Fate/repeat night   作:神代リナ

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1日遅れました、すみません。
あと、投稿頻度を不定期にさせていただきます(失踪ではないです)


第二十八話 ガリポリの暗殺者Ⅱ

 夜の静寂と暗闇が支配する街の路地裏。

 そこを頭を低くしながら、走る男が一人いた。

 男の手には長年、戦場を共にしてきた愛銃の一つが握られていた。

 

「……にしても、サーヴァントというのは便利なものだ」

 

 生前は狙撃手を目の前にして、真っ直ぐそちらへ突撃なんて事は出来なかった。

 当たり前だ、そんな事をすれば即頭を抜かれて終わり。

 そんなバカみたいなことをするヤツは、新兵か自殺志願者くらいなものだろう。

 

 だが、今の自分はアサシンのクラスのサーヴァント。

 そう、アサシンのクラスのサーヴァントは便利なもので気配遮断と呼ばれる固有スキルを持っている。

 コイツは攻撃態勢に移行しない限り、敵に発見されにくくなるというまさしく僕にふさわしい能力だ。

 しかも、僕の気配遮断のランクはA+。

 敵がどんな優れた狙撃手だろうが、発見されることはほぼないだろう。

 

 実際、敵の狙撃地点から射線の通っているこの路地裏を堂々と走っても、銃弾の一発も飛んでこない。

 

「ここか」

 

 そして、ついに目的のビルの入り口まで辿り着く。

 

 まず、ビルに近づいて分かったことがある。

 それはこのビルの全体に大規模な魔術がかけられているという事だ。

 ライフル銃を使う時代のサーヴァントが魔術を使えるとも思えないから、やったのは、マスターの方だろう。

 この感じは……睡眠と防音の効果がある魔術だろう。

 だが、自分はサーヴァント。

 その程度なら問題ない。

 

 というか、それはこちらとしてもありがたい。

 力技が使えるから、面倒な鍵開けをする必要がなくなった。

 懐からプラスチック爆弾を取り出し、それを管理者用入り口のドアに取り付ける。

 

 自分が爆発に巻き込まれるなんていう間抜けなミスを犯さないように、十分に距離を取ってから……爆弾の遠隔スイッチを押す。

 

 すると、派手な爆発音がしてドアは木端微塵に吹き飛ばされた。

 さて、これからは彼らが仕掛けた罠だらけの階段を登らなければならない。

 エレベーター? そんな絶対に罠が仕掛けられていて、逃げ場のないものを使うわけがない。

 

「さて、お手並み拝見といこうか、名も知らぬスナイパーさん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、アーチャー」

 

 俺のマスターが俺を呼ぶ。

 分かってるよ、どうせあの爆発音だろう? 

 

「大丈夫だ。それより、マスター。ちと、お前さんには荷が重い頼みをして良いか?」

 

 まず、十中八九今突入したのはキャスター陣営ではない。それと同盟を組んでいる相手、アサシン陣営だ。キャスター陣営が爆弾なんて持ってないのは確認済みだからな。

 

 だから、俺はまだこの狙撃ポイントから離れるわけにはいかない。敵の主力はキャスター陣営。そいつらを狙撃して、倒す又は足止めをしなければならないからだ。

 

 つまり、俺に侵入者を撃退する余力はないから……。

 

「今、侵入してきたヤツ……アサシンの足止めをして欲しい」

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