俺は今どこかよくわからない場所にいた。周りは同じ景色で一体どこまで続いているのかさえも、すると、目の前に2人の姿が見えた。
裕翔「すいません。ここって・・・・・・・。」
俺は、あまりにも衝撃で言葉がでなかった。目の前には、死んだはずの親父と母さんが立っていた。
裕翔「親父、母さん。」
俺は、2人の元に向かって走り出した。すると、母さんの口が動いた。しかし、言われたことは
母「お前なんて、産まなければよかった。」
裕翔「えっ・・・・⁉︎」
父「お前のせいで、私達は死んだ。お前が無能だったことが原因で。」
裕翔「そんな、・・・・何で、そんな事を言うんだよ。俺はずっと2人に会い・・・・・。」
父「それがどうした。貴様はせいでどれほどの私が苦しんだと思っている。」
母「貴方のせいで、私は死んだ。無能な息子のせいで。」
裕翔「違う。絶対に違う。」
俺は、あまりのショックで分からなくなっていた。
すると、
?「違わないよ。」
裕翔「‼︎」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえたので、後ろを見ると、そこには意識不明の状態でヘッドの上にいるはずの妹の雪がいた。
裕翔「雪。」
俺は、雪に向かって歩き出す。しかし、雪も
雪「お兄ちゃんの嘘つき。」
裕翔「えっ!?」
雪「どうして、あの時に来てくれなかったの。」
裕翔「雪、違うんだ。俺は・・・・。」
雪「私を絶対に守るって約束したくせに・・・・。」
裕翔「違う。違うんだ。」
雪「お兄ちゃんなんて、いなければよかった‼︎」
家族3人から言われたことあまりにも、ショックで辛かった。
雪「お兄ちゃんなんて死んでしまえ‼︎」
母「死んでしまえ。」
父「死んでしまえ。」
3人「死んでしまえ。死んでしまえ。死んでしまえ。死んでしまえ。死んでしまえ。死んでしまえ。死んでしまえ。死んでしまえ。」
3人は、俺を囲って罵声を浴びせてくる。
そして、
裕翔「はっ⁉︎」
俺は、突如目が覚めた。どうやら応接室のソファーで寝てしまっていたらしい。
裕翔「くそ、なんて夢だ。」
あんな、夢は2度と見たくなかった。窓を見ると、東の空が白んで見えた。どうやら、明け方のようだ。俺は、起き上がると毛布がかけられていたことが分かった。すると、
裕翔「・・・・うわあっ⁉︎」
そこには、対面に水色の髪の少女が座っていた。クルルシファーだ。
クルルシファー「まだ、早朝よ。ここは女子寮よ。まだ、寝ている子もいるから大きな声は出さないほうがいいわ。」
裕翔「悪い。ついびっくりして、・・・。」
クルルシファー「貴方、随分とうなされていたわよ。」
裕翔「少し、悪い夢を見ちまって・・・、ところで、なんでクルルシファーがここにいるだ。」
クルルシファー「聞きたい。」
裕翔「一応。」
クルルシファー「貴方が思っているほど、いやらしい理由ではないわよ。」
裕翔「お前って、俺の事何だと思ってるの。」
クルルシファー「ただの変態かつ下着泥棒かしら。」
裕翔「やめろ、思い出したくもない。」
すると、しばらく間を置いて
クルルシファー「ここは、貴方の専用の個室ではないわよ。」
裕翔「・・・・どういうこと。」
クルルシファー「ここに来た理由よ。時々、寮を抜け出して過ごしてるの。たまたま、今日は応接室だっただけよ。そしたら貴方がここで寝ていただけよ。それだけの話。」
裕翔「そう言うことね。」
クルルシファー「嘘だと思う。」
裕翔「いや、俺もそんな時もあるからな。」
