ハズレア神器が滅神具よりも強かった件   作:龍牙

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「うおおおおお!!!」

 

ガオガイガーの鉄拳がはぐれ悪魔バイザーの体を吹き飛ばす。

 

「はぐれ悪魔バイザー! オレは、お前を、破壊する!」

 

「何だこの化け物は!?」

 

「ブロウクン、マグナム!」

 

ガオガイガーの放った拳が踏み潰そうとした足を粉砕し、

 

「ドリルニー!」

 

回転する凶悪なドリルの着いたニーキックがバイザーの体を抉る。そして、顔面を狙って放った回し蹴りがその体を吹き飛ばす。

 

「はぐれ悪魔バイ……ザー?」

 

すると、突然廃墟のドアが開き、その近くにバイザーが吹き飛んできた事に唖然とするリアス・グレモリー等オカルト研究部の面々。

 

「ヘル!」

 

その隙を逃さずガオガイガーの右手に集まる破壊の力。

 

「アンド、ヘブン!」

 

左の手に集まるのは守護の力。

 

「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ」

 

破壊の力と守護の力を集めた両手が一つに重なり、ガオガイガーの全身が光り輝く。

ETMフィールドに拘束されたバイザーは悲鳴を上げることもなく跡形もなく吹き飛んだのだった。

 

廃墟の壁さえも粉砕し、両手を組んだまま数メートルは外に飛び出したガオガイガーはまだ唖然としているリアス達を放置して飛び去ろうとするが、当然リアスはそこに待ったをかける。

 

「待ちなさい! 貴方、何者なのかしか?」

 

その言葉に頭だけを振り向いた機神は内心でため息を吐く。面倒な連中に関わった。と。

 

「お前にいう必要はない、リアス・グレモリー」

 

そもそも、このはぐれ悪魔退治自体がリアス達の尻拭いに近い。

 

「必要はあるわ! ここは私が管理している領地よ」

 

「…………。はぁぁぁ」

 

リアスの言葉に龍斗はガオガイガーの装甲の奥で明白なため息を吐く。

 

「はぐれ悪魔を放置する杜撰な管理でよくそんな言葉を吐けるな」

 

そもそも、今回のバイザーを除いても何体、目の前の管理者の尻拭いではぐれ悪魔を退治したか。しっかりとそのはぐれ悪魔の首にかかっていた賞金の入手と悪魔の駒の完全破壊はしているが。

 

「何ですって……?」

 

「実際、こっちはお前達の杜撰な管理体制の尻拭いをしてやってるんだ。マトモに出来ないなら実家に人手を頼め。はぐれを放置して、その甘さでどれだけ犠牲が出たと思っている?」

 

「こ、今回は偶々よ! 私はちゃんと管理しているわ!」

 

「それが何回有ったと思ってる? それに此処は神話体系の立場では日本神話からの租借地で、人間の領地だ! 責任も取れない奴が管理者ごっこされても迷惑だ! 管理者を名乗るなら、冥界に帰って自分の土地でやれ!」

 

そっちなら領民も迷惑を被るのは悪魔のグレモリーの領民だけだ。

そんな龍斗の言葉に殺気を向けてくるリアス。だが、リアスよりも先に龍斗に噛み付く者がいた。

 

「っ、テメェ! さっきから聞いてたら好き勝手言いやがって! 部長の苦労も知らないくせに!」

 

一誠だ。龍斗のリアスへの言葉にキレて噛み付いてきたわけだが。

 

「知る価値も無いな。結果が伴わない苦労なんざ、こっちには価値は無い」

 

一誠の言葉をバッサリと切り捨てる。

 

「巫山戯んなぁ!」

 

そう叫びながら殴りかかってくる一誠を軽く叩くとそれだけで廃墟の壁まで吹き飛ばされる一誠。

 

「イッセー!? 朱乃! 小猫! 祐斗!」

 

「「「はい部長!」」」

 

真っ先に切り込んできたのはグレモリーの騎士の『木場 裕斗』だ。騎士の駒の特性により得たスピードでガオガイガーの姿の龍斗に肉薄する。

両手に握る剣は彼の神器である魔剣創造によって生み出した魔剣。スピードと剣技、そして相手に合わせた魔剣を作り出す剣士なのだが、

 

ガオガイガーの装甲の前には彼の魔剣も鈍と同じだった様だ。己とぶつかった魔剣が砕け散るとニーキックを放つ。

 

「ドリルニー!」

 

咄嗟にそれを魔剣を作り出して盾に防ぐが容易く粉砕され、壁のなくなった木場を回し蹴りで蹴り飛ばす。

 

「このっ!」

 

