スケルトンに転生した私が幸せになれました♪♪   作:麗紫 水晶

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 滅茶苦茶、亀よりもナマケモノよりも遅い更新ですぅ!よろしくねww


ダンジョンでの初仕事……ってか皆が居るって何!?

 あ………………スイマセン、固まってしまいました、骨だけに……元女性騎士でスケルトン兵に転生した者です。

 前回、玉座の間でミノタウロスを倒した事にそこの主のデーモンが私を気に入り、人間の侵入を止めよと10体のスケルトン兵を付けてくれました。それにはビックリしたんですけど……。

 それで今、廊下を歩いて戻ってる途中なのです。

 

 ああっと、自己紹介がまだでしたよね。人間時の時には”ジャンヌ・アルレシオ”という名でアルレシオ家の長女だったんだけど、お転婆が過ぎてお嫁に行くと言う概念より、冒険ごっこや戦いごっこをしている感じだったんですよね……。

 だから、騎士になりたいと話をきり出した時には両親は猛反対!!男性が騎士に……ならば喜ばれるけど、まだその辺は偏見があって女性は貴族や立派な騎士の男性に嫁ぐと言うしきたりみたいな事がまだ強かったんですよねぇ……。

 なので、諦めさせようとお見合い話を沢山持って来たんですぅ…縁談がこんなにあるんだぞと……。

 ま、まあね、自分で言うのもなんですけど、顔立ちやスタイルはまあまあですかね(自信過剰)。整った顔立ち……とはよく言われてたけど。そうかと言ってこんなお転婆娘、男性がなびくなんてあり得ないと思ってた、実際無いわ~ってね……。

 

 だから、私もそれを押し切って騎士の面接を受けて親の目を盗んで秘密裏に剣の特訓をしていたから、模擬訓練で他の候補生を3人ほど負かしてしまって、それが何故かそこに視察に来ていた今の騎士団総大将に認められて初の女性騎士となる事が出来たんです……。

 案の定、両親はしばらく寝込んでました……。ごめんなさい、じゃじゃ馬娘で。貴婦人なんてイメージが湧かないし柄じゃないし私にはダンジョン攻略とかの方に興味があって異性との恋愛とかには疎かったし……。

 でも、やっぱり騎士になって、楽しかったしカッコいいとも思ってたし……。 

 その内に勝手に男性どころか女性からもチヤホヤされるようにもなったものだから、こっちの方がビックリで……。

 

 そうこうしている内に、実力が認められて1個隊を任される事になって……凄く嬉しかった。

 私にも部下が出来たんだってね……。

 

 でも最初は、誰も相手にしてくれなかったな……。女が団長なんて……って思われていたから尚更だけどね。

 でもある時、隊でサラマンダーの討伐に赴いた時に傷ついた部下を庇って腕に怪我を負いながらも独りで立ち向かってサラマンダーを倒した時に、部下達の私への偏見が味方にがらりと変わった……。

 

 副団長は勿論、部下達も気さくに接してくれるようになって皆と仲良くなれて……助け合い、協力し合える様になってた。訓練も和気あいあいとして……だから、モンスター討伐の命を受けても団結して連携プレイでクリアして来た。自分で言うのもナンだけど、結構周りから注目されてたんだと思う。

 

 だから今回尚更……部下を失った時の悲しみは……人一倍どころじゃなくて……スケルトンになってまでも消える事はなくて………。

 記憶か魂かは分からないけどなんで私だけ残っているのかな?

 でも…ま、これが彼等に対する贖罪なのかも。生きて……いや、死んでるけども……辛さを背負っていろと……そう受け入れるよ。

 さてと……じめじめした話をごめんなさい、色々考えても仕方ないし、4日後に人間が攻めて来るって話でしょ?スケルトンを10体付けてくれたのは良いけど、どうやって撃退しよう?

 …………あ、そう言えば急に思い出したけど“キッド”はどうしてるかな……?生前、ずっと私に懐いていた雄の黒猫のキッド……私の妹や弟よりずっと寄り添ってくれてた……どうしてるかな…餌をちゃんと貰えてるかな…心配だけど行けないし……。

 ああもうっ!思い出してたらきりがない!今はどうやって乗り切るかを考えよう。

 

 まず、スケルトン兵は……と。わっ!後ろに集まってた!ビックリしたぁ、来たなら来たで言ってよね……いや無理か……。

 え~と、剣を所持しているのが全員で、盾まで持っているのが6人……と。

 う~ん、私を含めてスケルトンってモンスターとしては序盤に登場するモンスターで、スライムよりは強いけど……ゾンビと似たり寄ったりなんだよね……。

 

 やられキャラで経験値を稼がせるキャラってイメージしかない…所謂、ハッキリ言って弱いっ!

