ソードアート・オンライン ~PotetoEdition~   作:水名(仮)

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二つ名って憧れますよね(再び唐突な自分語り)

それではどうぞ


8話:☆"紫染の犯罪者殺し(オレンジキラー)"と"蒼の彗星"

SIDE:朱猫

 

 

 

フィールドに出てから数分間はエンカウントせずに調子良く進んでいたのだが…

 

「ぎゃあぁぁぁ!? 何これ!? 気持ち悪いー!? いやぁあああ!! こっちに来ないでぇええ!」

 

早速最初のエンカウントにシリカが引っかかってしまった

 

それは簡単に言えば歩く植物のようなモンスターである

 

人によっては大丈夫かもしれないがほとんどの人が生理的嫌悪を催させるような外見で、かくいうシリカも完全にパニックになっている…

 

「いやあぁぁぁ!」

 

シリカはほとんど目を瞑り、短剣をぶんぶんと振り回している

 

見ていられなくなって私は軽くアドバイスをする

 

「シリカ~! 落ち着いて! 大丈夫! そいつは花の下の所の白くなってる部分を狙えばすぐに倒せるよ!」

「だ…だって気持ち悪いんですぅ…!」

「これで怖がってたらこの先厳しいよ~? この先には食虫植物みたいなやつもいるし何だったら触手が無数に生えたやつも…「きえぇええ!?」」

 

流石にちょっとからかいすぎたかな…

 

少しだけ反省して助けに行こうとした時二本の触手が伸びてソードスキルの硬直時間中のシリカの両脚にグルグルと巻き付いてシリカを持ち上げた

 

「「あっ」」

「え!?」

 

逆さまの状態で宙吊りになったシリカのスカートが重力に従ってずるずると下がっていく

 

咄嗟に私達は顔を背けた

 

「わわわ!?」

 

シリカは自分で何とかしようとしていたが何とかできず、最終的に私達に助けを求めた

 

「朱猫さん! 意識さん! 助けて! 見ないで助けて!!」

「それはちょっと無理な相談だ…」

「右に同じく…」

 

それはちょっと無理な注文かな…

 

しばらくシリカの叫び声が聞こえてきていたがシリカは覚悟を決めたのか怒りながら叫んだ

 

「このっ! いい加減に…しろ!」

 

そこで再びソードスキルの音が聞こえ、その後にモンスターが消滅する音が聞こえたため私達はシリカの方を向くと丁度着地しているところだった

 

シリカは間髪入れずに振り向くと訊いてきた

 

「見ました…?」

「努力は…しました」

「ミテナイデス」

 

~~~~~~

 

何回か戦闘はあったものの特に問題なく赤レンガの道を進むと小川にかかった橋が見えてきてそれを超えると一際高い丘が見えてきた

 

「あれが{思い出の丘}だよ」

「見たところ分かれ道は無さそうですね」

「ただ登るだけだから道に迷うっていう事はないけれどさっきに比べるとモンスターの量が多いらしいから気を引き締めて行こう」

「はい!」

 

私が確認も兼ねて言うとシリカは左右を確認して私達に伝えた所で、意識が注意を促したのでシリカは返事を返した

 

 

その後は意識が注意した通りモンスターが複数体セットで出てきたがこの冒険自体がシリカのレベリングも兼ねているので1体を除いて撃破する

 

幾度かのモンスター達の襲撃を退け、私達はついに丘の頂上へと辿り着いた

 

「うわぁ…!」

「これは…中々…!」

 

シリカが歓声を上げるのも分かる

 

そこは一言で表すなら空中の花畑で周囲を樹に取り囲まれ、ぽっかり空いた空間一面に美しい花々が咲き誇っている

 

「とうとう着いたな」

 

しんがりの意識が短剣を腰に付けている鞘に納めながら言う

 

「ここにその花が…?」

「そうだよ~ 真ん中に岩があってその天辺に…」

 

私が言い終わらないうちにシリカは真ん中に向かって走り出したが…

 

「ない… ないよ! 朱猫さん! 意識さん!」

 

追いついてきた私達に振り返ると叫んでいた

 

それに私達は岩の方を見てみる

 

「え? そんなことは… あぁ 見てみて」

 

少しだけタイムラグがあったのか私達が岩の天辺を見てみると芽が伸びているところだったのでシリカを呼ぶ

 

「あ…」

 

そこからはまるでタイムラプスのように芽が伸びて大きな純白な蕾を結ぶと徐々に先端が綻んで――シャランと鈴のような音を鳴らして開かれ、光の粒子が宙を舞った

 

私達はしばらく白い花を眺めていて、しばらく眺めた後シリカは私を見上げたので私はシリカを見ると軽く頷く

 

シリカは頷き返すとゆっくり絹糸のように細い茎に触れるとそれは氷のように溶け、残ったのはシリカの手元にある光る白い花だけとなった

 

「これで…ピナを生き返らせられるんですね…」

「うん その花の中にある雫を掛けてあげればいいよ でもここだと強いモンスターが多いから街に戻ってからのほうが良いと思うな だからもうちょっとだけ我慢してね」

「はい!」

 

シリカは私に頷くとウィンドウに花を収め、格納されたのを確認してからウィンドウを閉じた

 

