時空をも超えた先で何を見るのか。
「お帰りお兄〜!!」
「お兄呼び恥ずかしいからやめいって。」
「なら続けるね。」
「お前ほんとそういうとこだぞ?」
はッ!!帰ってくるのが遅いんじゃい!
一ヶ月に一回くらいしか帰ってこないの少ないからね?もっと家族の顔見ようとさぁ……
「全てお兄が悪い。
よってお小遣いを所望する。」
「俺は悪くありません。
よって小遣いはあげません。」
「ッチィッ………!ケチがよぉ!」
「少ない金をやりくりすんのも社会勉強だ。
甘えんな愚妹。」
「まだ社会に出る予定は無いのでいいです。」
「屁理屈やめーや。」
「お?負けた?負けちゃったかな?」
「母さーん、アヤメが煽ってくるんだけどー?」
「残念だが今家に奴らは居ない…………
買い物に行っているのでな!!!!!」
「やっちまったなぁ??」
「やっちまったなぁ!!」
うむ、元気なお兄だ。
先月は寝不足か分からんけど目の下の球磨を見るにめっちゃ疲れてたからな!
〔彩芽、うちのお兄どう?〕
…………彩芽?
雰囲気が、同じだ。あの人と。
すべてを受け入れるような、そんな────
名が呼ばれる。
「アヤメ」
『彩芽』
あの姿と被る。
私に優しく声をかけてくれた、兄さんに。
いや、違う。あの人は兄さんじゃない。
希望を持つな。兄さんは、兄さんは────
兄さんは、死んだ…………ッ!!!
もう、死んだんだ!!!
絶対に会えない!!!
あの人は……………………!!!!!!
「…………
「っっ………兄ッ…さん………ッ!!!」
……気づけば私は、
アヤメのお兄さんに抱きついていた。
え、ちょっ!?彩芽ちゃん!?
体の操作権奪われっ……
「っっ………兄ッ…さん………ッ!!!」
…………え?どした????
数秒前までお前俺のことからかってたやん??
なんで涙浮かべてるの?????
俺何かやっ……なんで走ってくるの???
「どうし…た?情緒不安定か?ヴッ…」
いや、ちょ、まク"フ"ォ"ァ"……
え、服濡れるんやけど。
涙で濡れてる顔押し付けないでもろ……て…
『に"い"っ…、さん"っ………!!』
『大丈夫。大丈夫だから。な。
俺には当てがあるから大丈夫だって。』
『グ…スッ、に"いさ"ん………!』
『…………爺ちゃん、彩芽よろしくね。』
『……子供二人すら、面倒も見れなくて、
申し訳ない。』
『年は仕方ないよ。じゃ、行ってくるね。』
…………彩芽?
……いや、確証は無いんだけど、彩芽…か?
でもそうなると彩芽も死………だが…でも……
………今は、本当なのか調べるべきだ。
複数の事を考えれば思考がそれだけ分断される。
気のせいだという事も普通にありえるし…………
…にしても、本当に彩芽か?
冷静に考えて彩芽も転生する奇跡起こる?
「うぅぇ……に"いさあ"ぁ"ん……」
あ、この泣き方覚えあるわ。彩芽だこれ。
「ッ待てやあァァァ!!!!」
ファ!?!?!?
え?何?なんで急に叫んでるの?
「彩芽ちゃん私の体で泣かないで??とりあえず離れよ?ね?」「嫌だ!離れたくない!!」
「なぜに!?!?」
え???ん???は???どゆこと????
「どうした、アヤメ…?彩芽…?」
「うあ"ぁ"あぁ"ぁ"に"い"さぁ"あ"ぁぁ"ん"」
「やめてぇぇぇ????!!!」
「駄目だこれ。黙ってよう。」
とりあえず俺は考えるのをやめた。
選ばれたのは、アヤイサでした。
あれ?この妹もしかしてブラk
まぁ唯一の味方だったから………(震え声)