ソードアート・オンライン ~PotetoEdition~ 作:水名(仮)
それではどうぞ
追記:お気に入り登録20人突破しました! 本当にありがとうございます!m(_ _)m
12月27日にフォールンエルフの将軍が言っていた5日後という言葉の通りに正午に攻めてきたが3時間ぐらい前にダークエルフの斥候兵から情報が届いていたので前色々と用意できたのこちらは準備万端だったが流石にキリトさんの予想の10隻を超えて16隻来た時には驚いたけど…
そんなこんなで今は森エルフの兵士たちと交戦して何隻かは沈めたと思うが恐らくこちらが圧倒的に不利だろうと思っている
「キズメル! 今残っている船の数を教えてくれ!」
先ほどから頑張って櫂を漕いでいるキリトさんはキズメルに対して何隻残っているのかと質問するとキズメルはすぐに答えた
「味方が6隻 敵が12隻だ!」
「うげ…」
最初は8隻だったはずだからもう2隻も沈んでいるんだ…
森エルフ側の船は木箱を分解して組んだだけあってスピードや小回り等では劣っているものの頑丈さはかなり高い
それに加えてキズメルが予想した通り黒エルフ側の兵士たちの練度や士気が森エルフ側に劣っていることが周囲を見ると分かる
現に斬られて水に落とされる兵士の数は黒エルフの方が多い
「勇敢なるカレス・オーの兵士たちよ!」
緑色の地に金色の盾と直剣を染め抜いた旗を掲げる旗艦の真ん中に立つ指揮官っぽい大柄の森エルフの騎士が湖全体に響きそうな大声を出した
「卑劣なダークエルフどもを湖の藻屑へと変えてやれ! 奴らは人族と手を組み我らの城を攻め落とすための船を造っていたのだ! 幸いその企みは破れ船は我らのものになった! この機を絶対に逃してはならぬ!」
一瞬貴様を湖の藻屑にしてやろうかと思いました。
「キリト君! 気づかれたよ!」
というアスナの声で狙っていた森エルフの漕主がこちらに向かって右ターンしようとしていたということが分かったのでキリトさんは進路を左に振ると急に右旋回をし、櫂を全力で漕いだ
敵船から2本の槍攻撃があったので1本目はアスナがレイピアで目にもとまらぬスピードで払い、2本目は私が槍の穂と柄の間の部分を掴んでそのまま勢いよく引っ張り、槍使いの兵士ごと水に落とした
その直後にティルネル号の衝角が敵の船の右後部を貫き衝撃が来た
私は何とか耐えたがアスナが前方につんのめりになりそうなのをキズメルが素早く引き戻した
そしてその敵船が爆発し、これで残り11隻となったがそのうちの3隻が主戦場となっている湖の北側から迂回して西側から城の大桟橋へと近づいていた
「不味いな…」
キズメルがその様子を見て呟いたのと同時に船を横に並べてフォレストエルフの船の進行を防いでいるダークエルフ船隊の中心に陣取る指揮官がこちらにシミターを振りかざしながら怒鳴った
「そこの小舟! ぐずぐずしてないで敵の別動隊を止めろ!」
「何よ! その言い方!」
アスナが憤慨するのも無理はない…
あの指揮官は戦いの準備中にも散々偉そうなことを言ってきたからね… でもここで進行を許してしまったらヨフィリス閣下や城にいる子どもたち、城で防衛している兵士たちが危ないので渋々従うしかない
「くそっ…やるしかないか…!」
キリトさんも私の思っていることと似たようなことを考えているのかそう唸りながら櫂を動かしていた
幸い3隻ともこちらに気づいておらず、今突っ込めばどれか1隻は沈めることが出来そう
私的には真ん中に突っ込んでから左右の船を動かせないようにするのがベストだと思った
そんな私の考えをくみ取ったのかキズメルは振り向いてキリトさんに指示を出した
「構わん! キリト 真ん中の船に突っ込め!」
「り…了解!」
キリトさんがそう返すと微調整をしながら中央の船に突っ込むために徐々にスピードを上げていった
そのことは船の後ろにいる槍兵も気づいてはいるけど進行を止めるつもりは無いみたいだった
「いっけぇ!」
