スケルトンに転生した私が幸せになれました♪♪   作:麗紫 水晶

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 いや~……よろしくお願いします。見切り出発なので……ってどの作品もそれに近いですが……。読んでみていただければ……。

 物語のスタートでゴザイマス…………よろしくね♪



プロローグです♪♪

 う……………………な、何この圧迫感…………目の前真っ暗で、何がどうなっているのかさっぱり分からない……。

 何でこんな所に居るんだろ!?え~と、私は何をしてたんだっけ? …………あ、思い出した……。

 私は女性の剣士で一応、騎士の称号は持ってはいたもののダンジョンの攻略を命じられて突入したのは良かったけど、そのダンジョンは私の攻略できるレベルではなくて1個隊は全滅……私もミノタウロスに……。

 って、あれ!?そうだ、そうだね!?私は……ミノタウロスに……負けた……。そのまま命を奪われたんだっけ……で、でもどうして今意識があるの!?しかも、身体の実感もあるし……ん!?ちょっと待って!

 何か変!!手を目の前に持って来てみる。暗がりで良く見えないけど……私は血の気が引くのを感じた……いや、実際は血は無いので、感覚だけ……。

 

(ひぃぃぃぃぃぃ!!!骨っっっ!?!?!?)

 

 ほ、ほ、ほ、骨になってる……。そう言えば、さっきから身体を動かすとカタカタ鳴ってたんだよね。骨になった手で身体のあちこちを触れてみる………………骨だ……。

 な、なんて事……。所謂スケルトンというモンスターになったという事なの!?一体どうして……?

 どう考えても辻褄が合わない……。私だけどうして生かされたのか……と言っても違う意味でだけど……。

 手が上がるという事は少しは隙間があるのね……なんかごつごつとした平らな壁と床が……!?ってこれまさか棺!?

 

 そうか、そうだよね!私はスケルトンとして生まれ変わったんだ。だから、棺に入っている……それで真っ暗なんだ!な~る程!!

 って感心してる場合か私っ!明らかにとんでもない事が起きてるのに何この余裕!?自分でビックリ!

 でも、何だろう?驚きはしてるけど焦りは全くと言っていい程無いんだよね……。ただ、人では無くなったという寂しさが少しあるだけ……。

 

 で、感傷に浸ってる場合じゃないか。まずはここから出て見ないと……。でも、このフタ開けれるのかな?さっきから感触としては多分石かなと思うけど、そうなると重そうだよね。私は骨だからバラバラになるんじゃないの?

 と言っていつまでもこのままというのも退屈そうだし……。ま、試してみようかな?

 私は骨の両手を上に突き出す。手を広げた状態でその石であろうフタに手を掛けて押し上げてみる……。

 あ、浮いた!でもこれ以上は……なら、横にずらせば…………よしっ!少しづつだけど横にずれていく。これを繰り返せば……。

 

 ズズンッッ!!質量感のある響きと共にフタが棺の外側に倒れ落ちた。

 やたっ!!出られるっ! あ、あはは……騎士だったのに言葉遣いが変と思ったでしょ?私は元々はこんな感じ。

 上官の前では丁寧な言葉使いをすることはあったけど、普段部下とかと話すときは気さくに話すようにしてるんだよね。まあ、信頼と言うか絆を深める為でもね。でも、その絆は一瞬で消え去っちゃった……私の浅はかさが原因だと思う……。だから、姿はどうあれ何で私だけ生かされたのかが疑問でならない……。彼らの事を思うと辛いし……胸が張り裂けんばかりに苦しい……あ、骨だから感覚だけね♪♪

 今はとにかく棺から出て対応策を考えなきゃ……。私は上半身を起こして周りを見回して見た。

 極々小さな岩壁の部屋で、3畳くらいかな?ひかり苔がぼんやりと部屋を照らしてる……。

壁には御大層に片手剣と盾が立て掛けられている。これって……私にモンスターを討伐しろと!?いや、逆かな。人間を倒せとか言うのかな?後者は私にすると嫌だね。そりゃ、嫌いな人間、相性の悪い人間も居るから一概には言えないけど、腐っても元人間、って今は骨だから大丈夫。

 良い人たちも居たから言える話……。だから、逆にダンジョンを攻略出来ないかと思案中。果たして上位のモンスターに太刀打ちできるのかどうか……。

 まずは剣と盾を装備しなきゃ……立てるかな私?棺の両側を手で掴み、ゆっくりと骨の膝を曲げて立ち上がって行く……。お……はだしの状態だけど……立てた!おおっ、動ける動けるっ!意外と嬉しい♪自由に動けるのってこんなに気持ち良いんだね!感動♪

 

 棺から出た私は早速立てかけてあった剣と盾に手を伸ばす。おおっ質量感たっぷりで……骨なのに振り回せるのかな!?へ……意外と軽い!?マジで?筋肉も無いのにどうなってんの!?