コイツはマジで、俺にとって油断のできない相手だ。いつ、しっぽを掴まれるか分からん。急いで、俺への質問がくる前にこちらから質問をする。
裕翔「そういえば、クルルシファーも神装機竜を使えるんだっけ。」
クルルシファー「持っているだけなら、宝の持ち腐れよ。ここでは使うつもりもないし、戦う気もないわ。」
裕翔「戦う気はないって、どういうことだ。」
クルルシファー「私は、戦う事を望んでいないということよ。昔は大切な誰かのために、努力して、戦って・・・・。そうして神装機竜《ファフニール》を手に入れたわ。でも、ある時、私は全ての理由を失ったわ。」
裕翔(何だかんだで、俺と似ているな、コイツ)
すると、
クルルシファー「私からも貴方に聞きたいことがあるわ。」
裕翔「えっ⁉︎」
恐れていたパターンがきた。絶対クルルシファーは俺の正体を疑っている。
しかし、突然
ゴォオオオン‼︎
突如、1番街の金が鳴り響いた。
裕翔「今のは・・・・‼︎」
クルルシファー「私は先に行くわ。」
そう言って、クルルシファーは応接室から出て行った。
裕翔「まさか⁉︎・・・最悪、力を使うことになるかもな。」
そういうと、俺もすぐに騎士団の機竜が置かれている倉庫に向かった。
5分後
俺がついた頃には騎士団の全員がこの第四機竜格納庫に集まっていた。
すると、ライグリィ教官が入ってきて
ライグリィ「全員揃ったな。では、士官候補生である、お前達に通達する。」
先程の鐘の音は、幻獣神の出現による警告だった。種類は大型で、昨日の夜、南西の遺跡から現れたと推測されている。
ライグリィ「現在は第二、第三の砦に常駐している、警備部隊の機竜使い数名が、討伐に向かっている。だが、敵は大型だ。突破され、城塞都市にまで被害が及ぶ可能性に備え、我々も迎撃部隊を編成し、戦闘に備える。各自、指令があるまで準備を整え待機せよ。」
ライグリィ教官の話が終わると、何人かの生徒は安堵していた。すると、格納庫の壁に佇んでいたクルルシファーが、
クルルシファー「随分と平和ボケしてるわね。この学園のお嬢様達は。」
裕翔「どういうことだ。」
クルルシファー「王都からの応援なんて、そう簡単に期待できるはずかないのよ。」
裕翔「やっぱりか、・・・・。」
そう、この国の問題である1つは、兵士の不足だ。5年前のクーデターの件もあってか、機竜使いが不足している。また、生き残った機竜使いの中には、旧帝国の復活を考える反乱軍も存在する。正直言ってこの国はあらゆる面で弱すぎるということだ。
すると、次々と騎士団のメンバーが外の扉に向かって歩いていく。
裕翔「もう、出るのか。」
シャリス「あぁ、我々は『騎士団』だからね。有事の際には率先して出張らないといけないのさ。ここに所属すれば、確かに厚遇が受けられるが、何も楽しい話ばかりじゃない。」
すると、
リーシャ「おい裕翔。それじゃ、行ってくるぞ。」
裕翔「気をつけろよ。」
リーシャ「安心しろ。私は強いからな。」
そう言って、騎士団の全員が機竜を纏うと、前線に向かって飛び立って行った。
俺は、彼女達が見えなくなると、念の為に戦う準備のため自室に戻ろうとすると、そこには先程と変わらずに壁に佇むクルルシファーの姿があった。
裕翔「お前は、出ないのか。」
クルルシファー「私のような、外国から来た留学生は、校則で独自の戦闘基準が定められているのよ。」
裕翔「ふ~ん。なるほどな。」
俺は、格納庫から外に向かうとすると、
クルルシファー「貴方が、気にすることではないわ。」
