「俺も転生者だ。仲間だな!」
………………………………今なんて?
「で、君の転生方法は何?普通に死んだから、とか、死んでないけど寝たらこっちに来る、とか」
……じゃあ、"0号様"は?
「…あ…いきなり死因とか聞くの失礼だったな、ごめん。えーっと…?じゃあ、地上に来たのはなんでか…な……?」
"0号様"はどこに行ったの?
「………え…、だ、大、丈夫…?」
こいつか?
こいつが、中身になったせいで?
"0号様"が…………、消えたのか?
「ほんとに大丈夫うぇわ泣いt泣いた…????」
「………巫山戯るな。」
「え、急に態度変わるやん。」
私の、私の。生きる希望を…………
「巫山戯るな!!!!!
私がどれだけ渇望して!!ここまで来たと思っている!!オクタリアンに生まれ、地下に半幽閉され、希望としてきた"0号様"も別人??そんな事、断じて認めない。…そう、そう!本当は転生なんてしていないんでしょう!?そうなんでしょう?そうだと!!
……………そうだと、言って……」
「いや、すまないが俺は紛れもなく転生者だ。
多分君も前世では色々あったんだろうし、それは同情する。俺も色々あったから。
……えっと…ごめん。」
「そんな事っ…………」
「……前世で何があったか聞いていいかな?」
「ッ………!」
「勿論強制でもないけど……えっと…」
「……話しますよ。」
「お、おう、ありがとう……」
あぁ、この声をもっと、もっと聞いていたいな。
できるだけ多くこの声を聞いてからでも、死ぬのは遅くないだろうか。
「んで、そして見つけた俺は中身が別人の転生者が入り込んでいた紛い物だった、と……うわぁ…きっつぅ……推しが推しじゃないのきっつぅ……
改めてごめんな、マイさん…」
「本当ですよ。死んでください。」
「野蛮すぎるだろ。頭を一度冷やしてくれ」
「えぇ、えぇ、キンッキンに冷えてますよ。
私は冷静です。死んでください。」
「………死ねは流石に凹むが?」
「妥当です。死んでください。」
「この状態のどこが冷静なんですかねぇ…?」
あぁ…声で脳がふわふわする……
しあわせ……のうとけりゅ……
(え…こいつ何でアヘってんの…怖い……)
ハッ!?いけない、つい我を失っていた……
だかそれはそれとして紛い物は死ね。
中身を転生させた神も死ね。
いや0号様の姿は見ていたいから死なないで。
精神だけ消えてね。
「……あ〜…………、で…………
マイさんはぁ…これからどうするんだ?」
「貴方を殺して私も死にます。」
「それは絶対にやめとけ。二度目の転生があるかどうかも分からないんだぞ?一度死んだなら、その生がどれだけ大切か────」
「私にはこれしか無かったんですよ。」
「………」
「推しが居たから生きようと思えた。」
「推していたから生きてこられた。」
「推しが居ないなら、生きている理由は無いに等しいんですよ。」
「………………はぁ…………
いえ、すみません。冷静になりました。
八つ当たりして、すみませんでした。」
「……おう、こちらこそ、ごめん。」
「あー、いえいえ、貴方が謝る必要なんて無いんですから。全部私が勝手にしたことですよ。
勝手に恨んで勝手に怒って。」
「………じゃあ、もう行きます。」
この場所を離れようとした私の手首を、0号様が掴んでくれている。中身が違くなければどんなに良かったか。
「……死にに?」
「そうですが。」
「いや、やめとけって言ったじゃん……」
「生きる理由が無いって言いましたが。
どうして静かに行かせてくれないんです?」
「自分のせいで人が死ぬのは嫌だから…」
「だから、貴方のせいじゃないんですよ。
何度言ったら理解してくれるんですか。」
「………俺が気にするんだよ。
知り合った奴が死ぬのは気に入らないから。」
……つまり、ただのお人好しという事?
