQスキル・『光剛』というスキルだ。

 名前を聞いた瞬間に、『もしかして?』と思った。

 おそらくこの二人は、『水勢剣流水』と『光剛剣最光』が使える様になったのではないだろうか?

 

相棒

《告 魂の回廊を辿り・UQスキル『水勢』及びUQスキル『光剛』を解析・・・成功しました。》

 

 相棒の解析の結果、どうやら2人共『水勢剣流水』と『光剛剣最光』が使えるようになった。

 2人が使っていない場合に限り、俺も使えるようだが。

 

リムル

「じゃあ、これからは俺もリーアルが使っていたような剣が使えるのか?」

 

リーアル

「そうだけど、リムルはともかく、ヴェルドラは無理じゃないか?」

 

ヴェルドラ

「うむ。 この巨体では掴むこともできないだろうな。」

 

 ヴェルドラには悪いが、封印が解けるときに依代になる人間サイズの肉体があれば、聖剣を使えるようになるだろうな。

 それまで我慢してもらうしかない。

 

 そして、スキルの確認も終わったので、改めてリムルが『捕食者』を発動し、ヴェルドラを飲み込んだ。

 リムルがヴェルドラのサイズにまで大きく広がった時は、「おぉ!」と驚いてしまった。

 ついさっきまで普通に話していたのに、今は目の前にもうヴェルドラはいない。

 消えて訳では無いのは分かっているが、やはり寂しいな。

 

相棒

《告 個体名リムル=テンペストのUQスキル・『大賢者』が・『無限牢獄』の解析を開始しました。》

《魂の回廊をたどり・UQスキル・『相棒』も・解析に加わることができます。》

《『無限牢獄』の解析を開始しますか?》

 

リーアル

(もちろんYESだ。)

 

 リムルの『大賢者』だけでなく、俺の『相棒』が加われば更に速く解析が進むだろう。

 それまでに、ヴェルドラに聴かせてやれる面白おかしい話を、沢山用意しておかないとな。

 そのためには。

 

リーアル

「まずはこの洞窟を出ないとな。」

 

リムル

「そうだな。 ・・・とりあえず、歩くか。」

 

リーアル

「おう。」

 

 この日、天災級モンスター『暴風竜・ヴェルドラ』の消失が確認された。

 これにより、この世界の各国がその原因を突き止めようと躍起になっていた。

 その原因が、一匹のスライムと龍だとは知らず。

 

 世界がそんな騒ぎになっているとは知らず、俺とリムルはあれから数日、洞窟の中を彷徨っていた。

 目につく草や鉱物を、リムルは『捕食者』で、俺は闇黒剣月闇を手に持っている時に使える『闇吸収』を使って『胃袋』と『無限収納』に貯めつつ、精錬・生成をしながら。

 これにより、『ヒポクテ草』は回復薬『完全回復薬(フルポーション)』へ。

 鉱石の『魔鉱石』は『魔鉱塊』にしながら。

 

 その合間にリムルは、スキルの練習ついでに、スキル『水流移動』を獲得し、攻撃手段の『水刃』を獲得した。

 それに伴い、スキルの統合進化が発生した。

 『水圧推進』『水流移動』『水刃』が統合され、EXスキル・『水操作』に統合進化したのだ。

 

 俺はというと、リムルみたいに統合進化はないが、幾つかスキルを手に入れた。

 この世界に『魔力』というのがあるのなら、その魔力を体に纏うことができないか試してみた。

 試しに体全体に魔力を集中してみる、その状態で、足元にあった拳くらいの大きさの石を掴んで、力を込めてみたら、ボロボロに砕け散ってしまった。

 これによりEXスキル・『魔闘法』、及びEXスキル『魔力操作』を獲得した。

 更に、その状態で更に足の裏に魔力を集中さ、思いっきり地面を駆けようとしたら、一歩で5mの距離を一瞬で移動できた。

 その際、うまく踏ん張れなくて、目の前の壁に突っ込んでしまった。

 これによりEXスキル・『縮地法』を獲得した。

 

 そんな感じで、スキルを獲得しつつ俺達はこの洞窟の出口を探して、彷徨い歩いていた。

 そんな時、俺達は出会ったのだ。

 『赤い糸で結ばれた運命の人』・・・ではなく。

 

リムル

「・・・ぎょえええええええ!!!」

 

リーアル

「おぉ! デカイ蛇?」

 

 俺達の前に現れたのは、黒い大きな蛇だった。

 解析鑑定の結果、この蛇は『黒蛇(ブラック・サーペント)』という魔物らしい。

 俺達を威嚇し、逃すつもりはなさそうだ。

 

リムル

(おいおい、冗談じゃないぞ。)

(こんなおっかない・・・あれ?)