裕翔「分かってる。」
しかし、外に出ようとすると
アイリ「裕翔さん、決して戦場には向かわないでください。貴方は、騎士団の人間ではありません。ただここでみんなの帰りを待っていてください。」
裕翔「へいへい。」
そういうと、俺は部屋に戻らずここで待つことにした。
約20分後、
俺は、相変わらず格納庫で待機していた。
すると、一緒に格納庫で待機していたフィルフィーが、
フィルフィー「音が聞こえる。」
裕翔「音?」
フィルフィー「音が・・・聞こえてくる。向こうから・・・。」
そいうと、フィルフィーは騎士団が向かった方角を指す。すると、遠くから1機の機竜がこちらに向かってくるのが見えた。俺は急いで後ろに下がると、その機竜が格納庫の中に入ってきた。
その機竜を使っていたのは、ノクトだった。
すぐに、ライグリィ教官が近づいてきて、
ライグリィ「何があった⁉︎」
ノクト「大変です。至急・・・。」
ノクトの話によれば、出没した大型の幻獣神は、スライム型で騎士団が到着してすぐに爆発した。それと同時に多数のガーゴイル型の幻獣神が出現したという。また、その幻獣神を操っている人物がおり、その正体は王都からの派遣されてきた警備部隊の隊長であるベルベット・バルトという男であり、ソイツが多くの反乱軍の機竜使いを率いて現れたとのことだった。
俺は、それを聞いてすぐに自室に向かおうとした。しかし、
アイリ「どこに行く気ですか。」
アイリが俺の前に立ち塞がってきた。
裕翔「彼女達を助けに行く。そこをどけ。」
アイリ「どきません。なぜ、そこまでするのですか。貴方は、この国の人間ではないはずです。」
裕翔「国なんて関係ない。俺はただ、彼女達を助けたいだけだ。」
アイリ「兄もそう言って、死んでいました。兄も、誰かのためにできる事をしようとし、クーデターに参加しました。最後に会った時、必ず帰ってくると約束したのに・・・・。私は、もう誰にも死んでほしくないんです。誰にも・・・・。」
そう言いながら、アイリの目には涙があった。だから、俺は
裕翔「俺は、死なない。絶対に。俺はまだ、何もお前達に恩を返せていない。こんな所で死ぬような俺なんて、クソ喰らえだ。」
アイリ「・・・・裕翔さん。」
裕翔「アイリ・・・・・頼む。行かせてくれ。誰も死なせないために。」
すると、
アイリ「分かりました。ただし約束は守ってください。」
裕翔「了解。」
そう言うと、俺は急いで自室に戻り、装備を整えて格納庫に戻った。
出撃準備が完了し、出ようとすると、
ライグリィ「待て。葉山裕翔。」
突如、ライグリィ教官に止められた。
裕翔「なんでしょうか。」
ライグリィ「これを、持っていけ。」
すると、ライグリィ教官の手から小型無線機が渡された。
ライグリィ「これで、騎士団の連中といつでも連絡が可能だ。彼女達を頼んだぞ。」
裕翔「はい。」
そう言うと、俺はCADで魔法を起動して、出撃した。
一方
リーシャ達は、幻獣神の戦闘でほとんどが退却していた。残っていたのは、神装機竜《ティアマト》を纏ったリーシャのみだった。
リーシャ「シャリス、ティルファー・・・・無事か。」
シャリス『すまない姫、私は既に、仲間に助けられ、撤退を始めている。」
ティルファー『うん、私も、限界みたい・・・両手の装甲ごと、武装がぶっとんじゃてるし・・・。」
リーシャ「お前たちは撤退しろ。代わりに頼みがある。城塞都市にいる教官たちに、攻撃に出てくれと伝えてくれ。今からの私の狙いが成功したら、だが。」
