S1204年4月24日
トリスタ
実技テストの時に言われた特別実習の移動日
まだ、鉄道の時間まで時間があり、リィンは暇を持て余して駅近くを歩いていた
「リィンさん
今日は早いですね」
「ああ、ロジーヌ
なに、今日から実習でね
朝の鉄道でケルディックに行くことになってな
ただ、出発まで時間があるからこうして散歩してるってだけさ」
姿を現したのはロジーヌだ
クラスこそ違うがそこそこ関わりのある生徒でもある
おそらく教会の手伝いで来たのだろう
ロジーヌの第二学生寮は貴族が使う第一学生寮と同様学院近くにある
なのでこの授業があるこの日にわざわざ早朝からこっちにくる理由は特にないはずだ
「実習は2日間でしたか・・・
子供達も寂しがりますね・・・
リィンさんに懐いてましたから」
「ちょっと、遊んだだけなんだけどな」
リィンは苦笑いする
とある日に特になにか目的があるわけでもなかった
その日はただトリスタの町を目的もなくただ歩いてた時だった
子供たちが遊んでたボールがリィンの所に転がってきてリィンが拾い、子供たちに返して終わりのはずだったのだが
何故か子供たちに兄ちゃんも一緒に遊ぼうっと言われリィンもその時は特にやることもなく暇だったため、子供たちの遊び相手をしたのだ
その時引率してたのがロジーヌだ
その日から度々子供たちに誘われ相手するようになり、いつの間にかリィン兄ちゃんと呼ばれ慕われるというか懐かれてしまったのだ
「なんだかんだリィンさん
遊んであげてますからね」
「ま、時間がある時に限るけどな」
「そう言いつつほぼ毎日相手してるようですけど」
「あの子供達報告してんのかよ・・・」
子供たちもロジーヌがいない日もリィンを見つけては遊んでいた
子供たち経由で伝わったのだろう
ただ、トリスタの住民も子供たちの遊び相手になってるトールズの生徒がいると軽い噂になってるくらいなので
子供たちが言わなかったとしても時間の問題でロジーヌに伝わったであろう
「ふふ・・・
ええ、昨日はこんな風に遊んでもらったとか
言ってくれますよ」
「やれやれ・・・」
リィンは肩をすくめる
「ロジーヌのお陰でいい時間潰しになったよ
子供達によろしく言っといてくれ」
「はい
実習がおわったらまた遊んであげてください」
「そうだな
時間あるときにな」
リィンはトリスタ駅の中へ入っていく
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「よう」
トリスタ駅に入り、リィンは右手を軽く挙げる
リィンで最後だったのだろうそれ以外のメンバーは揃っている
「あ、リィン
おはよう」
リィンに気づいたエリオットがリィンに挨拶する
「ああ、エリオット
おはよう
アリサにラウラも二日間よろしくな」
「ええ」
「うむ、そなたの武みせてもらおう」
「やれやれ」
リィンは肩をすくめる
先のサラとの実技テストで妙に興味を持たれてしまったようだ
「そして・・・
うん」
リィンはB班を見てすぐ察した
マキアスとユーシスが互いにそっぽを向いていた
「色々大変そうだな・・・」
「ああ、だがなんとかしてみよう」
「ハハ・・・
頼もしいなガイウス
無理しない程度にな」
「なんだやっと来たのか君」
「そろったのならさっさと行くぞ」
「やっとってまだ時間じゃないだろ?」
鉄道の出発時間じゃないのを確認し、リィンはマキアスに言う
他のVII組もだが、リィンに関しても時間より早めに来ているためとやかく言われる筋合いはない
「早めの行動は基本だ!」
「その早めだっての」
リィンは小さく息を吐く
ユーシスと言い合って機嫌が悪いのかリィンにまであたりがキツイ
こいつぶっとばしてやろうかと思わなくもないがその後の処理がめんどくさいのでやめた
「大分、機嫌が悪いな
ユーシスは元々口数が少ないからわからないが・・・」
「ええ
ユーシスさんもマキアスさんもすでに来てたんですけど私がいた時にはもうこんな感じでして・・・」
「ぶっちゃけうざい」
「フィーちゃん・・・」
「ククク・・・
まあ、確かにな・・・」
ユーシスは無言で何も言ってこない分周りに被害はないとは思うが、問題はマキアスだ
ちょっとした発言でも突っかかてくるだろうと先程のやりとりで簡単に想像できる
だが、エマが言うにはすでにこれだった為、なにがあったのかはわかってない
どうせ買い言葉に売り言葉でああなったことは分かり切ってはいるが・・・
その二人に対してフィーは毒を吐く、エマが注意しようとするが、リィンも同調する
「リィン、変わって」
「絶対嫌だ」
「ケチ」
そもそも班員の交換などできるかわからないがそれにたとえできたとしてもあんな所に自ら行くのはごめんだ
なんだかんだリィンたちVII組がじゃれてると出発時間となり、それぞれの班に別れ、リィンたちA班はケルディックへ、ガイウスたちB班はパルムへ向けて鉄道に乗り込んだ