パクパクですわ!のキャラに転生したんだけど、何か違いますわ……   作:クレナイハルハ

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パクパクですわ!!(挨拶)

おもった以上に皆さんハリボテエレジーにたいしてコメントしていて驚きましたわ!

他のオリジナルウマ娘の名前は私の趣味から来ていますのでお気になさらず。

今回も楽しんで頂けたら嬉しいですわ!
それでは本編どうぞ、ですわ!!





あ、悪夢ですわ(恐怖)

トウカイテイオー(TS)side

 

 

マックイーンを背負い、レース場の中にマックイーン……アーリーを運んで近くのベンチに横に寝かせる。

 

眠るアーリーは寝息を静かに立てている。

 

「シオン、マッ……アーリーは大丈夫?」

 

「恐らくこれは、ハンガーノックの可能性が高いね」

 

アーリーの様子を見たシオンが今のアーリーの状態と思われる症状を口にする。

 

「ハンガーノック?」

 

「あぁ、激しく長時間に渡るスポーツの最中、極度の低血糖状態に陥ることだ。例えるならば自動車の燃料切れさ、体のエネルギーを失った状態。この時、自分の意志とは関係なく、体の動きは停止する。脳へのエネルギー供給量も減少するため、意識の低下や思考の鈍化を生じる………アーリーが最近ボーッとすることが多かったのは、恐らくこれだろう。休めば回復するさ、食事を取らせて栄養を摂取させればなお良い、ナナ」

 

「なに?」

 

「私はここの主催者に私たち3人分の賞金を貰いに行ってくる。その間、彼女を見ていてくれ。」

 

分かった、そう返事しようとして──。

 

「それはこちらですか?」

 

背後から聞こえてきた声に振り返ると、そこには大和撫子を体現したような女性が微笑みながら立っており、『1』『2』『3』と数字が書かれた封筒を持っていた。

 

「すまないね、君はスタッフかな?」

 

そう言ってシオンがまるで彼女から守るようにボクやアーリーの前に立つ。

 

「はい、安良 灯香(やすら とうか)と申します。主催者のあの方から貴方達に渡すよう頼まれまして、アグネス()()()()さん」

 

「悪いが私はアグネスタキオンではない、私はアグネス()()()()()、アグネスタキオンとは何の関係もないウマ娘だ。ところで、早くそれを寄越してくれないかな?」

 

「あぁ、すいません。」

 

そう言って笑みを絶やさずシオンに封筒を渡す安良さん。シオンは受け取った分厚い封筒をそれぞれ開けて中身を見る。

 

「ふむ、確かに受け取ったよ。」

 

そう言ってポケットに封筒をしまうシオン、だけど安良さんはこの場所から去るような動作を見せない。ただ賞金を渡しに来ただけなら、もうこの場から離れておかしくないはずなのに。

 

「ところで、そちらの方は大丈夫ですか?救急車を──」

 

「問題ないよ、それほど重篤な症状じゃない」

 

「そうですか?私、これで今日の仕事が終わりなんです。倒れてる方もいますし、良ければ私の車で送って」

 

「必要ないよ。彼女は私たちが背負って帰るから」

 

「へぇ、確かにここは()()()()()()から近いですし、その方が貴女達にとっても都合が良いですもんね」

 

「……誰と勘違いしてるか知らないが、私たちは()()()()()()()()()()()()()。一体、誰と重ねているのかな」

 

この人、ボクらの事をこの世界のボク達だと思っているのかな?シオンと話を続ける安良さんの笑みと質問には、まるでボク達から情報を引き出そうとしてるような感じがする。

 

少し怖く感じて、アーリーの手を掴んで握る。見ればシオンも僅かに瞳が先ほどまでの普段通りのものから鋭く威嚇するような鋭い物に変わっていた。

 

「とにかく私達は彼女を連れて早く帰らないといけないから、失礼させて貰うよ。ナナ」

 

そう言ってシオンがソファに寝かされているアーリを両手で抱え出口へと歩く。ボクもそれに続いて歩き──。

 

「まって!貴方は、何故あなたはそんなにも曇ってしまったのですか!?あんなにも輝いて、骨折すらも乗り越えた貴方が!!何故、こんなところに」

 

ボクへと向けられたらしき質問、らしき言葉に思わず足を止めた。

 

へぇ、この世界のボクって骨折したんだ。で?曇った?そんなの、あんな事を繰り返していたら、そんなの当たり前だ………。

 

思い出したくもない記憶を思い出し拳を握り締める。

 

何度も敗北した、と言う『悪夢』。

 

