ソードアート・オンライン ~PotetoEdition~ 作:水名(仮)
それではどうぞ
流石に攻略組トップクラスと言っても過言ではないキリトさんとアスナがいるので、迷宮区はスムーズに進んでいき、今は最上部近くで【デモニッシュ・サーバント】という、簡単に言えば骸骨の盾持ち剣士を相手にしている
骸骨系は打属性が有効なので、私はクイックチェンジで両手斧の〖ルナール・カエルム〗に持ち替え、いつでも行けるように構えながらアスナの対モンスター戦闘を見ていた
彼女は【デモニッシュ・サーバント】の繰り出す≪バーチカル・スクエア≫を華麗なステップで避け、わずかに見せた隙を逃さず、アスナは中段に次々と入れてすべて命中させる
レイピアの1撃の威力はそこまでだけど、アスナはそれを手数でカバーしている
中段に3連撃をヒットさせた後、上向きにガードしていた敵の下半身に素早く切り払い攻撃を往復させ、剣先を斜めに跳ね上げると、純白のエフェクト光を撒き散らしながら上段に2度突きの強攻撃を浴びせた
そしてアスナの十八番である≪スター・スプラッシュ≫を一寸の狂いもなく、的確に【デモニッシュ・サーバント】に当ててゆく
「キリト君 スイッチ行くよ!」
「りょ…了解!」
アスナはキリトさんに対し、スイッチの指示を出すと、単発の強力なスキルを当てる
それは盾で防がれるが、そこにすかさずキリトさんが攻撃を入れ、アスナは後方に下がる
アスナが十分に距離を取ったのを確認すると、キリトさんは≪バーチカル・スクエア≫を放つ
すると4連撃は面白いように敵にヒットしてHPを大きく削った
敵も黙って攻撃を受け続けるというワケがなく、キリトさんに攻撃するがキリトさんの持つ武器で弾かれる
そして斜め切り下ろしの強攻撃から、手首を返し同じ軌道で切り上げる
次は上段から来ると上段に盾を構えていた敵の思惑を外すように、キリトさんは左肩口からタックルをかまし、敵の体勢を大きく崩して右水平切りを放つ
間髪入れずに今度は右の肩側から再びタックルをした
これは≪メテオブレイク≫という体術スキルの応用技である
ここまでの攻撃で敵は既に瀕死状態になっており、キリトさんは止めとして7連撃の最後の上段水平切りを繰り出した
エフェクト光の円弧を描きながら、剣は【デモニッシュ・サーバント】の首に吸い込まれて行き、首を斬り飛ばした
頭蓋骨が宙を舞うのと同時に、残された体の方は糸が切れたように崩れ落ち、無数のポリゴン片へと変わった
この戦闘は見ているだけだったけど、立ち回り方などは結構勉強になる
アスナが剣を鞘に納めたキリトさんを労いに行ったので、私達もすかさず労いに行った
~~~~~~
戦闘は4回ぐらいあったが、全く問題なく進んでいる
辺りを見回すとオブジェクトや雰囲気も重くなってきていたので、マップを開き、見てみると空白部分が残りわずかになっていた
「大分奥まで進んできましたけど…そろそろですかね?」
「多分な」
私の呟きにキリトさんが答えた矢先、突き当りに灰青色の巨大な2枚扉が見えてきた
その扉の近くまで行き見上げてみると、近くの円柱と同じような怪物のレリーフがしっかりと刻まれており、何とも言えないような威圧感がある
私達は一旦顔を見合わせてから改めて扉を見る
「ねぇ…これって…」
「そうだろうな…」
アスナはキリトさんのコートの袖を掴みながら言った
「どうする…? 一応覗いとく?」
「…ボスモンスターはその守護する部屋からは出ないから、扉を開けて少し中の様子を覗くぐらいだったら大丈夫…のはず…」
キリトさん…そこは言い切って…
私は思わず不安になってキリトさんの方を見る
「一応全員〖転移結晶〗をいつでも使えるように準備しといてくれ」
「了解」
キリトさんの言葉にておさんが頷いて、〖転移結晶〗を取り出したので私も腰につけている複数個のポーチの中で結晶類を入れているポーチから〖転移結晶〗を取り出す
全員が〖転移結晶〗を持ったのを確認したキリトさんは頷いて、扉に手を掛けた
「いいな… 開けるぞ…」
キリトさんが扉を少し押すと、大扉はその見た目に反してスムーズに動いていき、完全に開き切ったところで〔ズシン〕という音を立てて止まる
肝心な扉の先は暗闇で、いくら凝視してもその闇の先は見ることが出来ない
しばらくボス部屋らしき暗い部屋を見ていると突如として、入口に近い壁にある2つの燭台に青白い炎が灯る
突然のことだったので思わずビックリし再びボス部屋に視線を移すと、先ほど灯った燭台より少し離れた1対の燭台に青白い炎が灯る
それが繰り返されていき、あっという間にボス部屋全体が明るくなり、今まで姿が見えなかったフロアボスの姿がはっきりと確認できるようになった
見上げると、山羊のような頭に深い青色の肌、それから盛り上がった筋肉、下半身は恐らく動物のものでおまけにしっぽが蛇でその姿はまるで悪魔そのものである
悪魔型の敵はゲームではよくあるけどこのSAOでは初めてで、実際にこうやって遭遇してみると何か本能的な恐怖が駆り立てられるような気がする
その恐怖を押さえてボスを見てみると、【ザ・グリームアイズ】と表示された
直訳すると輝く目‥‥かな?
