東方幻創弾 〜Phantasm memories from Buster.〜 作:蒼いなんでも屋
……いないで欲しいなぁ。
いたらいたでちょっと聞きたいてすけれども。
ちなみに筆者は……見たことないよ。
そんなこんなで鈴仙奮闘劇開幕!!(ホントかよ)
成り行きで永遠亭までやってきた星羅と妹紅。
星羅は永琳の手助けでメモリに記録されていた一部の記憶を取り戻したが、その内容は「すでに星羅は幻想郷の少女たちに会っており、その“当時”からお人好しかつ優しい性格だった」こと。
しかし幻想郷において彼女を知っているものは当然ながらいないため、永琳は矛盾点に悩ませられる。
更に、再び竹林で火災が発生。
一足先に向かっていた妹紅が、目にしたものとは……?
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「……くそ、こんなことならアイツを連れてくるべきだったか」
妹紅は竹林を駆け抜けつつ、道中立ちはだかる雑魚機怪をショットで散らしていった。
脇に抱えているのは、傷付いたてゐ。
『て、てゐ!?お前、まさか一人で!?』
『……もこ、う……私……』
『くそったれ、あのてゐがこんなボコボコにされるなんて……!』
聞けばどうやら、他の兎たちを逃がすため一人で立ち向かっていたらしい。
未知の軍団相手に一人で引き受けていたら、そりゃあ誰だろうと傷付くだろう。
もっと早く来ればよかった、と今更仕方のない後悔を心の隅に追いやり、妹紅は叫ぶ。
「どけ!!
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「ええっ!?と、飛べないの!?」
「あはは……」
「うぅ、だったら絶対見失わないでね!!」
できるだけ低空飛行する鈴仙と、その後ろを追う星羅。
二人は赤々と燃えるその場所に向かっていた。
(……あの炎、ただの炎じゃないわね)
「星羅、炎がどれくらい燃えてるか、わかる?」
「……思っていたよりも燃えてない……?」
予想通りの反応に鈴仙は振り返って頷く。
「悪影響能力への干渉能力のおかげね」
「……もしかして幻覚の炎があるの!?」
「たぶん、妹紅はそれに惑わされてる。もしかしたらてゐも……急ぎましょう!」
「わかった!」
星羅は駆けながら、左腕の時計に手を伸ばす。
「バスター、オン!ライズ……バスターぁ!!!」
《Buster,on》
刹那、光り輝く結晶が伸ばした右手に纏わり付く。
四角柱の銃身を形作り、冷却のための羽が広がる。
蒼と白銀に彩られた、
「え、えぇ!?それ何!?」
見たこともない武器に、鈴仙は慌てるが、
「……とにかく、それがあなたの武器ってことなのね」
と、直感的に納得した。
「そうだよ、あとで詳しく話すね。……ってあれ?鈴仙ちゃんの武器は?」
星羅の問い返しに、彼女は再び指鉄砲を作ると、
「……これよ、この“銃弾”」
と、片目を瞑って、「バン、てね」と射つ素振りをした。
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「燃えてる〜!?」
魔理沙は口をあんぐりと開けて叫んでいた。
迷いの竹林が早速燃えていたからだ。
霊夢は眉をひそめ、魔理沙に言う。
「急ぐわよ魔理沙、どうやらのっそりしているヒマはなさそうだから」
「……ちぇっ、そうだな!」
二人は素早く竹林へ飛び込んだ。
赤々と燃え上がる、戦地へと。
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「くそ……てゐだけでもなんとかできればなぁ」
妹紅は右に左に回避をしながら、安全地帯を探していた。
スペカを使うと、抱えているてゐも燃やしてしまう。
それに下手なところに置いておくと、ただでさえ傷付いているのに狙われたらとんでもない。
ショットで牽制しながら竹林を駆けていると、
「幻爆!!【
突如、奥から赤色の弾丸が無数に飛んできた。
妹紅はなんなのか一瞬で悟った。
「うおっと」
ひらりと身を翻し、弾道を開ける。
それらは妹紅の左右を涼めていき、
[……!]
機怪たちの周囲で赤色の爆発を連鎖させて足止めした。
[なんだ、沢山あるヨウニ見える!?]