その小柄な体躯で懐に飛び込んだ戦車(ルーク)『塔城小猫』はその小型で華奢とも言える体躯には似合わない力で龍斗に拳を放つが、

 

「っ!?」

 

ガオガイガーの装甲に傷を与えることも出来ず、自分の拳を痛めるだけだった。そんな子猫の首根っこを掴み先程蹴り飛ばした木場の方へと投げると、ガオガイガーへと雷が撃ち込まれる。

 

『姫島朱乃』の雷の直撃を振り払う様に気合を入れると緑色の光と共に無傷のガオガイガーの姿が現れた。

 

「消し飛びなさい!」

 

最後にリアスが放ってきた魔力の塊に対して左手を翳すと、

 

「プロテクト、シェード!」

 

空間を湾曲させリアス達へと跳ね返した。

 

「きゃぁぁぁ!!」

 

背後では複数人の叫び声も爆発音が響くが多分大丈夫だろうと思いながら、龍斗はその間にその場から飛び去ろうとする。

 

「貴方……何者なの?」

 

「日本神話の監査委員会、お前達に対するな」

 

そう言い残して飛び去る黒金の巨体をリアスは忌々しげに睨みつけていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、オカルト研究部。

 

「あの、あの野郎の言ってた日本神話の監査委員会って何ですか?」

 

「その言葉通りの意味よ。私達を監視するのが目的の日本神話が送りつけて来た連中よ」

 

一誠の言葉にイラッとした様子で答えるリアス。そんな物が自分の領地に送られてきた時点で、気に入らない。

リアス程では無いにしろ、もう一人の上級悪魔のソーナも同意見なのだ。

更に一誠以外の眷属達もその名には難しい顔をしている。特に日本神話とも因縁のある朱乃に至っては苛立ちを浮かべていた。

 

「しかも!」

 

だが、何よりリアスにとって気に入らない点は一つ。

 

「私達の代になって急に送りつけられていたのよ!」

 

逆説的に言えば前任者は日本神話としても文句の無い領地運営をしていたと言う事である。

前任者が築いた悪魔への信用を上層部の思惑と自分の妹を後任にした魔王の行動が一気に下落させてしまったのだが、それはそれ。

だが、当然と言えばその通りだ。誰だって未成年の者達だけで補佐もつけないのならば信用など出来るはずもない。

 

「そんな、部長はちゃんと努力していますよ!」

 

リアスの言葉に『巫山戯やがって、今度会ったらあのライオン野郎、絶対ぶっ飛ばしてやる』と内心で息巻いている。

 

「しかも、私達に挨拶も無しで、顔を見たのは昨日が初めてなのよ」

 

「そんな、あの野郎、部長の事馬鹿にしすぎですよ!」

 

龍斗に対しての怒りを増して行く二人に対して木場は一つの疑問を口に出す。

 

「それにしても、あの神器は何だったんでしょうか?」

 

その言葉に一同の昂る感情は一度落ち着き疑問が支配する。

ガオガイガーの力は神器(セイクリッド・ギア)の一種と考えている。間違っていないが、根本的に間違っているのは一つ。

 

ガオガイガーは神器の力で作り出したものであって神器ではないと言う事だ。

 

「やっぱり、獅子の神器と言うと獅子王の戦斧(レグルス・ネメア)でしょうか?」

 

ガオガイガーの胸にある獅子の顔からそう推測する木場。

リアスの滅びの魔力を片手で弾き返すことが出来るのは、滅神具の一つに数えられるそれに違い無いとグレモリー眷属達は考えていた。

 

「日本神話が獅子王の戦斧を手に入れているなんて。でも、そうだとしたら、このタイミングで監査委員会なんて送りつけて来たのにも説明が付くわ!」

 

リアスの中では極東の島国のマイナー神話が調子に乗っているのは、強力な神器を自陣に引き入れたからと言う考えが纏まっている様子だ。

裏の情勢を何も知らない一誠は、「そうだったのか」とリアスの考えに納得している様子。

朱乃は日本神話に対して思う所もある為リアスの考えに納得している様子だ。

木場もリアスの推測には(否定する材料もない為)賛成の様子だ。

唯一賛同していない子猫も反対する気はない様子だ。

 

「見てなさい、強力な神器を手に入れたからって調子に乗っていられるのも今のうちよ!」

 

『この屈辱は必ず晴らすわ!』とリアスは高々と宣言するのだった。

本当はハズレアと呼ばれている神器だとは知らずに。

VS一誠戦、どのドラゴンを使うか?

  • ボルシャック・ドラゴン
  • ドラゴニック・オーバーロード
  • 龍皇ジークフリード
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