(意外と・・・怖くない?)

 

リーアル

(ヴェルドラと比べれば・・・大したことないな。)

「どうするリムル? 俺がやろうか?」

 

リムル

「いや、俺がやる!」

 

 そう言ってリムルは飛び跳ねて、黒蛇の上空に飛び『水刃』を放った。

 『水刃』一発で、黒蛇の頭は胴体と切断された。

 リムルは、思っていた以上に『水刃』の切れ味がよかったことに驚いていた。

 立ち去ろうとした時、リムルは黒蛇を『捕食者』で捕食した。

 そのおかげで、リムルはスキル『熱源感知』と『毒霧吐息』を獲得し、黒蛇への擬態が可能になった。

 

 その時、俺にも相棒から報告があった。

 

相棒

《告 『絆の架け橋』の効果により、個体名・リムル=テンペストが獲得したスキル、『熱源感知』を獲得しました。》

 

リーアル

(お!? 俺にもか。)

 

 こうして、俺達は様々なスキルを獲得していった。

 

 次に出会ったのは、背中に分厚い装甲を纏った、『甲殻トカゲ(アーマーサウルス)』という大きな蜥蜴だった。

 こいつは、俺の聖剣『火炎剣烈火(かえんけんれっか)』の必冊ホルダーによる『読後一閃』で縦に斬り裂いてやった。

 リムルが捕食すると、スキル・『身体装甲』を獲得した。

 俺の場合は、『身体装甲』のスキルはUQスキル・『巨神体躯』に統合され、『巨神体躯』の物理・魔法防御力が上昇した。

 

 次は『エビルムカデ』という巨大なムカデだった。

 このムカデは、リムルが黒蛇に擬態し、『毒霧吐息』を吐いて溶かした。

 見た目、かなりグロかった。

 それでも、リムルがエビルムカデを捕食すると、リムルはスキル・『麻痺吐息』を獲得した。

 残念ながら、俺は獲得できなかった。

 

リーアル

(・・・・・・種族的な問題か?)

 

 他にも、『黒蜘蛛(ブラックスパイダー)』からは、俺とリムルはスキル・『粘糸』と『鋼糸』を獲得した。

 『巨大蝙蝠(ジャイアントバット)』からは、リムルはスキル『吸血』と『超音波』し、俺は残念ながら、獲得出来なかった。

 

 そしてリムルは、『超音波』のスキルを応用して、遂に声を出せるようになった。

 

リムル

「アー、アー、アメンボアカイナアイウエオ。」

「ワレワレハ、ウチュウジンデアル。」

 

リーアル

「タベモノヲスベテ、ヨコセ!」

 

リムル

「うん? なんで食べ物?」

 

リーアル

「あー、ほら、スライム的に・・・な。」

 

 そして遂に、俺達は見つけた。

 

リムル

「うん?」

 

リーアル

「お!」

 

 そこにあったのは、大きな金属の扉だった。

 長い間放置されていたのか、全体的に錆び付いている。

 

リムル

「もしかして、ここが出口か?」

 

リーアル

「かもな。」

 

 さてどうしたものか?

 いっその事、聖剣でぶった斬るか?

 そんなことを思っていると、不意に目の前の扉が開き出した。

 開いた扉の隙間から光が差し込む。

 

リムル

 ワクワク!