シャリス『姫。それは、まさか・・・・』
リーシャ「あぁ、私は・・・あの笛を持つ、親玉を狙ってくるからな。」
すると、
ベルベット「無様だな、リーズシャルテ。本来は、男にかしずいて生きるための雌犬如きが、たとえ一時でも、王女の椅子に座ったのが、間違いだったのだ。」
そして、ベルベットは、
ベルベット「1部隊奴らを逃すな。生捕にした奴は好きにしていいぞ。」
そう言うと、10機の機竜が撤退した騎士団を追う。
リーシャ「待て‼︎行かせるものか。」
そう言って、ティアマトの銃で構えるが、
キンッ
リーシャ「っ!!」
ベルベット「貴様の相手は私だ。」
ベルベットに対して攻撃を開始し、撤退した騎士団を追う反乱軍への攻撃を妨害する。
リーシャ「クソっ‼︎」
既に追手は射程外におり、攻撃の仕様がなかった。
そして、撤退した騎士団は
ティルファー「後少しで、学園に着く。」
シャリス「何としても、姫の伝言を伝えるぞ。」
しかし、
女子生徒「後ろから、敵機竜使いが接近‼︎」
シャリス「何‼︎」
シャリスが後ろを向くと、10人の機竜使いがこちらに向かってきていた。その中の先頭の機竜は、猛スピードで向かってきており、騎士団の撤退速度では、すぐに距離を縮められていた。
先頭の反乱軍は、ティルファーに向かっていく。
シャリス「ティルファー、避けろ‼︎」
しかし、既にティルファーのすぐ後ろまでに迫っており、反乱軍が大きく機竜で剣を振り上げてくる。
反乱軍「もらったー‼︎」
ティルファー「‼︎」
ティルファーが死を覚悟した・・・・・・その時、
ヒューン
ブシャ
突如、ティルファーを攻撃しようとした反乱軍の頭が破裂した。
ティルファー「えっ⁉︎」
すると、
?『援護してやるから、急いでこっち来い。』
無線越しに、聞き覚えのある男の声が響いてくる。
その声の正体は、・・・・葉山裕翔だ。
俺は、彼女達がいる約1.5キロ離れたとこから対物ライフル{バレットM82A1}で狙撃を行なっていた。
裕翔(目標、約2キロ、風向き少し東寄り、狙撃対する影響問題なし。やれる!)
そして、引き金を引く、
ズドンッ
20口径の弾が目標の敵機竜使いに向かって飛んでいく。
そして、
ブシャ
反乱軍「うわぁぁぁ、俺の腕が・・・。」
裕翔が放った弾は、敵反乱軍の機竜の装甲を貫通して、機竜使いの腕ごと吹っ飛ばした。
反乱軍「クソッ‼︎一体どこからの攻撃だ。」
反乱軍「あんな、攻撃見た事ないぞ。新王国の新兵器か。」
その間にも、騎士団は急いで裕翔の元に向かう。
シャリス「裕翔君‼︎なぜ、君が・・・・。」
ティルファー「そうだよ。それにさっきの攻撃って・・・・。」
裕翔『話は後だ。とりあえず、こっちに来い。今から合図を送る。そこへ来い。』
すると、約1キロ先の丘からチカチカと光る物が見えた。
シャリス「見えた。全員、一旦あそこに退避するぞ!!」
騎士団、全員が合図のあった丘に向かう。
そして、
シャリス「裕翔君。助かった。」
ティルファー「ゆうとっち、ありがとね。」
何とか、撤退してきた騎士団全員が、俺との合流に成功した。だが、
裕翔「まだ、8機残ってる。ここで奴らを片付ける。」
そして、M82A1のスコープを覗くと、再び敵の機竜使いがこちらに向かってきていた。俺は、すぐに1人に照準を定めて、
ズドンッ
ヒューン
ブシャ
今度は、敵の胸に命中した。命中した敵の胸には、大きな穴が空いており、そのまま下に堕ちっていった。すぐに、俺は次の目標を狙おうとするが、敵はどうやら狙撃による攻撃だと気づいたらしく、狙いをつけられないように、左右に動きつつこちらに向かってきた。
