「……なるほど。目の前に
「キャスター、あれは上品な肌を私の目の前に晒した貴女が悪い。私はそう思う」
「ちょっとレイカ、貴女無茶苦茶ね……まぁ良いわ。で、体調はどうかしら?」
我ながら酷い責任転嫁である。
んで、体調ね……
私は起き上がり、ベッドから降りる。
……そういえば、服が着物から高校の制服に変わってる。
これ、キャスターが服まで変えてくれたのかな?
とりあえず、服を脱いで昨夜撃ち抜かれた左肩を見てみる。
……傷跡一つない。
凄い……キャスターが治癒魔術でも使ったのかな?
試しに腕を回してみるが痛みもない。
健康体そのものだ。
ふと、視線を私の机に向けてみる。
すると、私の机には血で汚れたピンセットと包帯、そしてアルコール消毒液に……私の身体から摘出されたと思われる銃弾が置いてあった。
「キャスター、貴女が私の治療をしたの?」
「えぇ、そうよ。あと、服も一応変えておいたわ。ただ、服に関してはとりあえず近くにあった制服を着せといたけど」
「十分よ、ありがとう。にしても、貴女が治癒魔術を使えるなんてね。てっきりその手の魔術は使えないのかと思ってた」
「あぁ、それについてなのだけど……あくまで
「あれ? じゃあなんで傷跡が……?」
「銃弾を摘出した後、すぐに傷口が薄く光り出して……その光の輝きが消えた時には傷は治っていたわね」
光り出した?
魔術刻印による治癒かな?
いや、にしては綺麗すぎる。
魔術刻印はあくまで私を死なないようにするだけ。決して傷跡が残らないようになんか配慮してくれるような物ではない。
「……自分の身体のことだけど全く分からないわ」
「まあでも、別に害がある訳じゃないからとりあえず良いんじゃない?」
……キャスターの言ってることも最もだね。
メリットはあるけどデメリットは無いんだからそこまで気にしなくても良いだろう。
「にしても、良く弾丸の摘出なんか出来たね。キャスターって見た感じ良い所のお嬢様でしょ? 弾丸の摘出なんて出来る風には見えないけど……」
「生前、負傷した兵士を訪問しに病院に行ったことがあるの。そこで弾丸摘出の場面に出くわしたからたまたま手順を覚えてたのよ。まさか、この経験が死後に役立つとは思わなかったわ」
と、キャスターは少々自慢げに言う。
にしても、負傷兵の見舞い、か。
そして、今まで出て来た情報と組み合わせると……うん。
キャスターの真名、分かったかもしれない。
「ふーん、なるほどね。改めて礼を言うわ。ありがとう、アナスタシア大公女様?」
「……正解よ。良く分かったわね、
「結構、分かりにくかったわよ。まさか、ロマノフの契約精霊がまさか第四皇女の貴女と契約してたなんて誰が想像するかっての。ただまぁ……-今まで貴女がちょくちょく漏らしていた情報と……夢で見た貴女の過去、それらを組み合わせていったらここに辿り着いた……ってわけ」
「
「えぇ、気に障ったらごめんなさい」
「別に構わないわ」
「そう、なら良かった。……まぁとりあえず居間に行かない、キャスター?」
「そうしましょう」
そうして私たちは居間まで降りて来たのだが……
「あ、麗華おはよー。ちょっと訳あって貴女の家にお邪魔してるわ」
そこには良く見知った少女の姿があった。
彼女の名前は
私の同級生にして友人である。
「……どうして貴女がここにいるのよ」
はぁ、頭が痛くなってきた。
-真名解凍-
キャスター
↓
アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