 

リーアル

「・・・うん?」

 

 その時俺は、扉の外に俺達以外の気配を感じた。

 人数は三人だ。

 

リーアル

「リムル!」 ガシッ

 

リムル

「うお?!」

 

 俺はリムルを抱えて、近くの窪みに身を隠した。

 扉が完全に開き、そこにいたのは。

 

盗賊風の男

「ふう、やっと開いたでやす。」

「鍵穴も錆び付いていて、ボロボロでやすよ。」

 

剣士風の男

「仕方ねぇって、300年誰も入っていないんだろ?」

 

魔法使い風の女

「いきなり魔物に襲われたりしないですよね?」

「・・・まぁ、いざという時は『強制離脱(エスケープ)』使いますけど。」

 

 初めて見る人間に、内心ドキドキしている。

 格好から察するに、冒険者だろうか?

 声をかけてみるべきだろうか?

 

リーアル

(でも、俺は見た目は人間だけど、頭の角がな・・・)

 

 俺の角を見て、襲い掛かられても嫌だしな。

 ここは、見送るべきだろう。

 

盗賊風の男

「じゃあ、アッシの技術(アーツ)『隠密』を発動しやすよ。」

 

リムル・リーアル

(隠密?)

 

 盗賊風の男がそう言って、両手の拳を合わせると、彼らの姿が見えなくなった。

 

リムル・リーアル

(おぉ!!)

 

 俺たちが驚いていると、先ほど姿が見えなくなった三人が、洞窟の奥へと歩いていくのがわかった。

 なぜ分かるかって?

 足跡が残っているからさ!

 

リムル

「さっきの、『隠密』って言ってたっけ?」

 

リーアル

「あんなスキル・・・いや、技術って言ってたっけ?」

 

リムル

「そんなのまで有るんだな。」

「・・・けしからん奴だ! 後で友達になる必要があるな。」

 

リーアル

「・・・リムル、さっきの技を何に使うつもりだ?」

 

リムル

「・・・・・・聞くだけ野暮だろ?」

 

リーアル

「・・・まぁ、いいけど。」

 

 そんなことを言い合っている内に、冒険者たちは更に奥の方へと進んでいき、もうここからだと足跡を確認することができなくなった。

 チャンスだと思い、俺とリムルは扉をくぐり、洞窟の外に出るのだった。

 唯一、三人の冒険者のうちの1人、魔法使い風の女だけが、俺達の存在に微かに気づいていた。

 

魔法使い風の女

(・・・さっき魔物の気配がしたけど・・・気のせいかな?)

 

 

 

 洞窟を出た俺達は、久しぶりの外の空気を堪能していた。

 これまでずっと洞窟の中だったからなのか、見る物全てが鮮烈に感じ、色鮮やかに感じる。

 洞窟の湿った空気とは違う、適度に潤いのある緑の香りと土の香りがする空気は、とても心地いい。

 あれからヴェルドラからはなんの反応もない。

 この景色を見せてやりたかったな。

 

 それにしても、洞窟にいたときは魔物に頻繁に襲われたが、外はこれまでのことが嘘のように全く襲われなかった。

 まぁ、唯一魔物に遭遇した時があった。

 

 あれは、リムルが発声の練習をしていて、俺が近くにあった果実に舌鼓を打っている時。

 

リムル

「カキノキクリノキカキクケコ。」

 

リーアル

 モグモグ ゴク 「・・・ウマ! 何より甘い。」

 

魔物

「グルル!」

 

リムル・リーアル

「うん?」

 

 俺達の前に現れたのは、五匹の狼の魔物だった。

 今にも襲いかかってきそうだったので、俺達は少し威嚇すると。

 

狼の魔物

「!!!」

 

 一目散に逃げていった。

 それ以降、魔物が現れることはなかった。

 しばらく歩いていると、整備はされていないが道みたいなものがあったので、そっちにいってみることにした。

 すると、目の前から小柄な体をした集団がやってきた。

 

リムル

(・・・ヴェルドラ、面白可笑しいエピソード、早速用意できそうだよ。)

 

 俺達の目の前にいる集団は、貧相な体つきにボロボロの武器、極め付けは緑の肌。

 ゴブリンというやつだろうか?

 

相棒

《是 この集団は・ジュラの森に生息する魔物であり・この世界の人間たちの定めた強さの基準で言うと・Eランク相当の魔物です。》

 

リーアル

(やっぱりゴブリンか。)

 

 すると、剣と盾を持つリーダー格のゴブリンが一歩前に出て。

 

リーダーのゴブリン

「グガ、つ・・・強き者達よ、この先に何かようですか?」

 

リーアル

(お! 言葉がわかる?)

