ソードアート・オンライン ~PotetoEdition~ 作:水名(仮)
それではどうぞ
私はしばらく眠っていたがふとアスナの「ほりゅん!?」という声で起きた
「さっきの音…このウィンドウ…? 何なの…?これ…?」
「クエストログが進行したんだよ… あれ…?」
どうやらアスナには何かの音とウィンドウが見えているらしい… そのことをキリトさんに対して質問するとキリトさんはクエストが進行したんじゃないかと言ったが直後に違和感を抱いたらしく考えていた
「じゃぁ消していいのね?」
「ま…待った! ストップ!ストォォップ!!」
「ど…どうしたのよ!?」
アスナがウィンドウのちょうど×マークがあると思われる場所に人差し指を伸ばそうとするとキリトさんが大声を上げて止めたためアスナは驚いて右手を引っ込めた
キリトさんの大声に驚いたのかておさんも飛び起きた
「それ押さないでくれ!」
「え? えーっと…?」
キリトさんが必死に言うとアスナはそんなキリトさんを見てからウィンドウに注目した
「…ハラスメント防止コードによる強制転移の発動って…」
どうやらキリトさんはアスナに対して何か良からぬことをしたらしい
「貴方 私が寝ている間に何したのよ!?」
「何もしてないよ! ただ起こそうとしただけだ!」
「ただ起こそうとしただけで防止コードが発動するわけないじゃない!」
「大体アスナがすぐに起きないのが悪いんだろ!」
「というか起こすんだったら先にテオ君起こしなさいよ!」
「もうやったさ! でもなかなか起きないから先にアスナを起こしたんだよ!」
2人が不毛な言い合いをしていたので私は少しだけ疑問に思った部分をキリトさんに質問してみた
「キリトさんのおっしゃる通りならなんか防止コードの発動の順番が変じゃありませんか?」
「というと?」
「確かハラスメント防止コードって不適切な接触するとまず手が弾かれてそちらに警告が出てそこからさらにしつこく続けるとようやく強制転移が発動…じゃありませんでしたっけ?」
「言われてみればそうだったような…」
私が防止コードの発動の順番が変だと言うとキリトさんは聞いてきたので私が自分の記憶を辿りながらハラスメント防止コードの説明をするとキリトさんはそうだったかもしれないと答えた
「…もしタコミカの言うとおりだったら先に貴方に警告が出るはずよね?」
「それが出なかったんだよ…手も弾かれなかったし…だからそのまま起こそうと肩を揺らしてたらいきなりアスナが跳び起きたんだよ」
「ふーん…?」
アスナがもし私の言う通りだったらキリトさんに警告メッセージが出るはずだと言うとキリトさんは出なかったのでそのまま起こそうとしたら起きたと言ったためアスナは納得していた
そしてじっくりと考えたアスナは肩をすくめて言った
「コードを発動させますか以外には何も書かれていないわね… ひとまずノーを押せばいいのね?」
「お願いします…」
「はい 押したわよ」
キリトさんがそう言ったのでアスナはノーを押したらしく、キリトさんは安堵の息を吐いた
そんなキリトさんを見たアスナは呆れた様子だったけどおもむろに揺り椅子から立ち上がった
「このことはあとでアルゴさんに相談するとして…あなた寝なかったの?」
「いや…まぁ 少しはウトウトしてたけど…」
「どこで?」
「そこの丸椅子で」
「へぇ…」
キリトさんは少しウトウトしていたと言うとアスナはどこでと質問したのでキリトさんは揺り椅子の近くにあった丸椅子を見ながら言ったのでアスナは納得した
「それで… どうしてハラスメント防止コードが出るまで頑張って私を起こそうとしたの?」
「船が完成したからだよ…」
アスナが話題を戻してキリトさんに聞くとキリトさんが船が出来上がったのでアスナを起こそうとしたと言うとアスナはすごい勢いで自分のクエストログを確認し、目を輝かせた
「それを早く言いなさいよね!」
「言ったもん… 最初に…」
アスナが早く言えと言ったらキリトさん少しいじけながら言った…
私とておさんも体を起こすとアスナはおもむろに玄関に向かいかけたがすぐに方向転換した
「そういえばログには工房に行けって書いてあるけどここが工房じゃないのね」
「そういやそうだな じっちゃんが戻ってくる様子もないし…」
「さっきエレベーターが動く音がしませんでしたっけ?」
アスナがログを見ながら言うとキリトさんもロモロさんが戻ってくる気配がないと言ったため私がエレベーターが動く音がしたと言うとておさんは道具部屋の方の扉を開けた
「3人共 こっちっぽいぞ」
ておさんがそう言ったため私達は道具部屋に入っていった… するといかにも引いてください的なレバーがあったので私がそれを引くと大きな振動に続いて道具部屋全体が下降していった
そして揺れが収まったのでアスナは扉を開けた
「わぁ…!」
「おぉ…!」
扉を開けたそこには小さな工場みたいな空間があった
空間全体が石張りで巨大な作業台や木製のホイスト機などもあるが私達が一番注目したのは中央にあるプールもといドックだった
それは済んだ水で満たされており、幅5メートルほどの水路が正面の大扉まで延びている…恐らく街の水路に出るのだろう
するとアスナはゴンドラの元へ走り出したため私達もゴンドラの元へと向かった
そこにあったゴンドラは船体はアイボリーホワイトで船縁や船首飾りはフォレストグリーンで塗られていた