~~~~~~

 

幸いというべきか嵐の前の静けさというべきか帰りではモンスターとほとんど遭遇せずに丘の麓へと到着する

 

そして小川に架かる橋に差し掛かると索敵スキルに反応があったためシリカの肩に手を掛けて止め、意識に橋の向こう側にある木立を見ながら合図を出す

 

意識は私の合図に頷くと前に出る

 

シリカは私の方を見るが私は橋の向こう側に茂っている木立を見据えていた

 

そして意識がそこに向けて声を発する

 

「そこの奴… いるのは解ってるぞ 出て来いよ 何だったら俺の方から行こうか?」

「え…?」

 

シリカも意識の言葉に慌てて橋の向こう側の木立を見る

 

緊迫した状態が数秒続いたがその状態を打ち破るように木の葉ががさりと動いて中から人影が出てきた

 

 

その人影は予想通り目的(ターゲット)のロザリアだった

 

しかしそんなことを知らないシリカは驚いており、声を出していた

 

「ロザリアさん…!? 何でこんなところに!?」

 

驚いた様子のシリカの問いには答えずに意識を見ると唇の片側を吊り上げて笑う

 

「中々高い索敵スキルね剣士サン達 少し侮ってたかしら?」

 

そこでようやくシリカに気づいたように視線を移す

 

「おめでとう シリカちゃん その様子だと首尾よく〖プネウマの花〗を入手できたみたいね」

 

唐突な言葉にシリカは嫌な予感を感じたのか数歩後に下がる 直後その予想を裏切らない言葉をロザリアが言った

 

「じゃぁ 早速その花を渡してちょうだい」

「な…何を言ってるんですか…?」

 

数歩下がったシリカに代わって意識がロザリアに向かって口を開く

 

「そうはいかないな ロザリアさん いや…ここは犯罪者ギルド(オレンジギルド)[タイタンズハンド]のリーダーさん と言った方が良いか?」

 

意識が口許を吊り上げながら言うとロザリアの眉がピクリと動き、唇から笑みが消えた

 

 

犯罪者ギルド(オレンジギルド)はその名の通り犯罪を主にしているプレイヤーギルドのことを指し、そのギルドに入っているプレイヤーはカラー・カーソルの色がオレンジの割合が多いがグリーンのプレイヤーもいるのはいる

 

そういう人は主に囮役や圏内へのアイテム補充係になることが多い

 

目の前にいるロザリアのカーソルもグリーンでシリカはそれに疑問を持ったのか私に声を掛けてきた

 

「え? でも…ロザリアさんはグリーンじゃ…」

犯罪者ギルド(オレンジギルド)って言っても全員がオレンジカーソルっていう訳じゃないの グリーンのメンバーが囮になって オレンジカーソルの仲間が待ち伏せているところまで誘導する 結構有名な手口だよ 昨日私達の会話を盗聴してたのも恐らく彼女らの仲間だ」

「そ…そんな… じゃぁここ2週間一緒のパーティにいたのは…」

 

私の話を聞いたシリカは驚愕し、ロザリアに眼をやる

 

するとロザリアは毒々しい笑みを浮かべた

 

「そうよぉ あのパーティの実力を評価するのと同時に冒険でお金が貯まっておいしくなるのを待ってたの ホントなら今日にでもヤッちゃう予定だったんだけど~」

 