(・・・あぁ、『魔力感知』のおかげか。 ・・・ていうか『強き者達』?)

 

リムル

(それって、俺達のことか?)

 

 2人揃って自分を指差すと、ゴブリンは首を縦に振る。

 どうやら間違いないようだ。

 

リムル

(思念を乗せれば、会話も出来るんだよな。)

スーッ「えーっと、初めまして。」ブワッ!

 

リーアル

「!!?」

 

ゴブリン達

「ヒイイイイイイィィィ!!!」

 

 リムルが喋ったと思ったら、なんだこれは?!

 至近距離でスピーカーが大音量で音が鳴っているようだ。

 

リムル

「俺はスライムの、リムルと言う」

 

リーアル

「リムル! ストップストップ!!」

 

リムル

「え?」

 

 リムルを抑え、大音量の暴力からゴブリン達を救った。

 見るとゴブリン達はすっかり怯え切っており。

 

リーダーのゴブリン

「貴方様の力は十分理解しました!! どうかお声を鎮めてください!」

 

リムル

「あれ? 思念が強すぎたか?」

 

リーアル

「あぁ、さっきのリムル・・・まるでヴェルドラが喋っている見たいだったぞ。」

 

リムル

「マジか!」

 

 改めて、思念を抑え気味にゴブリン達の話を聞くと、どうやら強力な魔物の気配が近づいてきたから、警戒に来たようだ。

 で、その『強力な魔物』とやらが、俺達らしい。

 何かの間違いじゃないかと思ったが、ゴブリン達は『間違いない』と言う。

 

リーダーのゴブリン

「強き者達よ、貴方達を見込んでお願いしたい事があります。」

 

 リムルはその体から?マークを出した。

 ・・・今更だが、面白い表現の仕方だ。

 

 俺達は、ゴブリンの村に案内された。

 村・・・と言うか、集落っぽいけど。

 ヴェルドラの鼻息一つで吹き飛びそうだ。

 案内されたのは、村長の家だった。

 そこには杖を持ったヨボヨボのゴブリンが一匹いた。

 

リーアル

(・・・ゴブリンって『匹』でよかったよな。)

 

ゴブリンの村長

「初めまして、私はこの村の村長をしています。」

 

リムル・リーアル

「初めまして。」

 

リムル

「俺達にお願いとは、なんですか?」

 

 村長と、俺達を案内してくれたリーダーのゴブリンが頷き合い。

 俺達に話し始めた。

 

ゴブリンの村長

「実は最近魔物の動きが活発になっているのですが、ご存じでしょうか?」

 

リムル・リーアル

「いいや?」

 

ゴブリンの村長

「我らの神が、一月程前にお姿をお隠しになったのです。」

「その為に近隣に住む他の魔物達が、この地にちょっかいを出すようになったのです。」

 

リーアル

(神? ・・・もしかして、ヴェルドラのことか?)

 

 時期的には合いそうだ。

 この森、『ジュラの大森林』の魔物除けになっていたのだろうか?

 

リーアル

(なんか、悪いことしたな。)

 

ゴブリンの村長

「我々も応戦をしたのですが、戦力的に厳しく・・・」

 

リーダーのゴブリン

「それで、貴方達に!」

 

リムル

「力を貸してほしいと・・・でも俺スライムなんで、期待に添えるかどうか?」

 

リーアル

「俺も、生まれたばかりなんで、何が出来るか?」

 

 ゴブリン達が何と戦っているかわからないが、ぶっちゃけ、洞窟に出てきた魔物程度ならなんとかなると思うが。

 それを言わないのは、・・・まぁ、面倒だもんな。

 

ゴブリンの村長

「ハハハ、ご謙遜を。」

 

リーダーのゴブリン

「ご謙遜を。」

 

リムル・リーアル

「ん?」

 

ゴブリンの村長

「ただのスライムにそれだけの『覇気(オーラ)』は出せませんよ。」

「さぞかし名の知れた魔物だとお見受けします。」

 

リーダーのゴブリン

「そちらの方も、見た目は人間に近いですけど、『覇気』の感じからすると、相当なお力を持った魔物とお見受けします。」

 

リムル・リーアル

「え??」

 

 覇気?