 これも何かの魔法か呪術なのかな?あれだけの質感があったのにいざ手にしたら軽くなっちゃった……。

じゃあまずは、自分が元人間で騎士だった時の剣技が出来るのか試してみた。

おおっ!出来るじゃん、これはかなりの特典でしょ!普通のスケルトンじゃ、ただ剣を振り回す程度だけど私の場合は剣技が身に付いた状態、まぁ独学なんだけどね。でも、いざ戦うとなったら自分の身を守ることが出来るね。役得♪そう言えばスタミナってどうなんだろ!?骨だけに内臓が無いゾウ…………ごめん……おやじギャグ……。

 

 お腹も減る事も無いし、骨が折れる事もあるとは思うけど、どれだけ動き回れるのか不思議!?

 服も着る訳で無し…………あぁっ!!は、は、は、裸だった!!!きゃぁぁぁぁぁ!えっちぃぃぃぃっ!!って誰も見てないか……。しかも胸や大事な所も無いし……骨だけに。ハズカシがりようが無いよねこの場合、ちょっと切ない……。

 

 ま、まあここで考えてても始まらないし部屋の外に出てみようかな。一体どこのダンジョンなのかな?一杯あるからねこの世界。その内の1つが私が攻略失敗したダンジョンがある……。むざむざ部下を死なせてしまったダンジョンが……。もっと下調べをするべきだった……あんなに強いモンスターが居るダンジョンだったなんて……。

 私は一応警戒しながら部屋の外に頭……いわゆるドクロですけど出してみた。

 

 ほうっ!岩壁の廊下と言えばいいのかな?左右に道が続いているね、どっちもその奥は暗がりで良く見えないけど。さてと、どっちの道を行こうか……。上に行く階段でも見つかれば地上に向かっていくけど、下に降りる階段だったら上級モンスターが居る確率が高くなる。と言ってどっちがどっちだか分からないし……。

 あ、そうか!私……スケルトンだった……。骨です骨!ガイコツですよ!気持ちがまだ人間時のままで、違和感だらけだね。そうか、上に行けば地上に出られても騎士やハンター、傭兵に魂を狙われる事になるんだ。防具を着けてない限り、盾で躱すだけで腕や胴体を直接攻撃されれば即落ち確定なんだね!

 それはやばいな……下の階に行けば上位モンスターが居るけどやたらとこき使われそうだし……。でもまだ、人間に倒されるよりはマシかな……。

 

 ええいっ!ままよっ!ここは右に独断と偏見で進もう!いざとなれば剣と盾があるし何とかなるでしょ!

 右の通路を歩き出した。しばらく何もない廊下……どこまで続いているのか真っ直ぐなのか曲がって行っているのか1本道だけにどう歩いているのか分からない……。途中に何も無いなんて……私が蘇った部屋からここまで通路や部屋までもそれらしいものが全くない!?何なのここ!?

 あ、あれって……扉!?ずっと1本道で扉の前までホントに何も無かったし、何も起きなかった。普通ならガーディアン代わりにモンスターが居てもおかしくないと思うんだけど?

 あれ…………でもなんか引っかかる……前にも一度こんな通路を通って来たような………………えっ!!ま、まさか……こ、こ、このダンジョン……お、覚えてるよ……。忘れる訳がない…………だって、私を含めて1個隊が全滅したダンジョンだから……。

 骨なのに凄い寒気がする……感覚としてだけど。あの時の記憶が蘇って来る……忌まわしい記憶が……。

 ってことはこの扉の向こうには……私達を全滅に貶めた奴が居る!!私一人で倒せるかな…………ん!?よく考えてみたら今私はスケルトンだった。階級違えど同じモンスターだもんね、倒される事は無いか……。でも、そうなると無念だね、死なせてしまった部下たちの敵が討てないなんて……いや、逆に弱点を見つけて倒すことを考えた方が良いかな!?それならこれからの行動も目標が立つし、そうしよう!まずはここは覚悟を決めて剣を腰に納めてと……いざっ!!