ロザリアはまるで獲物を狙う蛇のように舌なめずりをしながらシリカを見る

 

「一番楽しみな獲物だったあんたが抜けちゃうからどうしよっかって思ってたら なんかレアアイテムの〖プネウマの花〗を取りに行くっていうじゃない? あれって今が旬だからとてもいい相場で取引できるのよ やっぱり情報収集って大事よね~」

 

そこで言葉を切ると私達の方に向く

 

「でもそこの剣士さん達 そこまで解っててその子に付き合うなんて馬鹿? それともほんとに体で誑し込まれちゃったの?」

 

それに意識はあくまででも冷静に答えた

 

「んや? どっちでもない むしろ俺達があんたを探してたんだからな ロザリアさん?」

「どういうことかしら?」

「あんた10日ほど前に38層で[シルバーフラグス]って名前のギルド襲ったろ メンバー4人が殺されリーダーだけが命からがら逃げのびた」

「…あぁ… あの貧乏な連中ね」

 

意識の問いにロザリアは興味無さそうに頷く

 

「それでそのリーダーだった奴は最前線で朝から晩まで泣きながら仇討ちしてくれるやつを探してたよ」

 

意識はどこか怒りを含んだような声で言う

 

「まぁ 依頼を受けたのはそいつだけどその時にあいつはあんたらを殺してくれとは一言も言わなかった… ホントは殺したいほど憎いはずなのにな あんたらの事を生きて{黒鉄宮}の牢獄に入れてくれって言ってたよ あんたに彼の気持ちが判るか?」

「解んないわよ」

「まぁ そうだよな じゃなきゃこんなことしてないもんな」

 

意識が私を見ながら言うとロザリアはめんどくさそうに答え、意識も先ほどより怒りを含んだような声で同意する

 

「何よ マジになっちゃって ここで人を殺したって本当にその人が死ぬっていう確証もないし そんなんで現実で罪になるわけないじゃない 第一現実に戻れるっていう保証もないのにさ、正義とか法律とか 馬鹿みたいじゃない? アタシそういう奴が一番嫌い この世界に妙なルールを持ち込む奴がね」

 

ロザリアの目が凶悪そうに意識を睨む

 

「それで? あんたらはその死に損ないの言うことを真に受けてここまでのこのことやってきたっていう訳ね 暇な人だね~ まぁあんたらのまいた餌にまんまと釣られちゃったのは認めるけどさ …たった3人でこの人数相手にどうにかなると思ってんの?」

 

ロザリアが嗜虐的な笑みを浮かべながら指を鳴らすと橋の向こう側にある両側の木立から次々とオレンジカーソルのプレイヤーが出てきた

 

その数は10人 もしも気付かずにそのまま行っていれば囲まれていたと思う

 

木立から出てきたうちの1人だけはグリーンカーソルで恐らく昨日盗聴していたのは彼だろう

 

新しく登場した盗賊プレイヤー達は全員奪った金で買ったと思われる銀のアクセサリ類やサブ武器をジャラジャラとぶら下げている

 

男たちはにやにやとしながら私達に粘つくような視線を投げかけてくる それにシリカは耐えかねたのか私の背後に身を隠すと意識に対して声をかけた

 

「意識さん 人数が多すぎます! 脱出しないと…! 朱猫さんからも何か言ってくださいよ!」

「平気平気 あれぐらいだったら問題じゃない 朱猫 シリカを頼む」

「りょーかい」

 

意識はシリカに穏やかな声で言うと私にも声をかけ、武器をクイックチェンジで〖ソードブレイカー〗に持ち替えると武器を鞘にしまい、そのまま男たちに向かって歩き始めた

 

シリカは不安に思ったのか咄嗟に意識を呼び止める

 

「意識さん!」

 

シリカの声が響いた瞬間 オレンジプレイヤーのうちの1人が不意に呟いた

 

「意識…?」

 

その男は笑みを消すと記憶を探るように視線を意識へと向けた

 

「その装備… 紫色のマフラー… もしかして"紫染の犯罪者殺し(オレンジキラー)"…!?」

 

そして思い出したのか男は顔面を蒼白にして数歩下がる

 