 そんなものを出した覚えはないが?

 ここは相棒さんの出番だな。

 

リーアル

(相棒さん、『魔力感知』の視点を切り替えて、自分を客観的に見せてくれ。)

 

相棒

《了 視点を切り替えます。》

 

 そして見えたのは。

 俺とリムルから虹色の膨大な魔素が溢れ出ている光景だった。

 リムルを見ると、俺と同じ様に驚いていた。

 『大賢者』に頼んだのだろう。

 それにしても、俺達は普段からこんな膨大な魔素を無意識の内に垂れ流していたのか?

 

リーアル

(これはアカン奴や!)

(だからゴブリン達は怯えていたし、森で魔物に襲われなかったのか。)

 

リムル

「・・・フッ、さすが村長。」

「わかるか?」

 

リーアル

(リムル?)

 

 知らずに魔素を漏れ出していることを、誤魔化すようにリムルは言った。

 それからは、俺達の『覇気』に怯えているゴブリン達もいたので、『覇気』を抑えることにした。

 俺は『魔力操作』のおかげでスムーズに出来た、漏れ出ている魔素が0になったからか、さっきまであった角が引っ込んだ。

 相棒曰く、この状態だと、人間と認識されるとのこと。

 誰かに会う時はこの方法を使うとしよう。

 

 そして、ゴブリンの村長の話だと、狼の魔物『牙狼族』が攻めてきたのだ。

 本来、狼一匹につきゴブリンの戦士が十人がかりで相手をしても、勝てるかどうか分からない程の強さらしい。

 その戦いで多数のゴブリンの戦士が、討死した。

 この村には、名持ちの守護者のようなゴブリンがいたが、そのゴブリンも討死し村は危機に瀕している。

 

ゴブリンの村長

「牙狼族は全部で百匹程度です。」

 

リムル

「・・・こっちの戦力は?」

 

ゴブリンの村長

「戦えるものは雌も含めて六十匹程です。」

 

 絶望的な戦力さだ。

 村長の話なら牙狼族は一匹でゴブリン十匹分の強さだ。

 人間の兵法なら、『攻める側は守る側の3倍の兵力が必要』なのだが、魔物としての格が違うし、そもそも人間の常識なんて通じないか。

 

リーアル

「その・・・名持ちのゴブリンは、勝てないとわかっていて戦ったのか?」

 

ゴブリンの村長

「いえ、牙狼族の情報は・・・その戦士が命懸けで知らせてくれた物なのです。」

「その戦士は・・・私の息子で、これの兄でした。」

 

リーダーのゴブリン

「グゥッ!」

 

 悪いことを聞いてしまったな。

 勝てなくても、せめて情報だけでも持ち帰ってきたのだろう。

 自分の家族と仲間達のために。。

 

 家の入り口をチラッと見ると、複数のゴブリン達がこちらの様子のを見ていた。

 ヴェルドラの話では、この世界は『弱肉強食』が絶対のルールだと言っていた。

 仮に俺達がこの場を去り、ゴブリン達が牙狼族に殺されても、それは俺達には関係のないことだ。

 ・・・・・・けど。

 

リムル

「・・・村長、仮に俺達がお前達を助けるとして、見返りはなんだ?」

「お前達は、俺達に何を差し出せる?」

 

村長・リーダー

「・・・・・・」

 

 リムルのこの言葉には納得がいく。

 本当はリムルも見返りなんて望んではいないだろう。

 ただ、無償の行為と言うのは、最初だけならいいと思う。

 だが、それが何回も続くと周りの者は『その行為の裏に何か有るんじゃないか』とか『何を考えているのか分からない』とか疑い始める。

 最終的には、異端者扱いしてこちらに牙を剥きかねない。

 こうやって体裁を整えておくべきだろう。

 

ゴブリンの村長

「・・・我々の忠誠を捧げます!」

「我らに守護をお与えください! さすれば我らは、お二人に忠誠を誓いましょう。」

 

リーダーのゴブリン

「誓いましょう!」

 

 そう言って、二匹は深く頭を下げてきた。

 随分と重たい見返りだと思う。

 だが、元人間として、そして今はまだ変身すらできないが、仮面ライダーの力を持つ者として、助けを求めている者を見捨てることはできない。

 

リムル

(・・・なんだかんだで、俺は頼まれ事に弱いな。)

 

リーアル

(・・・やるか。)

 

 その時、遠くから雄叫びが聞こえた。

 

リムル・リーアル

「!!?」

 

村長・リーダー

「!!!」

 

 まるで狼の遠吠えのようだ。

 おそらく牙狼族だろう。

 百匹の牙狼族が一斉に叫んでいるのだろうか?