キリトさんはそう叫びながら最後の一漕ぎをすると敵兵もまずいと思ったのか攻撃してきたが先ほど同様アスナが防ぎ、ティルネル号の衝角が敵船の船尾を突き破った
そして4隻目を轟沈させたのも束の間、左右の敵船に挟み込まれた
キズメルのHPバーの下にあるティルネル号の耐久力がじわじわと削られている… それに加え、船尾の槍兵もこちらに向かって攻撃をしてきてる このままではティルネル号が壊れるのも時間の問題だった
その時キズメルが落ち着いた声で私達に指示を出した
「キリトとアスナは右の船の、テオロングとタコミカは左の船の漕手を落とせ!」
「え!?」
キリトさんはキズメルの指示に対して少し困惑したような声を出していたがすぐに「了解!」と返した
私はておさんに素早く合図を出すと左側の船に飛び込んだ
早速槍兵が攻撃を仕掛けてくるがかわして≪トーレント≫を打ち込んで船外に落とした
ておさんも≪ホリゾンタル≫で槍兵を船外へと落としていた
「別に全員倒してもいいんだよな?」
「支障はないはずですけど…」
そんな会話を交えつつ次々と森エルフの兵士たちを船外へと落としていった
そして本来の目的である漕手のところへと向かうとこちらに気が付いたのかなんと漕手は手に持っていた櫂で攻撃してきた
「危な!」
勿論素早く回避して櫂を掴むと叩き割った それに困惑している隙に≪水月≫を叩きこむと悲鳴を上げながら船外へと落ちた
ふとておさんの方を見てみると最後の一人を相手にしているのが見えた
そして≪閃打≫で叩き落とすのを見届けるとすぐにティルネル号へと戻った
ティルネル号に戻ると先にキリトさん達は戻ってきていたみたいですぐに出発できる準備をしていた
少し水面の方を見てみると森エルフの兵士たちは泳ぎながら北の方へと向かっているのが見えた
チラッと右側の船を見てみると5~6人残ってはいるものの漕手はしっかりと落とした様子で櫂も破壊されていたため動かすことはできない様子だった
これで敵は8隻 味方は6隻のはず…
「よし…また衝角戦が始まる前に敵の旗艦を沈めるぞ!」
抑えた声でキリトさんがそう言いながらティルネル号を右に回頭させた
大桟橋から数百メートル離れた水上の主戦場ではお互いの船が6隻ずつ船縁を密着させながら東西方向に長い列を作って白兵戦をしており、森エルフ側の残り2隻は船列の後方に陣取っていた
ダークエルフ側が劣勢なのは見ても分かったが少しだけなら耐えてくれそうかな?
「4人とも あれで行くぞ」
そんな時キリトさんが声をかけてきた
キリトさんの言ったあれとはアスナが直してくれた〖アルギロの薄布〗を船ごと被り、水に囲まれた場所だと見えなくなるという特性を生かしてゆっくりと近づいて奇襲をかけるという戦法の事である
現に最初もその手を使ったのでちょっと怪しい部分ではあるけど…
そうしている間にティルネル号全体は〖アルギロの薄布〗に覆われたが薄布という名前の通りうっすらと外の様子が見えているのでキリトさんはそれを頼りに慎重にかつ急いで敵の旗艦に近づいた
しかし突然として森エルフの指揮官が突如として左腰に納めていた鞘からロングソードを抜き、それを天高く掲げた
「やばっ…!」
「気付かれたか…!?」
キリトさんとておさんがそう言ったので私はいつでも戦闘ができるように背中の鞘に納めていた〖フォレスト・ブレイド〗をいつでも抜けるように柄に手をかけたがどうやらこっちに気づいたみたいではないみたいだった
「今だ! 1号船、2号船 突撃開始! 5号船、6号船 道を開けろ!」
そして掲げたロングソードを振り下ろすと森エルフ側の6隻のうちの真ん中2隻が左右に分かれた
そこにあったのは無防備な状態の黒エルフの旗艦を含む2隻だった
「不味い…!」
キリトさんは急いで〖アルギロの薄布〗を外すと丸めて船尾へと突っ込んだがそうしている間にも森エルフ側の旗艦を含む2隻はスピードを上げてその隙間に突撃して行く…
「待ちなさい!」