 

 扉を開けると広い空間があって、真っ直ぐ赤いカーペットが敷かれその両側を5本ずつの石柱が間隔を開けて並んで建っている……その奥に玉座のような……いや、玉座だよね。そして至る所に松明が灯されて部屋を明るくしてた……。その玉座を見るとやはり奴が居た……一瞬で私達を死に追いやった張本人が……。

 人型で2本のヤギの角に似た角を生やし、蝙蝠に似たような羽根……足と手の爪は研ぎ澄まされ、腰回りは毛で覆われている……マッチョな体躯……強面の顔はまさに強者の威圧感を漂わせてた……。

 ”デーモン”人間側ではそう呼んでる……魔族側ではどうかは分からないけど。こんな奴が居た事を知ってれば、迂闊に突入はしなかったものを……。だけどあの時何で彼女は私にこのダンジョン攻略を依頼して来たんだろ!?奴が居る事は知らなかったのかな?それとも知っていた……?もしそうだとしたら私に依頼した理由は!?

 

『どうした……何かあったか……。』

 

 うう……その低い野太い声は人間の時には会話が分からなかったけど、スケルトンになった今の私は話が分かる。言語の勉強になるなぁ……。

 

『我の部屋に何の用だ……。用がないなら持ち場に戻れ……。』

 

 ハスキーで低く野太い声で私に言ってきた。今すぐにでも敵を……と思うけど多分即落ちするのが確定的だと思うから無駄な事は止めよう。技量と力をもっとつけてからだね。

 

『スミマセン、持ち場に戻ります……。』

 

 そう答えて振り向いて扉に手を掛けようとした時だった。

 

『待て!少し鍛えてやろう。我の前でこ奴と戦ってみると良い……。おいっ!!』

 

『オオォォォォ!!』

 

 頭と下半身が牛の姿、上半身は筋骨隆々爪は鋭く尖ってる……。しかも、大きな両手持ちの戦斧……間違いない、あの時私を殺したミノタウロス……。こいつとまた戦えって!?嘘でしょ!でも、敵が討てるかも……私の!? くすっ♪私が私の敵討ちなんて変だけどね、でも考えたらお返しするチャンスという事。

 もしかしたら再度倒されるかもだけど、やられっぱなしも悔しいし。なら存分に戦ってみようかな……パワーは負けているのがまる分かりだから、こっちは技で。

 

 相手は私がただのスケルトンだと思って油断してる……その方が隙が出来やすくて助かるよ。いっちょやってみるか!

 私は剣と盾を構えてミノタウロスとの間合いを取る。あの戦斧が届く範囲内に入ったら一撃で終わりだ。でも、剣の長さを考えたら懐に入らないと届かないし……。私も骨だから瞬発力は皆無な気がするし、う~ん少しずつだけど近づいてる……一体どうすれば……。

 

『ウモオォォォ!!』

 

 うわっ!戦斧を振り上げて垂直にこっちに向けて向かって来た!マズイッ!た、盾っ!ぐっ!!

 立てに振り下ろしてきた戦斧が私の盾にぶつかりつつそのまま地面にめり込む!足元のそれを見て冷や汗が流れた……骨だから感覚だけです……。

 ま、ま、ま、マジ!あっぶなぁ!何なのよこの筋肉馬鹿!!バラバラになるとこじゃん!!……あ、そのつもりか……だよね。でもそれでがら空きだよっ!!

 私は戦斧を地面から抜こうとしているミノタウロスに剣を振り下ろした!だけど同時に戦斧が抜けて剣を弾かれる!このっ!早いっ!

 お互いに武器を構え直してもう一度間合いを取る……今度は逃すまいと鼻息を荒くしている……私……そう言うのは苦手なんだよね……。やっぱ倒さないと後々しつこそうだしね。

 だめ、これは私のスタイルじゃない。盾を外そう……。地面に盾を突き刺して両手で剣を構えなおした。

 すると、デーモンもミノタウロスも一瞬驚いたみたい、攻撃のスタイルを変えるなんて他のスケルトンじゃしなかった事だろうから。

 

『ウモオォォォァァァッ!!』

 

 小癪なぁぁ!とでも言ってるんだろうけど、私もここでバラバラになるのは御免だからね!こんな身体なりの攻撃がある!

