ソードアート・オンライン ~PotetoEdition~   作:水名(仮)

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今回の話をやるためだけにタコミカに第5層フロアボス戦に参加したという設定を入れました

それではどうぞ

追記:UA7000突破しました! 本当にありがとうございます!


12話:話し合いの結果

「ALSはメンバーの平等性を重要視しているので会議は原則全員参加なんですけど問題のボス攻略作戦が決まった会議は十数人の古参メンバーしか呼ばれなくて…まだまだ下っ端の私は勿論その場にはいませんでした なのでこれは私のグループリーダーに聞いた話ですけれども…」

 

そこでリーテンさんは一呼吸置いた

 

「その会議が行われたのは3日前の28日の夜の事です 古参メンバーの誰かが元βテスターから重要な情報を持ってきたらしいんです それがかなりセンシティブな話でキバオウさんも仕方なく古参メンバーのみの会議で話し合ったんです」

 

元βテスターを毛嫌いしているキバオウさんがそんな情報を鵜呑みにするのかな…?

 

私がそう思っている間もリーテンさんは続ける

 

「それでその情報というのが第5層のボスがものすごく重要な…それをALSが手に入れるかDKBが手に入れるかで今後の攻略の流れが大幅に変わってしまうほどのレアアイテムがドロップするという話でした うちの班長や何人かの幹部メンバーはそれほど重要なアイテムならボス戦前にDKBに共同管理を申し出るべきだと主張したんです パーティの席上でならDKBも話を聞いてくれるだろうって」

 

私はβ時代の記憶を辿り、そんなレアアイテムがあったかな…と考え始めた

 

「でも問題のレアアイテムは原理上共同管理が不可能らしくてそれならいっそのことパーティ開催中に単独でボスを倒してそのレアアイテムを確実にゲットしようって意見が出て…そうしないとALSがDKBに吸収されるかもって話になって…最終的にキバオウさんもボス攻略作戦を承認せざるを得なかったみたいです …これが私の知っていることの全てです」

 

リーテンさんが話し終えるとシヴァタさんはリーテンさんの方に体ごと向くと掠れた声で問い質した

 

「ごめん シバ 私もボス攻略のことを知らされたのは今朝になってからで詳しいことを教えてくださいと班長に頼んだんだけどこれ以上は言えないって… 班長は私たちが企画しているパーティのことは応援してくれてたんだけど すまないって頭まで下げられたら新入りの私には何も言えなくて でもそれでも何とかしたくて班の人達とも話し合って、こうなったらキバオウさんに直談判しようって言ってたところにシバからメッセが届いたの」

「…そうだったのか…」

 

深く息を吐いたシヴァタさんは改まったように顔を上げるとキリトさんに真剣な表情でごぐりと喉を動かすと掠れた声を押し出すように聞いた

 

「なぁ元βテスターのあんたなら知ってるだろ? 5層ボスがドロップするっていう重要なアイテムっていったい何なんだ?」

「いや…えぇ…?」

 

キリトさんは腕を組んで首を傾げると考え始めた

 

「5層のボスから超レアアイテム…? ボス戦には参加したけど確かラストアタックは両手剣だったような… そりゃぁボスドロップだし性能は高かったはずだったけれど…でもギルド間のバランスを崩すようなスペックじゃなかった気がするし…それに武器だったら共同管理もできるはず…」

 

そしてキリトさんは首の角度を元に戻して瞳を閉じるとじっくりと考え始めた

 

あのボス戦には私も参加した 5層のボスは遺跡と同じ素材でできたゴーレムだったはず

 

ゴーレムなので勿論防御力が高くそれに加えて区切りのボスなので確か元βテスターの1割ぐらいが参加したっけ?

 

結局は1割近い人数のごり押しによって倒せて何個かのアイテムが幸運な人たちにドロップした

 

確かその中にボスドロップなのにやたら性能が低いポールアームがドロップした人がいたような…

 

周りの人は笑ってたけどその人は怒りながら投げ捨てて私がそれを記念として拾った

 

その数日後にふと気になって性能を調べてみたら一時的に大騒動となったあれは確か…

 

「フラッグ…」

 

私の呟きが聞こえたのか全員が私の方を向いた

 

「フラッグ? 旗がどうかしたの? タコミカ」

 

アスナの言葉を聞いたとたんキリトさんが私の呟いた言葉の意味を理解したのかキリトさんが大声を上げて椅子を勢い良く倒しながら立ち上がった

 

「あ…あぁっ! 確かにあれはヤバイ!」

「おいどうしたんだよキリト!? いきなり立ち上がったりして… それにタコミカの言ったフラッグって何かのフラグっていう事か!?」

 

同じように立ち上がったシヴァタさんもキリトさんに向かって叫んでいた

 

それにキリトさんは小刻みに首を振り私の呟きに捕捉するように説明する

 

「いや…フラグじゃなくてそのまんま旗の事だ」

「? 旗がどうしてレアアイテムなんだ?」

「ただの旗じゃない ギルドフラッグだ そいつを立てると半径15だか20メートル以内にいるギルドメンバーの全員に全ステータス上昇のバフがかかるんだ」

 

キリトさんの説明を聞いたシヴァタさんは目を見開いていた

 

「な…なんだと…?」

 