【ザ・グリームアイズ】はその青く輝く目で私達を確認すると、いきなり部屋全体に轟く様な雄たけびを上げ、巨大な剣を右手に持って真っ直ぐこちらにものすごい勢いで走ってきた
「うわあぁぁぁぁ!!」
「いやあぁぁぁぁ!!」
キリトさんとアスナは同時に大声を上げると、こちらも物凄い勢いで走っていき、思わず隣を見たときにはておさんもいなくて完全に私は出遅れた形になってしまった
「ま…まっ ぶっ!」
私もすかさず走り出そうとしたが途中で転んでしまう
後ろを振り返るともうそこまで【ザ・グリームアイズ】が迫っていたので、すぐに起き上がり再び走り始める
「待ってよ! みんなぁ…!」
そして私を置いて行った彼らを追いかけ始めた
~~~~~~
近くの安全地帯にやっとの思いで辿り着くと、膝に手をついて息を整える
「はぁ…はぁ… ケホッケホッ…」
そして息を整えたところで3人に対して怒る
「ちょっと3人共! 私を置いて行かないで下さいよ!」
「いや…だってキリトが逃げたから…」
「お前だって逃げてただろ!」
「ふふふっ…」
それにておさんは慌ててキリトさんに責任転嫁すると、キリトさんはておさんに対して怒り、その様子を見ているとなんだかおかしくなってきて、思わず笑い始めてしまう
そしてひとしきり笑い終えると、ておさんの隣に座り、真剣な表情で呟くようにして言った
「…今回のフロアボスは絶対苦戦しますよね…」
私の呟きを聞いた3人も表情を引き締めると私の言葉に続けるようにして、【ザ・グリームアイズ】との戦闘について考え始める
「そうだな… パッと見では武装はあの大型剣1つだけだけど特殊攻撃はあるだろうな」
「前衛にタンク職を集めてどんどんスイッチしていくしかないね」
「最低でも盾装備の奴が10人ぐらいは欲しいな… でも当面はパターンを割り出してその対策を立てていくの繰り返しになるかな」
「盾装備…ねぇ?」
ておさんの言葉に反応したアスナが、意味ありげにキリトさんに視線を向ける
「なんだよ…?」
「キリト君何か隠してるでしょ」
「いきなり何言って…」
「だって普通、片手剣の最大のメリットって盾を持てることじゃない? ひま猫君だってそうしてるのに…キリト君が盾持ってるのは今まで見たことがない 私の場合はレイピアのスピードが落ちるからだし…」
アスナがキリトさんが盾を持っていないことに対して不審に思い、訝しむ視線を向けながらキリトさんに訊ねるとキリトさんは慌て始めた
「いやいや… それを言ったらテオだって盾持ってないぞ?」
「テオ君が盾を持ってないのは前々からのスタイルだって前に本人が言ってたから…でもキリト君はそうじゃないでしょ? …怪しいなぁ…」
流石にこれ以上は看過できないので、アスナに対して注意する
「アスナ それ以上はマナー違反だよ」
「…それもそうね」
すると本人はあっさりと引いたので、私は思わずきょとんとしてしまう
「さてと 遅くなっちゃったけどお昼にしましょうか」
そしてアスナは話題を切り替えるようにして手を叩き、お昼にしようと提案した
「て…手作りですか…?」
「そうよ ちゃんと手袋を外してから食べてね」
「お…おう!」
アスナはメニューを操作すると白革の手袋を外して、小ぶりなバスケットを取り出し、ふたを開けると1つの紙包みを手袋を外したキリトさんに渡した
「ほら タコミカとテオ君も」
「ありがと~」
アスナは再びバスケットから2つの紙包みを取り出すと、私に渡したのでそのうちの1つをておさんに渡す
私はアームカバーを外し、包みを開けてみると焼いた肉や野菜が挟まれたサンドイッチが中にあった
手を合わせると早速口にした
「え…? これって…」
その味付けはまさしく醤油マヨだったので懐かしくなり、思わず声に出てしまう(普通にサンドイッチ自体の味も美味しい)
