東方幻創弾 〜Phantasm memories from Buster.〜 作:蒼いなんでも屋
どうもなんでも屋です。
新学期なこれからが一番しんどい。頑張ります。
「はい、あなたが用意してほしいって言ってたモノ。作っておいたわ」
「おおー、悪いな。コレで戦いやすくなる……かな」
「それにしてもどれだけ強いのよ? 私もついていこうかしら?」
「お、だったら助かるぜ。どうせならあいつに会ってくか?」
「そうね、丁度用事があったのよ」
「よし、早速出発だ。行こうぜ」
魔法の森のとある場所。
都会な、今風な、しかし外見の割に森に馴染む、そんな家。
ドアの横に立てかけられた、魔法の箒を、一体の
そして、ドアが開かれると、その人形はぱっと箒から離れて、ボブカットの金髪少女の肩の方へ飛んだ。
「お前、ずっとここにいたのか?」
「さ、行きましょうか、
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「それは、十六夜咲夜の事だわ」
霊夢は星羅の見た夢から、彼女の観せられたものの正体を当てた。
時計、紅い館、メイド。
幻想郷において全てが当てはまるのはひとりしかいない。
「……咲夜、さん?」
「そ。湖のところに、
「……メイドさん?」
「クールで吸血鬼に仕えている話の通じないヤツ。会えばまぁわかるだろうけどさ」
メイドかぁ、というような面持ちの星羅。
古風な幻想郷の面を多く見てきた彼女にとってはなんとなくイメージが湧かなかったのだ。
そもそも自分がメイドにどういうイメージを抱いてきたのかも曖昧だが。
一瞬、メイドがたくさんいる喫茶店のビジョンが浮かんだのは気の所為だろうか。
「幻想郷なのに……、メイド?」
「何か変なの?」
「……だって……なんというか西洋式な感じじゃん?」
と星羅が疑問をこぼすと、
「幻想郷は全てを受け入れるのよ。……それはそれは、残酷な話ですわ。
って、これはもう言ったかしら」
「……うげっ」
「紫さんだ」
と、誰もが面倒くさがる人物が出てきた。
しかも逆さで。上からスキマを通して。
「ご飯に髪の毛入るからやめて」
「あら食事中だったのねごめんなさーい」
「紫!!」
「幻想郷は何でも入って来れるのよ。和とか洋とか関係なく、いかなるものでも……ね」
紫はさり気なくスキマから神社の湯呑みを持ってきてお茶を淹れながら、星羅に説くように話し出した。
「非常識はいつでも受け入れられる。常識はいずれ弾かれる。そんな世界なのよ。紅魔館の面々は受け入れられたメンバーだったのよ」
「……そっか、そういう事ならいいや」
納得した様子の星羅。
霊夢は少し不思議がった。
「……? 珍しいわね」
「えっ」
「いや……外来人は大抵、幻想郷の常識にそんなすぐには納得できないのよ」
そういう連中を、霊夢は何人か見た事がある。
山のてっぺんにやってきた神社の
「ま、アンタは例外かもしれないけどさ。気にしないで良いわ」
「ふーん」
「あら、霊夢ったら意外にも面倒見の良いのね。紫、関心しちゃったわ」
「うっさい」
母性的な態度を見せる紫を無視し、霊夢は続ける。
「それで……アンタの夢、どうせメモリ繋がりでしょ」
「流石、勘の鋭い巫女さんだね」
と、星羅はメモリの入ったポケットを漁る。
……だが。
「……あれ」
「どうしたのよ」
どうやら違和感(メモリが増えている感覚)が無いらしい。
「? ? 何しているのふたりとも」
「どーせ分かってるでしょう紫、とぼけないで」
「……ふふ、そうね」
紫はあれあれと言いながらポケットに手を突っ込む彼女に向き直ると、
「全部出してみなさい」
と言った。
「え? ……はい」
「紫、また回りくどいヒントを……」
「あら? 今のは貴女の性格くらいストレートに助言したつもりだけれど」
「あのねぇ……」