「ま…不味いっすよ ロザリアさん…こいつ…オレンジ相手には一切容赦しないって噂の…攻略組だ!」

「ってことはその近くにいる空色のベストを着てる女は…"蒼の彗星"かよ!? こいつ攻略組随一の速さって噂になってる!」

 

最初に叫んだ男がロザリアに意識のことを伝えると別の男が私のことも思い出したようで声に出すと他のメンバーの顔が一様に強張った… 一応私は女顔っていうだけなんだけどな…

 

「へぇ~ よく知ってるやつもいるじゃん じゃぁこの後どうなるかは判るよな?」

 

意識が男たちの反応を楽しむように声を出すと黒い笑みを浮かべながらそのまま近づく

 

ロザリアも数秒ほどは放心状態だったが我に返ったように男たちに対して甲高い声で喚く

 

「こ…攻略組がこんなところにいるわけないじゃない! 名前を騙ってビビらせようっていうコスプレ野郎に決まってる それに本当に"紫染の犯罪者殺し(オレンジキラー)"だったとしてもこの人数でかかればいくらあいつでもただじゃ済まないわよ!」

 

その声に勢いづいたように先頭の両手斧使いの男も叫ぶ

 

「そ…そうだ! 攻略組ならアイテムとか金とかたんまり持ってるよな! おいしい獲物じゃねぇかよ!」

 

やめときゃいいものをその男の言葉を聞いた他の男たちも口々に同調するような声を出すと一斉の抜刀した

 

「朱猫さんも意識さんを止めてくださいよ!」

「あー 大丈夫だよ… それより今はあいつらの事を心配してあげたら…?」

 

シリカが私を揺さぶりながら叫ぶが私は微塵も心配せず、逆に男たちの方を心配していた

 

今も意識は武器を取っていなかったのでロザリアとグリーンカーソルを除く男たちはチャンスだと思って我先にと言わんばかりに走り始め、半円状に取り囲むと奇声を上げながら一斉に持っていた武器で切りかかった

 

 

その直後、金属の嫌な音を上げて武器の先端が宙を舞って地面に突き刺さるとそのまま男たちの持っていた武器が消滅した

 

「は…?」

「え…?」

「だからやめとけって…」

 

意識は〖ソードブレイカー〗を抜刀した状態で手に持って、男たちに対して黒い笑みを向けていた

 

恐らくいつものように武器破壊をやったのだろう

 

「で? 何だったか? 俺を殺すんじゃなかったのか? 武器もなしに? 勇敢だなぁ」

 

意識の煽り言葉に威圧されたように男たちはその顔を驚愕から恐怖に変えるとそのまま道を開けるように後ずさった

 

「チッ」

 

ロザリアはそんな様子の男たちを見捨て、ポーチから〖転移結晶〗を取り出すがそれを意識が見逃すはずもなく高速でロザリアのところまで行くと首元に〖ソードブレイカー〗をあてがった

 

「ヒッ!?」

「おっと 動くなよ? 首が飛んでもいいなら動いてもいいけど」

 

意識はロザリアの手から〖転移結晶〗を奪うとそのまま男たちの元へと連れて行った

 

「どうする気だよ! 放せよ畜生!」

 

無言のまま意識はロザリアの首から〖ソードブレイカー〗を放すと男たちの元へ突き飛ばし、腰のポーチから〖転移結晶〗よりさらに濃い青色の結晶…〖回廊結晶〗を取り出した

 

「これは俺らの依頼主が全財産をはたいて買った〖回廊結晶〗だ これの出口は黒鉄宮の監獄エリアに設定されてる これでお前らには今から牢獄(ジェイル)に飛んでもらう なに 後は軍の連中が可愛がってくれるさ」

 

それにロザリアは地面に座り込んだまま押し黙っていたが数秒後、強気な笑いを浮かべると言った

 

「もし嫌だと言ったら?」

「そんな選択肢があるとでも?」

 

意識は〖ソードブレイカー〗を抜刀するとその先をロザリアに向けながら答え、次に男たちにも〖ソードブレイカー〗の先を順に向ける

 

「お前らに対しても同じだ もし逃げようとしたら解ってるな? そのまま自分の足で入るか俺に強引に入れられるか 好きに選べ」

 

