天照館。
日本神話運営の孤児院であり、三大勢力に神器持ちとして命を狙われた者。その容姿に目をつけられて眷属として狙われた者。そう言った者達の中でその過程で家族を奪われた者達を保護するために日本神話の勢力が経営する孤児院である。
悪魔にしてみれば眷属として集められた様な場所の為に、悪魔側の侵入者の為に警備として日本神話の戦力の幾つかが集められていた。…………あの時までは。
漆黒の鎧を纏った騎士が手を翳すと放たれた光弾が悪魔達を消しとばす。
速さを活かした騎士の駒の眷属悪魔がそれよりも早いショッキングピンクの騎士に切り刻まれる。
戦車の駒の眷属が純白のワイバーンを思わせる鎧の騎士に粉砕される。
「な、な、な……」
そして、地に叩きつけられて土埃まみれになった、眷属を率いて所詮はマイナー神話と日本神話を侮り、天照館に乗り込もうとしていた悪魔達の主人の貴族が、竜の腕と狼の腕も持ち純白の体にマントを翻した騎士と、白銀の鎧を纏った騎士に見下ろされていた。
「何なんだ、お前達はぁー!?」
「グレイソード!」
「ロイヤルセーバー!」
「お前ら絶対日本神話じゃ無いだろう」と言う感情の困った、そんな心からの叫びを残して、2人の騎士の剣と槍から放つ炎と光の中に消えて行くのだった。
「この場所に住まう者達は守って見せよう」
『我ら、ロイヤルナイツの誇りに誓って!』
アルファモン、ロードナイトモン、デュナスモン、デュークモン、オメガモン。デジタルワールドを守護する最強の聖騎士型究極体デジモン達、ロイヤルナイツが現在は守っているのだから。
とある神器使いの少年が預けられた時、彼らの仕事が大きく楽になった。彼の神器によって作り出されたデジモン達が孤児院を守る為に日夜活動しているのだった。
彼、『鳴神 龍斗』は転生者である。だが、彼には転生得点みたいなものは無かった。有ったのはこの世界に存在する
「下手なチートは要らないな、これなら」
普通に最強の組み合わせだったりした。前世の記憶の中で好きだったヒーローの力を神器で再現できたのだから。
龍斗は機械の白獅子を従えながら、スーツ姿の堕天使の男と対峙しながら、龍斗はそう呟き。
「お、お前は一体何者だ!?」
「オレが聞きたい話だな。ファイナル、フュージョン!!!」
龍斗の叫びと共に
「ガオ!」
叩きつける黒金の豪腕は万物を破壊する力を全てを守る守護の力を宿し、
「ガイ!」
胸に吠えるは雄々しき獅子の貌。
「ガー!」
額に光り輝く命の宝石は、勇者たる証。
堕天使の前に現れるのは黒金の巨神、黒金の守護神、勇者王ガオガイガー(人間サイズ)!
堕天使の男、ドーナシークは目の前の光景に戸惑っていた。この町で神器を抜く為の儀式を行う前に見つけた珍しい神器を宿した女を処分しようとしていた。
その結果、出てきた別の男が訳の分からない物に変わったのだから。
「お前に教えてやろう、怒りの勇者王の力を!」
だが、目の前の相手の力はドーナシークを軽く凌駕しているのは簡単に理解できてしまう。
「ぶべらぁ!」
ガオガイガーの拳がドーナシークの顔面を捉えて殴り飛ばす。
「ドリルニー!」
「グギャー!」
ドリルの生えた膝のニーキックがドーナシークを蹴り飛ばす。ドリルが回転していないだけ有情だろう。ドーナシークも光の槍を投げて反撃するが、その全てがノーダメージと言うオチだ。
「あっ、悪魔……」
もう、本物の悪魔を知っている堕天使が涙目で震えながら悪魔扱いしていた。そして、悠然と佇むガオガイガーは拳を振り上げ、
「ブロウクン、マグナム!」
「あー!!!」
絶叫と共に堕天使を星に変えた。一応悲鳴を上げてたし生きてはいそうだと思いながら、トドメを刺さずガオガイガーは飛び去って行く。……スーパーの特売の時間が近いのだ。
勇者王が堕天使を星に変えたその日、別の場所で1人の高校生が人間としての人生を終え、悪魔へと転生した。
彼の名は兵藤一誠。堕天使レイナーレにデートの終わりに殺された憐れな男子高校生。夢はハーレム王。レイナーレにしてみれば簡単に殺せる程度の相手を何故態々人間の振りをしてデートの最後に始末したのかは分からない。
