ソードアート・オンライン ~PotetoEdition~ 作:水名(仮)
それではどうぞ
船を漕ぎだした私達は商業エリアへと向うと腹ごしらえと補給を終え、アルゴさんに何通かに分けてメッセージを送ると商業エリアを隈なく探索し、4時半ごろにそれらしい大型船を見つけた
私達はそれを気づかれないように追いかけてメイン水路を全く使わずに商業エリアを抜け南の水門から街の外に出ると細い天然水路を走り大きな滝を抜けると水没したダンジョンへとたどり着いた
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そこから約6時間ほど探索し、大蟹を何回か倒してもう少しで中枢部にたどり着きそうな時にまた扉を発見した
「右側に扉があるよ」
「どうせまた行き止まりかもだけど…」
「でも行き止まりにも宝箱ありましたよね」
「中身は錆びついた武器やら鎧やらだけどな」
私達が話をしているとアスナは「ストップ」と言い、素早く左手を突き出したためキリトさんは船を制止させた
「どうした?」
「この先に広い空間があるみたい それでそこから大勢の話声っぽいものが聞こえるわ」
キリトさんがどうしたのかと聞くとアスナは前に乗り出して様子を確認すると大まかな様子を私達に話した
「人の? それとも蟹の?」
「蟹って話しましたっけ?」
「喋る蟹もいるかもよ?」
それを聞いたキリトさんが冗談を言ったので私は呆れながらキリトさんに聞くとキリトさんは更に続けた
「ゆっくり近づいてくれ」
「分かった」
ておさんが私とキリトさんの話を無視して近づいてと言ったのでキリトさんは慎重に櫂を倒した
そしてその広い空間の入口ギリギリにティルネル号を停泊させると船首から様子を覗いた
すると私達の追いかけていた大型船を発見し、船に乗っていた水夫達が船に積んであった荷物を下ろして運んでいるのが見えた
「さっき船に乗ってた人たちが何かを運んでますね…」
「見て それだけじゃないみたい」
私がその様子を話すとアスナは取引相手と思わしき人たちを指さした
そこにいたのは第3層でも見たフォールンエルフだった
キリトさんもそれに気が付いたようで囁いていた
「あいつら…フォールンだ…」
「キリトさん キリトさん」
「どうした? タコミカ」
そこに私はβ時代どうだったのかを再確認するためキリトさんに質問した
「β時代ではここでフォールンに会わなかったんですか?」
「あぁ そもそもβじゃ涸れ谷だったし このダンジョンそのものがなかったよ」
キリトさんはそもそもこのダンジョンがなかったと言った
「ということはこのクエストはキャンペーン・クエストの一環? それとも単発物?」
「分からない βの時何回もフォールンエルフとは戦ったけどこうやって人間と協力してるのは見たことないよ」
「いやな感じね… 仮にあの水夫達が例の水運ギルドの人達だとしたら水運ギルドそのものがフォールンエルフたちと手を組んでるっていうことよね」
アスナがこのクエストについて質問するとキリトさんはこういう場面は今まで見たことがないと言ったためアスナは感想を述べた
少し私達が悩んでいるとておさんは「とにかく調べてみよう」と言ったので私達はそれに賛成した
そうこうしているうちに水夫達は最後の木箱を運び終えるとフォールンエルフから革袋を受け取り中身を確認すると満足げに頷いた
「…あの袋の中身は分かるわ」
「まぁ 現ナマだろうな… 恐らく2万コルぐらい…?」
「襲って奪おうって考えてないわよね?」
「まさか だって強そうだし」
アスナとキリトさんはその様子の水夫たちを見てそんなことを話していた…
そんな中4人の水夫達が船へと乗り込みそのうち2人が櫂を動かすと船が前進し、こちらに向かってやってきた
「こっちに向かってきた!」
「さっきの扉まで戻るぞ!」
アスナがそう言うとキリトさんはバックをしてさっき素通りした扉のところまで戻ってきた
「アスナ! 舫い綱を!」
キリトさんがそう言うとアスナは舫い綱をキリトさんに向かって投げるとすぐに柱へと結び、私達は急いで扉へと入った
扉の先は倉庫になっており、多種多様なものが置かれていた
「ねぇ 私達はここに隠れるとしても外にあるティルネル号はどうするの!?」
「何とか見つからないように祈るしか…!」
そんな中私はかなり大きめの布を見つけた
「皆さん! これで隠すっていうのは!?」
「そんなボロ布で隠せるわけが…ってこの説明文!」
ておさんにそう言われたので私も咄嗟に説明文を確認してみると周囲を水で囲まれた場所でのみこの布で覆ったものを見えなくすると書かれてあった
「タコミカ! パス!」