 一般の人間や初級の冒険者ならいざ知らず、中堅冒険者や騎士クラスになれば戦いの慣れている者達ばかりでこちらが圧倒的に不利。

 

 だから、そんな程度の私がミノタウロス君を倒したもんだから、デーモン閣下が私に止めてみろと無理難題を命じて来たんだよねぇ。

 それならそれで、やるしかないっしょ!ここは、相手に度肝を抜かせてあげる……ウフッ。

 生憎とこの迷宮かなり特殊で廊下は右往左往してるけど、ずっと一本道なんだよね…時々私が居た部屋…と言うか棺桶室と言うか…があったりする感じで迷う事がない。ただ、時々右側・左側に部屋があってモンスターがそれぞれに居て、奥に進むにつれてモンスターが強くはなっていく感じのダンジョン。私も戻って来るときにおっかないのが居るのを見かけたし。

 まあね、私は中間地点のミノタウロスに倒されてしまったけど。奥には強力なモンスターが控えていると言うことだね。

 

 だからね……今更だから言える、馬鹿にしてはいけないダンジョンであると……。

 さあって、お仕事お仕事!

 で、スケルトン達に私の話って通じるかなぁ?

 

(みんな、集まってくれる……かな?)

 

 喋ると言うよりは念話に近いよね?顎は動いても、声帯が無いから声は出ないし。

 おおっ!近っ!10体が全員反応して顔を近付けてきた!わ、分かったけどキモっ!

 で、でもこれなら何とかなるかも!

 

(す、すこ~し離れて私の話を聞いて欲しいんだけど……いい?)

 

 すると素直に従うスケルトン達。知能が高い訳じゃないよね、言われた動作を素直に実行している感じかな。

 ああでもこれだと連携がとれないか…どうしたら……!?

 

(………ちょう……。)

 

 は!?!?な、な、なに?今の声は?どこから?

 

(……だ……ちょう……。)

 

 ま、まただ……だれ!どういうこと?周りにはスケルトン達しか居ないし……。

 

(…だんちょう……。)

 

 目の前に居るスケルトン兵の内の1体が、私に向かって顎を動かして来る!?

 ウソっ?待って!?そ、その…ネックレス……まさか……?

 

(ア……アイザック……なのか?)

 

 それを聞いた途端に片膝を地面に着いて、頭を垂れて来た!う…嘘でしょ……。

 生前、私の隊の副隊長を努めていた男性騎士だけど……私と同じ転生?記憶か魂かが残っていると?私だけじゃないなんて信じられないし、あり得ないでしょ!

 

(な、なぜ貴方がここに?)

 

(……はい、よく……分かりません……が気がついたら……この姿に……。)

 

 デーモンの仕業?いや、それならあの時私の事に驚いて面白いなとは言わないよね。一体どういうこと?

 

(よ、よく私が団長だと分かったね。)

 

(……勿論!……我々の……憧れで…ある貴女を…忘れる……訳がありません……それが…たとえ…骨だったと…しても……皆も……同じですww)

 

 は!?え!?あ、憧れって……照れるけど、染める頬が無いからね!

 いや、待って!ずっと全員見つめて来ると思ったら、まさか……?

 

(み……みんな……なのか……?)

 

 その途端に、次々と地面に膝を着いて頭を垂れて来る……ほんとに……こんな事があっていいの!?そんな……贖罪は私だけで十分なのに………。

 

(じゃあ、残りの者達は?)

 

(はい、どこかに……居る様ですが……今はまだ……。)

 

 彼等も最初は私と同じくかなり動揺したらしい。ただ違うのは、スケルトンになった仲間が居るかもしれないと考えて探していたらしいの。

 流石副隊長や皆だね、相変わらず気が回る所は変わらないわ……w

 

(み、みんな……この度は皆を巻き込んで済まなかった……。)

 

 私は深々と頭を下げた……みんなを巻き込んで死なせてしまった事、生きては戻れなくなった事、魔族として生活していかなければならない事……辛いことだらけだ……ホントに私だけでよかったのに……。

 

(頭を……上げて下さい…団長。騎士団の…中じゃ荒くれ者…ばかりのこの隊を…あんたが纏めて…くれた…みんな…あんたを推しだったんだよ。他の小狡い奴から…お堅い奴まで、変な団長ばかりの騎士団の中で…あんただけはマトモだった……だからこうして、この姿になった今でもこの気持ちは変わらないのさ。)

 

(ア、アイザック……。)

 

 ゴメン!!涙ものなのに滴も落ちない!骨だけにっ!