 

~~~~~~

 

 

「それにしても驚いたよ まさかタコミカが例のラッキーガールだったなんて」

「笑い事じゃないですよ… あの後あのプレイヤーからその旗を返せって言われたり必要に後をつけられたりしましたし挙句の果てにはデュエルを申し込まれたこともあるんですから…」

 

一旦シヴァタさん達と別れた私達はアルゴさんを呼び出し、集合場所である<マナナレナ>の村にある穴場の喫茶店でジャンボロールケーキを食べながらアルゴさんを待っていた

 

私とキリトさんがβ時代のことで話し合っていると隣に座っているアスナが真剣な表情で呟いた

 

「…結局あの2人付き合ってるのかしら」

「え?」

 

突然聞かれたので驚いたのかキリトさんは思わず聞き返していたがアスナは表情を崩さずにもう一度キリトさんに聞いた

 

「だから シヴァタさんとリーテンさんよ 馴れ初めとかその後の経緯とか…肝心なところをはぐらかされちゃったから」

「あぁ 確かに…」

 

アスナはそう言った話題に興味があるのかキリトさんに聞くとキリトさんはロールケーキを一口大に切りながら答えた

 

「でもあの真面目そうな陸上部員がリッちゃんって呼ぶぐらいだし付き合ってるんじゃないか?」

「シヴァタさんって陸上部員なんですか?」

「いや? 俺の勝手な想像」

「ちょっと! 少し信じちゃったじゃないの!」

 

私が質問するとキリトさんは適当に言ったと答えた…

 

それにアスナは少し怒っていたがロールケーキを頬張ると元に戻った

 

そしてキリトさんはアスナの質問で気になる部分があったのか聞いていた

 

「…でも この世界で付き合ってるって具体的にはどういう状況なんだ?」

「どういうって…あっちと一緒でしょ」

「けどさ…あっち側と同じようなことはできないと思うんだけどな…」

「え? あっ…そっか…例の防止コード…」

 

アスナは少し周囲を見回すと声を潜めながら言った

 

アスナが声を潜める理由は何となくわかる いつどこでだれが聞いてるか分からないからね…

 

「…確かにその…相手に触ったりとかはできないかもしれないけど…それが無くてもお付き合いはできるでしょ」

「あっはい そうっすね でも例の防止コードはいまいち発動条件が分からないんだよな… 俺の時もこっちに警告とかショックとかなしでいきなりアスナに強制転移ウィンドウが出てたし…一度しっかり検証したほうが良いんじゃないかな…」

「ならあの時イエスを押してたら貴重なデータが取れてたのにね」

「やめてください ホント…」

 

キリトさんがふるふると首を横に振るとアスナは軽くもう一睨みしてから考え始めた

 

「でもそういえば この間は転移ウィンドウすら出なかったわね」

「この間って?」

「ほら地下ダンジョンであいつらが逃げて行った後の…」

 

あ~ あれね~…

 

私が温かい視線を向けているとロールケーキを切っていたキリトさんが顔を上げたが目が合う直前にアスナは顔を少し赤くしてそっぽを向いてしまった

 

「あぁ…ナルホド…」

 

でも確かあの時は第4層の時より密着してなかったっけ?

 

「うーん… 肩はアウトで頭はセーフ…なのかな?」

「でも触られる方が嫌だと感じれば頭も肩も同じよ 大体キリト君あの時、左手で私の肩触ってたし」

「あっ…そ…そうでしたか… うーん…謎だなぁ… 4層の時はアスナが寝てたからそれのせいなのかな…」

「それはないでしょ 寝てるプレイヤーにウィンドウを出しても操作できないんだから意味ないじゃない」

「ごもっとも… あ そうだ 今度シヴァタに訊いてみるとか」

「訊くって何を?」

 

キョトンとしているアスナにキリトさんは自信満々そうに答えた

 

「ほら あの陸上部員がリーテンに物理的接触を試みれば必然的に防止コードの発動条件が分かるだろ?」

 

この人はホント…

 

アスナは持っていたフォークでソードスキルを発動させていてておさんはキリトさんの頭を勢い良く叩いた いい音が鳴った

 

「絶対だめだからね! そんなデリカシーのない質問! 陸上部員どうこうはともかくリーテンさんに対して失礼でしょ!」

「それは失礼極まりないぞ 特に女性に対しては」

「わ…悪かった… それとアスナさん… もう言いませんからそれ引っ込めて…」

 

アスナがフォークを引っ込めるとキリトさんは息を吐いて背中を椅子の背もたれに預けた

 

「んん~ 後は相手によって発動条件が変化するとしか思えないんだけどなあ…」

「どういうこと?」

「つまりそれまで全くコンタクトがない…つまり初対面のプレイヤー同士の場合が最もコードが発動しやすくて、関係が深まるにつれて発動条件が引き上げられていく…っていう説さ その場合もプレイヤー同士の精神的距離感をどうやってパラメータ化するのかは見当もつかないけどな…」

 

ふと私は隣に視線を向けると顔全体が真っ赤になりかけていた

 

それを見たキリトさんは席を立とうとしたがそこでドアベルが陽気な音を響かせてお店の扉が開いた

 

そっちの方を見てみると入ってきたのは私達がよく知る人であった

 

「おいっす」

 

3本髭を頬にペイントしている情報屋はやや疲れたような挨拶をするとアスナとキリトさんの近くに椅子を持ってきてそこに座った




タコミカのβ時代の二つ名であるラッキーガールは結構有名になってます

それではまた次回に
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