裕翔「こっちの攻撃に気づいたな。仕方ない。コイツを使うぞ。」
そう言うと、俺は91式携帯地対空誘導弾を取り出し、構える。
シャリス「裕翔君、それは・・・。」
裕翔「後ろに立つなよ。顔面が酷いことになるぞ。」
そう注意をかけると、俺は1人の敵に照準を定める。そして、十時マークが、敵の真ん中にについたところで、
裕翔「発射‼︎」
ブシュンッ
誘導弾が敵の向かって飛んでいく。そして、
ズドーン
見事、敵に命中し、大きく爆発が起きる。
しかし、これで敵に位置がばれてしまった。そして、
ピューン
ピューン
いつもの光線がこちらに飛んできた。
裕翔「やっべ。」
俺は、急いで丘に体を隠す。そして、すぐにM82A1を構えて、
ズドン
ズドン
2人の敵に向けて、それぞれ1発ずつ撃つ。そして、
ブシャ
ズドーン
1人は、頭に命中して、顔が吹っ飛んだ。もう1人は、機竜の銃に命中し、銃が爆発した。
裕翔(残り、4人)
そう思いながら、狙いを定めて
ズドン
ズドン
ズドン
それぞれの敵が来ると思う場所を予測して撃った。そして、
ブシャ
ブシャ
ブシャ
3人に命中して敵は堕ちていく。
反乱軍「クソ、撤退してベルベット様に伝えなければ・・・・。何なんだアイツは!?」
最後の1人の反乱軍の兵士が撤退していくのが見えた。しかし、そんな奴を俺は逃すつもりはなかった。反乱軍はすぐに射程圏内から離脱した。しかし、
反乱軍「よし、ここまで来ればきっと・・・・。」
裕翔「どこに行く気だ。」
反乱軍「!!」
声が聞こえたので反乱軍はすぐに後ろを向くと、
そこにはゼロ距離でM82A1を構える葉山裕翔の姿があった。そして、
裕翔「チェックメイト。」
ズドン
ブシャ
最後の反乱軍は、俺のゼロ距離射撃によって、上半身と下半身がちぎれて下に堕ちていった。
その後、俺はすぐに騎士団の元に戻った。
先程の丘
俺は、丘に戻り今の状況を聞いていた。
司令官「やっぱりか・・・。」
やはり、リーシャは1人で残って戦っているらしい。俺もすぐに援護に行きたいが、いつ敵の攻撃を受けてもおかしくなかった。そう俺が悩んでいると、
?「なら、私が彼女たちを護衛するわ。」
聞き覚えのある声が聞こえたので、後ろを振り向くと、そこには、クルルシファーとノクトとアイリの姿があった。
裕翔「お前、戦うつもりはなかったんじゃないか・・・。」
クルルシファー「そうね。最初はそのつもりだった。でも、あなたの戦い方に興味が湧いたから見学することしたわ。」
裕翔「見学って・・・・。」
クルルシファー「さっき機竜の装甲を糸も簡単に貫いたその武器・・・・。やっぱり、貴方は面白いわね。」
そう言いながら、俺のバレットM82A1を見てくる。すると、
クルルシファー「私が彼女たちを護衛するから、貴方はお姫様の救援に向かってあげて。」
裕翔「そうさせてもらうよ。助かった。」
クルルシファー「ただし条件があるわ。」
裕翔「何だ。」
クルルシファー「貴方の国作っているその武器を1つ私にくれないかしら。」
裕翔「・・・・いいだろう。ただしそれを使うのは騎士団の任務以外では使うなよ。」
クルルシファー「それでいいわ。」
裕翔「もし、妙な真似をしたら・・・・殺すからな。」
俺は、そう言うとCADを起動してリーシャの救援に向かった。
一方リーシャは、ベルベットとの一騎打ちに敗れ、地面に倒れていた。