 ミノタウロスが戦斧を勢いよく横に薙ぎ払って来た!私は地面に顔が着きそうになるぐらいにしゃがみ込む!盾を構えてない分、体勢を低く出来る!勢い余って空振りしてる!今度は私の番だ!!

 立ち上がりながら剣を下から斜め上に振り上げていく!!剣先がミノタウロスの右太ももから右腕、左胸にかけて斜めに切り裂いた!!血しぶきが飛んで私の身体にも掛かる!

 

『ウゴォォォォッ!!』

 

 全く反撃をされると思って無かったね♪噛みつかれる事もあるって事、分かったかな!?いや、無理かな。で、それで終わる訳がないじゃん!そのまま振り上げた剣を今度は垂直に勢いのまま振り下ろして地面まで……。

 

『ウ……ゴ……ガッ…………。』

 

 身体を縦半分に切り裂かれそれ以上動けないまま膝を崩して、前のめりに倒れ込んだね……。良かったのかどうか肺も無いから息を切らす事も無いけど、単純に怖かった……だって、一度はこの戦斧に私の方が切り殺されたんだからね……。元騎士の意地だけで勝ったような感じでさ。それが無かったら、今頃は再度倒されてたよね……。

 あら、振り向いたらデーモンがちょっと驚いてる。そんな表情もするんだ……面白い……。ごめんなさい、期待通りにいかなくて♪私がもしバラバラにされたら『この部屋に足を踏み入れるからだ……。』なんて捨て台詞を吐こうとしてたんだろうけど、そうはいかない。私って意外と諦めが悪いんだよね、同じ相手に2度も倒されてたまるもんですか!

 

『お前……。』

 

 わ、予想外にミノタウロスを倒しちゃったもんだから機嫌を損ねたかな!?これはやばいかな?一瞬で粉々にされたりして……。

 

『な、何でしょう?』

 

 呼ばれたからには返事するけど、怖くて人間の時だったら冷や汗ダラダラものだよ。骨だけだから汗も血も無いけどさ。

 

『面白いな……。』

 

『へっ!?』

 

 やば!あんまりビックリして素っ頓狂な声を出しちゃった。しかも、デーモンがニヤリと笑ってる!?!?

 怖っ!!何か企んでるでしょ、その顔!!

 

『スケルトンでありながら、ミノタウロスを倒した……気に入った、他のスケルトン兵を10体付けてやる……。人間どもの侵入を止めてみろ……。』

 

 はい!?今、なんとおっしゃいましたか!?スケルトンを率いて人間の侵入を止めろと!?あ、聞こえてました、はい……。でも、記憶が残ってるから人間寄りなんですけど!どうしろって言うのよ!止めるんですよね!?あ、そうか。倒さなくても撃退出来れば……それなら、やってみようかな。ここで拒絶も出来ないだろうし、疑われても困るし……。でも、自分が倒されたダンジョンを守る事になるとはね……何か意味があるのかな!?

 

『それで、人間達は何時に!?』

 

『使わせていた蝙蝠の情報だと奴らも準備中だそうだ。だが4日後には攻めて来るだろう……。』

 

『4日後……。』

 

 どんな兵力かは分からないけどやるしか無さそうだね。でも、追い返すことが出来るかどうか……。なら、ここは玉砕覚悟で、4日間10体を訓練してみようか。1体、1体を少しでも強く出来ればそれだけ相手を怯ませる事が出来そうだし、隙も作れる。私も強くなれるんならそうしたいし……。

 

『やれそうか?』

 

『はい、やってみます。ですが、万が一を考えて後ろに精鋭を控えて置いてください。』

 

『良かろう。手配しておく……。』

 

『ありがとうございます。では……。』

 

 私は扉を開けて玉座の間から退散した。きっと後ろにモンスターなんか手配なんてしてないだろうけど、それなら逆にやってやろうと言う気が湧いて来る。私は育成方法や、戦い方を模索し何度もシュミレーションしながら長い廊下を戻って行くのでした………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 読了ありがとうございます。お付き合いのほどよろしくお願いいたします。最後の最後はどう幸せになるのか……始まったばかりなのですぐにではないですが、お楽しみに! 紅龍騎神でした……♪♪
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