ハーフの恵くんは居場所がほしい   作:かりん2022

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成功 兼 失敗

 

「これが帳……」

 

 帳を見て目を見開く。

 そして、生得領域。

 蠅頭とは桁違いの気配である。

 そこで、誰を助ける、助けないの話が出た。

 

「なんか、こういうの新鮮だな。選択肢があるって良いよな。母さんのとこはどんな悪人でも、悪人だからこそ、救わないとみたいなお仕事だから」

「それで助けたやつが殺したらどうすんだ」

「救ったら真っ白になるからそれでもう終わりだろ?」

「……茨の母ちゃんの仕事何?」

「宗教系。詳しいことは言っちゃ駄目なんだって」

「「「やばい香りがする……」」っきゃ」

「おっと」

 

 玉犬を突き飛ばし、穴が空いたので釘崎を引っ張り、虎杖と伏黒を蹴り上げる。

 かなりの圧力を持った呪霊がいた。

 実戦である。

 

 ゴロゴロと転がってそこを離れ、TODOリストを思い出す。

 斬魄刀で呪霊は倒せるのかどうかとか、色々調べないといけない。

 ひとまず、義魂丸(イケてる男子はソウル☆キャンディの事を義魂丸というのだ)を飲み込む。

 茨は体から飛び出した。

 

『ポチ! 釘崎を連れて避難!』

「逃げるぞ!!」

「「「了解!」」」

『え、俺は?』

 

 皆は無反応である。どうやら、死神は見聞きできないようだった。

 

『あー……一人でどれだけ出来るか不安だけど。やってみるか』

 

 斬魄刀を出す。

 相手の攻撃を斬魄刀で受けた。

 

 なんだか蒸気がじゅうっと出て、相手が痛がっていた。

 

『大丈夫か? 麗影姫! よし。次は覇道の四、白雷!』

 

 大丈夫そうなので、次は鬼道。万一吸収なんて事になったらと心配していたが、これも無事効いた。

 

『死神としてはやっていけそう? 良かった。そろそろ終わらせるか。――始解。抱きしめろ、麗影姫』

 

 影が蠢いて、呪霊を捉えていく。拘束した呪霊をざっくり切って、その後に指のようなものを見つけた。呪力の塊であることは間違いないようだ。

 

『……? なんだコレ?』

 

 何気なく、斬魄刀で力いっぱい刺した。

 

 20箇所で気配が爆発した。

 

『!?? 何だ!? どうすればいい!?』

 

 どうやら、失敗してしまったらしい。オロオロしている間に、生得領域は消滅していった。そして、伏黒達も無事なようだった。

 

 

 

「虎杖!」

「虎杖!? ちょっとあんた、大丈夫!?」

「がああああああああああああああああ!!!」

「ええっと、大丈夫なのかだぞ!?」

『ごめん、ポチ、一旦体に戻る』

 

 体に戻り、義魂丸(ナイスガイはソウル☆キャンディを義魂丸と以下略)をペット吐き出してしまう。

 

「誰だ、この俺の指を傷つけた奴は!!」

「指? 宿儺の指か?」

「も、もしかしてあそこに落ちてる指、虎杖の大切なものだったりするのか?」

 

 大変なことをしてしまった。激昂していらっしゃる。

 オロオロと茨が戸惑っていると、虎杖は指を手にとった。

 

「この俺様に毒!? 毒だと!?」

「虎杖……!」

「なんだ? 何が起こってる?」

「宿儺の器なのよ、こいつ」

 

 宿儺の器。検索。ヒットなし!

 甚爾がインプットしたデータだが、当然全ての呪術界の常識が入っているわけではないのだ。

 

「とにかく怒っているのか、虎杖。ご、ごめん。その指、ちょっとだけ傷つけちゃったの俺だっぐっ」

 

 首をガッと掴まれる。怒っている。でも知らなかったのだ、仕方ないではないか。

 何せ、呪術師一年生である。異世界で生まれ育ってもいる。ああ、だがそんなの虎杖には関係ない。

 

「ああ!? 呪力一つ練れぬ貴様に出来ることではない!」

 

 ずしゃっと放り出される。

 

「虎杖、そんなに大切なものだったのか?」

「茨、そんな問題じゃない。虎杖は今、両面宿儺に乗っ取られているんだ」

「??? 両面宿儺?」

「ああもう、今の虎杖は呪霊だ」

「じゃあ、倒さないとなのか? とりあえず、切れば良いのか?」

「いや、切るな」

 

 揉めている間に、なんとか虎杖が体の支配権を取り戻したが辛そうである。

 呪専にも指が複数保管してあったため、すぐさま五条が呼び出されることとなったのだった。

 

 

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