意識の怒気を含んだ言葉に男たちは完全に抵抗する気力をなくし項垂れるのを見て意識は〖ソードブレイカー〗を鞘に納め〖回廊結晶〗を手に持って叫んだ

 

「コリドー・オープン!」

 

瞬時に〖回廊結晶〗が砕け、その前の空間に青い光の渦が出現する

 

「畜生…!」

 

最初に意識に襲い掛かろうとした男が肩を落としながらその渦の中に飛び込み、それに続いて他のオレンジプレイヤー達もある者は意識に毒づきながらまたある者は無言で渦の中へと消えていきグリーンカーソルの男も意識に急かされて渦の中へと入っていき残りはロザリアだけとなった

 

ロザリアはあれだけのことをやられても強気に地面に胡坐をかいて動こうとしなかった

 

そして強気な視線で意識を見上げている

 

「やりたきゃやってみなよ グリーンのあたしを傷つけたら今度はあんたがオレンジに…」

 

ロザリアが言い終わらないうちに意識はロザリアの襟首を掴み上げた

 

「俺は1日2日ぐらいだったらオレンジになったって構わないんだぞ」

 

そしてそのままロザリアを青い光の渦のところまで連れて行く

 

「ねぇ! ちょっと! やめてよ! 許してよ! そうだ! あんたアタシと組まない? あんたの腕があれば…「いい加減黙れよ」」

 

ロザリアが醜く命乞いをするが意識はこれまで見たことがないほどの怒気を含ませた声で一蹴するとそのまま渦の中へと放り込んだ

 

その直後に光の渦が閉じて先ほどまでの喧騒が嘘かのような静寂が訪れた

 

 

 

意識は手を軽くはたくとようやく私達もいることに気が付いた様子でこちらを見た

 

「あっと… シリカ… 色々とごめん 怖かったよな シリカを囮にするような真似をしたのは悪かった…もし言ったら怖がらせると思って」

 

シリカは私の体から顔を出すと首を横に振る

 

「え~っと… 街まで送るよ シリカ 歩ける?」

「すみません… 足が動かないんです…」

 

その後は静寂が流れたが私がシリカに街まで送ると言うとシリカは私の体から動かずに声を出した

 

シリカはひとまず私がおぶって街まで帰ることにした

 

 

~~~~~~

 

 

第35層の風見鶏亭に戻るまではほとんど会話がなく、2階のシリカの部屋に向かってベッドにシリカを座らせ、意識が部屋を出ようとしたところでようやくシリカは震えた声で口を開いた

 

「意識さん 朱猫さん 行っちゃうんですね」

「流石に5日も開けちゃったからね… そろそろ戻らないと」

「そう…ですよね…」

 

私達が戻ると伝えるとシリカは俯いたので私が頭を優しく撫でるとシリカは私の顔を見上げた

 

「シリカは強いよ 噂を鵜呑みにせず自分の感じたものを信じてる それにこれで別にお別れっていう訳じゃないよ? フレンド交換すればまたいつでも会えるし 何だったらこのゲームがクリアされても私達の関係は消えるわけじゃない シリカの事を紹介したらきっとみんな仲良くしてくれるよ…一部要注意人物はいるけど…」

「私も朱猫さんと意識さんのギルドの人達に会ってみたいです!」

 

私がシリカに優しく声を掛けるとシリカは元気に頷いた

 

「さてと… 話が逸れちゃったけど そろそろピナちゃんを呼び戻してあげよっか!」

「はい!」

 

シリカはウィンドウを開いて操作すると〖ピナの心〗をオブジェクト化し、その次に〖プネウマの花〗もオブジェクト化させる

 

そして〖プネウマの花〗を手に取ると私を見上げた

 

「意識 花にたまってる雫を心に振りかければいいんだっけ?」

「ん? あぁ そうだってさっきやる気に聞いた」

「との事 じゃぁ早速!」

「解りました!」

 

シリカが〖プネウマの花〗を傾けて〖ピナの心〗に雫をかけると青く光り始め、光が収まるとふわふわした小型の青い竜が姿を現した




意識と朱猫の2つ名が厨二っぽくなってしまった…

それと結構長くなりましたがキリが良い所までいけたので良かったです


次回から圏内事件編になります

久々に主人公が主役です(?)

それではまた次回に
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