ソードアート・オンライン ~PotetoEdition~   作:水名(仮)

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GWなのに全然小説が進んでない…

それではどうぞ~


7話:行方知れずの鼠

{ブリンク&ブリンク}は第5層開通から3日目にもかかわらず初日同様私たち以外のプレイヤーの姿はなかった

 

初日は当然誰もいないのが当たり前だけど…

 

キリトさんも妙に思ったのかメニューを見ながら眉を寄せていた

 

「あれ~…?」

「どうしたの?」

「いや…例のタルトまだ売り切れていないんだよな… てっきり今日あたり開店前から行列ができると思っていたんだけどなぁ」

「へぇ… 地下墓地に遺物拾いの人達結構いたのにね あの人たちはみんな視覚ボーナスなしでやってたのかしら…」

「そうなるな… 一部の人達はこのタルトのことを知ってるかもしれないけど…」

 

キリトさんとアスナが揃って首をかしげているとウェイトレスさんが注文を取りに来たのでそれぞれオーダーを済ませた

 

 

しばらくするとオーダーしたものがやってきたので〖フィックルワイン〗をキリトさんが注ぎ(私は果実水を別で注文した)グラスを「お疲れ様」と言うと軽く合わせるとそれぞれ口をつけた

 

半分ほど赤のスパークリングワインを飲んだキリトさんが泡の立っているフルートグラスを覗き込みながら言った

 

「味は好きだけど赤のスパークリングワインって現実にもあるのかな…」

「ちゃんとあるわよ? イタリアのランブルスコとか オーストラリアのシラーズとか」

「へぇ~ アスナ先生は物知りだなぁ…」

 

アスナの解説にキリトさんが目を丸くしながら答えるとアスナは「いえそれほどでも」と答えたがふと俯いて付け加えた

 

「こんな知識 この世界じゃ役に立たないし…」

「そんなことないよ」

「え?」

 

キリトさんの言葉にアスナが顔を上げるとキリトさんは真顔で続けた

 

「クエストにしても謎解きにしても現実世界の知識や経験が多少なりとも必要になってくるからさ …それに何というかアインクラッドって一見するとファンタジー世界だけど完全な異世界っていうわけじゃない 俺達やNPCは日本語で話しているし、プレイヤーの対人関係は現代日本の価値観で成り立ってる ここじゃ『向こう』のことはタブーになってるけど完全に切り離せるものじゃないと俺は思うよ…」

「…うん…」

 

それにアスナが頷くとなんだか気まずい雰囲気になったのでキリトさんは話題を変えるように再びメニューを覗いた

 

「うーん… それにしてもまだ売ってると食べたくなるな ブルブルタルト バフはともかくとして味も結構おいしいし」

「それには私も同意するわ」

「何というか ベリーの甘酸っぱさとカスタードの濃厚さがちょうどいいんですよね~」

「スイーツはあんまり好みじゃないけどこれはいけるんだよな…」

 

キリトさんが〖ブルーブルーベリータルト〗の味を褒めたのでアスナと私とておさんも同意するように頷いた

 

「…でもどうして売り切れていないのかしら…? 遺物拾いするにはまさにうってつけなのに」

「アルゴが攻略本に書かなかったのか?」

「その前にさっき寄った道具屋で攻略本自体見かけませんでしたよ…?」

「確かに言われてみれば… 遅くてもその層解放翌日の夜までには攻略本第1号があったよな…」

 

そこからなぜ売り切れていなかったのかの考察に入っていくがさっきの道具屋に攻略本自体がなかったことを思い出して話すとておさんが私の言葉に付け加えるように話した

 

「色々とあいつにも都合はあるんだろうけど念のためにメッセ飛ばしとくか」

 

少し考えたキリトさんは右手に持っていたフォークを置き、ウィンドウを開くと素早くタイプして数秒後眉をしかめた

 

「届かないな…」

「他のフロアにいるんじゃないの?」

 

アスナがもっとも可能性が高い予想を立てるとキリトさんは一瞬目を泳がせると「今のはフレンドメッセージだから…」と答えた

 

それに対してアスナは「ふうぅ~~~~~ん?」と引っ張り気味に返すとキリトさんは慌てたように先ほどの言葉に付け加えた

 

「いや その… アルゴからはよく情報を買うし こっちからも提供するし… だから登録しとくと便利だということで…」

「別に何も言ってないわよ」

 

アスナは微笑みながら返したが直ぐに思考を切り替えて考え始めた

 

一応私達もアルゴさんとはフレンド交換してるんだけどな

 

「っていう事はアルゴさんどこかのダンジョンに潜ってるのかしら…」

 

アスナの新しい推測を聞いたキリトさんは真剣そうな顔で頷いた

 

「そう…だろうな でも初回の攻略本の発行を後回しにするほどの情報がここのダンジョンにあったかな…」

「ここのダンジョンって…?」

「あぁ…」

 

キリトさんはそう呟くとテラスの床に視線を移すと続けた

 

「俺たちが今日探索した地下墓地1階は圏内であそこまではメッセージも届くんだけど2階からはダンジョン扱いになってるからメッセージは届かないんだ」

「そうなんだ… 因みに地下何階まであるの?」

「3階まで ひま猫さんに聞いたし実際に確かめたから間違いないと思うよ」

 

キリトさんが地下墓地について解説するとアスナが地下墓地が地下何階まであるか聞いてきたので私は思い出している様子のキリトさんに代わって答えた

 

「タコミカの説明に付け加えると最深部にはエリアボスがいて そいつを倒すと次の街への近道のトンネルが通れるようになる」

「へぇ なら単なるサブダンジョンじゃないわね 攻略に必須な場所ならアルゴさんが情報を集めるのも可笑しくないと思うけど…」

 