アスナがそう叫んでいる間にもキリトさんは全力で漕いでいるがそこまでは20メートル以上あり、恐らく間に合いそうにない
「これは間に合いそうにないな…」
キズメルがそう言った直後、森エルフ側の旗艦についている衝角が黒エルフ側の優美な船体中央を轟音と共に貫いた それに遅れて2号船も別の黒エルフの船に激突してその船体に大きな穴を開け、2隻はたちまち沈没していった
「おのれぇぇっっ!」
怨嗟の念の声を上げながら黒エルフ側の指揮官も湖水に呑まれていった
ちょっとだけ水面を見てみると黒エルフの兵士たちは森エルフの兵士たちとは違い、どこかに泳いでいくことはなくその場で立ち泳ぎしているが再び戦闘に参加するということはないらしい
敵ながら見事なタイミングで黒エルフ側の船を2隻撃破した森エルフの指揮官はそこで止まることなく再び剣を天に掲げた
「1号船、2号船 前進! 両船の兵士は上陸準備開始せよ!」
「げっ…」
キリトさんは唸り声を漏らしながら全力で櫂を漕いではいるもののこのままでは敵の2隻の船の方が先に城の大桟橋に着きそうな気がした
「くそっ! こっちもあの隙間を通るぞ!」
そんなキリトさんの声が聞こえたのか一時的に退避していた森エルフの船が再び元の位置に戻ろうとしており、徐々に隙間が狭くなっていく…
「いっけぇぇ!」
キリトさんは叫びながら全力で漕ぎ、ティルネル号の舳先を突っ込ませた
直後、ガリッと嫌な音がしてティルネル号の耐久力も大きく削れたが何とか10人乗りの大型船を左右に押しのけて通ることが出来た
「抜けたわ!」
「あと少しです!」
「頑張れ! キリト」
私達の声に呼応するようにキリトさんは再加速したが追いつけるかどうかは微妙なところだと思ってる…
そんな私の感が的中して残り20メートルぐらいのところで2隻の敵船が大桟橋に接舷し、次々と桟橋に飛び移って一塊で城門へと突撃して行く 城門には一応6人の兵士がいるにはいるが20人という数ではまず勝てる気がしないし仮に城門を閉じたとしても少しだけ時間はかかるかもしれないけど突破できないわけではない
「キズメル! 城にいる神官たちは加勢してくれないの!? いろんなまじないが使えるんでしょ!?」
「残念だがそれはない… 神官共は一度も戦闘を経験したことがない官吏に過ぎないからな 今頃は地下の隠し部屋に隠れているだろうな…」
「そんな…」
アスナが城にいる神官は加勢してくれるのかとキズメルに聞いたがキズメルはそれはないと答えた
それと入れ替わるように必死に櫂を漕いでいるキリトさんがキズメルに質問した
「城主様と子どもたちは地下に隠れているのか!?」
「それは解らん… 何せこのヨフェル城の門は破られたことは古来一度もないからな 子爵閣下がどのような判断を下されるかは私にも見当がつかぬ」
「そ…そうか…」
キリトさんがキズメルの答えに対して反応を返して少しすると大桟橋へと到着しそうな時キリトさんが私達の名前を呼んだ
「アスナ! キズメル! タコミカ! テオ! 森エルフの兵士たちの前に割り込むぞ!」
「解ったわ!」
「そなたに任せる!」
「了解です!」
「おう!」
キリトさんの言葉に対して私達が返事を返すと森エルフの兵士たちの傍を追い越し、急ブレーキをかけると私達はすぐに桟橋に飛び移った
そして私達が武器を抜いた時キリトさんは私達に対して声をかけてきた
「4人とも! 5分でいい! ここで頑張ってくれ!」
「キリト君はどうするの!?」
心配そうな声で話しかけたアスナに対しキリトさんは頷いた
「大丈夫 ちょっと援軍を呼びに行くだけだから でも無理はしないでくれ 危ないと思ったらすぐに引いてくれ!」
キリトさんはそれだけを言うと城門の方へと向かって行った
「いくぞ 3人とも!」
「えぇ!」
「キリトさんが戻るまではここは通しません!」
「来い!」
私達はそう言うとこちらに向かってくる森エルフの兵士たちとの戦闘を開始した
あと数話ぐらいで第4層編は終わりそうかな…?
それではまた次回に