リーシャ「くっ・・・・。」
そんな中機竜を纏った1人の男が近づいてきた。
ベルベット「無様だな。リーズシャルテよ。やはり、帝国の奴隷であるお前が私に勝てるわけがないのだ。」
リーシャ「ゲスめが・・・・。」
すると、突如無線が入る。
裕翔『リーシャ、無事か。』
リーシャ「裕翔・・・・。」
裕翔『後、少しで着く。もう少し、持ち堪えてくれ。』
リーシャ「私の事はいい。見捨ててくれ。気にしなくていい。だから・・・」
裕翔『いいわけないだろ!!ここまで来て、見捨てらるか!!』
リーシャ「聞いてくれ。最後まで、私の秘密を・・・・・」
その事を言い終わると、
リーシャ「これで勝ったと思っているのか。」
ベルベット「ほう。それはどういう意味かな。実に興味深い。」
リーシャ「例え、私を倒したお前でも奴には勝てない。生身で機竜と互角に戦えるアイツには・・・・・。アイツはどんだけ辛くても前を向いて進み続ける男だ。お前のような、いつまでも過去に縋り付いている奴とは違う。必ず、アイツはこの国を救ってくれる。私が心から信じている男だ。」
ベルベット「言ってくれるではないか。帝国の奴隷如きが・・・。良いだろう、お前の前でそいつを殺してやる。お前が信じた男をなぁ!!」
リーシャ「アイツをバカにするな!!」
そう言うと、
キンッ!!
リーシャはベルベットに向かって最後の攻撃をしたのだ。神装機竜《ティアマト》の機攻殻剣を投擲したのだ。しかし、ベルベットの顔をかすっただけだった。
ベルベット「き、貴様アアアアアア!!この雌犬如きがアアアアアア。」
そう言いつつリーシャに向けて大きく機竜のソードを振り下ろす。
リーシャ「くっ!!」
リーシャが死を覚悟して、目を瞑った瞬間、
キンッ!!
ベルベット「何!?」
リーシャが目を開けるとそこには、1人の男が剣でベルベットの攻撃を抑えていた。
裕翔「ギリギリセーフ。」
俺は、間一髪でベルベットの攻撃を止めることができた。正直言うと、かなりギリギリだった。
リーシャ「裕翔・・・・・。」
カンッ!!
ベルベット「くっ!!?」
俺は、ベルベットの機竜の剣を弾き返した。ベルベットは体勢を崩してしまい、後ろに下がる。
裕翔「悪い、遅くなっちまった。」
リーシャ「どうして、・・・・・・」
裕翔「リーシャ。お前は偽りの姫なんかじゃねぇよ。お前はずっと1人で過去の事を抱えたまま必死に頑張ってきたんだろ。誰もが簡単にできるわけもない王女の役目を頑張ってきたんだ。そんなお前を今では、認めてくれてる人がいるはずだ。」
リーシャ「裕翔・・・お前・・・・。」
裕翔「俺も偽りの当主と言われて辛かった時があったよ。1人で抱え込んで苦しかった・・・・。でも、今ではそんな俺を支えてくれる人がいる。それはお前も同じはずだ。このまま、死んじまったらお前を信じて付いてきてくれた人を裏切ることになってしまうんだぞ。それでいいのか!?」
リーシャ「・・・・・。」
裕翔「いつまでも下を向いてんじゃねぇ!!王女様ならドンっと前を向いてればいいんだよ。そうしてれば、残りは俺たちが支えるからよ。だから、生きることを諦めんな。」
リーシャ「裕翔・・・・ありがとう。」
リーシャは、涙を流しつつ言ってきた。
裕翔「少し、そこで待ってろよ。すぐにコイツらを吹っ飛ばしてやるからよ。だから、そこで見ていてくれ。俺の本気を・・・・。」
そう言うと、俺は前に出て
裕翔「反乱軍の隊長さんよ。随分と俺の仲間をやってくれたみたいだな。」
そう言うと、ベルベットは