キリトさんが私の言葉に続けるようにして最深部の説明をするとアスナはもしかしたら地下墓地にいるかもしれないという予想を立てた

 

アスナの意見に顔を数㎝程度上下させたキリトさんは同意するように言った

 

「そうかもしれないな… 町と直結してるダンジョンだから第5層の攻略本第1号でしっかり載せておこうと思って情報を集めてるんだろうな」

「きっとアルゴの事だからそのうちひょこっと顔出すんじゃないか? 今までみたいに」

「まぁ テオの言う通りだな …さてと、早く食べようぜ」

 

少しだけ静かになったがておさんは私達の気を紛らわせるためにアルゴさんについて心配する必要は無いと言うとキリトさんもニヤリと笑みを浮かべウィンドウを消すと再びフォークを手に取った

 

 

~~~~~~

 

 

結局〖ブルーブルーベリータルト〗はしっかりと頂き、今日は{ブリンク&ブリンク}に宿を取ることにした

 

廊下で明日の集合時間を確認し、そのまま流れるように解散した

 

 

装備フィギュアを開いて部屋着を装備した私はベッドに寝転がると溜まったメッセージボックスを開いた キリトさんとアスナと行動していることは朱猫さんを通じて知っているだろうと信じてギルメンにはそのていでメッセージを送り返した

 

 

その後は少しゴロゴロした後、場所を確認してから宿屋の2階にある大浴場へと向うことにした

 

ついでなのでアスナも誘おうとアスナの部屋の扉をノックしてみたが返事がない

 

もしかしてと思ってキリトさんの部屋の扉もノックするがやっぱり返事がない…

 

念のためにておさんの部屋の扉をノックしてみるとこっちはちゃんと返事があった

 

「どちら様ですか?」

「私です たみです」

「どうしたの?」

「それが…アスナとキリトさんの部屋の扉をノックしてみたんですけれども返事がなくて…」

 

私がそう言うとておさんが出てきてくれた(部屋着ではあるが)

 

「取り敢えず中に入って」

「お邪魔しま~す」

 

そうして部屋の中に入った私はどこにいるのかという推測を立てた(もう大体わかってるけど)

 

「やっぱりアルゴさん探しに行ったんですかね?」

「それしかないんじゃない?」

 

私は少し考えをまとめた後考えたことを話した

 

「探しに行きますか?」

「探しに行くか?」

 

どうやらておさんも同じことを考えたらしくほぼ同時に口を開いていた

 

「息ピッタリでしたね」

「だな… じゃぁ準備しようか」

 

 

そしてすぐに準備を終えた(着替えは勿論自室でした)私達は早速地下墓地へと向かって行った

 

 

~~~~~~

 

 

中央の遺跡から入った地下墓地の広場には数人はいたもののその中にアスナやキリトさんの姿はなかったので、私達は広場の南の扉を押し開けるとそのまま奥へと進むことにした

 

地下2階へと下る階段の近くには〖この先圏外注意〗という立札が立っていた

 

前に来たときはこんなのあったかなという下らないような考えを無視して私達も地下2階へと下りて行った

 

 

最下層である地下3階へ向かうルートは知っていたので最短距離で地下3階へと下る階段へと到着した私達はそのまま地下3階へと下りて行った

 

 

3人は地下3階にいるはずだけどどこにいるのかというのが分からないのでここからは完全に手さぐりになりそうかな…?

 

そう考えた私達はとりあえず進む

 

 

ある程度進み、十字路に差し掛かったところで2人の走るような足音が聞こえてきた

 

「誰か来ますね」

「十字路から様子見るか?」

 

ておさんが十字路から様子を見ようかと言ったがそこから数秒もたたないうちに大量のモンスターの騒音っぽいものも聞こえてきた…

 

「やばいかもですね」

「早くどこかに!」

 

私達は恐らく2人の走っているプレイヤー達の進路方向じゃない右の方に曲がると急いで壁にへばりつくようにして身を隠した

 

直後に2人の黒マントを被った人物が何やら喋りながら私達の前を走り抜け、その後に大量の【スライ・シュルーマン】がその2人を追いかけるようにして私達の前を通過していった

 

喋っている内容は分からなかったが黒マントの2人の声どこかで聞いたような気がする…

 

 

私がそう考えているうちに足音も【スライ・シュルーマン】の音も聞こえてこなくなったので私達は壁から身を離すと十字路へと戻った

 

「何というか… 凄かったですね」

「あはは…」

 

私が語彙力が低下した感想を言うとておさんは苦笑いしていた

 

「どうしましょうか? 追いかけますか?」

「んー… 確かMOBは階段上れなかったと思うしここに来れるんだったらある程度安全マージンも取ってるはずだから放っておいても大丈夫…と思うけど…」

「むむ… 言われてみればそれもそうですね… では引き続き探しましょうか」

 

話し合って私達はアスナとキリトさん、それから本来の目的のアルゴさんを探すことを優先した

 

~~~~~~

 

そこから少し歩いた小部屋でアスナとキリトさんを見つけたには見つけたのだが…

 

「どうします? これ」

「どうするって言われてもなー…」

 

2人が無言で寄り添っていたので私達はどうしようか困っていた

 

 

結局私達は2人が落ち着いて離れるまで待ってから合流した その時にさっきのを見たかを聞かれたが私達は声を揃えて「「ミテナイデス」」と答えた

 

 

そこから1時間と立たずに本来の目的であるアルゴさんを発見することが出来た




次回はそこまで期間を開けずに更新できるといいな…

それではまた次回に
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