理解に苦しむ。
なんで今、そんな所が0号様と重なるんだ。
「理解できません。」
「この際理解できなくても良いから。帰りに君の実家まで送ってあげるから。多分ご両親も心配してるよ?」
「両親はどうせ私の事なんて見てないですよ。よ〜くできた弟が居ますからね。こんな何もできない穀潰しなんて食料節約のために死んだ方がマシでしょうよ。ははっ。」
いつもそうだ。
両親はいつも弟ばかりを可愛がる。
当たり前だ。私程度、生まれつきある痣は醜いし、戦闘技術だって弟が圧勝している。
家事も、偵察も、何もかも、弟が上回る。
下位互換なんて要らないに決まっている。
「…あー、じゃあこっちに住処とかも用意するから。ほ、ほら、このイカ側の世界に住むところ無いでしょ?家具とかも揃えるから。」
「タコなんて受け入れられないに決まってますよ。
「イカは能天気だからその心配はしなくて良いぞ。むしろ気にされなすぎるくらいだぞ。」
ああ言えばこう言う人だ。
………よく、そんなにもすらすらと反論を。
…はぁ、そういえばあったなぁ、それ。
イカが能天気だって設定が。
…………私、死んでから何年経ったんだっけ。
「あぁ……そんな設定、ありましたね。
…………………あの。」
「…………おう。」
出来ることならば、0号様のガワの隣に居たい。でも、それは0号様じゃない。偽物を本物に見立てて過ごすなんて、私のオタクとしてのプライドが許せない。
…あなた自身は、私を邪魔だと思わないかな。
要らないと嘲笑ったりなんてしないのかな。
『普通』を与えてくれるのかな。
あなたは────────
「………私を拒絶しないんですか?」
「しないが?」
「………私を、ですよ?」
「え、うん。」
「貴方を一度殺そうとしたんですよ?」
「でも死んでないのでOKです。」
「…ほら、私にはこんな醜い痣があって…」
「ほーう………だから何…?」
「へっ?」
「いや、無神経な事かもしれないけどさ、それあっても普通に顔は良いと思うし、痣一つで醜いですよ〜ってのはあまりにも悲観的というか…あと俺痣のあるキャラとか好んでた傾向昔っからあるし、正直全く気にならなくて……」
「っ………」
「あー、いや、全部本音だから!嘘じゃないから!……そんな睨まないでほしいんだけども……」
「嫌いです。」
「えっ唐突…」
「嫌いです、あなたは。」
「なぜに倒置法……」
「そういう所も嫌いです。」
「あ、ごめん。」
「お詫びはASMRで良いですよ。」
「今の流れでそれ言えるの強いな……」
……このお人好しが。
その0号様の体で、罵倒してほしい。
『死ね』と言ってほしい。
いっそ私に生きている価値なんか無いと。
全否定してほしい。
そうすれば、心置きなく私は死ねる。
……私は目を見れば、大体の心情が分かる。
弟からは軽蔑。
母からは嫌悪。
父からは空虚。
それだけしか感じなかった。
だが、この人からは…………
私に対する悪感情を一つも感じない。
私が出会ってきた人は皆私を貶すのに。
見下したような目をするのに。
そんな目で見つめられたら。
っはー私チョッッロ。
「っはいはい〜、分かりましたよ!
生きれば良いんでしょう!生きれば!」
「ヨシ!!!
でも、なんで心変わりしたんだ?」
「気が変わっただけですよ。」
「それの理由を聞いてるんだが……
まぁいいや。よろしくな、マイさん。」
「呼び捨てで良いですよ、あー………
貴方の名前ってなんでしたっけ?」
「ジンドウイサキだ。」
「よろしくお願いします、イサキさん。」
「おー。」
「じゃあ、帰りましょうか。」
「おー……え、どこへ?
ってか君の家買いに行くんじゃないの?」
「嫌ですよ別種族の中で孤独住みなんて。
多分イサキさんの家の部屋空いてるでしょ?そこ使ってないなら住まわせてくださいよ〜!」
「いや、まぁ部屋はまだ数カ所空いてるけども、マジで親御さん大丈夫?心配してない?」
「マジで大丈夫です。さっきも言いましたけど私の事なんて見てませんよ。あのクズ達は。」
「へぇ……どうする?処した方が良い?」
「イサキさんも大概野蛮ですね。」
「毒親には俺も少々苦い経験があるんでね。」
あー、尊い。
なんか冷静になってくるとわかるわぁ。
声良し面良し性格良し財力有りとかチート。
まじでチート。
っはぁ〜〜〜〜(クソデカため息)
ほんっっっっっとさぁ………………
すこれるわ。この0号。
脳が溶けた時に使ったフォントは
【エロ漫画のしま字くん】です。
ギザ歯するかしないか
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ギザ歯は最強&無双。
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駄目に決まってるだルルォォォン!?
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ロングは駄目や。ショートにせい。
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ショート通常歯正義だろオイ
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グルグル目は駄目だろ…レ目おなしゃす。