言われるままに、星羅はメモリを卓上に置いていく。
プラズマ光弾のイラストが描かれた蒼色のメモリ、弾符【
ビームサーベルの描かれた赤のメモリ、星剣【
この間生まれた妖夢とのモノである、黒に銀のメモリ、断命剣・改【瞑想永弾斬】
と、星羅は4枚目を取り出した。
「あ、コレ……」
それは、色もついていないメモリ。
銀なのだが塗料というより鉄色。灰色にも見える。妖夢のは白銀だが、コレは黒い。
無着色のメモリだ。
「なにこの不良品」
霊夢がぼやくと、紫はイラストを指差した。
「でも色が無いだけみたいよ」
そこには丸いアナログ時計が描かれている。
「……あ、これは咲夜だわ」
霊夢は速攻で納得した、アナログ時計を「持ち歩く」のは彼女しかいない、と思ったようだ。
紫もふふ、と笑うと、スキマを開いた。
「それじゃ、今日の私の出番はお終いかしらね」
「珍しいわね、そそくさと帰るなんて」
「まぁ、やる事があるのよ」
「そのまま二度とこの作品からの出番なくなればいいのに」
「ひどいわ」
「霊夢メタいよ」
紫はスキマへ片脚を入れ、今一度霊夢を向いた。
「そうそう霊夢。ひとつだけ」
「……何?」
「結局機怪については何も分かってない。
あのコトバ……少なくとも今は、忘れないことね」
そう残すと、紫はそのまま、百目覗く空間の中へと、ゆったりと退場していった。
まるで、全てを見通すかのような視線を、霊夢に注いだまま。
「あの目、苦手。ヒントをよこすなら、もっと明白にして欲しいわ」
霊夢はため息を吐いて、両手を合わせた。
「ごちそうさまでした。アンタも早く食べなさいよ」
「うん」
食器を重ねて霊夢は奥へ歩いていく。
メモリを眺めたまま、星羅は
ーー機怪、か。
奴らは意味深なセリフと共に、共通するコトバを吐いている。
[創造主]
そのコトバの視線は、
紛れもない私だ。
鋼鉄の身体の侵略者と、メモリにはやたらと似かよった点が多い。
もし、奴ら言う[創造主]が、私ならば。
私はこのメモリで、メモリの観せる夢の人物を守らなければならないのかもしれない。
星羅はさっさと食事を済ませ、霊夢を呼んだ。
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「はいやーーーっ!!!」
爆発と共に吹き飛ぶ破片。
パーツや武装が残余として散らばる。
「ふぅ、全く。私も越えられないんじゃ、お嬢様への謁見どころか、ここにやってくる資格もありませんよーだ」
ぱんぱんと手をはたき、「龍」印の星型バッジのついた帽子を直すと、その残骸の歯車を拾い上げた。
「……河童に渡したら、喜ぶかな。
咲夜さーん! 処理、完了です」
緑の中華服を纏った、赤髪の妖怪の門番。
真っ赤な館の扉を背に、
「……まぁ。流石は門番ね、お疲れ様」
唐突に現れる彼女。
白に紺色のメイド服、短く整えた銀髪。
美鈴とお揃いの三編みをもみあげからたらし、片手に懐中時計を握っている。
「咲夜さん、時間操作で突然現れるのやめてくださいよ、ビビります」
「これが一番早い移動の仕方なのよ」
紅い館のメイド長、
そして言葉を紡いだ。
「お嬢様へ知らせて。
ここに、いずれ本格的な侵略者が来る、と」
紅魔郷より妖々夢を先にしたのは、人がいきなり多すぎると敵がやたら強くないといけなくなるからです。
だって紅魔館メンツ手練ばっかりなんですもん。
この中で、番外編やってほしいのは?
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紅魔館組
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レイマリ
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うどみょん