「旨いな…」
「ホント旨い…」
キリトさんとておさんも素直な感想を口にして食べ進めるので、私も同じく食べ進める
そして最後の1口を食べ終えると一息ついた
「ふ~… ごちそうさまでした」
「美味しかった?」
「うん とっても」
「気になったんだけどさ あの味どうやって…?」
満足している私の様子を見てアスナが味の感想を聞いてきたので、私は素直に答える
それに続いてキリトさんがやっぱり醤油マヨをどうやって再現したのかが気になったようで、アスナに対して訊ねた
するとアスナは大量のウィンドウを開いて見せてきた その中には私も見たことがある食材の名前もあった
「すご…」
「1年の修業と研究の成果よ アインクラッドで手に入る約100種類の調味料が味覚再生エンジンに与えるパラメータを全部解析してこれを作ったの」
そしてバスケットから1つの小瓶を取り出す
「これが〖グログアの種〗と〖シュブルの葉〗と〖カリム水〗」
その中身を私達の差し出した手に垂らすと、それを口にする
「マヨネーズだ…」
するとマヨネーズの味がした
「それでこっちが〖アビルパ豆〗と〖サグの葉〗と〖ウーラフィッシュの骨〗」
アスナは取り出した小瓶をしまい、代わりに別の液体が入った小瓶を取り出すと、先ほど同様私達の手に垂らす
それを飲むと醤油の味がした!
「…! 醤油だ!」
「さっきのサンドイッチのソースはこれで作ったのよ」
「…凄い…完璧だ! これ売り出したらすっごく儲かるぞ!」
私ですら照り焼きソースを再現しようとしてそれに近いもの止まりだったのに、再現となればこればっかりはキリトさんの言う通り、爆発的ヒットになるに違いない
「そ…そうかな…」
アスナもまんざらではないようで照れたような笑みを浮かべるが、キリトさんはハッとしてアスナに向き直る
「…いや やっぱり駄目だ」
「どうして…?」
「俺の分がなくなったら困る」
それに対して私達はズッコケそうになるが何とか持ちこたえる
「…意地汚いなぁ… もう… 気が向いたらまた作ってきてあげるわよ…」
なんかいい感じじゃない? 2人
私達はここが安全地帯とはいえ、危険なところだということをすっかり忘れ、2人のことを温かく見守っていると下層側の入口からプレイヤーの一団が入ってくる足音や鎧の音が聞こえてきた
オリジナル武器紹介
〖ルナール・カエルム〗
鈍い黄色の斧刃を持っていて三日月のような形のヘッドを持つ両手斧
オリキャラ勢のキリトとアスナの大雑把な印象
タコミカ
キリト:強い 鈍感 β仲間
アスナ:親友 憧れ
テオロング
キリト:相棒 いじりがいがある
アスナ:たみの親友 一目置いている
ポテト
キリト:期待 大切な友人
アスナ:一目置いている 大切な友人
ひま猫
キリト:友人 β仲間
アスナ:美しい
メラオリン
キリト:弟的存在
アスナ:攻略組をまとめる存在
きるやん
キリト:強い 常連客
アスナ:言葉に表せない程の尊敬
意識
キリト:悪友 いじりがいがある
アスナ:純粋無垢
朱猫
キリト:憧れ 友人 どこか落ち着く
アスナ:可愛い
リオン
キリト:英雄の卵 護るべき存在
アスナ:別角度の意見
キャラメレ
キリト:いじりがいがある
アスナ:ファン
たまぶくろ
キリト:どこか抜けているがやる時はやる男
アスナ:リズの親友 可愛い
じんじん
キリト:いじりがいがある友人
アスナ:ファン
たらこ
キリト:自由人 強い
アスナ:学級委員長
プレッシュ
キリト:友人 馬が合う
アスナ:ファン
廻道
キリト:クラインの友人 強い
アスナ:神々しい
テツロン
キリト:近所の悪ガキ いとこ的存在
アスナ:いいところのお嬢様
それではまた次回に