船の座席含む内部は一番悩んだけど話し合ってブラウン系統にした
私達がしばらく船体に流麗な書体で記されている《Tilnel》という船名をしばらく眺めているとキリトさんはロモロさんに向いた
「いい船を造ってくださってありがとうございます ロモロさん」
「ワシも久々に満足のいく船ができたわい」
ロモロさんは満足げにそう言うと「じゃが!」と言い、付け加えた
「この老いぼれの尻を叩いて働かせたんじゃ! 簡単に沈めたら承知せんからな!」
「沈めませんよ! この船の素材を集めるの大変だったんですから!」
アスナは瞳をキラキラさせながらロモロさんに対して言った
「大切に乗ります! ありがとう お爺ちゃん!」
アスナがロモロさんに対してお礼を言うとロモロさんはまんざらでもなさそうに鼻を鳴らし、後ろに少し下がった
「今からその船はお前さん達のものじゃ 今から水門を開けてやるからどこへでも漕ぎだすが良かろう!」
「はい!」
ロモロさんがそう言ったのでアスナは返事をするとゴンドラに飛び移ったため私達もゴンドラに乗り、そしてキリトさんがゴンドラに乗ろうとするとふと足を止めた
「ちょっと待った…待ってください この船の船頭さんってどこにいるんですか?」
「船頭? そんなもんおりゃせんよ」
キリトさんが船頭はどこにいるのかと聞いたがロモロさんはいないと答えた
「じゃぁどうやって動かせば…?」
「決まっておろう お前さんがそこに立って漕ぐんじゃよ」
「え!?」
キリトさんがじゃぁどう動かせばいいのかと聞くとロモロさんはオールをキリトさんに投げた
キリトさんが説明を聞いている間、私はアスナと話をしていた
「因みにゴンドラの船頭さんは男性の場合はゴンドリエーレっていって女性の場合はゴンドリエーラっていうのよ?」
「へ~」
そうしているとキリトさんが説明を聞き終わったのか船に乗った
するとアスナがキリトさんに向かって笑顔で言った
「安全運転よろしくね! ゴンドリエーレさん!」
「は…はい…」
キリトさんが困ったように返事を返すとロモロさんはレバーの前に向かった
「準備はええか? 開けるぞ?」
「行くぞ! 3人共! しっかり掴まってろよ!」
「はーい」
ロモロさんが水門を開けるためにレバーに手をかけそれを引き、キリトさんが私達に対して声をかけるとアスナから緊張感ゼロな返事が返ってきた
そして水門が開き切ったところでキリトさんが深呼吸をすると
「ティルネル号発進!」
そう叫び、
それも束の間ゴンドラが左に傾き始めた
「キリト君 左! 左に寄ってる!」
「えっ!? 左?」
アスナが咄嗟に叫びキリトさんが反応して慌てて舵を左に切ったので船はますます左に寄った
「逆です! 右に!」
「み…右?」
私の呼びかけでキリトさんはすぐさま右に舵を切ったがドックの壁に少し擦ってしまった
「大丈夫なのか…?」
「大丈夫…じゃないと思う…」
ておさんが大丈夫なのかと聞いたらキリトさんは不安そうな声で大丈夫じゃないと答えた…
しばらく様子を見ていたがようやくまっすぐ進み始めたためアスナと私は手を振りながらロモロさんに挨拶をした
「お爺ちゃん また来ますねー!」
「ロモロさんお元気で~!」
そしてキリトさんが櫂を倒して右に曲がり、思いっきり漕いだ
朝靄をかき分けながらゴンドラが加速するとアスナは両手を広げて叫んだ
「気持ち良いね~! このまま街の外まで行ってみようよ!」
「いきなり外はどうかな… ちょっとだけ練習をしたいかなーなんて…ほら船を出来て早々沈めたらロモロさんに大目玉喰らいそうだし…」
キリトさんがもう少し練習したいと言うとアスナは少し不満そうにキリトさんの方を向いたがしぶしぶ了承した
「分かったわよ… じゃぁ街の水路を適当に走ってよ」
「アイアイサ~」
キリトさんが返事をしたのも束の間、前から船影が見えてきたためキリトさんは咄嗟に櫂を右に傾けたがやっぱり反応が遅く、わずか左数センチのところを大型船がすり抜けていった
「あぶねぇぞ! 気ぃつけろ!」
と大型船の船頭さんに怒られてしまった…
「船が大きいからってあんなに怒鳴ることはないじゃないの」
アスナが怒りながら言うとキリトさんがそれをなだめた
「まぁまぁ… きっと船が接近しすぎるとああ言うように設定されてるんだよ」
「じゃぁ ぶつけてたりしてたらもっと言われてたな…」
「多分な…」
ておさんがもし船をぶつけたりしたらもっと言われてたかもと言うとキリトさんはそれに賛同した
その直後に私達のゴンドラと同じぐらいのサイズの小型船が凄いスピードで左側を追い抜いて行った
「邪魔だ! のろのろ走ってんじゃねぇぞ!」
そのゴンドラの船頭さんはそう言い残すと朝靄の中へと消えていった…
「何今の! キリト君! あのゴンドラ追いかけて!」
「無理だよ… あんなスピードで走ったら絶対に曲がれない…」
それにアスナは憤慨したがキリトさんはゴンドラを追いかけることを却下した
「いや…待てよ…?」
キリトさんが櫂を慎重に動かしながらそう呟いた
しばらくするとキリトさんは唐突にクエストウィンドウを開いた
そしてその内容を確認するとゴンドラを180度旋回させ、私達に向けて言った
「悪い3人共! 1回じっちゃんのところに戻る!」
そこからキリトさんはすごい勢いで櫂を漕ぎ始めた
この小説ではアイボリーホワイトはアスナの案でフォレストグリーンはタコミカの案です
それではまた次回に