単純に最後位は良い夢を見させてやろうと言う事だったのかもしれない。揶揄って遊んでやろうと思ったのかもしれない。もしかしたらと警戒したのかもしれない。
だが、事実は一つ。この堕天使によって一誠は殺されたと言う事だけだ。
だが、悪魔が起こした奇跡によって彼は悪魔へと転生し生き返った。
「はい、鞄の中全部出せよ」
「「何でだよ!?」」
早朝の校門前、坊主と眼鏡の二人。通称変態三人組の松田と元浜は絶叫していた。風紀委員による抜き打ちのチェック。飽くまで服装やアクセサリー程度のチェックで荷物まではチェックされない。学校内で付けていなければアクセサリーも良しと割と副委員長の龍斗の対応は優しいのだ。但し、舐めているとしっかりと絞める。
だが、何事にも例外はある。この二人に兵藤一誠を加えた変態三人組と呼ばれている三人だけは服装チェックだけではなく毎回荷物まで検査されている。
「そりゃ、風紀委員の前で堂々とそんな物を机に広げて大声で騒いだり、覗きの計画を話してたりしたらな」
要するに絶対に何かあると確信が持てるからしっかりと絞めると言うわけだ。見せしめとして。
そんな訳で二人のカバンの中から出て来た18歳以下は買ってはいけない本やらDVDを回収すると名前付きで回収する。仮にこれが風化委員長ならば問答無用で処分されるだろうが、
「安心しろよ、ちゃんと家に送っておくからな。……着払いの時間指定で」
「「いや、余計に安心出来ねえよ!!!」」
着払いの上に平日の授業中に確実に両親の何れかが受け取る時間に送り返すと言う訳だ。
何一つ安心できる要素はない。寧ろ、死刑宣告にしか聞こえない。周りの女子からはいい気味だと言う顔をされている辺り、この二人に一誠を加えた三人がどれだけ嫌われているか分かると言う物だ。
日本神話派遣の悪魔監視委員会。
表向きは風紀委員会兼軽音部として鳴神龍斗を中心とした天照館出身の者達で結成されたチーム。
「監視対象は二組」
ソーナ・シトリーを中心とした生徒会とリアス・グレモリーを中心としたオカルト研究部。共に構成しているメンバーは全員が悪魔(当然と言えば当然な上に、自分達も似たようなものだが)。オカルト研究部は最近入部した一誠以外大半の生徒から崇拝に近い扱いを受けている。
一誠の場合は最近悪魔に転生したばかりと言う事と普段の行いによるものだろう。
部室の中にある風紀委員会の資料に見せかけた監視対象の資料。その中に新たに兵藤一誠のものを加える。
「welcome、危険極まりない世界に。当代の赤龍帝。悪魔側としては手の届く所に
何時でも手に入りやすい所に居る。または、悪魔に転生した事で長期に渡って赤龍帝の次の誕生を最弱の赤龍帝の器で封印することも出来る。純粋に戦力として優秀ならば言うことのない手札だろう。
そして、一誠の資料について見ていると、別途で用意されていた一誠に対する追記があった。
「……あー、うん。まあ、死んだ後のことだしな」
資料によると場合によっては他の転生悪魔達と同じく神秘の側からの日本追放となるらしい。グレモリー眷属の姫島朱乃なんて良い例だそうだ。
まあ、大して親しくもない一誠がこの先どうなろうと興味も無いので資料を棚に戻して龍斗は部室を後にする。風紀委員の仕事にこの町に入り込んだはぐれ悪魔の抹殺。そして、今は様子見だが、この町に無許可で潜伏中の堕天使とはぐれエクソシスト達の排除。
はぐれ悪魔の場合は即座の抹殺だが、今のところ堕天使一味は様子見という所だ。向こうが何もせずにさっさと出て行くならば何もしないが、人間側に被害を出すようならば。
「相応の覚悟をしてもらうかな? 堕天使共」
龍斗の手の中に現れるのは一振りの剣と一枚のカード。己の知る最強の聖剣と最強の
VS一誠戦、どのドラゴンを使うか?
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