 でも気持ちは凄く伝わって来たよ、その思いが再会出来る力になったとはね。私も何故かホッとしてた…死んじゃっている事には変わらなくて申し訳ないんだけど、こんな姿になっても繋がっていた心だけは失われ無かったんだなぁ、ずっとぽっちかなぁと寂しくもあったし………私ほんとに泣きたい……でも涙出ない……しくしく……。

 

(……だ、団長が居て良かった……。)

 

(……そうだ、やっぱり俺らをまとめられるのは団長しかいない!)

 

(……団長、我等はこんな姿になりましたが…またお供させて下さい……団長に着いて行きます!)

 

(団長……!)

 

(ジャンヌ団長!)

 

(み、みんな……。)

 

 スッゴク嬉しい!生前なら兎も角、こんな状況になってまでも……いやぁ!もうどうして涙が出ないの?骨なんだけど!

 

(分かったよ、皆の力を貸してくれ。)

 

 全員立ち上がって片手を天井に向けて振り上げてた……頼もしい仲間を得たな……これで、連携がとれる、相手を撃退出来る!

 

(それで早速だけど……4日後に人間達が攻めて来るそうなんだ、追い返すための作戦会議をしたいんだけど……。)

 

 そう話すと、みんな顔を見合わせてしまった。どこか落ち着いて話せる場所が無いかな?何せ、ここは通路だし……。

 

(あっ!私が眠っていた部屋……。)

 

 全員が?マークが浮かんでた。良し、その部屋に行こう!

 

(みんな、ついて来てくれ。)

 

 私はその部屋に向かって歩き出す。

 不思議に思いながらも全員ついて来てくれた。

 薄暗い中をスイスイと進んで行ける……やっぱりモンスターだからかな?普通なら松明なり光り苔なり魔法なりで灯りを着ける筈だけど……あれ?でも、奥に進むにつれて灯りがあった気がする……何で?

 って、考えてる間に着いちゃった。まずは目先の事に集中だ。

 

(この部屋だ。)

 

 私が中に入ると、みんなも入って来た。

 ふ~ん……改めて見回すと、広さは5~60畳位かなぁ何故か私が入ってた石の棺が1つだけ……一体何?私専用の部屋だと仮定しても……おかしい……よね?

 

(いやぁ……私が入っていた棺があるだけって事は……みんなはどうやって?)

 

(は、はあ。実は他のモンスターが居る部屋の地面から這い出て来まして……。)

 

(はあぁっ!)

 

 それ普通ならとっくに死亡フラグでしょ!あ、でも同じモンスターだから大丈夫か……人間じゃないもんね。

 

(成る程分かったよ、まずは円陣を組んで座ろうか。)

 

 私は部屋の中央に円陣を組ませて、地面に座る。副団長のアイザックは私の隣に座り、後は各々に座っていた。みんな会話からすると、楽しそうだ……人間ではないんだけどなぁ……。

 何でみんなそんなに余裕なの?

 

(ね、ねぇ、みんなは人間に戻りたいとは思わないの?)

 

 あんまり余裕なのが凄く気になって聞いてみた……彼等は何も悪くないのに私に巻き込まれて死んでしまった……私が恨まれてもしょうがない程に憎い筈なのに。

 

(いや、最初は戸惑いましたよ。人間に戻る事が出来ないのかと……。)

 

(そうですね、でもあの時目の前で団長が真っ先に殺されて……絶望に変わったんすよ。俺達の憧れが……嘘だろ…って。)

 

(そうなんすよ、団長と一緒に生きられないなら、生きてる意味が無いと……。)

 

 いやいや待って待って!私はそんなに思われてたの?それ、生前に分かりたかったかも!恥ずかしいっ!でも嬉しいっ!

 

(こんな姿になってから言うのも何だが……ありがとう…。)

 

 私の返事に下顎をポリポリする者、頭をポリポリする者、グッドポーズをする者、みんな照れてた……ww

 

(じゃあ、これからも皆宜しく!作戦会議を始めよう。)

 

(((((了解っ!)))))

 

 全員、私の話に集中する。折角こうして皆に再会出来たんだから、楽しく行こう。相手の度肝を抜かしまくってやる!

 こうして、魔界に人間界に名を轟かせていくことになったのです。

 だけど、人間て欲が深いよねぇ、って私達も人間だったけど!攻めて来たのが4日後じゃなくて、3日後だなんて……しかも、一番嫌み~~!な奴が来るとはね………………。

 




 気を長~~~~~くして次を待って頂ければ……ありがとうございます……。
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