肉体が限界だと上げる『悲鳴』。

 

休めば飛んでくる怒声の『恐怖』。

 

幾度も、休みなく練習し続ける『苦痛』。

 

誰も助けてくれない『絶望』。

 

何より、トレーナーに捨てられた『悲哀』。

 

ボクは、ただ振り向き質問してきた安良さんを見つめ返した。

 

「ッ!?」

 

すると何故か、半歩後ろへと下がった安良さんの顔はまるで何かに怯えているようだった。

 

「……知らない方が、いいと思うよ」

 

そう言ってボクは会場を出てシオンを追いかけて走り出した。そうして家に帰りアーリーを寝かせて、栄養になるものやボク達のご飯を買うために着替えてからシオンとスーパーに来た訳なんだけど………。

 

「ねぇシオン」

 

「なんだいナナ」

 

「流石のマックイーンでも、あの状態でスイーツは食べられないと思うんだ」

 

何故かシオンは籠にアーリーが好きそうなケーキや饅頭を入れていた。

 

「…………」

 

「普通ならお粥とか、せめておにぎりとかお弁当じゃない?」

 

「……………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メジロマックイーン原案side

 

 

「ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!」

 

レース場、一番前を駆け抜ける。

 

胸が高鳴り、心臓が早く鼓動してより前へと駆ける。

 

『アーリースタイル!先頭を駆け抜ける!速い!速いぞアーリースタイル!最後の直線、脚力は衰えない───』

 

あと、あと少しで私が1位に!

 

その時、すぐ後ろから足音が聞こえた。

 

『走れ!ランナウェイ!────────が上がってきた!』

 

そして次の瞬間に私の隣を一人のウマ娘が通り過ぎた……まるでフィギュアスケートのトリプルアクセルのように横に回転しながら。

 

「は?」

 

トウカイテイオーやシンボリルドルフと似た容姿で茶髪の前髪が一部白く、寿司屋のような白衣を着ている。更にその上から白いライダースジャケットを羽織って手には白い手袋をつけ、赤と白のスカートを履いた私の見たことがないウマ娘。

 

『スピン!ギンシャリボーイが回っている!アーリースタイルを外から抜かしていく!』

 

「え、ちょっ!はぁ!?」

 

 

【挿絵表示】

 

 

そ、そんなのありですの!?

 

私の中のキングヘイローがそうヒステリックな悲鳴を上げる。混乱しつつ、彼女に追い付こうと加速するが追い付けない、目の前のウマ娘は更に私の前を走り、最後はバレーのようにジャンプしゴールラインの向こうへ跳躍した。

 

『ゴール!着地も決まったーッ!流石は日本の誇り!無敗の三冠ウマ娘ギンシャリボーイ、ギンシャリが回っている。いや、世界がギンシャリを中心に回っている!遅れてアーリースタイルが2着ゴール!』

 

「はぁ、はぁ………」

 

ゴールラインの向こうで呼吸を整えながら会場の声に応えるように回って踊る謎のウマ娘。

 

彼女は私に気付くと、近付いて笑顔で告げた。

 

「アーリちゃん!私も直ぐに行くから新潟産のコシヒカリ!たくさん用意しといてね!」

 

「ひぇ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハッ!はぁ、はぁ……お、恐ろしい夢を見ましたわ」

 

ガバッ! と体を起こし、深呼吸する。

 

新潟産のコシヒカリ……確か過去に一度調べたら某密林通販では8000円する高いお米でしたわね。

 

お、恐ろしい……わ、私の近くに彼女に似たウマ娘なんていないはず!そう、そう!夢ですわ。夢に決まってますわ!あんな現実的にあり得ない走りで勝つなんてあり得ませんわ!

 

つまり、私はコシヒカリなんて高価な米を用意しなくてすむ!これでQED、ですわ!

 

そんな事を考え、ふと周囲を見渡す。すると見知った天井ならぬ見知った景色が広がっていた。

 

「…………ここ、家?」

 

どうやら布団に寝かされている様ですわね。それにしても、私は何故ここに?確かナナとシオンと私でトリプル入賞して賞金を得るために闇レースに来て、ゲートを出て少し走ったところまでは覚えているのですが……。

 

それにまたあの時のようにボーッとしますわ、それにダルくて動きたくないですわね。そう思いながら布団に横になる。

 

はぁ、レースは一体どうなったのでしょうか…もし勝っていなければ更にバイトを増やさなければなりませんわね。

 

そう考えながら、再び私は目蓋を閉じて眠りに落ちた。

 

 

 

 





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