目を覚ましたとき、何もない空間にいた。
真っ白なだけで病院以上に無機質な空間。
極端に暗い場所もそうだが、こうも明るすぎる場所というのもなんだか不気味なものである。
なぜ自分がこんなところに居るのか考えてみると、そういえばどこかから落ちたような気がする。
それが原因とすればここは死後の世界かあるいは神様とかがいるのではという結論に達するのにそうそう時間はかからなかった。
前者は至極当然の結論だが、後者はライトノベルの類を読みすぎた結果な気もする。夢見がちか?
うろうろと歩いていると椅子に座り白い衣を着た人物がどこからともなく現れて自分に語りかけてきた。神様的な存在だろうか。
「お前は自分がここにいる理由が分かるか?」
やらかして生徒指導室に呼び出された人ってこんな気持ちなのかなーとか思いながら
「死んだから……じゃないですかね?」
と一応答えた。
なんであんたはすぐ近くにいるのに顔が見えないんだとか色々聞きたいことはあったけれど飲み込んだ。
神(仮)は頷くと、長々となにやら話し始めたがざっくりまとめるとこんな感じの話だった。
・自分は雨の日に足を滑らせて歩道橋から落下しさらに車に轢かれて死んだ
・死者にはある程度次の生での希望を聞くことになっているが、勿論生前の行いが強めに反映されるため希望が全て通るわけではない
・神の姿は各人のイメージする姿になっており、顔が見えないのはおそらく自分が神という存在に対して漠然としたイメージしか持っていないからだろう
ふむ。なるほど。
さりげなく心を読まれていることはおいておき、なんとなくの流れは掴めた。
「でしたら、自分実は来世について希望があるので聞いていただけませんか?」
神は「聞くだけならタダだし構わん」と述べて足を組み替えた。
やけに俗っぽい神だなこいつ……こういうところも本人のイメージが反映されているのだとしたら人によってはイケメンとか美少女が出てくるのだろうか。
「ウマ娘プリティーダービーってご存知ですか?自分あれに出てくるウマ娘になりたいんですけど……」
「神だから俗世のことは全て頭に入っている。その作品に出たいというのならばまずは競走馬として成績を残さなければならない。
言うまでもなく競走馬の世界は厳しいが、微温湯に浸かって生きてきた貴様にそれを耐えぬく覚悟はあるか?」
当然だ。
そうでもなければウマ娘になりたいなんてこと願わない。
その問いに頷けば神は満足そうに微笑んだ、ような気がした。
だって顔見えないから分からないんだよ。雰囲気は確かに和らいだので怒ってはいないはず。
「ならばその願い叶えよう。ただし、一つ条件がある」
そう言うと神は自分を呼び寄せてその「条件」を告げた。
「……なるほど。分かりました、その条件を受け入れます」
「それなら良い……ああそうだ、神として一つ教えておこう。
私は貴様に反則的な才能を与えるつもりはないから、この馬生を全うし希望した未来へ進むためには己自身の努力が必要不可欠となる。
……その事をゆめゆめ忘れないように」
当然だ、努力無くして道は開けない。
自分は四半世紀も生きていないが、この人生で痛いほどその事実を突きつけられた。
神に一礼してゆっくりと歩き出す。
さて、冗長な前置きはここまでだ。
この先は誰も知らない。
神すらも知らないだろう。
無論自分も知らない。
「私」に出来るのは未来へ向かってただ走り抜くことだけだ。
望む未来へ向かって、希う世界へ向かって、ただひたすらに直向きに。
前だけを向いて走るのだ。
謎の緊張のせいでまともな文章が書けません。これは国語力Gだな(確信)
あと毎回打ち切り漫画みたいな文章で終わっちゃうの誰かどうにかしてほしい。