 まるで地響きのようだ。

 

 その遠吠えを聞いて、外にいたゴブリン達はパニックを起こしていた。

 頭を抱えてその場に座り込む者。

 涙を流し叫ぶもの。

 どうしたら良いのか分からず、慌てる者。

 村長が外に出て、ゴブリン達を落ち着かせようとするが、治る気配がない。

 

リーアル

「・・・なぁ、リムル。」

 

リムル

「わかっている。」

 

リムル・リーアル

「・・・助けよう。」

 

 そう言って俺達は、家の外に出た。

 

リムル

「みんな落ち着け!」

 

 リムルのその一言で、周囲のゴブリン達は一気に静まった。

 

リーアル

「そうだぞ、なんたってこれから倒す相手なんだぞ。」

「怖気付いてどうする?」

 

ゴブリンの村長

「で・・・では!?」

 

 俺とリムルは村のゴブリン達を見て。

 

リムル

「・・・お前達の願い、暴風竜・ヴェルドラに代わり、このリムル=テンペストと。」

 

リーアル

「このリーアル=テンペストが叶えよう!!」

 

ゴブリンの村長

「は・・・ハハァ〜!!」

「有難う御座います!! 我々は、リムル様とリーアル様の忠実な僕です!!」

 

ゴブリン達

「!!!」

 

 村長が頭を下げると、他のゴブリン達も一斉に頭を下げた。

 

 こうして、俺とリムルはゴブリン達の守護者となるのだった。

 

 

 

 

======================

 

○ リーアル=テンペスト 獲得スキル

 

 UQスキル

 ・闇吸収

  闇黒剣月闇を持っている時に使うことができるスキル

  龍瞳と無限収納と同期しており、吸収したものは、無限収納に収納され、精錬・生成される

 

 EXスキル

 ・魔闘法

  発動すると、全身が魔力の鎧で覆われ、身体能力が上昇する

  周囲から魔力を上乗せするか、自身の魔力を上乗せすると、強化される

 

 ・縮地法

  地面に隠れたり、地面の距離を縮めることで、瞬間移動が可能になる

 

・魔力操作

自身の魔力や、周囲の魔力を自在に操作する

 

 Cスキル

 ・熱源感知

  熱を持つ物体を感知する

 

 ・粘糸・鋼糸

  粘りのある柔軟な糸と、硬く頑丈な糸を操る

 

○ リムル=テンペスト 獲得スキル

 

 UQスキル

 ・水勢

  水勢剣流水を使用することができる

  ソードライバーがあれば、変身も可能

 

 EXスキル

 ・水操作

  水を自在に操作して、攻撃・防御・移動に使用する

  水圧推進・水流移動・水刃を獲得したことで、EXスキル・水操作に統合進化した

 

 Cスキル

 ・熱源感知

 

 ・毒霧吐息

  浴びると溶ける、毒の霧を出す

 

 ・麻痺吐息

  浴びると麻痺状態になる

 

 ・粘糸・鋼糸

 

 ・吸血

  他者から血を吸い取る

  吸血の仕方は、種族によって異なる

 

 ・超音波

  超音波を発生させる

 

 ・身体装甲

  皮膚を硬い装甲に変化させる

 

○ ヴェルドラ=テンペスト 獲得スキル

 

 UQスキル

 ・光剛

  光剛剣最光を使用することができる

  最光ドライバーがあれば、変身も可能

 




いかがでしょう。

今回はゴブリン達との出会いまで書きました。

合間合間でオリジナルストーリーを入れるつもりなので、まぁ、暖かい目で見守ってください。

次回もよろしくお願いします。
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