ベルベット「フン、たかが1人で突っ込んできたと思えば・・・、ただの英雄気取りの小僧か。笑わせる。貴様、1人で何が出来る。」
裕翔「言っておくが、今のお前たちじゃあ、俺には勝てねえよ。」
ベルベット「つくづくその女と一緒で、腹がくる事を言ってくれるな。良いだろう。望み通りに殺してやる。貴様ら撃てー!!」
ズドーン
ズドーン
ズドーン
ズドーン
反乱軍は裕翔に向かって、一斉に発砲する。
リーシャ「裕翔!!」
ベルベット「ハハハハハ、避けもしなかったぞアイツ。馬鹿な奴だ。」
リーシャ「そんな・・・・・。」
しかし、発砲を受け、起きた砂埃の中からは
リーシャ「えっ・・!?」
そこには、無傷な裕翔の姿があった。
ベルベット「バカな・・・・。ありえない。機竜のブラスターの生身で受けて無事なはずかない。貴様!!何者だ!!」
ベルベットがそう怒鳴ると、裕翔は少し笑って
裕翔「第33代目葉山家当主 葉山裕翔だ。」
ベルベット「葉山裕翔だと・・・、聞いたことがあるぞ。ここ最近、起きた我が同胞による学園のテロを生身で鎮圧した謎の男。あれからは姿が目撃されていなかったが、まさか学園に潜んでいたとは。」
裕翔「もう、終わりか。なら、今度はこっちからいかせてもらうぞ。」
そう言うと、俺はブレイブソードを抜いて、
裕翔「降臨せよ、大地に稲妻捧げし雷竜よ!!今こそ力を与え給え!!《ブラックインフェルノ》」
そう言うと、突如空は闇染まり、落雷が発生した。そして、黒い大きな竜が雲の中から姿を表した。そして、
裕翔「今こそ、我の力となり給え。」
そう言うと、そのブラックインフェルノは裕翔の体に入っていく。そして、裕翔の目は、そのブラックインフェルノと同じ目に変わっていった。
ベルベット「バカな。ありえない。本当の竜の力を使える人間など聞いたことがない。貴様、本当に何者だ。」
裕翔「さっきも言った通りだ。それ以外はねえよ。」
ベルベット「くっ・・・・・、貴様ら奴を攻撃しろ。」
ベルベットはそう指示を出すが、俺はすぐに
裕翔「薙ぎ払え。」
そう言うと、反乱軍のに向かって次々と雷が落ちていく。
ズドーン
ズドーン
ズドーン
反乱軍「何なんだ。急に雷が・・・ぐわあああああ!!」
反乱軍「助けてくれ。俺はまだ・・・ギャアアアアアア!!」
次々に雷は反乱軍に命中していき、堕ちていった。そして、その雷はベルベット以外の反乱軍を全て叩き落とした。
ベルベット「貴様アアアアアア、よくも我が同胞を・・・。」
最後の1人となったベルベットは、俺に向かって剣を構えて飛んでくる。
ベルベット「この化け物めエエエエエエエエエエ!!」
ベルベットは大きく俺の前で剣を振り下ろすが、
裕翔「一刀流 雷牙」
シャキン
1本のブレイブソードに雷が溜まり、ベルベットの攻撃を切り裂きベルベット自身にダメージを与える。
ドカーン
ベルベットの機竜は大きく爆発した。
それを見ていたリーシャは、
裕翔「裕翔・・・・お前。」
また、遠くから見ていた騎士団のみんなやアイリも
アイリ「裕翔さん・・・・貴方は一体・・・。」
クルルシファー「あれが彼の本当の力・・・・。」
誰もが、驚いていた。
そして、俺はいつも通りの姿に戻り、リーシャの元に向かった。
リーシャ「ありがとう。裕翔。」
裕翔「当然のことをしたまでですよ。王女様。」
こうして、反乱軍による攻撃はこうして幕を閉じた。
その後、この反乱軍による攻撃は謎の竜の力によって倒されたとこの国の王であるラフィー女王殿下にも伝えられた。
続く