ヨルムンガンド ANOTHER ORDER   作:マサクロ

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6話 予感

その日の南アフリカの天気はかなり荒れていた。横殴りの雨に強い突風。進んで外に出ようと思う者など、ミナミ以外は居ないだろう。風によって木々や葉が狂乱したように暴れまわっていた。吹き付ける雨が、部屋の窓に当たって飛び散っていた。暗い外を眺めるヨナの顔が、窓に反射して薄っすらと浮かび上がっていた。

「何だか、嫌な予感がする。」

ヨナがそう呟くと、後ろに居た誰かが反応して近づいてきた。

「どうしたんだい、ヨナ?」

ヨナが声の主へと首を曲げると、そこにはココがいた。

「ココ…。いや、なんでもない。」

ヨナが何かを言いかけたが、また視線を外へと戻した。

「ヨナは2年のうちに随分無口になったねぇ〜。ほらほら!不安げな顔してないで笑顔笑顔‼︎」

ココはそういうとヨナの頬をムニッと掴んで強引に笑顔を作った。ふと、ココは自分の姿勢に違和感を感じた。今まで腰を落としてヨナをからかってきたが、今は立ったまま頬を掴んでいたのだ。ココは、ヨナの成長を間近で実感した。そう思うと、成長とともにヨナが離れていってしまうような気がして、無性にヨナが愛おしく感じた。

「んもぉおう!ヨナヨナぁ〜‼︎ヨナは大人になっても私達と一緒だよ〜‼︎」

そう言うと、ココはヨナを強く抱きしめた。ヨナは頬を赤らめながら苦笑いしていた。すると、ココの白髪の合間に、バルメの姿が見えた。バルメは羨ましそうに壁際からこちらを見ている。ヨナはココの腕から脱出するため、

「ココ、バルメが呼んでる。」

と言った。バルメは予想外の展開に少し驚いた様子だったが、ヨナのパス回しに感謝と喜びを込めてヨナにウィンクに送った。

「何だいバルメぇ〜?」

ココはヨナから吸収した癒しパワーのせいか、とても上機嫌な様子でバルメの方へと向かっていった。ヨナはため息をつくと、再び外を見ながら通路を歩いていた。相変わらず外は大嵐で、窓が小刻みに揺れていた。特別することも無かったので、ヨナは少し施設内を探索することにした。ポケットに手を入れながら、当てもなく歩き続けた。外の騒音のせいか、無性に外が気になって仕方がなかった。ヨナは立ち止まり、再び外を眺め始めた。山奥に建設された事もあり、施設の光以外はなく、外は暗闇に包まれていた。ふと、何かがヨナの目に留まった。元山岳兵であるヨナは視力が良く、夜目が効いた。一瞬、地上の森の茂み辺りで、二つの緑の光が見えた。天候は荒れていたが、施設の光の反射ではないことは明白だった。ヨナは目を細め、再び辺りを見回した。すると、あの緑の光が複数、高速で移動していた。ヨナの頭の中が透き通るようにクリアになり、アドレナリンが分泌された。インカムを掴み、大きな声で言い放った。

「屋外にいる敵を目視で発見‼︎!囲まれてる…‼︎」

そう言い放つと同時に、光が消え、施設が暗闇に包まれた……

 

〜to be continued

 

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