困惑する彼らを何発か弾丸が貫いた。
「妹紅!」
「星羅、それに鈴仙ちゃん!待ってたぞ」
そう。
星羅と鈴仙がようやくたどり着いたのだ。
「て、てゐ!?」
「鈴仙……。ハハ、鈴仙にはこんな姿見せたくなかったなぁ……星羅も、のっけからこんなの見せたら印象アレになるじゃん……」
「何言ってんのよ!そんなことより、大丈夫なの?」
「まぁ生きてるし死にかけてもないよ。ちょっと動けないだけさ」
「とにかく……そういうわけなんだよ、鈴仙ちゃん。星羅もだいたいわかったな」
「うん……」
近くの岩場に隠れ、鈴仙の能力で見えにくくした後、彼女たちは今の内にと作戦会議を行っていた。
てゐは完全に戦うことが出来ない。
妹紅もダメージこそないが、逃げ続けたため若干疲労が溜まっていた。
「今の私じゃちょっと足手まといだな……鈴仙ちゃん、星羅となんとかできるか?」
「幻覚を使えばなんとかなりそうかな」
「私も頑張ってみる」
「よし……頼んだぞ、二人とも。私はてゐを連れて永遠亭まで戻るよ」
「わかったわ」
まとまったところで、妹紅はてゐを背負って立ち上がると、
「……っと、そうだった」
と振り返って二人を見る。
「あいつら……幻覚使ってくるみたいだな」
「……私以外に、そんなやつがいるなんて……」
「勝てるのか、ほんとに」
「きっと大丈夫だよ。私には効かないし」
「だといいがな……」
そう言い、妹紅は走って永遠亭へと向かった。
「さぁ、かかってきなさい!!!」
鈴仙は真っ先に飛び出し、
「赤い瞳に、狂い落ちなさい」
と、目を見開いた。
怪しく揺らめく赤色の瞳。
それ自体は星羅にも見えた。
「……あれが鈴仙ちゃんの能力……?」
[ウォッ!?]
雑魚機怪たちがうろたえ始めた。
星羅には何も分からなかったが、実は機怪たちには、
「……これを見たあなたたちに、私の
無数の鈴仙が現れては消え、現れては消えと、機怪たちのセンサーを完全に惑わしていたのである。
「散符!【
次の瞬間には雑魚どもは消し飛んでいた。
「……え?えっえっ??何が起こってんの?ほわぃ??」
これを受けて、星羅は頭に「?」となっているような言動をしていた。
彼女にはただ単に、鈴仙が紫色の弾幕をばら撒いたようにしか見えなかったが、何故か機怪たちは見事なほどキレイに当たって散っていったのだ。
「幻覚で全く別の弾幕を“見せていた”のよ」
しゅたっ、と降り立った鈴仙が答える。
「見えていたらある意味面白かったかも、ね」
「……不便なこともあるんだなー……」
鈴仙の技をまともに見れなかったことを、星羅は少し悔やんだ。
と、その時。
「……っ!!星羅伏せて!」
「ひゃっ!?」
鈴仙に押し倒され、地面に投げ出される。
そしてその上を、何所からか飛来した炎が掠めていき、近くに命中して爆ぜた。
[外したか……まぁ良い。今か仕留め直せばいいのダ]
響く機械音声。
両腕は火炎放射器に換装、真赤なボディは耐熱装甲のように焦げ跡一つなく、燃え盛る炎を背に立つ姿は真紅の破壊者だった。
[我が名は“バーナー”。ここを制圧に来た、オーダーメイド機怪だ]
肩から凄まじく排熱の水蒸気を噴出させ、バーナーと名乗る機怪はその単眼で二人を睨んだ。
「またなんかやべぇのでたよー……!!」
「こいつが……私達の竹林を……っ!」
立ち上がった二人は、それぞれ構える。
だがバーナーは動じなかった。
[やる気か?だったら見せてやろう……
……全てを落とす、狂った幻影をな]
――刹那、二人の視界を炎が覆い尽くした。
「!?」
「幻覚!……なの!?」
星羅にも何故か見えている。
暑さを感じない……つまりは幻覚だった。
「何で……?私にも、見えてる……!?」
が、
[フハハハ、遅いわ!]
バーナーが続けざまに火炎を放って、周囲を焼き払った。
「やっべ」
星羅がぼやく。
本物の炎と幻覚とがわからなくなった。
どこまでが燃えているのか、もう判別出来なかった。
「ちょっとまってよ何で私にも見えてるの!?」
星羅は慌てるが、そこへ。
[みすみす逃すと思ったカイ?
とバーナーが飛び出してきた。
[ここで消し炭にしてやるゾ!!]
「っ!!」
両腕の火炎放射器を真っ直ぐ向けて、爆炎を放ってきた。
星羅はとっさに、バスターに適当に取ったメモリをぶち込んだ。
「使い方知らんけど……おりゃっ!」
《Spell-memory confirmed》
……入れると途端に、頭に名前と使い方が飛び込んでくる。
「……おおっ?……えぇい、一か八かあぁ!!」
バスターを突き出し、叫ぶ。
「
「ちょ、星羅!?」
鈴仙が彼女の方を向くと、そこには。
[うおぉ!?ナ、なんだこのバリアは……!?]
バスターから巨大な……典型的な五角形の「盾」の形をしたビームシールドが現れ、炎を押しやって発射。
そのままバーナーを弾いていた。
[グワァーッ!!?]