キリトさんがそう言ったのでキリトさんに〖アルギロの薄布〗を渡し、キリトさんは急いでティルネル号にその布を掛けに行って戻ってきた
「先にこの部屋を探索しておけばここまで慌てずに済んだのよね…」
「こういう寄り道も案外悪くないだろ?」
「しっ! 来るわ!」
アスナが少し後悔してたのでキリトさんはニヤりとしながら言ったがアスナに脇腹を小突かれていた
扉の隙間から外の様子を確認していると例の船がやってきたが隠されているティルネル号に気づく様子はなくそのまま通り過ぎていった…
「はーぁ… 私このスニーキング系っていうの? こういったクエスト嫌い…」
「同感…」
アスナはこういったスニーキング系のクエストは嫌いだと言ったので私もそれに同意した
「VRMMOだと緊張感がさらに増すな…タコミカがあの布に気づいていなかったら見つかってたよ」
キリトさんがそう言うとアスナはキリトさんに対してどうするのか聞いた
「どうするの? このままあの船追いかける?」
「多分<ロービア>に戻るだけだと思うし…」
そう言いながらキリトさんはクエストウィンドウを確認すると私達に言った
「やっぱりあの木箱の中身を調べる必要がありそうだ」
「そうなるわよね… つまりあのフォールンエルフがうじゃうじゃいそうな階段の先に忍び込むってわけね」
「じゃぁ継続っていうことになるけど3人共大丈夫か? もう場所も分かってるし疲れてるならいったん街に戻って続きは明日にするけど…」
アスナが少しだけ諦めた様子で言うとキリトさんは私達にいったん街に戻るかと聞いてきたが私は首を横に振った
「まだ大丈夫ですよ」
「心配ありがとう でも私も大丈夫よ」
「俺も大丈夫だ またここに来る道中で戦闘は避けたいしな…」
私達がまだ続けると言うとキリトさんは頷いた
「そうだな それじゃもうひと踏ん張りしますか…!」
そして私達が外に出るとキリトさんは手探りで〖アルギロの薄布〗を外した
「やっぱり耐久値が1割近く削れてるな… 低層フロア入手にしては便利すぎると思ったけど…」
キリトさんはそう言いながら自動的に畳まれた〖アルギロの薄布〗をラゲッジスペースに置きながら言うと舫い綱を外したアスナは腑に落ちなそうな顔をしながらキリトさんに質問した
「でも私達の後にこのクエストをやる人たちはどうするのかしら?」
「宝箱に入ってなかったようだし誰かがこのクエストをするたびに出現するんじゃないか?」
アスナの質問に対してキリトさんは誰かがこのクエストに挑むたびに出てくるんじゃないかと答えた
「うまくできれば荒稼ぎできそうだな 俺たちはそれ1枚で何とかやるしかないけど」
「あの階段前でも使う必要がありそうですから長居はできないですね」
「そうだな じゃぁ行くか」
ておさんはうまくできれば大量に入手できそうだと言ったがひとまず入手した1枚で何とかやるしかないと言うと私は階段前でも使う必要があると言った
キリトさんはそれに同意するとキリトさんは船を進めた
そして先ほどの空間にたどり着き、様子を確認したがモンスターの気配もフォールンエルフの気配も無さそうだった
キリトさんは慎重かつ急いで船着き場に着くと〖アルギロの薄布〗を再びティルネル号へと掛けた
「よし 急ぐぞ」
周囲を確認したキリトさんがそう言ったので私は装備ウィンドウを開き、3層のフロアボスのLAである〖バーク・ケープ〗へと変更した
ふとアスナを見てみるとアスナも3層のエルフクエストの報酬の菫色のケープへ変えていた
「そういえば2人共そんなの持ってたな そういえばなんで今まで装備しなかったんだ?」
「私はただ単純に目立ちたくないからですよ…」
「私のケープはやたら耐久値が低いし私の今の裁縫スキルのレベルじゃ直せないのよ」
するとキリトさんが何で今まで装備してなかったのかを聞いてきたので私はただ単純に目立ちたくないと答え、アスナは耐久が低いのと自分じゃ直せないと答えた
「NPCのテイラーも無理だったのか?」
「3層最後の村で試したら直せないって言われてね… まだ4層では試してないから直せる可能性はあるかもだけど」
キリトさんがNPCのテイラーはどうだったのかと聞くとアスナは3層では無理だったけど4層では直せるかもと答えた
「そういう時に自分で修理できたら便利だよね… 私も裁縫スキルは取りたいけどスキルスロットに空きがないから…」
私達が小声でそんな会話をしながら進んでいくとやがて頑丈そうな扉の前にたどり着いた
今回登場したオリジナル防具の紹介
〖バーク・ケープ〗
3層のフロアボスのLAの黄土色のフーデッドケープ
隠蔽にボーナスが付き、下手な鎧より防御は高いがタコミカ自身これ以上目立ちたくないため必要時以外は装備しない
それではまた次回に