ようこそ享楽至上主義の教室へ   作:アネモネ

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今回短いです。申し訳ありません。続きは比較的はやく出せるかと思います。





豪華客船、サン・ヴィーナス号⑥

 8月8日。クルージング6日目。

 

 ククリはプライベートプールの入り口前にいた。ここには従業員がおり、受付のカウンターが設置されている。当日に空いていればここで受け付けて支払いを済ませプールを利用することも可能。しかしプライベートプールは人気が高く、そう簡単にはいかないことが予想できた。

 

「すみません、プライベートプールの予約をしたいのですが」

 

 ククリの声に、受付の従業員は手慣れた様子で返す。

 

「希望の時間をご記入ください。埋まっている場合は、キャンセル待ちも出来ます」

 

 ボードがククリに差し出される。

 

「ありがとうございます」

 

 受け取ったククリはふむふむとボードに目をやった。

 

 この船では、カフェなどの受付は全てタブレットや機械を使っての予約システムとなっているが、各組1時間おきと時間が決まっており数日先の予約まで取れるプライベートプールについては紙に記入して予約することとなっている。

 

 複数名で利用するのが基本のプライベートプールでは、代表者が記入する仕組みだ。

 

 60分2万ポイントで貸し切れ、一度に最大40人までが利用できる。ククリたちもクラスで貸し切り1人当たり500ポイントで参加した。こういう時に時任もきちんと来るあたり、龍園に反発はしていてもクラスに迷惑はかけない姿勢が(うかが)える。

 

 開放時間は朝8時から夜8時まで。ほぼほぼ予約で埋まっている状態だ。ただし、プライベートプールでは飲食物の持ち込みは禁止で、飲み物等の価格が無料プールの倍近い値段という高さに設定されているという罠もあった。

 

「うわ、最終日まで大体全部埋まってるなー」

 

 そう呟いてしまうほど予約はいっぱいいっぱい。前日までならば予約のキャンセル費用はかからないため、そのせいもあるかもしれない。

 

 チャットしながら代表者の名前と人数を記載していくククリ。そこへ、声を掛ける者がいた。

 

「あの、終わりましたか?」

 

 ククリ曰くクール系ハーフアップ×マンバン(お団子)男子。須藤と同じか少し低いくらいの背を誇る、1年Aクラス石上京だった。

 

「終わったよ〜。ごめんね石上君、待たせちゃった?」

 

「いえ、今来たところですので」

 

「そかそか。それならよかった」

 

 言いつつククリは名簿を渡した。

 

「ちなみに何人で利用するの〜?」

 

「俺も含めて5人です。京楽先輩は?」

 

「4人だね。ちなハーレム状態だよ」

 

「そこまでは聞いていませんが」

 

 とは言いつつ少し気になる様子ではあったのは、ククリが八神と別れたという話を聞いているからかもしれない。

 

「石上君もそうだったりする?」

 

「仲間とですよ」

 

 呆れた様子で話す石上。遠慮のない口ぶりからこの2人の仲は良いことが分かる。

 

 予約できる時間帯も少なく、すぐに書き終えたようで受付に石上は名簿を返却した。

 

「それでは、失礼します」

 

「またね〜」

 

 お手々をふりふりするククリ。それに軽く返すと、石上は場を後にした。




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