勢いのまま大きく吹っ飛んだバーナーは、さっきの岩場に衝突した。
「……すげー、あのデカブツを」
鈴仙は思わずぼやいた。
しかし。
「…………な!?」
鈴仙はハッとした。
さっきまで形を成していたハズのバーナーの「像」が崩れたのだ。
[……後ろ、ダヨ]
「きゃぁっ!?」
直後背中を焼く灼熱の火炎弾。
鈴仙は地面を擦りむき転がった。
「れ、鈴仙ちゃん!!」
星羅が駆け寄るが、
「フフフ……さっきのシールドは予想外だったが……甘いナ」
持っていたバスタードアイギスの死角……真後ろから、まともに火炎放射を食らってしまった。
「うわぁーーっ!?」
物理的に身体を焦がす炎に、星羅は叫んだ。
やがて黒煙を僅かに纏い、星羅は炎から弾き出された。
「星……羅!!」
鈴仙が頭を上げた時には、星羅は大きな音を立てて竹をなぎ倒して吹っ飛んだ。
身体中のところどころに傷跡と火傷が出来ている。
痛々しすぎるダメージに、鈴仙はバーナーを睨んだ。
「……よくも、竹林を……星羅を……!」
[……ハハ、
「……っ!」
煽られ腕に力を込めようとする。
だが、幾ら立ちたくても、先程の不意打ちと奴の幻覚の影響なのか、身体に力が入らない。
万事休すか……!?
[……アァ、そうだ先に言っとくぞ]
と、バーナーは後ろを空けた。
そこにいたのは……
「……鈴仙……ちゃん……わりぃ、やられた」
「妹紅!!……それにてゐっ!!」
追い打ちをかけるように地に投げ出された妹紅と、捕縛され雑魚機怪たちに抱えられたてゐの姿だった。
[フハハハ……我々の狙う兎はもうすべて囚えた。あとは大いなる目的を果たすため、ここを燃やすだけだな]
バーナーはそう言い、後ろを向く。
顔だけ戻すと、
[……明日、午後9時。
それまでに我々を止められなかったら……この竹林を完膚なきまでに全焼させる。
止められたら、貴様らの兎は大人しく返してやろう]
とだけ言い残し、ブースターを噴かせて、雑魚たちと共にてゐをさらってどこかへ飛び去ってしまった。
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「……くそ!!一足遅かったか!?」
「……そのようね……」
「しっかりしろ!」
しばらくして、霊夢と魔理沙が3人のもとに辿り着いた。
しかし、既に機怪たちは撤収しており、鈴仙たちは傷ついたまま、その場に倒れていた。
「おい!星羅!しっかりしろって!!星羅っ!!」
一番傷付いていた星羅に魔理沙は駆け寄った。
肩を叩き、軽く揺さぶると、星羅が目を開けた。
「……うぅ、ま、魔理沙……?」
「大丈夫か星羅、火傷ができてるぞ!?」
「……つっ……!」
「バカ、無理に動くなよ」
無理に起きようとした彼女を、魔理沙は静止した。
後ろから、鈴仙たちを軽く診た霊夢が呼びかけた。
「妹紅や鈴仙も起きたわよ、魔理沙」
「おぉ。霊夢、妹紅たちは立てんのか?」
「……ってよ。どうなのよ、アンタたち」
「……や、大丈夫だ。私は傷付いてもある程度治るし、鈴仙ちゃんもそこまで酷くない」
「でも、霊夢……私達よりも……星羅が!」
「そうね鈴仙……なら魔理沙。二人で星羅を運びましょ」
「だな。行くぞ星羅……なんとなく状況がヤバいのは察してきたぜ」
「……うぅ」
なんとか歩ける鈴仙と妹紅、そして霊夢と魔理沙に肩を貸してもらった星羅。
5人は永遠亭へと急ぐ。
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「……何!?てゐがさらわれた!?」
道中、事の全容を聞かされた魔理沙は、思わず後ろの鈴仙を向いてしまった。
背中におぶっていた星羅が呻く。
「ちょ、痛い痛い!!……魔理沙ぁっ!」
「あ…悪い星羅」
「あいつら、最近行方不明だった兎たちもさらっているの。何をするつもりなのかはわからないけど……この竹林を焼き尽くすつもりなのは間違いないわ」
鈴仙の返答に、霊夢と魔理沙は顔を見合わせ、
「……なるほど、それはちゃんと退治しないとね」
「あぁ、好き勝手やった挙げ句、人さらい……もとい妖怪さらいだなんて許さねえ」
と、戦う意志を固めた。
目前の火は消えたが、その“火種”は消せなかった。
星羅は傷に呻きながら、どうしたらいいのかを頭に浮かべ、
「やっぱり……能力が完全じゃないのかな……」
と、不甲斐ない気持ちに、傷で痛みながらも拳に力を入れていた――。
くっそ今更ですが
お気に入りのスペルカードとかありましたらコメントおねしゃす!!
なるだけ参考にします!!
この中で、番外編やってほしいのは?
-
紅魔館組
-
レイマリ
-
うどみょん